だんだん迷走していった朝ドラが遂に終了致しました
10月から放送されていたNHK朝の連続テレビ小説「だんだん」が昨日終了した。
半年前も書いた
通り、かつての朝ドラで双子ヒロインの子役を演じた三倉茉奈&佳奈が主演との事で話題性はあったが、個人的には「なぜ今頃マナカナ」という気持ちの方が強かった。
それでも初めの頃は、彼女らを中心とした出演者達の頑張りは伺えたし、風景の美しさやストーリーを楽しんでいました。
主人公の双子は、若い両親の離婚によって離れ離れに育ち(一方の田島めぐみは父の故郷の松江で音楽好きな普通の女の子として、芸妓の母に引き取られた一条のぞみは京都で舞妓として)、そんな二人が再会を果たす。徐々に出生の秘密等が明らかになると共に、彼女らが歌手を目指し、最後にはそれぞれの道を歩むという物語という事でしたが・・・
1月下旬の、めぐみによる一方的なデュオ解散宣言から怒りに変わってしまいました。。
このめぐみ、最初はミュージシャン志望で、仲間と路上ライブを行ううちにプロの厳しさを痛感し、周囲の勧めで看護学校を目指そうとするが、ライブで訪れた高齢者介護施設の影響で介護福祉士を志望し、京都の大学に進学。間もなく舞妓を辞めたのぞみや、キザなスカウトマン・石橋に引っ張られるまま、音楽業界入り。そして、人気上昇中(カバー曲のみであれほどヒットするか?)での解散。
その後は、何事もなかったように大学に戻るも(芸能活動で忙しかったのに4年で卒業出来たとは!)、実習での失敗から「介護の限界」と言って看護師を目指す。
彼女は、自分勝手な行動(本人はその自覚なし)で散々周囲を振り回しながら被害者面し、誰からも叱られず常に「いい子」として持ち上げられている。解散宣言前までは、強引な「のぞみ」より、「めぐみ」寄りの気持ちで見ていたのですがね。。
感想サイト や様々なドラマブログを見ても、似たような意見は多いです。主人公は、「エリカ様」ならぬ「めぐみ様」と呼ばれていたりもしています(汗)
また、スカウト兼プロデューサーの石橋(めぐみの相手役)は、医者の息子で医学部を辞めていたという設定。双子デュオ解散後は「その責任」と称して音楽会社を辞め、暫く姿をくらましていた後、勉強の様子も全く見られず医者になった。同時にめぐみも見事(?)看護師に!
その頃から一気に見る気が失せましたね。医療系を目指し叶わなかった
者としては余計に(苦笑)
でも母は習慣で見ているので、たまに居合わせた時には何となく見ていたものの、最終週の予告を見て、(仮装大会みたいな映像など)あまりに人を馬鹿にしていると、完全リタイアしました。。
(その最終週は、今から3年後で、これまたあり得ない酷い展開だったよう!)
あと、めぐみの幼馴染である康太が、長男なのに簡単にのぞみの婿養子に入り、しかも父親(船長)があっさりと許したのも、我が家の現状 を考えると、良い気分はしませんね。故郷に帰って父親の後を継いで欲しかった!
「だんだん」とメチャクチャな展開になっていきましたね。。やはり「始めに主演者ありき」はダメだなと。
言いたい事はたくさんありますが一番の不満は、多くの方が指摘されている通り、「めぐみ」はじめ主要人物が安易に職業を次々に変え、しかもさほど苦労もせずにそれらを手にしてしまう事です。
うちの父は入院中で、介護士さん達に大変お世話になっていますが、労働状況(特に収入面)の厳しさから、次々に退職されています。最初「介護福祉士を目指すヒロイン」との事で、そうした現状の中でも信念を貫き成長していく様子を描いてくれると期待していただけに、「介護の方が下」とも取られかねないストーリーは、本当に残念です。
視聴者達の方が(自分も含め)苦労や挫折経験しているはずですから「人生そんなに上手くいくはずはない!」と、嫌悪感を感じてしまうのでしょう。
最初の頃は「歌、歌」と言っていたのに、いつの間にか忘れ去られ、歌手時代も無かったような展開に。
本作オリジナル曲「いのちのうた」も全く活かしきれなかったし・・・
本当は、最後は解散でも良いから、主人公とバンド仲間を加えた4人組が挫折も味わいながら夢実現に向けて頑張る物語が見たかったです。
しかし、あれほど多くの方々が前作(私は結構好きでしたが)を非難していた のに、まさかそれ以上に腹立たしい作品になろうとは、最初の頃は誰も想像さえつかなかったでしょうね(苦笑)
自分も「瞳」の感想として「テーマや登場人物が多岐に渡り過ぎ、うまく絡み合わなかった」と書きました が、こちらはそれをも遥かに凌ぎましたし!
もともと自分は、NHKの朝ドラには期待していないタイプで(多くの人が大好きというのに苦手な作品は結構あり)、それなりにでも楽しめる作品には滅多に出会えません。半年もの期間に毎日ですから、最初は面白くても後半がつまらなくなるパターンは多いかなと。
普通そうすると途中リタイヤするのですが(あるいは開始前の予告やあらすじからして「苦手だ」と思ったものは、最初から全く見ない事さえあり)、「何じゃこりゃ」と思いがらもここまで見続けてしまったいう経験は初めてでしたね。ある意味、引きつけるものがあったのでしょうか(苦笑)視聴率は良かったようですが、多くの人が同じような心理だったのかも?
まあ、あの双子の見分けはつくようになりましたね。
あと個人的には、嘉子さん(めぐみの母)役の鈴木砂羽さん、それまではあまり好きな女優さんではなかったのですが、イイ味出しているなと好感度がupしました。
明日から新シリーズ「つばさ」が始まりますが、主人公達が幼い頃に失踪した母親が突然戻って来て、稼業の和菓子屋を借金地獄にしたりと振り回すという展開や、ドタバタ劇などに好き嫌いが分かれそうです。
でも、主人公が周囲に翻弄されながらもひたむきそうなのと、ヒロイン役もフレッシュな注目株という点は、今回のと違って良いかな。主演の多部未華子さん
は、「山田太郎ものがたり
」で知りました。