BLUE / ヘルタースケルター | 安眠妨害水族館

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BLUE/ヘルタースケルター

 

1. BLUE

 

 

新体制となったヘルタースケルターのデジタルシングル。

 

Vo.朝比奈 悠さんと、Ba.kazさんが脱退。

1年間、地下活動となっていたヘルタースケルターですが、Vo.弘樹さんが新加入。

Gt.ハルさんがベーシストに転向し、4人編成での再始動となりました。

なお、新体制移行に伴い、Gt.御笠ねるさんは大祐、ハルさんは祐と名義を変更しています。

 

リリースされた「BLUE」は、大祐さんが作詞・作曲を担当した歌謡ナンバー。

メンバーチェンジを経てもヘルタースケルターの良さは変わらないな、と思える哀愁を帯びたメロディと、叙情的な切ない歌詞は、透明感のある弘樹さんの歌声にマッチしています。

どこか淡々としている印象はあるのだけれど、構成はしっかり練られていて、サビにはキャッチーさも十分。

半音上げで展開されるラストシーンには、完全にノックアウトですよ。

ミックスヴォイスの安定感にも、ただただ感心するばかりで、アレンジワークも演奏スキルも、各段に上昇したなと唸らされました。

 

フロントマンの交代という大きな転機を迎えた彼らですが、引き摺りすぎずにガラっと変えてきたのが奏功した形。

歌い手活動が中心だった弘樹さんを発掘した戦略眼も見事で、良い意味でシーンに染まっておらず、閉塞感の出てきたシーンに風穴を開ける異分子となってくれそうですね。

そして、何より曲が良い。

浸透すれば、化ける可能性は十分に持っている、ヘルタースケルターにとって仕切り直しとなる入魂の1曲です。

 

<過去のヘルタースケルターに関するレビュー>

櫻の樹の下には

哀燦々

斜陽