生き血/gibkiy gibkiy gibkiy
1. 赫い地球
2. 爛蘭卵
三部作の第二段となるgibkiy gibkiy gibkiyのシングル。
前作に引き続き、MUCCのGt.ミヤさんがマスタリングを担当。
アートワークも統一性を重視して、色彩だけを変更。
「生き血」というタイトルが冠された本作は、そのイメージ通りに赤いジャケットになっています。
「赫い地球」は、いきなり放送禁止的なピー音からスタートするダークチューン。
Vo.kazumaさんの実績からすると、サウンドのギミックではなく、本当に際どいフレーズを叫んでいるのでは、と疑ってしまいますよ。
特徴となるのは、変拍子を駆使したリズム。
吐き捨てるような歌唱と、激しさを増す演奏も相まって、複雑で難解な構成であると言えるでしょう。
ダウナーなまま狂っていくのが、実に彼ららしいです。
雑に例えるなら、Dir en greyの「脈」からサビのキャッチーさを排除し、merrygoroundで再構築したようなイメージ。
ある種、耐性が出来ていることで、この複雑性をすんなり受け入れることができたというリスナーもいたりして。
「爛蘭卵」は、"らんらんらん"という読み方でいいのだろうか。
音にすれば可愛らしいハミングも、字の当て方がエグいですね。
おぞましいというか、おどろおどろしいというか、なんだか生理的に受け付けないものが出てきそうな想像を駆り立てる。
叫びにも近い"蘭蘭蘭"の連呼に、一切コミカルさを感じさせないgibkiy gibkiy gibkiyの狂気たるや。
Gt.aieさんの、出している音でそれだとわかる強力な個性も相変わらずで、Ba.kazuさん、Dr.sakuraさんがタイトに刻む中、枯れたリフを絶妙なタイミングで入れてくるセンスの良さを発揮していました。
第三弾となる「虫唾」は、12月に発売が決定。
ライブ会場で先行販売され、後に通販対応となると思われますが、果たして年内に聴くことは叶うかな。
右肩上がりで期待値を更新する彼らだけに、どこに着地させようとしているのか、目が離せません。
<過去のgibkiy gibkiy gibkiyに関するレビュー>