泥「」invisible coexistence/DazzlingBAD
1. 泥「」invisible coexistence
Feather/DazzlingBAD
1. Feather
6月、7月と、2ヵ月連続で発表されたDazzlingBADのデジタルシングル。
後にリリースされたミニアルバムには収録されず、現時点では配信のみで聴くことができる2曲。
Vo.-iT-さんの特徴的な歌声を武器に、両極端をぶつけてきたという印象です。
「泥「」invisible coexistence」は、ミステリアスなダークチューン。
ヘヴィネスを意識した荒々しいサウンドで激しさを表現しつつ、サビになると退廃的な世界観を重視した雰囲気モノに。
語りの挿入の仕方など、様式美的なアプローチも取り入れ、往年の名古屋系バンドなどにも通じるアプローチが見られます。
そこに重なる中性的な歌声が、やはり個性化、差別化のポイントで、ドロドロしたイメージではなく、浮遊感を持たせることに成功。
期待感の高さを伺わせていました。
そして、続けてリリースされた「Feather」が、その神秘性をサウンドでも表現したミディアムナンバーと言えるのですよ。
独特なセンスで織り込まれるシンセのサウンドを、"白系"の流儀に落とし込んで。
ゆったりとしたリズムの中に、浮遊感に加えて透明感を生み出しており、ジャケットが象徴するような神々しさを放ちます。
メロディに既視感はあるものの、シンプルだからこその純粋さがあって、ギターソロでの解放感にもグッとこないはずがない。
この手の楽曲を堂々とリリースできるクオリティの高さに驚かされたリスナーも多かったのではないでしょうか。
どちらも個の強さを持っていて、シングルとしてドロップされるのも納得。
ミニアルバムに収録しにくかったのも、なんとなく理解できるかな。
アルバム作品だけ聴いていれば、と思ってスルーするのはもったいない、彼らのポテンシャルの高さが見える楽曲たちです。
<過去のDazzlingBADに関するレビュー>