毎週水曜日連載中の『教えて！サクラバレエ』シリーズ。
今週も先週の続きです。
先週の記事はこちら↓↓↓
Ｑ．
サクラ先生
いつも興味深く読ませていただいてます。
以前、質問をしたことがあり、とても丁寧に答えていただき感激しました!
今回は、ちょっと違う角度から、身体機能面からの質問なのですが…
他の読者の方々には無関係かもしれないので、掲載が難しければスルーしてください。
私は24歳くらいからバレエを習いはじめ、ハマってしまい(笑)、発表会も5回ほど経験し、その時は週2～3日はレッスンしてました。途中、出産二回したり、引っ越ししたり、ブランクも空いたりしました。
30台後半で、バレエワークアウトのインストラクター、ヨガのインストラクターになり、仕事としてバレエやヨガのクラスを繰り返した結果、重度の腰痛、股関節痛に悩まされ 、
自身のバレエレッスンは5年前に泣く泣く引退してしまいました。
ヨガインストラクターや、簡単なバレエストレッチの仕事は51歳の現在続けています。 過去二回整形外科では骨に異常ないと言われましたが、去年とうとう膝まで痛くなり、ct撮ったら初めて脊柱管狭窄症と診断されました。
ヨガやバレエのやり過ぎ、加齢、原因はひとつではなく、色々な要因が複雑に関係していると思います。 波がありますが、現在なお腰痛股関節痛を常に抱えながらインストラクターをしています。(クラス数は減らしました)
長くなりましたが、ここからが本題の相談です。
自身のバレエレッスンを引退しても腰痛が治ったわけでなく、かといってたまに自分でバレエレッスンすると痛みが出たりします。
でもやっぱりバレエがしたい❗️
仕事としてだけでなく、自分でバレエを楽しみたい❗上達したい‼️🔥
ただ、解剖学で学びましたが、バレエのターンアウトは梨状筋の障害を招きやすい。(私も仙骨まわりや臀筋が痛い) バレエをするための骨格は、とても美しいですが、やはりバレエを踊るための関節や筋肉作りなので、本来の人間としての骨格を逸脱してしまうのだと考えます。
ああ、でもバレエするのにターンアウトしないことにゃ、話にならない…😭
それでも、多少の痛みはありつつも、大人バレエを健康的に続けている人もいるので、私にも道はあるのでしょうか⁉️
バレエ復活したい‼️
でも身体が悪化するのが怖い😢(ひどいと、メンタル壊れるほどツラいので)
とても長くなり、すみません🙇♀️
もし、もし、なにかアドバイスがあれば、是非ともよろしくお願いいたします。
◇
先ほど質問した件に補足させて下さい。
ただの、悩み相談になってしまったみたいで、改めます。
子供のころから、適切な指導を受けている人や、大人からでも適切な指導を受けてる人、きちんと身体のケアをしてる人、など
であれば、バレエの身体の使い方(アンデオールなど)は、身体に負荷なく動ける(踊れる)と考えて良いのでしょうか？
私のように、すでに故障してしまったらどうしても制限がでてくるのは、分かります…
なんだか、結局補足にもなっていないような？(笑)
お答えいただけたら、で良いです。
よろしくお願いいたします。
らバヤデールさん
Ａ．
前回は、
１．人間の身体は25歳過ぎたら
ゆるむので、
“ストレッチでゆるめる”だけでなく
“鍛えて引き締める”ことに重きを置く
２．歳を重ねるとストレッチしても
“伸びやすい所だけ伸びて
硬いところは硬いまま”になる。
自分の身体の“どこが縮んでいて
どこが緩んでいるのか”把握して
自分で自分の身体を研究して
つくっていく必要がある
というお話でした。
今回は三つ目のアドバイスです。
25歳以上の大人に指導をしたり、
ご自身が踊る場合に
必要な知識というのは、
もちろん普通の解剖学も悪くないです。
知識は荷物になりませんし、
正しいか間違えているか、
必要か不要かを取捨選択する必要は
もちろんありますが、
知っておいて損はないと思います。
ただバレエにおける従来のものは
基本的には子供達から
25歳くらいまでの
若い人たちの身体のための
身体を鍛えるための解剖学ですよね。
わかりやすく言うと、
ボディビルダーを育てるような、
『筋肉を作っていく』
『身体を育てていく』
ための知識なんですよね。
それとは別に25歳以上には
『リハビリ』
『加齢による身体機能の衰えを
リカバリーするための知識』
が必要だと私は思っています。
弱った身体機能を回復させたり
弱らせないように予防したり。
『身体を守りながら、
機能を落とさずに回復させる知識』
が必要だと思います。
これを若い頃の意識のままだったり
若い人たちと同じように
身体を鍛えたりストレッチをするだけだと
ネジが緩んできているので
自分も生徒も危ないです。
『鍛える』ことと『守る、回復させる』こと。
この両方を意識した取り組みが
必要かなと思います。
うちの場合、
初心者クラスで最初に教えるのは
レッスン前のストレッチには
さりげなく腰痛予防の動きが
いくつも入っていたり
捻挫を防ぐウォーミングアップだったり
エクササイズは
一番安全に出来る腹筋だったり
身体を温めてケガ予防だったり
個人個人にかなり細かく触りながら
アドバイスしていったり
自宅でやって良いこと悪いことまで
指導していきます。
普通のバレエ教室のいわゆる
『バレエストレッチ』のように
優雅で素敵な感じではないですが
とにかく安全に身体を守りながら
上達につながるよう工夫しています。
ジャンプも若い頃なら
沢山跳べば良いのですが
大人の場合は関節を守りたいので
同じように身体を鍛えられる
『床を踏むプリエ』で代用して
実際に跳ぶ時間を短くしています。
（重量上げの選手は
いつも床を踏んでいるので、
ジャンプの練習をまったくしなくても
みなさんジャンプ力がすごいのは
有名なお話しですよね。）
トゥシューズも従来のように
生徒にやみくもに履かせて
『気合で慣れろ』ではなく
トゥシューズで立つ前に
安全に立てる身体をつくってから
デビューしてもらったりしています。
このように、やはり25歳すぎたら
『守りながら鍛える』というのが
おすすめかなと思ったりします。
これらのことは私自身が28歳から
バレエをはじめて、従来のバレエの
方法でたくさんケガをしたことを
きっかけに勉強したところからでした。
らバヤデールさんも今は痛みもあり
バレエもレッスンが出来ず
もどかしい気持ちだと思いますが、
きっとご自分の経験を通して
誰かや何かの役に立てたり
もう一つ上のステージに
行くことが出来るのではないかと
思います。
努力家で情熱的。向上心があり、
好きなことにまっすぐでいられる
らバヤデールさんなら
きっとまた楽しく充実した日々を過ごすことが
出来るのではないのでしょうか。
同じ年代、同じバレエ好き、
同じように教える仕事をしているもの同士
自分の身体と向き合いながら
身体はちょっと元気がなくても
心は成長しつづけられますよう
お互いにがんばっていけると良いなと
思います。
バレエって、本当に最高ですよね
率直かつ、深良いご質問を
ありがとうございました。
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楽しいレッスンが主流の中、
“段階を踏んだロジカルなレッスン”
で大人も上達するという理念のもと
カリキュラムに基づいたレッスンで
上達することが出来ます。
私たちが大切にしていること。
“言葉で説明する”
“レベル別クラスで段階を踏める”
“全クラス同じカリキュラム”
“ケガなく安全に踊ること”
私も大人になってから
バレエと出会いました。
そして、人生が変わりました。
好きなことを通して、成長する喜び。
仲間たちとの出会い。
どうせバレエを習うなら、
大人にも上達する喜びや
自分が成長する楽しさを。
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