凄く衝撃的なタイトルですが・・・
世界でもっとも致死率が高い病気としてギネス記録にも掲載される感染症があります。
その感染症で毎年、世界で五~六万人が死亡しているとの事です。
そこでその感染症について深読みしてみました。
発症原因の大半は、噛まれて感染したケースだが、ネコやコウモリ、キツネなどの野生動物から感染することもあるとの事。
その感染症の正体は、狂犬病です。
狂犬病?
そんなのは外国の事。
日本人には『関係ないわよ!!』
等と仰らずに一読下さい。
何か参考に成る事があるかもしれません。
狂犬病とは
犬の伝染病。病原体は神経系をおかすウイルス。狂暴化して全身麻痺(まひ)で死ぬ。犬にかまれることで人や家畜も感染する。水を飲んだり見たりするだけで呼吸困難になるところから恐水病とも呼ばれる。液体を飲むとのどがけいれんを起こし、非常に苦しいため水を怖れるようになります(このため狂犬病を恐水病ともいいます)。
感染源
通常、人は、感染した動物に咬まれたり、引っ掻かれたりすることで感染します。イヌは、狂犬病の主たる宿主であり、媒介動物です。 イヌは、アジアとアフリカでは人の狂犬病の主な死亡原因となっています。
【獣医師監修】猫の狂犬病とは?原因や症状、治療法と予防法、ワクチン接種を解説!|MOFFME
飼い犬の予防接種
飼い犬に予防接種を受けさせていない場合、20万円以下の罰金の対象となります。
生後91日以上の犬には早めに予防接種を受けさせ、その後は年1回の予防接種で免疫を補強します。ワクチン接種料金は3000円程です。予防ワクチン接種は飼い主の義務です。義務も果たせないような方は、犬を飼う資格がないと思います。
犬を飼われている我が同士の皆さんは当然されていますよね。
致死率“ほぼ100%”「狂犬病」 予防ワクチン義務でも3割が未接種 獣医師の見解は【ひるおび】
打たない理由
藤野洋氏:
日本で狂犬病が1957年以降発生していないことが一番の理由かなと思ってまいす。
私達(獣医師)も日本国内で実際の狂犬病の犬を見たことがない。そういったところで意識がかなり下がってきてしまっているのが原因だと思っています。
致死率“ほぼ100%”「狂犬病」 予防ワクチン義務でも3割が未接種 獣医師の見解は【ひるおび】 | TBS NEWS DIG 2024年2月14日(水) 13:12
狂犬病の犬にかまれたら
ウイルスが脳に届けば、THE END
その前に必ず発症予防(PEP)を実施しないと死ぬだけ!!
一方で、アメリカ大陸では、コウモリがほとんどの狂犬病死亡の感染源です。 また、コウモリの狂犬病は、最近、オーストラリア、西ヨーロッパでも公衆衛生上の脅威となっています。非常に稀ですが、キツネ、アライグマ、スカンク、ジャッカル、マングースや他の野生の肉食動物種から人に狂犬病が感染し、死に至ることがあります。
感染伝播は、感染性物質(通常は唾液)が人の粘膜や新鮮な傷に直接接触することで起こることもあります。 稀に、狂犬病はウイルスを含むエアゾールの吸入や、感染した臓器の移植を通しても感染します。狂犬病に感染している動物の生肉または他の組織の摂取は、人への感染源にはなりません。
その前に医学の基礎
感染と感染症の違い
細菌やウイルスなどの病原体が、空気や水な どの身の回りの環境を通したり、または動物や 人との接触を通したりして、人の体に入って増え ることを「感染」と言います。 こうした病原体に 感染して起こる病気のことを「感染症」と言いま す。
感染と発症
「感染」とは、ウイルスや細菌などの病原体が体内に侵入し増えること、「発症」とは、病気の症状が現れることです。
感染したからと言って、必ず、発症するわけではありません。
例として新型コロナウイルスの場合、ウイルスが体内に侵入し増えると「感染」したことになり、風邪のような症状や発熱、だるさ、息苦しさや味覚異常などが現れたら「発症」したことになります。
不顕性感染(ふけんせいかんせん)とは
細菌やウイルスなど病原体の感染を受けたにもかかわらず,感染症状を発症していない状態をいう。一般に感染しても必ず発症するとはいえず,大部分がこの不顕性感染となる。感染症状は抗体陽性や遅延型過敏反応などで確認される。不顕性感染の人はしばしば保菌者(キャリア)となり,病原体を排泄し感染源となる可能性が高いので疫学上問題となる。
不顕性感染 日本救急医学会・医学用語解説集 (jaam.jp)
chatGPTにて確認
狂犬病の場合も不顕性感染はあるの?
狂犬病において、不顕性感染(無症候性感染)は非常にまれとされています。狂犬病ウイルスに感染すると、ほとんどの場合、症状が現れ、発症後は致死率がほぼ100%です。しかし、一部の研究では、ウイルスに暴露された後に発症せずに抗体が検出される例があることが報告されています。これは、ごく稀な不顕性感染の可能性を示唆しています。
例えば、狂犬病が流行している地域で抗体保有率を調べた研究では、発症しなかったにもかかわらず抗体を持っている人が少数存在することが確認されています。しかし、これは極めて例外的なケースであり、一般的には狂犬病ウイルスに感染した場合は症状が現れると考えられています。
したがって、不顕性感染の可能性は理論的には存在するものの、非常に稀であり、狂犬病は早期に治療しないと致命的な病気であるため、暴露後には必ず予防措置(ワクチン接種など)を取ることが重要です。
狂犬病ウイルス
噛まれた場合の症状
狂犬病の潜伏期間は、一般的には1か月から3か月ですが、1週間未満から1年以上と幅があります。
狂犬病の初発症状には、発熱、頻繁な創傷部位の痛み、説明のつかない異常なヒリヒリやチクチクする痛み、灼熱感(錯感覚)があります。ウイルスが中枢神経系に広がるにつれ、脳と脊髄に、進行性で致命的な炎症を起こします。
狂犬病は2種類あります
※狂躁型の狂犬病は、運動過多、興奮、幻覚、協調性の欠如、恐水症(水に対する恐怖)および恐風症(すきま風または新鮮な空気に対する恐怖)を引き起こします。心肺停止により、数日後に死亡します。ヒトの全症例の約70~80%を占めています。
最終的には昏睡から呼吸停止で死亡します。 発症するとほぼ100%死亡する危険な病気です。
衝撃的です(恐水症)に納得
※麻痺型の狂犬病は、ヒトの全症例の約20%を占めています。 この型の狂犬病は、狂躁型ほど激しくはなく、通常、長い経過をたどります。 創傷部位から徐々に筋肉が麻痺していきます。徐々に昏睡状態になり、最終的には死に至ります。
麻痺(まひ)型 狂躁(きょうそう)型
狂犬病の初発症状には、発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛、疲労感といった風邪のような症状ではじまり、咬まれた部位の痛みや知覚異常を伴います。
危険地域への渡航者は下記に注意をしましょう
(1)予防接種(暴露前接種) (暴露=感染と理解しましょう)
狂犬病ワクチンは国内の医療機関で接種することが可能ですが、現在、狂犬病ワクチンの在庫が減少している状況に鑑み、狂犬病の流行地域からの帰国者で犬等に咬まれた方、狂犬病の流行地域への渡航予定者で犬等に接触する可能性が高い方に優先的に接種されています。渡航、滞在先で動物を対象に活動する場合や付近に医療機関がない地域に滞在する場合には、最寄りの検疫所にご相談ください。
http://www.forth.go.jp/useful/vaccination05.html
狂犬病ワクチンを接種する場合は、初回接種後、30日目、6~12か月後の計3回接種します。
(2)動物にむやみに手を出さない。
日本人は犬や猫を見ると無防備に手を出したり、撫でたり、手から直接餌を与えたりしますが、むやみに犬や猫、その他の動物に手を出さないようにしてください。他人のペットであっても要注意です。
(3)具合の悪そうな動物には近づかない。
狂犬病の犬は、多量のよだれを垂らし、物に咬みつく、無意味にうろうろするなど独特の行動をします。
こんな犬だとさすがに近づかないだろうし、触ろうとはしないでしょうね
狂犬病 - animalcrisismanagement ページ! (ayyoshi.com)
動物に咬まれた場合の対応(暴露後接種)
①動物に咬まれた場合、たとえ軽症 であってもすぐに咬傷部位を 石鹸、水、洗浄剤、ポビドンヨードなどで15 分以上洗浄し、現地の動物咬傷外来を受診しましょう。
これにより感染リスクを低下させることができます。
※15分以上洗浄とありますが、兎に角綺麗に洗うという意味のようです。他のサイトでは、5分以上との記載もあります。
※動物咬傷外来
まずは「内科」か「皮膚科」もしくは「形成外科」に受診しましょう。 そこで傷の深さや広さ、状態を見て処置をします。 基本的には傷口の消毒処置、抗生剤の処方などの治療を行います。 傷が深いようであれば縫合やレントゲン、感染症のリスクがあればワクチンの投与をする場合もあります。2024/06/04
②咬傷後24時間以内の処置(下記)が必要です。 【備考】咬傷後の場合には、生命に係わる感染症であるので大人も子供でも、咬傷後のワクチン接種を受けてください。
感染後には、免疫グロブリンを1回と狂犬病ワクチンを14日間にわたって4回接種します。免疫グロブリンと1回目のワクチンは感染後すぐに接種し、残り3回のワクチンは感染後の3日目、7日目、14日目に分けて接種します。
すでにワクチンを接種したことがある場合には、感染日と3日目の2回のワクチンを接種すれば問題ありません。この場合には、免疫グロブリンは必要ありません。
狂犬病ワクチンや狂犬病グロブリンの接種は、発症をほぼ 100%防ぐことが可能です。 これらの対策をとることで、狂犬病のリスクを大幅に減少させることができます。
※免疫グロブリンとは、抗体としての機能と構造をもつタンパク質で、血液中や体液中に存在しています。 また、感染に有効な免疫として働く種類もあるため、治療薬としても使われています。
以前書きましたが⇒(免疫グロブリンは、IgG、IgM、IgA、IgD、IgEの5種類)
海外で噛まれたが処置できないで帰国した場合の対応
噛まれてからワクチンを接種するまでの時間は重要です。狂犬病の予防接種のタイミングは、曝露後の早期対応が鍵です。
狂犬病に対する曝露後予防(PEP)は、以下の原則に基づいています:
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曝露後すぐの対応が最も効果的: 噛まれてからできるだけ早くワクチンを接種することで、感染を防ぐ可能性が高まります。通常、噛まれてから24時間以内に予防接種を受けるのが理想的です。これは、ウイルスが体内で広がる前に免疫反応を促進するためです。
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曝露後でも有効: ただし、噛まれてから24時間以上経過しても、曝露後予防は効果があります。時間が経過するほど、ウイルスが体内で広がってしまうリスクが高くなりますが、適切な治療を受けることで発症を防ぐ可能性があります。できるだけ早く医療機関での診断と治療を受けることが推奨されます。
**暴露後予防(PEP)**は以下のプロセスで行われます:
- 傷口の洗浄:感染のリスクを減らすため、咬傷や傷口を速やかに石鹸と水で洗浄します。
- 狂犬病免疫グロブリンの投与:咬傷部位に直接注射し、即効性の免疫を提供します。
- 狂犬病ワクチンの接種:暴露後、数回に分けてワクチンを接種し、体内で免疫を獲得させます。
通常、ウイルスが脳に到達する前にPEPが行われれば、狂犬病の発症を防ぐことができます。感染が確定している場合でも、暴露後予防が非常に効果的です。しかし、発症後には治療が困難であり、狂犬病は致死的な疾患です。
医療機関での指示に従う: 感染のリスクがある場合は、すぐに医療機関を訪れて状況を説明し、必要な治療を受けることが重要です。医療機関では、曝露の程度やリスクに応じて、ワクチンの接種スケジュールや追加の治療を指示されることがあります。
つまり、噛まれてからの時間は予防接種の効果に影響を与えますが、遅れても治療を受けることで発症を防ぐことができるようです。但し早期に対応することが最も重要ですので現地の病院の受診が最優先です。
それ以前に「インド等」危険な地区に行く場合は、予防注射をしてから行くのが大原則ですよね!!
世界の分布状況
狂犬病の発生が無い国
現在、狂犬病の発生がない国は、ノルウェー、スウェーデン、アイスランド、イギリス、アイルランド、オーストラリア、ニュージーランド、台湾、日本、グアム、ハワイ、フィジー諸島のみとなっています。
狂犬病が一番多い国はどこですか?
インドは、狂犬病による死亡者が世界で最も多い国であり、2015年の報告では、年間約21,000例が死亡していると推定されています)。 これは世界の35%以上に相当します)。 ただしインドでは、狂犬病は昔からある風土病と捉えられており、届出による統計が行われていないため、死亡者数は正確ではありません)。
2位パキスタンでは2,490人(2006年)、3位中国では2,466人(2008年)の感染死亡例が発生しています。4位フィリピンの248人、5位インドネシア99人、6位スリランカ97人、7位ベトナム81人、8位タイ19人
タイでダイビングやシュノーケリングに出掛けられる方もいると思います。
私もプーケット行きましたが、確かに野良犬が多かったです。
今になって考えると結構ヤバかったんですね。
知っている様で知らない狂犬病の事-プーケット日本人ダイビングショップat Phuketシュノーケリングアットプーケット (divingatphuket.com)
タイで噛まれた日本人(親子3人でプーケット移住されたようです)の体験談
タイで野良犬に噛まれたらどうなる?-プーケット日本人ダイビングショップatPhuket-シュノーケリングアットプーケット (divingatphuket.com)
外務省より 広域情報が発信されています。
本情報は2024年09月15日(日本時間)現在有効です。
狂犬病~もし咬まれたら,すぐに医療機関へ
海外旅行こんな事もあり得ます
海外旅行時こんな事があったらどうしましょう
結構衝撃があります!!日本人は銃は持てないし・・・どうしたら良いのやら
ピットブルが自宅の敷地から出て、小型犬に襲いかかる衝撃映像 (youtube.com)
狂犬病3位中国でこれはこれで別問題ですが・・・愛犬家は激怒するかも?
中国で犬の虐待拡大 子どもが相次ぎ犬に噛まれ…(2023年11月9日) (youtube.com)
日本で狂犬病で亡くなった人は何人ですか?
狂犬病予防法が制定される1950年以前、日本国内では多くの犬が狂犬病と診断され、ヒトも狂犬病に感染し死亡していました。このような状況のなか狂犬病予防法が施行され、犬の登録、予防注射、野犬等の抑留が徹底されるようになり、わずか7年という短期間のうちに狂犬病を撲滅するに至りました。
この事例を見ても、犬の登録や予防注射が狂犬病予防にいかに重要な役割を果たすかが理解できます。
現在、日本での狂犬病は1957 年以降発生しておらず、現在までの間、1970年(1人)ネパール・2006年(2人)フィリピン・2020年(1人)フィリピンで野犬にかまれ発症し死亡した症例があります。
狂犬病は、日本の周辺国を含む世界のほとんどの地域で依然として発生しており、日本は常に侵入の脅威に晒されていることから、万一の侵入に備えた対策が重要となっています。
万一狂犬病が国内で発生した場合には、素早くしっかりと発生の拡大とまん延の防止を図ることが非常に重要となります。そのためには、犬の飼い主一人一人が狂犬病に関して正しい知識を持ち、飼い犬の登録と予防注射を確実に行うことが必要であり、そうすることによって公衆衛生の向上と公共の福祉の増進に寄与しているということを飼い主の方にはしっかりと自覚していただくことが望まれます。
狂犬病から助かった人はいますか?
狂犬病は、一度発症すると効果的な治療法はなく、ほぼ100%の方が亡くなります。 しかし、非常にまれですが、これまでに生存例も30例近く報告されています。 そのうちの3例は、発症前にワクチン接種を行ったことがありませんでした。 ただし、助かった場合でも多くは脳・神経に関連する後遺症が残るとされています。2024/05/28
まとめ
日本では撲滅されたから問題ないと考えるか?
海外では撲滅されていないから用心するか?
考え方は個々人相違する事でしょう。
同士の皆さんは海外旅行をする際、狂犬病予防接種をされますか?
事故の定義は下記のように書いてあります。
『事故とは、予期せざる 外的要因が短時間作用して、人体に障害を与えたり正常な生理機能の維持に悪影響を及ぼ すものをいう。』
あり得ない事が起こるから事故になるのです。
致死率100%の狂犬病で死なないために
犬病発生の無い国以外に旅行される際は、予防接種をされる事を強くお勧めします。
最後まで読んでいただきありがとうございました
それではまたお会いしましょうね