今年の発表会の衣装が決まりました。
発表会の衣装は
一般的には演出家が決めるので
バレエ教室では先生が選びます。
作品、役、演出にもよるし、
ソロの場合は
その人に似合うかどうかも
考慮します。
ここで悩ましいのが、また
『大人バレエ』問題。
ちょっと長くなるので数回に分けますね。
◇
子供中心の普通のバレエ教室の
発表会では、
全幕物（物語になっているバレエ作品）の
主役やソリストは高校生や先生が踊り、
大人が踊ることはほぼありません。
これはもうカースト制度よりも厳格な
バレエ界の暗黙の了解です。
だから大人からバレエを習った人が
主役の、たとえばオーロラ姫だとか
オデット姫を全幕物で踊るチャンスは
ほぼゼロ。
大人からバレエを始める人の
ほとんどがそうだと思いますが、
私もこれを知らずに
バレエを習いはじめたので
このことに気がついた時には
衝撃を受けました。
たとえば同じ時期にバレエを
習いはじめて、
同じ回数レッスンしたとしましょう。
子供からはじめた場合の１０年後
バックに群舞を従えて
男性プロダンサーと一緒に
もちろんトゥシューズで
華々しく主役やソリストを踊り
衣装はバレエといえば・・の
クラシックチュチュや
ふわっと長めのジゼルなどの
ロマンティックチュチュ
色もパステルカラーの
ピンクやブルーを中心に
情熱の赤
純潔の白
セクシーな黒など
めくるめく憧れの世界の住人に
なれる訳ですが、一方
同じだけの年月、レッスン回数で
大人からはじめた場合の１０年後
そもそも大人は
発表会に出られない可能性すらあり
（大人は下手なので舞台に上げない
という講師の方針・配慮）
出られても、チュチュを着られない
可能性も高く
立っているだけの貴族役や
キャラクターダンスと言われる
ヒールのついた靴で踊る役で
ある可能性もかなり高く
運良くチュチュを着る役についても
大人はどこまでいっても群舞
それも後ろの方で漂っているだけの役
そして衣装はクラシックチュチュなど
１００年早いとばかりに大人が
着ることが出来る可能性は極めて低く
ふんわりとすべてを隠してくれる
ロマンティックチュチュで
色は、からし色、ベージュ、グレーなど
くすんだ色である可能性大。
まったく同じ年月、同じ回数
レッスンしていて、です。
最近は大人バレエブームもあり
大人バレエの人口が増えましたが
このバレエカーストは変わらない。
ニーズがあるのでしょう、
最近はバレエ教室ではなく
イベント会社が
大人だけの発表会を
おこなったりもしていますが、
主役はプロのバレリーナが踊るという
「やっぱりかーい！」と
ツッコミを入れたくなる、切ない
大人バレエステージ事情。
私は自分が生徒の時、
この現実を知って、
それが悔しくて、悲しくて。
だって、同じバレエ教室で
同じ先生で、
同じ年月、
同じ回数、
同じ情熱、
でレッスンしているんですよ？
ただ、日本のほとんどのバレエ教室は
もともと子供向け、子供中心ですから
年齢にあわせて
レベル別にクラス数が
設定されており
先生も本気で指導し
バレエの世界のルールやマナーも
しっかりと教え
発表会の役も
段階を経て
群舞→ソリスト→準主役→主役
と育ててもらえるのに
大人はクラス数が少なく
レベル別にもなっておらず
それはつまり努力しても
ほとんど上達しないことを
意味しており、
先生も大人はお客様扱いで
本気では指導せず
ルールやマナーも教えず
恥をかいてもそれはその人の責任で
発表会の役は
段階も何もなく
立っているだけの貴族
→主役の母親
→小品集でみんな同じ振り付けの役
→群舞で後ろの方で漂っている役
→見よう見まねでキャラクターダンス
このあたりを、グルグル回ります。
少しステップアップすると
→小品集で色違いの衣装でソリスト
→ヴァリエーション集でヴァリエーションを
踊らせてもらえるのが
最高にして最大のステージ
・・・書いていて、切なくなっちゃいました。
従来のバレエは結果主義です。
バレエは本来プロフェッショナルだけが
踊ることを許されていました。
プロの世界は結果がすべて。
だからプロを目指す子供たちの世界も
結果がすべて。
それはわかります。
でも今、大人もバレエを踊ることが
出来るようになった今、
結果だけでなく、経過も評価されて
良いのでは？と私は思います。
大人からバレエを始めた人は
もうプロにはなれない。
それでも、バレエが好きな気持ちや
情熱、努力は子供たちに引けをとらない
いえ、むしろ大人の方が
自分でレッスン料を払っている分
もっともっと意欲的で前向きで
努力を重ねていたりもします。
プロを目指せない大人だからこそ、
別の目標が必要ではないだろうかと。
だから、サクラバレエは
レベル別のクラス設定
大人向けレッスンが毎日あり
１年間のカリキュラム制で
コツコツ努力すれば
大人もきちんと上達する
先生は大人をお客様ではなく
弟子として本気で指導し、
踊る技術だけでなく
バレエのルールやマナーも教え
発表会の役は
段階を踏んで
小品→群舞→ソリスト→準主役→主役
と登っていける道を用意しています。
だから大人からバレエをはじめた人も
子供の頃にバレエを習っていた人も
同じように
全幕物で主役を踊れるチャンスあり
もちろんそれに見合った努力が
必要ですが、コツコツ努力すれば
オーロラ姫を踊り、バレエといえば・・の
クラシックチュチュを着たり・・
ジゼルを踊り、ふわっと長めの
ロマンティックチュチュを着たり・・
色もパステルカラーの
ピンクやブルーを中心に
様々な役になり、
普通は大人が着ることは出来ない
憧れのお衣装を着ることが出来ます。
それは、ただ単に
“目立ちたい”とか
“可愛い衣装が着たい”というだけの
お話しではなく、
“大人も努力が報われたい”
“大きな目標を持ってレッスンしたい”
という、ささやかな願いなんです。
2017年『白鳥の湖より ハイライト』
2018年 『眠れる森の美女より ハイライト』
2019年『ドン・キホーテ よりハイライト』
2021年 『くるみ割り人形より ハイライト』
2022年 『ジゼルより ハイライト』
夢に向かってひたむきに努力した人たちが
輝いてきた歴史です。
私はこれがやりたかったし、
これからもやり続けていきたい。
もっともっと多くの人に
日本の大人バレエの
現実を知ってもらうとともに
新しいことにチャレンジしていきたい。
大人バレエの可能性を広げていきたい。
大人からバレエをはじめた人も
子供の頃に習ていた人も
努力をすれば同じように
めくるめく憧れの世界の住人に
なれるチャンスがある
大人の本気のバレエ教室であり続けたい。
これが、私がサクラバレエで
やりたいこと、
やりたかったことのうちの１つです。
すべての大人にチャンスを！
とはいえ、そのステージづくりでは
衣装選びから大人バレエの
悩みがあったりします・・。
（ここまでが壮大な前置きです）
つづく
あなたもバレエをはじめてみませんか？
見学・体験レッスンいつでも受付中です↓↓
サクラバレエは
『大人からはじめる人のための
本気のバレエ教室』です。
今の日本では、
“大人は上手にならない”前提の
楽しいレッスンが主流の中、
“段階を踏んだロジカルなレッスン”
で大人も上達するという理念のもと
カリキュラムに基づいたレッスンで
上達することが出来ます。
私たちが大切にしていること。
“言葉で説明する”
“レベル別クラスで段階を踏める”
“全クラス同じカリキュラム”
“ケガなく安全に踊ること”
私も大人になってから
バレエと出会いました。
そして、人生が変わりました。
好きなことを通して、成長する喜び。
仲間たちとの出会い。
どうせバレエを習うなら、
大人にも上達する喜びや
自分が成長する楽しさを。
さぁ、あなたも私たちと一緒に、
本気のバレエを楽しみましょう
こちらのブログでは、
大人の方からの、『バレエ』に関する
素朴な疑問・質問を募集中です！
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