Re:V0~1CE/DAT
1. Re:V0~1CE
クリスマスイヴにリリースされたDATのデジタルシングル。
ヴォーカリストを公表せず、ex-Black Gene For the Next Scene、ex-ラッコのGt.SAN、ex-NoGoD、ex-ロマン急行のBa.華凛、ex-NeverlandのMp.HAKUという編成で活動する彼ら。
もっとも、ヴォーカリストは暗黙の了解といったところで、その辺の自己主張は、タイトルにも表現されていました。
しかし、まぁ、このタイトルは秀逸ですよね。
"VOICE"という単語の"OI"を0と1に見立てるというアイディアも素晴らしいのですが、それを"~"で繋いだだけで、大きく意味合いが増しているのですよ。
0から1を作り出す、という時系列的なドラマ性も見えてきますし、見た目の上では、"ICE"というワードが括り出された形に。
まさに、このバンドの重要人物であるiceさんがシーンにカムバックしたことを象徴していました。
そんな「Re:V0~1CE」は、歌謡曲的なメロディが印象的な疾走チューン。
哀愁を帯びながら、部分的にハードさも見せて、最後はスピーディーかつメロディアスに展開。
切なさを炸裂させるサビや、メリハリをつけていく中で再加速するギターソロは、これ以上ないくらいのエモーショナルな感傷を吐き出しているかのようです。
演奏やアレンジは、決めるところは決めたうえで、あえて余裕を作っている印象。
ライブで爆発したときに何かを生み出しそうな自由度となっており、育った時にどんな濃密さになっているかが楽しみですね。
駆け引きの上手さは、さすがのキャリア。
こういう楽曲を待っていた、と言いたくなる1曲です。
<過去のDATに関するレビュー>