NHK朝ドラ「瞳」終了 | 非常勤講師はつらいよ―私学非正規教員の本音と生活向上作戦

NHK朝ドラ「瞳」終了

 4月から放送されていたNHK朝の連続テレビ小説「瞳」 が昨日、最終回を迎えました。

個人的には結構好きで、時々見そびれる日はあっても最後までしっかり観ましたが、一般的な評判は悪かったようですね。。しょぼんネット上の意見は非常に醜いものもあり(「面白い」と述べる人をも攻撃する!)、以前も触れた Yahooテレビコーナーの投稿機能は取り外されていました。

しかし、あまりに酷い中傷やあら探しは別として、内容や構成に関する冷静な批判には同意しています。私も「最初に期待していたほどではなかった」というのは正直な感想ですから。


まず、「ダンス里親制度」(プラス「下町の人情」という感じか)というテーマがうまく絡み合わず、どちらも中途半端でした。

特に最大の目玉であったはずの「里親」関して最初こそ、主人公・一本木瞳は里子との接し方に戸惑い、子供達も少々反抗的態度はあれど、比較的早く打ち解け、みんな素直だったと思います。話が進むにつれ存在感が薄くなり、瞳(の祖父)の家にただ「同居」していている子供になってしまった感じです。もっと瞳が里子達とぶつかり合って成長していく過程や見たかったです。パンチ!


次に、ドラマにしては登場人物が多岐に渡り過ぎて、それぞれの存在が活かしきれていなかったなと。あれだけ大物俳優陣を揃えながらもったいない!ショック!人物達の名もなかなか覚えられなかった。汗

重要人物のはずなのに、長いこと不在になっては久々に登場の繰り返し。例えば、里子最年少・将太の母親が登場した際に、最も出番のはずの元里子・恵子がいっさい登場しなかったり。。
人ばかりでなく、飲食店もいくつも存在し(もんじゃ屋・小料理屋・食堂・バー)、皆が決まって集まれる「拠り所」が定まっていませんでした。割り箸


一方で「夫婦が居ない」との批判がありましたが、確かに!ひらめき電球

主人公の親でさえ離婚し最終月にやっと父親が登場するまでは母のみ、妻を亡くしたばかりの祖父・勝太郎、前田吟さん演じる人物も長男・勇蔵と二人、ウメさん(菅井きんさん)は一人暮らし、マリさん(木の実ナナさん演じる小料理屋の女将)も一人、もんじゃ屋が独身兄弟経営は良いとして、瞳がバイトしていた食堂も同じく兄弟というのは後から知り、家族構成に偏りがありますね。

そう、瞳の祖母(勝太郎の妻)は、亡くなるまでは里子達などにとって最も重要な存在であったはずです。なので、単に仏壇の写真だけでなく、回想で子供達や一本木家の人間と関わる場面はあるべきで、そこから祖母の心を知りたかった。


そして、時は流れているものの、ストーリーが1週間(一部2~3週間)完結で「不連続テレビ小説」という皮肉の声がありました。それはアニメを見る感覚に似ていて「まあいいか」としても、難題に直面しても週末の1日であっさり解決してしまう事が多く「あれはてなマーク」という感じでした。結末をもっと丁寧に描いて欲しかったです。


その他、随所で矛盾を感じる部分がありました。

あと、学校教師をしている者としては、ユリアの中学ダンス部で、彼女を含む部員達が顧問の先生なしで校外で活動しているのはマズイですね。


 このように、ドラマの「出来」としてはイマイチで、穴だらけの作品であったのは否めません。

しかし、主人公やその周囲にあまり大きな変化がない、いつもと変わらぬ日常を描いたこのドラマに、どこか安心感を覚えていました。ニコニコ

たいていの朝ドラでは、主人公を始めとする登場人物は、(多少の逆境はあれど)順調に何かを成し遂げ幸せに結婚・出産などしていくというケースゆえ、瞳はどちらかと言うと、パッとしないヒロインだったかもしれません。

そして多くの人の指摘通り、恋愛要素は非常に薄かった。恵子が最初の婚約者との出会いと破局、最後は勇蔵と結ばれたのと、勇蔵の父とマリさんの大人の恋くらいでしょうか。ラブラブ瞳はせいぜい、ダンス教室の先生(RAY)とユニットを組んでいたKENに憧れていた程度でした(母・百子が一時騒いでいましたが)。

しかし、ベタベタした恋愛ものが苦手で、上述した朝ドラのワンパターンさに飽き飽きしていた自分としては、実はこういう方が好みだったりします(^^;その分、主人公や周囲の人間が自身の今後を悩み、各々の「生きる」事そのものに重点が置かれ、むしろ新鮮で共感が持てました。勇蔵と同年代で迷っている自分としては余計に、現代の実情に近いと思って。

また「家族のあり方」について考えさせられ、見つめ直す機会になったと感じます。

それに母も好きだったようで、二人でドラマを見ながら時々意見を言い合いました。家族でテレビを見ていてもこういう事はあまりなく、なかなか好みが合わない中で、一緒に見られるドラマは貴重でした。テレビ

終わってしまい寂しいけれど、半年間こうやって楽しめた事に感謝ビックリマーク


 民放ドラマで今クール唯一の楽しみだった「あんどーなつ」も今週、終わってしまったし・・・しょぼん



 明日から新作「だんだん」が始まります。かつての朝ドラで双子主人公の子役で注目されたマナカナ(三倉茉奈&佳奈)がヒロインという初のケースで注目されています。しかし悪いですが、一方の舞妓姿は似合わないなあ。。

あと、両者の実母役が石田ひかりというのは、歳の近い者としてはショック過ぎ!!ショック!最近、母親役の低年齢化が激しくありませんはてなマーク

石田ひかりは、1992年下半期の「ひらり」のヒロインでしたが、これも特に好きだった朝ドラの一つです。



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「瞳」のダンス仲間の一人の実家が、宇都宮の餃子屋でしたね。割り箸