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さて、興奮のSMAPコンサートから一夜明けて、私は早速ジャズダンスの教室を探しはじめます。
・・・けれど、ふと頭をよぎるのは、数年前にジャズダンスを習って挫折したこと。
先生に指を指して「盆踊り~!」と笑われるほど、下手っぴだったこと。
む・・・。
いや・・・。
負けない・・・。
SMAPの後ろで踊る、その日まで ← もしもし・・?
◇
しかし、ここで困ったことが。
ジャスダンスに「きゃあ素敵」となったからといって、大好きなバレエをやめるはずもなく・・・。
・・・確かにバレエは型が決まっていて、動きには制約があります。
けれど、その型の中にこそ、自由があるということは何となくわかっていたので、苦しさはあっても、そこを追求していくことは楽しかったんですね。
そんな私が、レッスン数を減らせるはずもなく・・・。
そうなると、ジャズダンスに行ける曜日や時間がとても限られてしまうのです。
(行けるクラスが、ない・・・)
当時は今みたいにフィットネスでダンスクラスが受けられたりはしなかったので、ダンスのクラス数自体がそんなに多くはなかったのです。
(困った・・・。)
集めてきたダンス教室のチラシを眺めながらため息をつく日々だったのですが、ある時、ふと思い出します。
(・・・ん?そういえば、うちのバレエ教室・・・私が入会してすぐの頃、ジャズダンスのクラスを開いていなかったかしら?)
慌てて、古いレッスンスケジュール表を引っ張り出してきてみると・・・
ありましたありました!
確かに、何年か前にジャズダンスクラスがスタートして、半年くらいでクローズになっていました。
しかも、クラスの担当は、いつも私にバレエを教えて下さっている先生です!
(おお・・・ミラクル・・・・)
この先生は普段はクラッシックバレエを教えられていますが、色んなダンスが踊れる先生だったので、ジャズダンスクラスも開かれていたようでした。
・・・そこで、昔からいる生徒さん達にこのジャズクラスについての聞き込みをしたところ、すごく楽しいクラスだったけど、やっぱりバレエ教室だから、ジャズダンスは人数があまり集まらなくてクローズしたみたい、とのことでした。
(・・・これはいい!)
私はひとり、ほくそ笑みます。
・・・夜のバレエクラスが比較的早い時間に終わる曜日に、バレエクラスの後にジャズダンスのクラスを続けてやってもらえれば、移動時間もいらないし、一石二鳥!
(しめしめ・・・。)
そして、何が最高って・・・
憧れの大好きな先生から・・・
バレエのみならず、ジャズダンスも習えるかもしれないなんて!
こんな素敵なこと、あるかしら!!
そんな訳で、私は、またしても先生のところに出かけて行って、ジャズダンスのクラスを開いて頂けないでしょうか、と熱心にお願いしてみます。
今回も、根回しをしておいてから、具体的にお話していきます。
「この曜日のこのクラスの後だと、○○さんと△△さんも参加出来ると言っていたのですが、どうでしょう。」
すると、先生は主宰の先生と相談します、とのことで、案を持ち帰って下さいました。
そして、後日、
「5人以上人が集まれば、クラスを開いても良いですよ。」とのことでした。
私はまたしても、小躍りして喜びました。
すぐさま他の生徒たちに声をかけて5人集めて、翌月からクラスを開いて頂くことになりました。
さあ、楽しみです。
ウェアを揃えようと、いそいそとチャコットに出かけて行きます。
バレエのピンクや白などパステルカラーの世界とは違って、赤や黒やパープルなど、セクシーで格好良い雰囲気のウェアがズラリと並んでいます。
先生から、
「ジャスダンスのウェアはウエスト回りのラインが見えるものを」との指定がありましたので、手を上げると、おへそがチラッと見えるような真っ赤なカットソーや赤いキャミソール&黒いシースルーのトップスを買ってウキウキ、キャーキャー。
ジャズパンツも何本も試着して、一番脚のラインが綺麗に見えるものを購入。
・・・私はジャズダンスが下手だから。
・・・きっと心が折れるから。
だから、そんな時、少しでもウェアに助けてもらえればと思ったんですね。
◇
さあ、あとはレッスン初日を待つだけです。
遠足の日を待つ小学生のように、指折り数えてその日を待ち、いよいよ当日がやってきました。
はじめてのレッスンは、ただもうひたすら楽しかった!
バレエレッスンが終わって、白いタイツとレオタード、バレエシューズからジャズダンスのウェアに着替え、髪を下ろしてスタジオに立つと、別人になったような気分でした。
レッスンがスタートすると・・・重低音のリズムがスタジオに鳴り響き・・・
次々に身体を動かしていきます。
(・・・おお!骨盤を回しちゃっていいんですね!)
(・・・わぁ!首を曲げちゃっていいんですね!)
(・・・なんと!床に手をついちゃっていいんですね!)
新鮮な驚きにワクワクしながらレッスンを受けました。
川平慈英ばりに、心の中で、(いいんです!!!)を連発しながら。
楽しくて、楽しくて、身体が自由に動かせることが嬉しくて!
だって、ジャズダンスはいつもいつもアンディオールしていなくていいんですよ!
骨盤を傾けて脚を高く上げちゃっていいんですよ!!
肩を上げたり下ろしたりしちゃっていいんですよ!!!
・・・身体が喜んで伸び伸び動いているのがわかりました。
(きゃぁ~!楽しい~!!!)
◇
ここで、不思議なことが1つ。
数年前のジャズダンスクラスではあんなにおかしな動きをしていた私でしたが・・・
(あれ?意外と普通に動けてる?)
(あれ?脚も高く上がるし、ターンもすんなり回れてる?)
(・・・というか、結構、踊れてる?)
ちょっと、自信過剰?とも思いましたが、数年前に鏡の中にいた自分とは確かに別人のような自分がいました。
(あれからジャズダンスなんて1回も踊ってないのに、もう、私の踊りは、盆踊りじゃなくなってる!)
バレエのおかげで、以前より、柔軟性と筋力、そして身体のコントロールが出来るようになっていたからでしょうね。
(なんだか、鏡の中の自分を見るのが、楽しい)
ダンスやバレエを習いはじめて・・・
私がはじめて、まともに鏡を見ることが出来た瞬間でした。
(あ、そ~れ、ほいっとほいっとほいっとな)
なんだか、おかしな掛け声ですが・・・
身体を動かすのが楽しくて楽しくて・・・。
(ジャズダンス最高!SMAPありがとう!コンサートに誘ってくれた友達ありがとう!先生ありがとうございます!
・・・ああ、幸せ)
壁を、越えた日・・・。
それは、夢にまで見た瞬間でした。
バレエを習わなければ・・・
そして、勇気を出して、もう一度、ジャズダンスに挑戦しなければ・・・
一生、感じることのなかった大切な気持ち。
・・・この夜、私は最高にご機嫌で、家に帰ったのでした。
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