PUER ET PUELLA/BAROQUE
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PUER ET PUELLA
3,780円
Amazon |
1. BIRTH OF VICTORY
2. PUER ET PUELLA
3. STARRY BOY
4. SKY FITS HEAVEN
5. IN THE ATMOSPHERE
6. LAST SCENE
7. AN ETERNITY [ALBUM VERSION]
8. FLOWER OF ROMANCE [ALBUM MIX]
9. YOU
10. GIRL [ALBUM VERSION]
11. RINGING THE LIBERTY
12. PERFECT WORLD
BAROQUE表記としては2枚目となる、通算4枚目のフルアルバム。
実に4年2ヵ月ぶりのリリースとなりました。
ラテン語で"少年少女"を意味するアルバムタイトル。
デビュー当時は背伸びをした悪ガキだった彼らが、大人になって、子供の純真さを描こうとするのが興味深いところです。
もっとも、前作「PLANETARY SECRET」で示したスケール感はそのまま引き連れており、宇宙に魂が宿るまでが前作だとしたら、人が誕生した後の世界をテーマにしたのが本作とのこと。
過去を振り返るのではなく、成長した先として俯瞰した世界観を手に入れたといった側面が強いのでしょう。
音楽性としては、圭さんのソロプロジェクトで見せていたシューゲイザー、アンビエント、エレクトロなどを包含した密度の濃いサウンドをベースにしつつ、シングル「GIRL」にてL'Arc~en~CielのKenさんと組んだ影響か、幻想的かつインパクト重視のギターフレーズが散りばめられており、難解さが薄れた印象。
メロディにおいても、アート性を保ちながらもキャッチーで、「ノンフィクション」で提示したポップさがここにきて活かされている気がします。
表題曲である「PUER ET PUELLA」で、「PLANETARY SECRET」から地続きの壮大さを見せつけると、ポップに振り切った「STARRY BOY」、やや濁った音使いでヘヴィさもアピールする「SKY FITS HEAVEN」と続け、地盤を固めつつも進化、深化が認められることを端的に表現する構成も見事。
「LAST SCENE」では、大桃子サンライズ(バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI)を起用して、デュエット形式にするなど、遊び心も豊富です。
徹底された世界観の中、怜さん以外の声が混ざるのがどう出るか、といったところだったのですが、むしろ"少年少女"の世界を完成させるには、女声は必須条件だったのだな、と。
こんなにハマるとは思っていませんでしたよ。
本作の特徴として、後半戦にシングル曲を固めたということも挙げられるのかな。
クロージングに向けての盛り上がりを作り出すアルバムの核。
決して寄せ集め感はなく、必然的な曲順と思わせることからも、長い時間をかけて、同じヴィジョンに向かって活動してきたのだな、という彼らの先見性が伺えました。
アートワークのとおり、全体的には白さが際立っていますね。
ラルクっぽさが強めに出ていますが、ヴォーカリゼーションにおいてまったく引き摺られていないのも、さすが。
現在、過去、未来を繋ぐ壮大なリンクは、世代を問わず耳に馴染むポテンシャルを秘めていると思いますので、彼らのファンはもとより、白系、アート系が好きな層は、一度触れてみてほしいなと願わずにはいられない1枚。
⇒ この作品を聴いた人はこんな作品もおススメ!
True / L'Arc~en~Ciel
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True
2,058円
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詳細なレビューは<こちら>
本作におけるギターワークは、ラルクとの親和性高し。
白さだけを見れば、もっと初期の作品でもハマるのだけれど、総合的に「True」をセレクト。
少年性と色気の融合、メロディの良さという点も重なります。
ゼロ年代を盛り上げたBAROQUEが、イチゼロ年代の終わりにこれをブラッシュアップしたような音楽を奏でているという事実。
言わずと知れた名盤ですので、ルーツとして聴いてみては。
<過去のBAROQUE(baroque・バロック)に関するレビュー>
「AN ETERNITY」「FLOWER OF ROMANCE」
PLANETARY SECRET
ノンフィクション
たとえば君と僕
キズナ
メロウホロウ
ザザ降り雨
凛然アイデンティティ/teeny-tiny star/モノドラマ
Sug life
スケベボウイ
秋葉原電機店黒人歩亜東京ストリッパー