八戸の海沿いにある蕪島。
ウミネコの繁殖地として知られています。
というガイドブック通り、
たくさんのウミネコが頭上を行き交います。
神社でひいたおみくじは大吉。
ひたすら「何事にも感謝しなさい」と書いてありました。
早くもこの旅で得た教訓。
ソフトクリームのような雲と
ソフトクリーム。
つづいて種差海岸へ。
天然の芝生が波打ち際まで続いています。
私たち以外誰もおらず、
なんだか日本から遠く離れた異国の地に
迷い込んだかのようです。
雨があがって
さんさんと太陽がのぼってきました。
朝露に見入る。
はっとする美しさです。
一面にひろがるみどり。
凛々しく咲く花。
なんとも表現しがたい色をしています。
そして向かうは奥入瀬渓流。
まずは渓流の入口にある
奥入瀬渓流ホテルのラウンジでひとやすみ。
目の前に森林が広がる窓際の席へ。
とっても心地よい空間です。
岡本太郎作の巨大暖炉「森の神話」がお出迎え。
自分でコーヒー豆を挽くことができます。
香り高く挽かれた豆と八甲田山の湧水で
おいしいコーヒーに。
緑の景色を眺めながら
レモングラスのお茶をすする。
青森といえばりんご、
ということで
りんごの花のはちみつと
りんごのすりおろしが入った
野菜カレー。
シナモン風味のりんごと
ケーキクラムがたっぷり詰まった
まんまるりんご型のあたたかいパイ。
お約束のヴァニラアイスクリームと
ベリーのソースが添えられています。
ホットアップルパイ+アイスクリームって
「まあ、こんなもんだわね」
という感想で終わることが多いのですが・・
こちらはすごく丁寧な味がして
慈しむようにちびりちびりと味わいました。
すっかりくつろいだところで
いざ散策開始です。
てくてく小道をすすんでいきます。
やさしい木漏れ日が充満しています。
ひとしきり歩くと
ごほうびのように現れる
涼しげな滝たち。
屏風絵のような美しさに
心洗われます。
滝のそばまで近寄ってみたり。
激しく流れる滝もよいですが
こんな繊細な糸のような滝もまた
風情があっていいものです。
いちばんダイナミックな銚子大滝。
「ジャパニーズスモールナイアガラ」
といわれているらしい・・。
そういうのって
誰がはじめに言いだして
広まっていくものなんだろう
なんて考えてみたり。
美しい緑と滝を堪能したところで
十和田湖へと向かいます。
十和田湖畔に立つ
高村光太郎作「乙女の像」。
妻・智恵子に先立たれてから
15年後の昭和28年に完成したもの。
「その像を見ていると
自分を見ているような、
自分が自分を見ているような
感じに襲われるもの
を型どってみたい」
という思いで創ったとか・・
近くで見ると
思っていたよりもずっと
たくましい、生命力にあふれた像でした。
その後
車で十和田湖を一周したものの
時間が遅かったのと
思いのほかのぐるぐる山道で
あまり湖を見て楽しむこともなく・・
頭の中は
晩ごはんのことでいっぱいに。
旅館のお部屋で
郷土料理がずらりと並びます。
名物のいちご煮。
うにと帆立を入れたお吸い物のような。
シンプルながらも
じんわり染み入るやさしい味でした。
仲居さんが
「これで炊き込みご飯にするとすごくおいしい」
と教えてくれました。
確かに!
名産のにじますのお刺身も
さっぱりとしたサーモンのようで
美味しかった。
たくさん歩いて、
よく食べて、
よく眠る。
なんだか健康的な旅です。