3:不明(系統分類) | ばんぶーのブログ

3:不明(系統分類)

→(前) ■2:具現・特質

→(次) ■4:番外

 

◆判断の決め手がない能力者

主系統におおよその見当は付くが決め手がなく明確に分類できない者や、情報が少なく判断できない者を「不明」とした。

※基本的に念描写すらない者は除外しているが、個人的に気になっていたり関連記事を上げている者は取り上げている。

 

01:無限四刀流の人(故)(名前不明)

ハンター試験でヒソカに半殺しにされたというハンター。

■能力:四本の曲刀を自由自在に操り敵を切り刻む能力?

→試験官を任されるくらいであるからハンター歴はそれなりにあって、念も当然習得しているかと思われる。

 しかし「4本の曲刀」を操る操作系能力者であれば、ヒソカに攻撃を当てた際に特殊効果が出ないのは不思議であり、操作している曲刀を受け止められる様になるまで半年以上も掛からないだろうから、曲刀に「周(+強化)」しているだけの強化系能力者の様にも感じられる(操作系能力が苦手なため、曲刀を受け止めるまでに半年以上掛かった?)。

 しかし、恐らく彼はカストロの様に“才能にあふれた使い手になる”と見込まれ生かされたのではなく、ヒソカがハンターという“強者”を期待して来たのにあまりに弱すぎて“毒気を抜かれて”萎えてしまって凶行が中断されただけの様に思われるところもある。

 加えてヒソカは相手と力(オーラ量)をある程度合わせた上で遊ぶ様な悪癖もあると思われるため、判断が難しい。

 作中で念登場前の念能力者&どうでもいい人物であったため色々省略されてしまったのかもしれない。

(→ヒソカに関して、参照:変化系能力について2

 

02:ゼブロ

ゾルディック家の「試しの門」近くに駐在している掃除夫。

■能力:不明

→特段念能力の扱いに秀でた人物ではない様に思われ、恐らく使用したBP強化能力が主系統かと思われるが根拠に欠けるため保留。

 

03:シルバ=ゾルディック

ゾルディク家の現当主。

■能力:不明。

→対クロロでは両手に巨大な念弾を用い、対ヂートゥでは上空からの奇襲を仕掛けヂートゥを一撃で叩き潰し地面に大きな穴ができていた。

 通常念弾はEOP化して放つかと思われ(クロロが効果不明の具現化物を出しているため尚更)、クロロをゼノごと倒しうる威力・精度で扱えることから放出系からそう遠くない能力者であるかと思われる。

 その一方でシルバの念弾は他の念弾の描写と異なり、“何らかの性質”を持っている様にも思われる(炎?の様な描写=性質付加?=変化系)。

 またヂートゥへの攻撃に関しても「100%殺れると確信した時だけ実行し、それ以外は待て」という鉄則からすれば、仮にヂートゥが影などで気づいて防御したとしても躱そうとしても殺せたということだろう。

 「相手が強化系だとしても殺せる攻撃力を持つ」のか、あるいは「(まだ自分が空中にいる時に)相手がそれを躱そうとしても空中でそれを追撃できる(空中オーラバースト?=放出系?)」ということなのか、「落下攻撃に使うオーラを着地後の跳躍に用いて追撃できる」ということなのかはわからない。

 それともあくまでキルアに言っていた鉄則は“仕事の鉄則”であり、ヂートゥを殺す依頼は受けていないから関係がないのか、上空から見たヂートゥのレベルがシルバからすると「相手が何をしようが殺せる」程度だったのかもわからない。

 クロロに放った念弾?が何らかの性質付加したオーラならば恐らくAOP型だろうが、予め敵が“空間を隔てる能力を用いる可能性”を覚悟していれば、相手がその様な能力を使用しようとした際に“取り込まれるより早く放出乖離(EOP化)することが可能”なのかもわからず、不明とした。

 

[ジート(故)]

GIプレイヤーの1人。例の“アントキバで腹を吹き飛ばされて死んだ奴”。

■能力:不明。

(→参照:ジートへの攻撃方法について

 

04:ゴレイヌ

GIのプレイヤーの1人でプロハンター(選挙に来ていたため)。

■能力:白の賢人(ホワイトゴレイヌ)、黒の賢人(ブラックゴレイヌ)

→白は自分との入れ替え、黒は他人(ターゲット)との入れ替えが可能な能力。

(→参照:番外

 

05:バリー

GIのプレイヤーの1人でプロハンター(選挙に来ていたため)。ツェズゲラ組の男。

■能力:不明

→事前に各々が担当するスポーツを決める際に、“ボクシングならオレに任せておいてくれ。相手の念への対応策もある”と話してた。

 ロドリオットと違い“想像がつく”のではなく、“対応策もある”との発言から相手が拳を瞬間移動させることを聞いていたのかと思われる。

 またゴンが、どのスポーツも経験がないためビーチバレー担当になったことから、念系統的にそのスポーツに適しているか、そのスポーツの経験がある者が名乗りを上げていたのだろう。

 聞いていた敵の能力や状況から“基本的な戦闘能力は高くない”と判断している点から、少なくとも“自分の肉体の部分的な瞬間移動”はそこまでレベルの高い能力ではないと思われる。

 そして、その能力の属する系統の能力者が神字で底上げをしている状況からも、念使いとしてのレベルも高くなく、恐らくバリーも通常攻撃(纏~硬)のみで戦っていたのかと思われる(バリーがAP強化をしていた場合、恐らく連打する必要もないかと思われる)。

 そのため、開始のゴングと同時に華麗なステップで相手の懐に入り込みインファイトを繰り広げた様子から、攻撃力が高い系統ということではなく、ボクシング経験者に過ぎず、「発」は用いていないと思われる様子から念系統を導くのは困難かと思われ保留とした。

 

06:ボードム=ロドリオット?

GIのプレイヤーの1人でプロハンター(選挙に来ていたため)。ツェズゲラ組の男。

GIの登録名はボードムだが、レイザーからはロドリオットと呼ばれていたため、登録名が本名でレイザーに伝えていたのは偽名という可能性もあろうが、ひとまずボードム=ロドリオットとした。

■能力:未出

→No.160にて各自の担当競技を決める際に“ボウリングはオレが最適だろう。念を使えばパーフェクトもたやすいし…”と話していた。恐らく「物体操作」のことを指しているとは思われるものの、強制型の様な強い操作ならまだしも、簡単な物体操作ができるのは当然操作系能力者だけではないため、保留とした。

 

07:ドッブル=ケスー?

GIのプレイヤーの1人でプロハンター(選挙に来ていたため)。ツェズゲラ組の男。

GIの登録名はドッブルだが、レイザーからはケスーと呼ばれ、ツェズゲラからはドッブルと呼ばれていた。

詳細は不明だが、ボードムと同じ扱いでドッブル=ケスーとした。

■能力:蝿の仕事(サイレントワーカー)

→具現化したレーダーの様な機械で対象の位置を探ることが出来る能力。

 ストレートに解釈すれば具現化系かとは思われるが、具現化物を用いる他系統の能力者は作中に多数いるため判断できず保留した(能力の中身は実質的には操作系の色合いが強いかと思われる)。

 

08-09:サブ&バラ

GIのプレイヤーの2人。爆弾魔一味。

釣り目がサブ、黒髪長髪がバラ。

■能力:未出

→アベンガネの所見や、バラの「ゲンスルーが本体ならオレ達は備品みたいなもん」発言から、どちらかが放出でどちらかが操作だと思われる。

 真・ビスケのパンチに耐えられた(死ななかった)バラを、より強化に近い放出にしたいところではあるが、恐らくビスケのパンチに反応出来ておらず―DP強化やBP強化をして何とか生存したのではなく―ビスケが通常攻撃(纏~硬)に留めたためかと思われ、明確に判断ができる描写がないため保留とした。

 

10:ナックル=バイン

ハンター。モラウの弟子。

■能力:天上不知唯我独損(ハコワレ)

→恐らく放出系か操作系のいずれかかと思われるが、判断できず保留とした。

(→参照:ナックル・シュート・パームについて

 

11:シュート=マクマホン

ハンター。モラウの弟子。

■能力:暗い宿(ホテル・ラフレシア)

→放出・操作・具現のいずれかかと思われるが、明確に判断ができる描写がないため保留とした。

(→参照:ナックル・シュート・パームについて

 

12:コウモリ蟻

キメラントの兵隊。ジェイル(メレオロン)隊所属。

■能力:超不協輪怨(シークレットノイズ)

→コウモリの使う超音波のエネルギーを強めた能力の模様。

 ゴンに対し「ツバで湿らせた布を耳栓に使うとは考えたわね。水は音波のエネルギーのエネルギーを著しく弱める!」と考えていたことから、強化・放出・操作の3系統のどれかに感じられた。

 しかし、このコウモリと次のミミズクと戦っている様子を監視していたメレオロンは、ミミズクを倒すのに使ったジャジャン拳グーの威力に驚いていたことから、壁面にめり込んだコウモリを倒すのにはグー(強化)を用いていない様子のため、少なくとも強化系が主系統ではないと思われる。

 そうすると放出か操作のどちらかなのかと思われたが、それを判断するには情報が少なく、キメラアントの雌=摂食交配できるのではないかと思われるが(=特質系)、さすがにそれで確定するのは違う様に思われ保留とした。

 

13:ミミズク蟻

キメラントの兵隊。ジェイル(メレオロン)隊所属。

■能力:不明(ゴリラモード)

→ゴンがミミズクにはグーを用いたところからも、ゴリラモードはBP強化系に類する発に思われた。

 しかし、変形・変身に属する能力は複数系統で可能かと思われ、かつ血統的に特質系が多い蟻ということもあり保留とした。
 

14:ノヴ

キメラアント討伐隊のハンター。パームの師匠。

■能力:4次元マンション(ハイドアンドシーク)、窓を開く者(スクリーム)

→放出系かと思われるが、操作系の選択肢もある様に思われた。(→参照:ノヴ・モラウについて

 

15:コムギ(故)

軍儀の世界チャンプであった盲目の少女。

軍儀に関してはメルエムも勝ち得ず、プロを志したその日から生涯無敗を誇った。

■能力:不明

→軍儀の最中に無意識の内に覚醒した能力で、メルエム曰く「軍議のみの話だが飛躍的強くなるだろう」とのこと。 

 打った駒から繋がる様に球状にオーラが象られ、頭部の周囲でも無数の球状のオーラが生まれていた。

 コムギ自身は「素晴らすい手が次々と洪水みたいに頭に傾れ込んできて…」と話していることから、浮かんだ球状のオーラは文字通り「浮かんだ“手”」かと思われる。

 オーラの様相からも“思考能力の強化”の様な能力ではないだろうから、次の手を考える中、霞みの如く浮かんだ本人すら明確に認識できなかった“違和感”を象った様なもので、球体のオーラの中にはその違和感を基に構築された棋譜が並んでいる様な能力だろうか。

 本人の自覚なく能力が体を成しているため、恐らく特質系かとは思われるが能力の内容が不明確な中、断定してしまうのは違うと感じ不明の項目に置いた。

 

16:チードル=ヨークシャー

第14代ハンター協会会長。三ツ星の難病ハンター。十二支ん「戌」。

医者であり、法律学者でもある

■能力:不明

→若干、順番は前後するが十二支んから7名を不明とした。

 十二支ん達はジンとパリストンを除き、ネテロから渡されたコードネーム(十二支名)に合わせ、改名したりキャラ変したり、“涙ぐましい努力”をしているという。

 チードルの場合は改名と見た目なのだろうが、その見た目がよくわからない。ツボネ式具現(自らの肉体を素に具現)をしているのか、獣人族の様な種族なのかは断定は出来ない。

 今のところ獣人族の様な種族は登場していないため恐らくツボネ式具現かとは思われるが、もしかすると特殊メイク(≠念能力)なのかもしれない。また、ツボネ式具現だとしてもコードネームを貰った後にした“涙ぐましい努力”の可能性は高く、主系統の能力かは判断ができない。

 ただ選挙演説の中で、会長に必要な三つの条件は「戦闘力(武力)」「経験(知恵)」「器」だと言うパリストンから、レオリオは「経験」が、チードルは「武力」が足りていないと評されており、レオリオでさえも「戦闘力(武力)」はあるという意味であろうから、チードルの能力は「治療系全振り」の様な能力なのかもしれない。また、変化や放出であれば強化系能力もそこそこ使えるだろうから、操作か具現の能力者の様にも思われる。

 

17:ゲル

ポイズンハンター(ランク不明)。十二支ん「巳」。検死官であり、薬剤師でもある。

■能力:不明

→これもよく分からない描写である。衣服ごと蛇の体になっているため、恐らくツボネ式具現の様に思われる(ヘビの描写にオーラの様相なし)。

 ヘビの頭は大分かわいらしく、トキャリーヌに対する反応からも“かわいいもの好き”なのはわかるが、No.318の最後のページ(後ろ姿での初当時)の左手が妙に長いのである。

 ヘビの鍋掴みのようなパペットを付けていてその舌が伸びていて初登場時、左手が妙に長く見えるのであれば、衣服+腕+パペットをまとめて蛇に具現しているのかと思われる。

 ただ、やはり主系統は判断が付かない。腕の蛇は後付けの“涙ぐましい努力”に過ぎず、薬剤師でもありポイズンハンターでもあるから、毒の性質付加も、毒の具現も、自らが調合した毒(実物)を操作する能力のいずれも可能性はありえる様に思われる。

 

18:クックル

プラントハンター(ランク不明)。十二支ん「酉」。音楽家であり、ダンサーでもある。

■能力:不明

→まず、そもそもだが協会が消息不明のハンターの数を把握していることからハンター証に何らかの仕掛けがあり、かつジンが2年に1度は消息不明に含まれることから、一定の条件もしくは範囲内で探知をしている機械もしくは念能力者、あるいはその両方があると思われる。

 クックルは伝書鳩に全ハンターへ投票用紙を届けさせていたが、それは探知系能力者自体がクックルの可能性、探知系能力とのコンボの可能性、あるいはそれとは全く別のパームの“人探しの能力”に似た操作系能力をクックルが用いている可能性もある。

 また、クックルが使役してた鳩が実物か具現化物でも、その能力の見え方は変わって来て、どちらかも判断は付かない。

 “涙ぐましい努力”で鳥に寄せた能力を使ってはいるものの、その実クックルは“プラント(植物)”ハンターであるため、コードネームが与えられる前の主な能力とは大きく異なる可能性がある。

 鳩が実物・具現化物問わず物体操作であること、コンボでなければ“人探し”の能力も用いていることから操作系に近い能力者かとは思われるものの、それだけで断定は出来ない。

 

19:ギンタ

密猟ハンター(ランク不明)。十二支ん「未」。レンジャーでもある。

■能力:不明

→No.321でパリストンがカンザイを煽り、カンザイがパリストンに襲い掛かろうとした際、並びや位置関係的に不利であるにも関わらず、机や椅子をひっくり返すこともなく(少なくともその様な描写なし)、あの巨体でカンザイの前に座っていた。

 そのためよっぽど特殊な能力でない限りは、空間移動系の能力を使った様に思われ、主系統は放出系から遠くはないと思われるが、やはり断定は難しい。

 

20:ミザイストム=ナナ

二ツ星のクライムハンター。十二支ん「丑」。民間警備会社を経営しており、弁護士でもある。

■能力:密室裁判(クロスゲーム)

→3色のカードを相手に提示して行動を制限する能力。青で入廷させ、黄で拘束し、赤で退席させるというが、具体的には不明。

 3色のカードが実物か具現化物かは不明だが、操作系能力者が多くの場合用いると言われる「口頭での命令」をしており、拘束状態に関しては非常に分かりにくいが「格子=檻?」が対象の周囲に現れ、相手(複数可)は短時間身動きができなくなる。

 「口頭での命令」「半強制型?の拘束(肉体のみ動かず口や思考は自由なため)」から操作系の様にも思われるが、格子が何なのかがよくわからない。現実空間に念空間を重ねる様に具現して、その念空間にルールを組み込んでいるのかもしれない。

 また、白黒なため不明瞭であるが(カラー版もあるが、その配色を全て作者に確認しているとは思えないため考慮せず)、ミザイは青で入廷とは言うものの、ノストラード組のチンピラ達に使っているカードは1枚で(発動も提示した1枚をひっくり返している)、No.348での3色の並びと使われているスクリーントーンから恐らく“黄色”かと思われる。

 「青」で入廷させた上で、口頭での命令に違反した場合は「黄」で拘束しているなら合致している様にも感じるが、実際の使われ方から「青の入廷」と「赤の退席」の意味も想像と異なっている可能性があろう。

 そもそも「青:入廷⇔退席:赤」の様に赤と青は反対の能力という印象を持つが、恐らく対義語だったらば「青:入廷⇔退“廷”:赤」であり、それぞれ相反する能力ではない可能性もあるのかもしれない。そしてその能力の内容によって答えも変わり得るため保留とした、

 ちなみに「格子」が「子牛」と掛けているのか、「丑」の形を模しているのか、全く関係がないのかは謎である。

 

21:サイユウ

賞金首ハンター(ランク不明)。十二支ん「申」。

格闘家であり、ビヨンドからのスパイと目されている。

■能力:如意棒、三猿

→どちらも正式名称は不明だが、本人曰く―

「3匹の念獣(サル)を使う。ミザル・キカザル・イワザルって言や馬鹿でも大体わかるだろ」

「それぞれ敵への攻撃が成功すると視覚・聴覚・言語を奪えるって能力」

「健常者がいきなり三つも機能を奪われたら、まず能力を発動するのも維持するのも不可能だね」

「面白いのは強化系が一番影響なさそうなクセにパニくるか、オーラの流れで動きがモロバレになる」

「そうして無力化したカスを如意棒でフルボッコがオレ流な」

―という能力らしい。

 具現(如意棒と念獣)とルールの強制(三感奪取)、“強化系が一番影響なさそうなクセに…”という発言から、恐らく主系統は強化系ではなく、具現か操作に近い能力者かと思われる。

 念獣使いというと、作中の使われ方から放出系能力者を疑うが、三感奪取した後の攻撃方法に「如意棒(具現化物)」を用いている点から具現化系に近い様に感じられる。放出系ならば三感奪取後、三猿をトリタテンの様にEOP型にして自らのAOPを回復させ、100%のAOP状態で、モロバレなオーラの動きの裏をかいて攻撃するのが良さそうだが、そこでも敢えて如意棒を用いることからAOP型の能力で、三猿の具現でAOPが削られているため、防御面で脆く、相手が全包囲攻撃や広範囲攻撃をしたり、背水の陣で思わぬ反撃を受ける可能性があることから、如意棒(恐らく伸縮機能を持った具現物)で中距離からの攻撃を仕掛けるのだろう。

 

 しかし、サイユウがスパイであることから、他の十二支んの“涙ぐましい努力”とは少々毛色が異なってくる。

 サイユウもネテロに惹かれた部分はあり、好きなネテロの遊びに付き合うつもりで“キャラ変”や“能力を構築”をしたのかと思われる。

 そしてそもそもだが、果たして他の十二支ん達は使用できる“全能力”を開示したのであろうか。十二支んになる前に使用していた能力で、キャラに合わないから使用していない様な能力もあり、それは告げていないのではなかろうか。

 他の十二支んが“十二支ん任命後から構築した能力を主戦力としていて、それ以前の能力を開示していない”のであれば、サイユウが“「申」任命後から使って来た能力だけを開示”していたとしても“嘘”とはならず、クラピカの言う“安堵していて能力に関しては偽りはない”という判定の通りになるだろう。

 他の十二支んは自分の主系統に合った“キャラ変(能力構築)”をするだろうが、元々スパイならば、それを明かす時のために自らの念系統すら偽っている可能性もあろう。

 個人的には、両肩の入れ墨(?)が気になっている。右肩が「“月”の囲いの中に“星”」で、左肩が「“月”の囲いの中に●、“太陽”」だろうか。能力に関係するかどうかは謎であるが、現時点でサイユウの念系統を絞るのはむしろ危険な気がしている。

 

22:ジン=フリークス

ゴンの父親で二ツ星の遺跡ハンター(267期)。旧・十二支ん「亥」。

カイト曰く、面倒くさがって申請していないが、三ツ星ハンターと比較してもなんら遜色のない実績があるという。

現在は同じ夢を持つビヨンドへの協力と、旧・十二支ん「子」であるパリストンの抑止のため、ビヨンド勢力に所属している。

■能力:不明

→レオリオと同様の能力を用いた際にトレースの様な大層なものではなく、“打撃系の能力は一回くらうと大体マネ出来ちまうんだ。ま、ただの才能だな”と話していた。

 過去にネテロをして「念能力者としては間違いなく世界の5本指に入る」と言わしめたことからも、念の扱いに卓越した人物であることが想像される。

 そして、「打撃系の能力は…マネ出来る」というが、「壱~九十九」の百式観音もマネできるかと言えば恐らくそうではないことから(ジンが特質系だった場合は可能かもしれないが、基本的に具現化にはイメージ修行が必要なため)、「打撃系の能力=“単純な能力”」という意味かと思われる。

 仮に具現と操作の間の特質系能力者だとしても、LV4までの強化系の能力は習得可能であるため、念の扱いに卓越した人物なら見ただけで「打撃系の能力=“単純な能力”」ならばマネする様なことも容易いのではなかろうか。

 ちなみに、ゴンが「同行(アカンパニー)」と使ったらカイトの方に飛ぶ様にしていた事やミュヘルとのやり取り等から、ジンは妙なところで“照れ屋”で“カッコつけ”な部分があるため、“本当に息子の心配をしてくれた奴の拳だから受けてやった”なんて言うのが恥ずかしく、あるいはパリストンに“打撃系の技だったらくらってやるからいつでも来い”という誘いだったのかは不明だが(個人的には前者派)、敢えて“その攻撃を喰らわないとマネ出来ない”訳ではないかと思われる。

 

23:ゴトー(故)

ゾルディック家の執事(長?)。

■能力:コインを弾丸以上の威力で連射できる能力(名称不明)

→ゴトー自身が“無傷で受け止められる程、オレのコインはヌルくねェ”と考えていることから、威力にはそれなりの自信がある様子。

 また、二度目の射撃の際には速度は遅くなる代わりに“「回転」にパワーを使った”と話しており、“回転するコインの働き”を強化している様に思われた。

 その一方で、ヒソカに飛ばし返されるコインに対して、そのオーラを回収するでもなく、新たなコインで撃ち落とそうとしていた。

 単純に強化系のみの力ならば「BP強化」に属する能力で、“コインを周(+強化)して飛ばしているだけ(=単純乖離)”となろうが、もしそうならば、コインに纏わせているオーラを回収すれば弾丸の威力や速度を落とすことができ、かつ自らのAOPもその分回復するため、あの状況ならば真っ先に取る手段かと思われる。

 しかし、それをしなかったことから恐らくコインに纏わせたオーラは回収ができないタイプで、EOP型(放出系)の能力の様に思われた。

 また、実物のコインを用いていることから、“コイン=愛用品=能力の核”として考えられ操作系も関わっているとも考えられる(ややギドと似たような能力?ただ弾道の操作はできない)。

 

 威力の計算式も(制約の係数不明のため単純な2点式で考え、適当に1枚のコインに込めているオーラ量を100とする)―

 強化系:AP(100*0.8:放出)+SP(100*1:強化)+SP(100*0.8:放出)=80+100+80=260オーラ相当

 放出系:AP(100*1:放出)+SP(100*0.8:強化)+SP(100*1:放出)=100+80+100=280オーラ相当

―と大して差が出ないのである。

 あくまで理論値MAXの威力・精度で計算しており、恐らく2系統を理論値まで極めているわけではないだろうから「核のある“念弾”」と考えれば放出系の威力・精度が高くないと主戦力足りえないと思われるため、個人的にゴトーの主系統は放出系の方がしっくり来るものの確信は持てずにいる。恐らく強化寄りの放出系か、放出寄りの強化系のいずれか、かとは思われる。

 

24:キキョウ=ゾルディック

現ゾルディック家・当主であるシルバの妻。

能力:覗き見の能力(仮)

→恐らく、レンズを核とした操作系能力者かとは思われる。

 しかし、パームを例にキキョウも家族(特にキルア?)への執着が強いことから系統に合わない能力を創出していた可能性もあり、日和って系統不明とした。

 

25:ミルキ=ゾルディック

ゾルディック家の次男。ゼノからは“頭はいいがバカなとこが玉にキズ”と評されている。

能力:不明

→ツボネのスコープ(丸眼鏡)を通して見える映像に、ミルキが手を加えてイルミに飛ばしていた様だが、これがキキョウの“覗き見”の能力とのコンボなのか、キキョウの能力がその映像を特定の機械などに映すことが可能で、ミルキはお得意のパソコンを使ってスイッチングしていただけ(≠念能力)なのかは判断できない。

 キルアはイルミの針で念の記憶を封じられていただけで、元々は天空闘技場以前に念を習得していた様子から、5兄弟中ミルキだけ念未収得ということもないだろう。

 操作系の様な印象があるため、大好きなフィギュアを核にした能力ならばさぞや強力な能力を生みそうだが、汚れたり傷が付いたりするのを良しとしないだろうから絵に描いた餅の様な妄想なのかもしれない。

 能力描写が明確にはないため、念系統も不明とした。

 

26:ビンセント(故)

カキン第一王子ベンジャミンの私設兵の1人。

能力:虚空拳(エアブロウ)

→ビルを銃で止められないと考えて発動させたことから、威力が銃より上か、何らかの特殊能力を持つ能力かと思われる。

 ものの持つ働きや力を強くする様なものではなく間接攻撃の様子のため「強化×」

 愛用品の様な核や、口頭での命令もないため「操作×」

 “出な…(い)?”という考えから、ひょっとすると何か具現化物を出そうとしていた?「具現△」

 具現同様、ムッセのオーラの様相を持った念獣?の様なモノを出そうとしていた?「変化△」

 間接攻撃の様子があるため、念弾、レオリオの空間ロケットパンチの様な掌底飛ばし等?「放出〇」

 

 ナックルがゴンの低レベルな念弾を見て“この程度のレベルなら球に仕掛けがあるはずもねェ”と考えていたことからも「仕掛け付きの念弾」は存在し、能力名の「虚空」が何もない空間や空中、大空などを指す言葉でもあることから、念弾が当たった者を“どこか”に飛ばす(瞬間移動させる)様な能力にも感じられるが、断定はできず保留とした。

 現在もクラピカが保有しているため、その能力の効果は判明する可能性もある…のかもしれない。

 

27:ムッセ(故)

カキン第一王子ベンジャミンの私設兵の1人。

能力:裏窓の鳥(シークレットウインドウ)

→3種の念獣(トリ)を諜報用に操る能力。

 明確に判明しているトリはミミズクのみで、対象に触れる事で発動し対象の言動全てを術者にテレパシーで送信するという(トリは術者にしか視えない)。

 ミミズクは体の輪郭線にオーラの様相がないことから具現化物、対して最初にカミーラに憑けていたトリはオーラの様相があるため変化系の様に思われるが、“念獣”と示されているため「変化系の念獣」なのかと思われる。

 ゴンがジャジャン拳で短・中・長距離を、主系統と隣り合った強化・変化・放出の3系統で再現した様に、ムッセの主系統も変化か具現に近いのかと思われる。

 触ったことで発動した、より制約の重いミミズクが具現で、遠隔からの視認(=操作系)可能で、変化系の念獣も用いていることから、その間の具現化系が主系統かと思われるが、断定は難しい。

 ちなみに3種の鳥の1種がミミズクであり、判明しているもう1種にも羽角(頭の両端にある耳のように見える飾り羽)があるためコノハズクなのかもしれない(最小のミミズク=最も小さい条件で憑けることのできるトリ?)。

 コノハズク(変化)、ミミズク(具現)と来たら、最後1種はフクロウか、ワシミミズク(最大種のフクロウ)だろうか(根拠なし)。

 そして3種のトリは諜報用で、(恐らく)音声のみ、言動の全て、と来たら最後の1種は対象の「心の声」を聴けるような能力の様にも感じられるが不明である。

 

28:ハンゾー

第287期のハンター。現在BW号乗船中。

クラピカの依頼を受けてカキン第12王子モモゼの護衛の任に就いていたが、その母親であるセヴァンチ王妃の命令でモモゼの下から離れた結果、モモゼは暗殺されてしまった。

能力:分身の術(ハンゾースキル4)

→能力の詳細は分かっていない部分も多いが、分身中に本体に触れられたり、声を掛けられると強制解除になる能力。

 しかし、この能力以外に最低でも3つ能力を有していると思われ、その能力の内容次第では結論も変わるため保留とした。

(→参照:番外

 

29:????

能力:11人いる!(サイレントマジョリティー)

→「座敷人形(黒ぼっこ)」という人型の念獣の胸元から放たれる4匹の「呪唇白蛇(ツチボッコ)」という白蛇が特定の相手に吸血攻撃できる能力。

 操作系か具現化系の能力者かと思われるが断定はできず。個人的には“型にハマれば勝ち”というような強制力が弱い様に思われるため、具現化系能力者の様に感じられるがサイールドの例もあるため保留とした。

(→参照:サイマジョについて

 

30:ルイーニー

エイ=イ一家の組員で、現在モレナのコミュニティの発症者の1人。36巻時点でLv.21。

能力:空間移動系の能力(名称不明)

→扉が1つ、そしてあとは出入りが出来ない壁に覆われた個室で発動可能。

 発動するとその部屋の壁や床から別の場所に移動出来、元の部屋にはいつでもどこでも戻れるが、元の部屋の扉が空いて密室でなくなると能力(恐らくマーキング)がリセットされて二度とその部屋で能力は使用できない。

 移動先は術者が一度行った事のある場所に限定される(=マーキングした場所のみ)。

 素直に放出系能力者でもいいかと思われたが、ルイーニーはモレナの能力の影響を受けており、レベル100になればメンバー0として自らのコミュニティを形成出来る様になると言われている。

 そのためメンバー0時点では“特質系”になっているかと思われるが、そもそもレベル1(感染)時点で強制的に“特質系”に変えられている可能性もあろう。

 元々の念系統は放出系で、より近い系統の間の特質系―放出と強化の間の特質、もしくは放出と操作の間の特質―に変わったのだろうが、現時点では不明である。

 

31:ウショウヒ

カキン第一王子ベンジャミンの私設兵の1人。

能力:虫射球(ニードルボール)、殺人を無罪にする方法

→前者の能力は、耳元で羽音がしたのに無反応でいられる人間はほぼ皆無であるため簡易念能力者判別装置としても使うことが出来、見つかって直接標的から取り除かれた場合にはその標的には二度と効かない制約と誓約を持つ。しかし能力者でない者に使う場合、容易な分、効果が出るまでの時間が大幅に増えるという。

 後者の能力は標的が術者の半径20mから出ると強制解除されてしまうというが、詳細は判明していない。

 “効果が出るまでの時間が”というのは、既に毒な様なものを標的に注射しており、その効果が出るまで時間がかかってしまうのか、一定時間を過ぎると虫射球が“殺人を無罪にする方法”を発動出来る様になるという意味かは不明。

 個人的には虫射球は能力名や形状の通り「虫を注射できる球」で、“殺人を無罪に出来る”ことから、その虫はハンタの世界に実際にいる毒や病気を持った寄生虫かそれの卵―それも一定の潜伏期間を持つ―で、それを操作して強制的に標的を襲わせ、司法解剖等した時に体内からその虫や卵の残骸などが見つかる様な能力かと考えているが詳細は分かっておらず、能力の核心部分を見ずして系統の判断できないため保留とした。

(→参照:念の可視性と可聴性について

  

32:ビクト

カキン第一王子ベンジャミンの私設兵の1人。

能力:表裏一体(タックルシールド)

→ベンジャミン曰く、“攻防相俟った技”とのこと。

 ビクトは弓を構えた状態のハルケンブルグを攻撃している様子があり、ベンジャミンが“来るのがわかっていて守る事も避ける事も攻撃すらも出来ぬのか”と話しているため、恐らく非常に単純な強化系能力、ぶっちゃければ“念を込めただけの速いタックル”の様に思われるが、実際の描写もなしに系統の断定はすべきではないだろう。

 

→(次) ■4:番外に続く。