unevenness/LIQUID
1. unevenness
悪夢の中、賑やかな孤独と執着/LIQUID
1. 悪夢の中、賑やかな孤独と執着
LIQUIDが2ヵ月連続でリリースしたデジタルシングル。
導入時からシャウトが飛び出す「unevenness」は、重厚なバンドサウンドと衝動性をくすぐるメロディが特徴的。
オルタナティブロックとの親和性を意識しつつではあるものの、彼らがここまでモダンなヘヴィネスに歩み寄ってきたのは意外性として捉えられるでしょう。
硬派な咆哮と泣きのメロディの融合が、王道であり新鮮でもあり。
色気のあるVo.hibariさんの歌声は、低音に響かせても勢いが削がれず、なかなかどうしてハマっていました。
「悪夢の中、賑やかな孤独と執着」は、鮮やかなシンセのフレーズで装飾されたアッパーチューン。
イントロのギラギラ感が眩い一方で、デジタル気質が強まったというわけでもなく、骨太なバンド演奏で下支えしているのがLIQUIDのサウンドらしいところですね。
「unevenness」との対比を示すかと思いきや、こちらも勢いは維持しているからいい意味で騙された。
ドラマティックな展開が待っているので、ミディアム調の歌モノ風になるパートも用意されているものの、総じて2曲とも、アグレッシブ性を見せつけるかのように走り抜けるといった印象。
重点を前のめりに設定していることに、なんだかテンションが上がってしまいます。
アルバム発表後の次の動きが連続リリース。
しかも、攻めの姿勢が見られたということで、更なる一手にも期待したくなるところ。
渋いだけでは終わらない、LIQUID流のライブ感が堪能できます。
<過去のLIQUIDに関するレビュー>