ラバーズネーム / アヤビエ | 安眠妨害水族館

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ラバーズネーム/アヤビエ


1. ラバーズネーム

2004年12月29日の渋谷O-WESTでの公演で配布されたアヤビエのシングル。
この頃は、ドラムレスの初期編成でした。

イントロのメルヘンチックな同期が、なんともアヤビエらしい。
前半は、ほとんどギターが入っておらず、同期とリズムだけで雰囲気を作っていく歌モノの様相。
彼らの配布音源には、バンド演奏ではない、"本編では収録できなかったもの"も多く存在するので、本作もそれかと思ってしまいます。

しかしながら、サビで急に疾走するドラムフレーズが加わると、バンド感のある展開に。
飛躍を誓うワンマンで配布されたというだけあって、置きにいったどころか、アヤビエらしさが詰まっていました。
違和感のある強引な展開が、むしろアヤビエっぽいとニヤリとしてしまう。
本作でしか聴けない楽曲にしてしまったのは、もったいない限りですよ。

もっとも、音質面の自主制作感も、この時期のアヤビエ。
打ち込みドラムが前に出ているのに対し、ギターが随分と引っ込んでしまっていて、序盤の歌モノパートはともかく、バンドアレンジになる部分でのバランスが微妙。
ほとんど音圧を感じられず、ペラペラになってしまっています。
切り替えのギャップが重要となる楽曲。
ヘヴィーとまではいかなくとも、ガツンとぶつけ切って欲しかったかな。

歌詞は、バンドとしての決意を自信満々に表明。
アヤビエにしてはストレートでしょうか。
ここで難解な涼平節が乗っかっていたら役満でしたが、これはこれで彼らの勝ちパターン。
節目節目で発表されていますからね。

ちなみに、当初は「エム」が配布される予定だったのだとか。
結局、「エム」はその後、写真集付きシングルとしてリリースされ、お蔵入りにならなくて良かったです。

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