Dramatic Damage / ヘルブロス | 安眠妨害水族館

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Dramatic Damage/ヘルブロス

 

1. ドラマ

2. Amber

3. Sheep

 

2021年に正式始動となったヘルブロスの2ndシングル。

 

ex-ベル、彩冷えるのGt.夢人さんがヴォーカリストとして在籍。

演奏陣も、ex-Chanty、アマミツゝキのGt.千歳さん、ex-NEVERLANDのBa.てらさん、ex-Ruvie、WHITEHEAD , ANONYMOUSのDr.大熊"けいと"邦夫と、キャリアのあるメンバーが揃った形です。

特徴は、お洒落なロックサウンドと、ノスタルジックなメロディ。

夢人さんのメインヴォーカルはAYABIE以来でしたが、音楽性がハマっているせいか、表現力が増したようにも感じました。

 

「ドラマ」は、千歳さんが作曲を担当したアッパーチューン。

ソリッドなイントロに、Chanty時代の空気を感じさせつつ、歌が入ると夢人さんらしい歌謡色が強まっていくのが面白いですね。

お互いの良さを、既に知り尽くしているかのようなコンビネーション。

前身バンド同士がライバル関係にあったふたりが、時間を経て同じバンドで音を奏でているという熱さも相まって、インパクトは十分です。

 

四つ打ち風のリズムで淡々と刻むミディアムナンバー「Amber」は、てらさんが手掛けたナンバー。

カップリングっぽさはありますが、それは質が劣るという意味ではなく、表向きでは「ドラマ」を引き立てつつ、通好みの存在感を放っているから。

聴けば聴くほど沁み込んでいく、スルメ系の良さがあるナンバ―と言えるでしょう。

「Sheep」も、やはりミディアムテンポのメロウな楽曲。

抑えたように歌う夢人さんに対して、千歳さんが掻き鳴らす感情的なギターが強い印象を残していきます。

リズム体も呼応して、深みを表現。

1曲目と2曲目、どちらとの対比にもなっているようでもあり、収録内容が絶妙すぎるのでは。

 

このメンバー編成にピンとくるリスナーであれば、まず間違いないであろうヘルブロス。

販路が限定的なのがもったいないので、2023年は精力的に動いてもらって、なんとか流通作品もリリースしてほしいものです。