最近「ヴィーガン」という言葉をよく耳にする方も

多いのではないでしょうか?

「美」を通じて、人々が幸せになる社会を支援する

資生堂グループが経営する『FARO(ファロ)』。ヴィーガンが

ファインダイングでいただける数少ない希少なレストランです。

 

 

東京銀座資生堂ビルの10Fにある

イタリアンレストラン『FARO(ファロ)』は

現代イタリア料理が備える伝統と先進性に、日本の豊かな食材や文化を

重ね合わせたイタリアンの枠にとらわれないモダンで

オリジナリティーあふれるクリエーション(料理)をご提供しています。

銀座の地から世界に光を放つレストランを目ざしてファロ(灯台)

の名の如く、新しい食文化を照らし出していきます。

 

 

イタリア料理界の最前線を20年に渡り走り続け、

イタリアで2つのレストランにミシュランの星をもたらしてきた

唯一の日本人であるエグゼクティブシェフの能田耕太郎氏のもと、

2018年に現在の新星ファロとして生まれ変わりました。

『ミシュランガイド東京2021』にて一つ星を獲得しています。

 

今回は、3月中旬に退院後初のフルコースとして

体に優しいヴィーガンコースがいいなと思い、お伺いしました。

他にもガストロノミーコースもあります。

 

ショープレートは、スタイリッシュなスクエア型。

 

 

地紋のあるショープレートの角には、

『FARO』のロゴマークも入り、より世界観が印象付きます。

 

 

アミューズブーシュ

3月の少し季候が緩むころ

目の前に一気に春の風が吹き込んできたような

指でつまめるアミューズブーシュが運ばれてきました。

黄色い菜の花のお花が乗ったのは、野菜の旨味が

凝縮された軽いパイに、菜の花のピュレとお花を組み合わせて。

黒ニンニクとカンカンを合わせたさっぱりした赤蕪。

ビーツと桜のドームは、桜の葉も合わせてあり、

口の中に入れると桜の味わいや香りが広がりました。

 

 

そら豆のスープ

そら豆をブロードで伸ばしたスープ。

ここには焼いた空豆やチーズなどが入っていて

ほっこりしたお豆の味も楽しめます。

春の空豆をしっかり味わうことができました。

 

 

湘南ポモロン 自家製もろみソースと共に

クスクスの中には、発酵した青トマトと

市場でお目にかかれない湘南ゴールドを混ぜて。

 

上にはマリネしたサンマルツァーノトマトと

希少な湘南ポモロンの爽やかな柑橘が組み合わされ

酸味、甘味、香りが広がる美味しさでした。

 

 

人参のロースト 自家製もろみソースと共に

能登の高農園のにんじんを使った

シンプルながら実はかなり秀逸な一品。

1時間ほどじっくり火を入れた人参が驚くほど濃厚で甘い!!

自家製の旨味がしっかり入ったもろみソースが

しっかり甘い人参とのバランスもばっちり。

添えられた花束のように束ねられた人参葉はバルサミコ酢で。

香りが爽やかな風味が加えられ

普段はあまり美味しく感じない人参葉も美味しくいただきました。

 

 

じゃがいものスパゲッティ

能田シェフが「テイスト・ザ・ワールド(アブダビ)」の

最終コンペティションにローマ代表として出場し

見事世界一に輝いた作品です。

 

お料理教室にも参加しているので作り方も知っているメニューですが

こうしてお店でメニューの一つとしていただくのは初めてです。

揚げたジャガイモのカリカリ感、シャキシャキ感の残るジャガイモ。

二つのジャガイモの香りや味わいなどが楽しい♪

リコリスやレットビーツのパウダーなどの甘味と

ココナッツのオリエンタルな風味、

そして穂紫蘇の雅ながらもスッキリした香りなど

さまざまな味わいが口の中で広がるヴィーガンパスタでした。

 

 

風味よく焼き上がった自家製天然酵母のパン。

添えてあるのはオリーブオイルで。

 

 

市松模様パスタのアラビアータ

私が訪問した少し前に「高野山」の精進料理とコラボした

フェアを実施されていた「ファロ」ですが、

そんな日本の思想や美を意識しているファロのお料理は

日本の伝統美などを食べて、見て感じることができます。

 

パスタの色は緑はクロレラで、黒は炭を使い

編み込んで行くことによって、市松模様にしています。

むっちりしたしっかりした食感のパスタをめくると

滑らかで辛いトマトソースが出てきます。

渋い色合いの市松と赤いソースのコントラストも面白い。

辛さは案外刺激的で、はんなりした見た目との

ギャップも楽しい一品でした。

 

 

 旬野菜の塩釜焼き

旬のお野菜は高農園の黄蕪。岩塩包みで登場しました。

 

支配人が丁寧に取り分けてくださいました。

ちょっとメリッメリットいう音と共に

じんわり汗をかいた蕪が姿をあらわしました。

 

塩に包まれてしっとり火の入った黄色い蕪。

繊維の模様が面白いですね。

 

自然な甘味、滋味深い味わいと共に、

フルーツのような華やかさもある黄蕪。

ほうれん草のソースとのコントラストも綺麗ですね♡

赤大豆とイタリアンパセリのコンディメントも添えてあり

野菜をいろいろなバリエーションで楽しめます。

胡椒の塩漬けも添えてあり、スバイシーな刺激も

心地よいアクセント。

 

 

ヴィーガンチーズ

ヴィーガンって、動物性食品は摂らないんですよね〜、たしか・・・。

チーズにヴィーガンってどういうこと〜と思っていたら

ニュートリショナルイーストは、スーパーフードであり

不活性真菌を使用して収穫された食品。

チーズのような風合いがあることから、ヴィーガンでは

よく使われるもののようですが、今回は

ニュートリショナルイーストとカシューナッツを

使った4種のチーズが登場しました。

 

 

プレーン、黒トリュフを練り込んだもの、

パプリカパウダーを練り込みビーツのパウダーをかけたもの

プレーンを焼いて黒胡椒を使ったものを

華麗な手捌きで美しく盛り付け。

器もチーズ用にあつらえたのかしら。

器一つで目の前の景色が変わる。

素敵なおもてなしですね。

 

 

見た目もまるでチーズなこのプレート。

味もさまざまな材料を加え、チーズの風味を出していました。

お料理はどれも凄かったのですが、

ヴィーガンでチーズまで!!!

驚きのプレートでした。

 

 

湘南ゴールドなどのコンフィチュールと

ドライフルーツの入ったパンを添えて。

 

 

 

ノートアーモンドのアイスクリームと

熊本ひかり農園の無農薬いちご

いちごにローズウォーターで作られたソースを目の前でかけてくださいました。

 

ガラスの様なクリスタルの飴細工を添えて

デザートに美しい陰影ができて綺麗。

アーモンドミルクのアイスクリームや

豆乳のクリームが使われていて、少し香りはしますが

そこは、イタリアの名店でその手腕を高く評価された

加藤峰子パティシィエですね。

滑らかな舌触り、とろける味わいで美味しく仕立ててくれました。

ローズの高貴な香りやライチのゼリーも華やかで

ヴィーガンとはいえど、エレガントなデザートを

作ってくださいました。

 

 

花のタルト

そして腕で抱えたくらいの大きなプレートに盛られて登場したのは

お花がこんもり盛られたのはなんと最後の小菓子。

 

食べようと手に持って口に近付けるとお花のいい香り〜。

まるでお花を食べているようなのですが

クッキー生地の上に軽くヴィーガンのクリームが塗ってあり

その上にお花が美しく盛り付けられた素敵な小菓子でした。

 

 

 

最後は沖縄のティーファクトリーの紅茶で。

 

 

 

料理は見ているだけでも幸せな美しさと、考え抜かれた構成。

しかもこれがヴィーガンだなんて、、、

と大きな衝撃のお料理のオンパレードで

ヴィーガンということで普通のガストロでは

味わえない初めての体験でき、素晴らしい時間となりました。

 

ヴィーガンという考え方を外しても

料理の完成度サービスのグレードの高さに申し分ありません。

 

ヴィーガンの方が訪問するもよし

ヴィーガンという考え方や料理触れるもよし。

いずれにせよ、素晴らしい世界が体験できるレストランです。

 

 

 

 

FARO (ファロ)

東京都中央区銀座 8-8-3 東京銀座資生堂ビル 10 階

0120-862-150(フリーダイヤル)

03-3572-3911

日曜日/月曜日/祝日/夏季(8月中旬)/年末年始定休

 

 

 

FAROイタリアン / 新橋駅銀座駅東銀座駅
夜総合点-