Courtesey of Terry Goodyer
聖書全巻を読み解くキーワード「支配する」「支配される」(1)
支配する/される図式。エジプトのイスラエル人と現代の日本人(2)
ダビデのゴリアテ退治から「支配する霊」に対する戦いを学ぶ(3)
の続きです。
何もないところから天地創造をなさった唯一のまことの神であるイスラエルの神。聖書に記されている神。聖書を著した神。イエス・キリストの父なる神。全知全能の神。創造主。イエス・キリストから「天の父」だと紹介された神。
この「神」ではない、日本を含むアジアやヨーロッパや北米や南米やロシアなどで崇拝されている”神々”、”諸仏”。そうした”神々”や”諸仏”によって、霊的に支配されるということが、どういうことなのか説明します。
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唯一のまことの神ではない”神”、例えば、インドからやって来たマハー・ヴァイローチャナ(毘盧遮那仏)、アチャラナータ(不動明王)、アミターヴァ(阿弥陀如来)、クンビーラ(金比羅)、ヴァルナ(水天宮)。こうしたインドから仏教の諸仏として日本にやって来たインドの”神”。その実、何もないところから生き物や人間を創造することはできない”霊”。神ではないもの。(何もないところから天地万物を創造できるのが、唯一のまことの神。そうでないものは霊)
こうしたものが、霊として、日本の隅々にまで行き渡って、日本に覆いかぶさるように、霊的に支配します。霊的に支配するとは、それらが固有名詞を持った仏や菩薩や如来や観音として崇拝されることによって、その崇拝した人の頭脳や心、肉体、そうしてその人の霊を支配します。支配とは、普通のやり方では脱出できない影響力を及ぼすということです。コントロールします。
一人の人を霊的に支配する場合もありますが、集団を支配する場合もあります。
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霊的なものが集団を支配した実例として、現代の我々がはっきりと理解することができるのは、戦時中の日本です。満州事変から始まった太平洋戦争。米国による広島や長崎への原爆投下で終わった太平洋戦争。その期間中の日本人の行動パターン、思考パターン、集団的な行為、社会のあり方。あれが、霊的な支配が集団に及んだ結果です。
ものすごい圧迫が社会の隅々にまで行き渡ります。ほぼ全ての人が霊的な奴隷となります。押し潰されそうになります。集団で行動しないと、殺されます(例えば治安維持法により逮捕されて牢獄へ)。息をつくことができません。相互に監視しあいます。足を引っ張りあいます。告げ口をしあいます。これが地域社会でも、日本軍の中でも起こっていました。
この時、支配していた悪霊が何なのか?
日本全体を、現人神崇拝と同時並行で霊的に支配していたものが何なのか?
私はまだ突き止めることができていません。相当な量の資料を読み込む必要がありますが、今はその時間がありません。
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霊的な支配は、歴史的、社会的、文化的なものであり、例えば、現代では、メディアにあふれている無数のコンテンツが、霊的な支配のツールとなっています。社会的に大きな影響力を及ぼしている漫画作品やアニメ作品には、筆者が淵源となっている、また筆者が信仰しているものが淵源となっている、唯一のまことの神ではない”霊”が、大きな影響力を振るって、それがメディア作品からにじみ出ています。見る人を、その悪霊で染め上げます。
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悪霊は霊ですから目に見えません。しかし、人の思考をコントロールすることができます。
その人が、特定のメディア作品が好きで好きで、何度も何度も読み込むうちに、その悪霊に対して心を開いている格好になります。すると、そのメディア作品に潜んでいた、筆者が送り込もうと考えた悪霊が、すっと、その人の心の中に入ります。
入った当初は、その人が、意識的に、それから遠ざかろうとすれば、その悪霊が出ていくこともあるでしょうが、それがそうでない場合、つまり、そのメディア作品が好きで好きで、何度も何度も繰り返し読むようなケースでは、入った悪霊は、よしと決めて、その人に住み着きます。
いったん、住み着くと、あとは出て行きません。
唯一のまことの神のひとり子であるイエス・キリストの権威と名によって、怒鳴りつけられ、ビビらされ、震え上らせられるということがない限り、出て行きません。
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そうして、住み着いた悪霊は、その人を支配します。
このようにして、一人が支配され、千人が支配され、数万人が支配され、数千万人が支配されて行きます。メディア作品から来る悪霊がその国を集団的に支配するメカニズムは、極めて恐ろしいです。
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日本の太平洋戦争中の集団的な支配も、おそらくは、夏目漱石の「こころ」にエピソード的に描かれている乃木希典大将の自害。それに殉じて「先生」も自死した。あそこにある「軍神のようなものに対する崇敬」。その辺りが、明治時代後期から日本を覆うようになって、様々なメディアを通じて、「軍神を敬う的な霊的な影響」が広まって、日本全体を押さえつけていったのではないか。
「こころ」の先生の自死は、ある種、預言的なものであり、これから日本を覆っていく軍神的なものの霊的な影響、集団的な支配。そうしたものを警告するような意味があったのではないか。
いずれにしても、漱石の「こころ」から30年を経るうちに、日本は軍国主義、全体主義、挙国一致体制の国となり、集団的に霊的な支配がなされた、非常に不自由な国となりました。
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現代の二十代、三十代、四十代の男女は、ドラゴンボール、ドラゴンクエスト、ポケットモンスター、セーラームーン、HUNTER×HUNTER、妖怪ウォッチ、ONE PIECE、NARUTO、鬼滅の刃、呪術廻戦、天気の子などが放っている、「呪文により、あるいは、自分のスーパーパワー的な『意識』により、敵を殲滅する」的なマインドセットを植え付ける霊の集団的な支配を受けているように見えます。
その悪霊の固有名詞は、まだわかりません。