LIAR/DAT
1. LIAR
2021年に結成されたDATが放つ、デジタルシングル。
ex-Black Gene For the Next SceneのVo.iceさんが総合プロデュースを手掛けるDAT。
同じくBFNに在籍し、ラッコでも活躍していたGt.SAN、ex-NoGoD、ex-ロマン急行のBa.華凛、マニピュレーターとしてex-NeverlandのHAKUを迎え、満を持してシングルを発表。
メンバークレジット上にヴォーカリストの表記はありませんが、言わずもがな、といったところでしょう。
作詞は、君ヶ海市あくい名義となっています。
SANさんがコンポーズした「LIAR」は、デジタルサウンドが前面に押し出されたハードなナンバー。
無機質なシンセサイザーと、乾いた響きのドラムが、いかにも硬質なイメージを与えるのですが、そこに生々しさを加える弦楽器隊とのバランスが絶妙で、エモーショナルなヴォーカリゼーションを引き立てています。
荒々しく突っ込んでくるような勢いがある一方で、壮大なメロディでドラマ性を生み出して。
なるほど、衝動性を活かしつつ、俯瞰的に構成を組み立てている総合演出性に、このバンドで表現しようとしていることが詰まっているのかな、と。
まだまだ全貌が明かされていない様子で、出せるカードはたくさんありそう。
１曲だけで、そんなワクワク感を募らせるのだから、伊達にキャリアを積んでいません。
じわじわと、その存在が知れ渡りつつある彼ら。
シングルのリリースは、ギアをひとつ上げるスイッチになりそうです。