オーケストラ/ヘルブロス
1. オーケストラ
３ヶ月連続リリースの第１弾となるヘルブロスのデジタルシングル。
発表された「オーケストラ」は、ダンサブルなアッパーチューン。
踊れるリズムに、ほどよく歌謡色のあるメロディは、もはや彼らの定番と言えそうです。
その中でも、とにかくギターのリフが印象的。
Gt.千歳さんが作曲を手掛けたから、というだけではないでしょう。
押すところ、引くところ、刻むところ、流すところの駆け引きが絶妙。
ギターフレーズを聴いているだけでも、何度も聴けてしまう１曲になっていました。
面白いのは、歌メロの滑らかさ。
Aメロは抑え目に、Bメロで溜めて、サビで盛り上がる、セオリー通りの展開であり、声の強弱もそれに準じているといったところなのですが、あえて複雑性を避けて、音に溶け込むようなメロディを重ねています。
ともすれば地味になってしまう懸念はあるものの、これだけギターが主張していれば華やかさは十分に確保できるわけで。
ギターの心得があるVo.夢人さんだからこそ、ここのバランス感覚には自信があるということなのかもしれません。
雰囲気モノの要素を強めつつ、しっかりインパクトを残す楽曲に仕上がっていますよね。
連続リリースの最初に、ど真ん中を撃ち抜いてきた彼ら。
しかも、ただの王道路線ではなく、極めてクオリティの高い進化系ときた。
そうなると、少し違いも出してくるだろう２曲目、３曲目への期待が高まるのも必然。
良い循環を生んで、攻勢のきっかけになりそうなナンバーです。
＜過去のヘルブロスに関するレビュー＞