1. RISING THE DARK
2. DELIC (NEW ver)
cocklobinの会場限定シングル。
2011年の作品です。
Develop One's FacultiesのVo&Gt.yuyaさん、Dr.Johannesさんが在籍していたcocklobin。
yuyaさんはギタリストとしての在籍ですので、振り返って聴くリスナーはご留意を。
もっとも、cocklobinが活動していた時期は、ex-babysitterのVo.niguさんのバンドというイメージが強かったのですが。
「RISING THE DARK」は、ギターで引っ張るメロディアスなナンバー。
"名古屋系"というリスナーの期待に応えつつ、デスヴォイスを多用したハードな楽曲、ライブ感のあるダンサブルな楽曲など、その幅を徐々に広げていった彼ら。
この楽曲についても、ストレートなロックチューンでありながら、niguさんの艶やかなボーカルによって滑らかなメロディが歌われれば、なんとなくそれっぽく聴こえるから不思議である。
改めて聴いてみるとDOFっぽさもあるのだが、あの当時はniguさんの美味しいところを切り取った楽曲だと認識していたわけで、音楽とは聞き手やタイミングによって形が変わる面白味があるな、と。
とはいえ、この楽曲がパワーを持っているというのは誰が聴いても普遍的な事実であろう。
疾走するリズムは気持ちよく、奏でられるギターのリフにも引き付けられる。
そして、掛け合いを入れて盛り上げながら、マイナーコードで駆け抜けるサビも至高。
テンションに任せて直感的に聴くのも良し、ほどよく散りばめられた遊び心を探しながら聴くのも良し。
これが流通しなかったのがもったいないと思うくらいですよ。
カップリングは、「DELIC」の再録バージョン。
オリジナルは「死と再生」に収録されていたものですが、明らかに鋭さを増しています。
ライブで成長させたことによるものなのか、メンバーチェンジによる化学反応なのか、ひとつひとつのサウンドのキレが凄まじい。
niguさんの歌にもだいぶ垢抜けた感があり、彼レベルのベテランでも、まだまだ伸びしろを持っているものなのだと感心してしまいました。
２曲とも格好良いに尽きる。
ハズしを入れるセンスも絶妙で、硬派なのだが柔軟性もあるというか。
バンドが凍結した今となっては入手困難な作品なのですが、ファンであれば聴かずにはいられない１枚でしょう。
＜過去のcocklobinに関するレビュー＞
CHRONUS
[Iris]
死と再生
grisaille
DARK DESIGN CATALOG