2009年、日テレ水曜10時
『アイシテル〜海容〜』
【あらすじ】
主婦・野口さつきは、夫と小5の息子・智也との3人暮らし。
反抗期なのか最近、無口になった智也を気にかけていた矢先、衝撃の事件が!!
智也が、小2の男児・小沢清貴くんを殺害し保護されたのだ。
それぞれの苦しみのゆくえは?
【登場人物】
★野口家
野口さつき…稲森いずみ
野口和彦…山本太郎
野口智也…嘉数一星(嘉島陸)
小沢聖子…板谷由夏
小沢秀昭…佐野史郎
小沢美帆子…川島海荷[中学生]
小沢清貴…佐藤詩音
加害者の母親も被害者の母親も、
子育てに悩み苦しみ生きているお母さん、という点では立場は関係ない
という描き方だが、これ自体、賛否両論あると思う。
途中から、
被害者の母・聖子があまりに被害者の母親・さつき側により沿いすぎてたような…💦
清貴は思ったことをそのまま言う事かあった、
といってもまだ小学1年生だよ?子どもとして当たり前。
亡くなったキヨタンが可哀想すぎます

愛していたのにこんなこと思ったり言ったりするものなのかな?と疑問が…

一番、え?!と思ったのが、
『子育てが正しかったのかも分からない』って言葉。
これは清貴くんにも、自分にも、一緒に子育てしてきた夫にも失礼だから言って欲しくなかったな。
自分を責めるしかやり場がないとしても悲しかった…

佐野史郎さん演じる、聖子の夫が一番シンプルに共感できた。
彼は、あくまでも立場は違う、と主張していました。
嫉妬したから殺したっていう、言ってみれば甘えた理由なんだけど、加害者の子役の子は頑張ってたと思う。
何度も見直してるけど、顔を観て、ああ、本当に子どもだな、可愛い、と思った。
清隆くんの墓前で、さつきが聖子と対峙する最終回のシーンの稲森いずみさんの泣きは伝説なのかな。
鼻水をだらりと流して拭おうともしないその姿…凄かったです

あと、清貴の姉・美帆子のパートで必ず流れる新垣結衣さんの挿入歌『うつし絵』。
か弱い声なのですが作品が重いので癒されました(笑)
2年後に放送された
単発ドラマ『アイシテル〜絆〜』は連ドラの最終回で生まれた智也の弟が主人公でしたが、彼(岡田将生)とその恋人(水川あさみ)のシーン中心の構成だったのが残念。
東野圭吾原作の映画『手紙』を意識したのかなぁ?と思わせる展開だった。
兄が少ししか登場しなかったり、
弟が『会わなくても兄弟』と言ったり兄が何より一番に弟の幸せを願っていたりとか…。
ただ思うのが、
大人になった智也(向井理)が死にたいほど後悔し毎日、清貴くんを思っていることは分かったのですが、
それってあんな風に暗い部屋で心を閉ざして生きることなのかな?
清貴の母・聖子からの手紙に、智也へのお願いとして、
『愛する人とめぐりあい幸せな家庭を築いて下さい。
親となった時に、初めて罪の重みに気づくでしょう』と書かれていたことを思うと、
やはり智也を主人公にして、家庭を築き、そこで初めて感じるものとかを描いた方が良かった気も…。
もちろん永遠に智也は苦しみの途中にいなきゃらないけど、
仮にまた続編があったとしたら、
彼は愛する人とめぐり合っているでしょうか。
ドラマとはいえ、元少年Aの幸せな家庭像を描くのはタブーなのかな?
