antagonism / DazzlingBAD | 安眠妨害水族館

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antagonism/DazzlingBAD

 

1. antagonism

2. Ash

3. antagonism(instrumental)

4. Ash(instrumental)

 

2024年の第一弾となる、DazzlingBADによる8thシングル。

 

表題曲となる「antagonism」は、敵意や対立といった意味を持つ言葉。

タイトルの通り、攻撃性を前面に押し出す作風となっていました。

スピーディーなリズムと、ザクザクと切り刻むギターのリフ。

更には、タイプの異なる複数のシャウトをまくしたて、焦燥感を駆り立てる激しさを見せる前半戦。

コンセプチュアルなデモテープを制作することでアピールに成功した、古き良きを踏襲するコテコテ感を引き連れています。

一方で、メリハリをつけて隙間を広げるような壮大さを持つサビでは、DazzlingBADの個性が爆発。

Vo.- iT -さんの中性的な歌声を艶やかに響かせる歌モノとして展開して、ダークな世界観は維持しつつ、まったく違った表情に仕立てているのですよ。

 

続く「Ash」も、ダークでハードな音楽性は変わらず。

少しデジタル色が強まった気はするものの、重苦しい空気を漂わせていることに違いはなく、ブランディングは完璧です。

こちらも狂気的なシャウトが多用されていますが、「antagonism」よりもメロディの強さを活かした印象。

正直なところ、曲数が限られるシングル作品。

シャウトとのギャップが強みなのは理解するものの、この歌声を長く聴いていたかった、という気持ちも強かったため、このバランスは"待ちに待った"といったところ。

カップリング曲にしておくにはもったいない1曲と言えそうですね。

 

同日に、限定販売されていたデモテープ「ネクロシスチアノーゼ」の店舗販売が解禁。

年明け早々、勢いを示したと言えるでしょう。

キャリアが積み重なるにつれ、武器も増えてきた彼ら。

ブレイクに向けた期待値は、ますます高まっています。

 

 

 

<過去のDazzlingBADに関するレビュー>

Sanctuary

The beginning of the END

『泥「」invisible coexistence』『Feather』