資生堂が手がけているイタリアンレストラン『FARO(ファロ)』。ミシュランガイド東京で2年連続1つ星を獲得し、更に2022年度版では、最先端でサスティナブルな取り組みにも積極的に取り組間れているレストランに与えられる、グリーンスターも獲得しました。資生堂ビルの10階にあり天井が高く、青を多様した気持ちいい空間。私はこちらにいると豪華客船で過ごしているような錯覚に陥ります。灯台の意味を持つ店名『ファロ』はそんなラグジュアリーな船旅へも誘ってくれるているかのように。

 
 
『FARO(ファロ)』は、2018年にローマの「bistrot64」の能田耕太郎氏をエグゼクティブシェフを迎え、イノベーティヴなイタリアンダイニングとして生まれ変わりました。ヴィーガンへの取り組みも早く素晴らしかったのですが、コロナでさらに強くなったレストランの一つでもあり、料理・チームと共に飛躍的に成長しています。
 
 
ショープレートは新潟のササゲ工業の「海に浮かぶ月」。灯台から見渡す海に浮かぶ月をイメージしたアートなプレートで、ファロの物語がスタート。
 
 
ディナーでいただけるコースは2種。ガストロノミーとガストロノミーがあります。この日はヴィーガンをいただきました。日本のレストランでいただく最上級のヴィガンコースだと思っています。おしぼりもアースカラーでイメージ統一していました。
 
 
アミューズブーシュ
 アミューズグールは3種の盛り合わせ。ふわふわの蓮根もちは枝豆のパウダーで、銀杏はトマトとクロレラでコーティングで飴のように、切り干し大根はビーツのジュースで赤く煮てタルト仕立てに。親しみのある食べ物がちょっとおめかしして変身です。
 
 
菊芋のピュレ
菊芋のピュレとコーヒーを発酵させた菊芋のフライ。甘めの菊芋ですがちょっと独特の香りがあります。これがコーヒーの香ばしさや香りともよく合っています。
また持ったりしたピュレですが、揚げた菊芋で食感のアクセント。
 
 
自家製パン
 
 

テーブルでご用意いただいたオリーブオイルは、チェトローネDOP。年間およそ2万本程しか造られなという貴重なオイルは、フルーティーで食べやすい。

パンはもちろんこの後に登場するお料理たちとも喧嘩しません。

 
 
玉ねぎのロースト 黒トリュフソース
見た目以上にかなり手の込んだ一皿。たか農園の玉ねぎは一枚一枚の中にトリュフとパースニップのペーストを忍ばせ、豆乳のクリームとネギオイルのコンビネーション。上には少し炙ったトリュフを乗せ、香りを引き立てていました。
 
豆乳のソースの中にはネギオイル。トリュフはよく見ると炙っていました。玉ねぎやパースニップに甘さと香ばしさ、キリッとした味わいなどがミックスしたお料理。
 
 
ジャガイモのにスパゲッティ

スペシャリテのジャガイモののスパゲティー。能田シェフが「テイスト・ザ・ワールド(アブダビ)」の最終コンペティションにローマ代表として出場し見事世界一に輝いた作品です。じゃかいもは揚げたものと茹でたものいう、カリカリ感とシャキシャキ感の残る味わいのヴィーガンパスタです。この日は、トリュフを使いリッチな上がりに。いつもちょっと雰囲気を変え作ってくださるのが嬉しいですね。

 
パスタのように見えますがこちらジャガイモなんです。ヴィーガンバターは、ココナッツミルク、カカオバター、ピスタチオナッツを乳化させ、自家製の野菜の醤油を作りまたパンを使い発酵させ作った手の込んだものです。コラトゥーラもアクセント。
ジャガイモがさまざまな味わいを纏い、唯一無二のお料理です。
 
 
白トリュフ香るスープ仕立てトルテリーニ
トリュフが添えられたトルテリーニ。中にはヴィーガンチーズなどが入っています。生地が黄色いのは、ターメリック。香味野菜のスープで軽めに仕立てています。
 
トルテリーニをいただくと、しっかりチーズの味わい。クリアなスープですがしっかりと旨味が出ていてパスタにも負けない美味しさでした。
 
 
大浦太牛蒡のストゥファースト
メインは千葉県産の大浦太牛蒡を、野菜とトマトで作った出汁で煮込(ストゥファースト)んでいます。イタリアンパセリのオイルで香りづけしています。根セロリのピュレとチップスを添えて食感のアクセント。
 
立派な牛蒡ですよね。食べていて満足感もしっかりしています。
 
牛蒡特有の土の香りはもちろんですが、食感は柔らかく滑らか。しっかり煮込んであるのでとろけるとまではいきませんが、あの土っぽい味わいの牛蒡を、柔らかでエレガントなお料理にしてしまうのはさすがですね。
 
 
ヴイーガンチーズ
ヴィーガンチーズはニュートリショナルイーストを使ったものからチーズはカシューナッツを発酵させたものに変わっていました。カシューナッツを水に浸けて発酵。プレーン、胡椒をまぶして焼き上げたもの、洋梨とハーブ、さらには、青カビを加えたものと白かびを加えて発酵させているから驚きです。恐るべしヴィーガンの世界!!
 
店内でカビをつけ熟成させているから驚きです。5種のヴィーガンチーズは、しっかりチーズを食べているようです。ドライフルーツ入りのパンと共にいただきました。
 
 
デザートは加藤峰子シェフパティシィエの出番です。デザートは島バナナをキャラメリゼしたり生のまま使ったバリエーション。豆乳とオーツミルクのクリーム、豆乳のレアチーズケーキ、チョコレートシャーベットを組み合わせたヴィーガン仕様のものでした。クリームはどうしても豆乳の味がちょっと残るのですが、チョコレートなどは軽め。バナナの甘味としっかりマリアージュしていますがヴィーガンなので軽い味わい。
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スペシャリテともなっている、40親類にも及ぶエディブルフラワーを纏った花のタルト!まるでお花畑にいるような素敵な香りがします。
 
色とりどりのお花が美しいですね。季節によってお花も変わるので楽しいですよね。
食べる時に口に持ってくると、つまり鼻にも近いわけで、お花のいい香りなんです。
楽園にいるような、花の精になったような気分になれる美味しさでした。
 
最後は紅茶で。
 
 

どれもヴィーガンを感じさせぬ美味しさとガストロの高度な技術で作られています。楽しみながらいただけるヴィーガンは、多くの方に召し上がっていただきたくなる美味しさです。美と健康を考える資生堂のコンセプトは食にも活きている。

人と自然の調和の大切さをも感じさせてくれるレストランです。

 
 
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FARO(ファロ)

東京都中央区銀座 8-8-3 東京銀座資生堂ビル 10 階
0120-862-150(フリーダイヤル)/03-3572-3911

日曜日/月曜日/夏季(8月中旬)/年末年始定休

 

 

 

 

FAROイタリアン / 新橋駅銀座駅東銀座駅
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