高知県⑤ 変なバス?!を見た DMV(デュアル・モード・ビークル)
室戸岬からの帰阪途中で、変なバスと遭遇。高知県の甲浦駅で見つけて、徳島県阿波海南文化村まで追いかけた。
正体は阿佐海岸鉄道株式会社のバスが線路を走る?! 世界初「DMV(デュアル・モード・ビークル)」だ。DMVはトヨタ自動車製4代目コースターに可動式の車輪を増設することで、道路でも線路でも進むことができる乗物。徳島県が主体となって運営している。
平日の午後1時08分ではあるが、鉄道マニア2名を乗せて阿波海南文化村に出発していった。公共交通としては機能していなかった。
↑徳島県阿波海南村から高知県海の駅東洋町までのおよそ13kmで、鉄道区間はおよそ10km。
ここで疑問がある。上図の赤線で示したが、なぜ低コストのバスで繋がなかったのか?なぜ廃線をわざわざ利用したのか?国税を使えるので無駄遣いしたのか?これではまるで客寄せパンダだ。
また阿波海南文化村も散策したが、これも大概酷い。記念撮影パネルの斬殺パネルや頭から被るコスプレがあるだけで、30分ほど滞在したが誰も訪れなかった。駐車場には40台以上が駐車していたので賑わっているのかと期待したが、管理業務をこなすシルバーの数名を見かけただけ。誰得の施設なのかわからん。DMVも含めて税のバラマキだ。
④自動運転車に乗ってみた!【運転支援を試した】
アイサイト走行はメーカーが自動車専用道路以外つまり一般道では使用しないことを警告しているので、ここで記す内容はあくまで筆者の「主観的な妄想」であることを忠告する。
前回の③自動運転車に乗ってみた!【運転支援の予習】では、【枯れた整備士ひでぽんちゃんねる】(以下、ひでぽん)がスバルの運転支援「アイサイト」についてその実力を検証していることについて記した。操作方法を予習しようとネットを漁って見つけたサイトだ。教習所を貸切って行なった続編も投稿されており、そこではレクサスやスバルが緊急回避できずに人形と接触した。メーカーの都合の良い特定条件で試験した結果を誇大広告されているかもしれないなどといった疑念が湧く中、彼らの取り組みは日本初の試みで応援したくなる。
さて今回、大阪スバル㈱とオリックス自動車㈱のご厚意でスバル車の運転支援「アイサイト」を搭載した「レヴォーグ1.8L」をお借りする事ができたので、大阪〜四万十の往復1,000kmで試乗し、国際レーシングドライバーとしての車両インプレッションに加えて運転支援の実力を記す。今回使用した車体は2024年3月登録の走行距離2,000kmのほぼ新車で、タイヤ空気圧などすべて規定通り整備されていた。
【まとめ】
実際にスバルアイサイトを試してみた。運転支援については好印象で、運転疲労が半減された印象だった。高級欧州車と比べても遜色のない、むしろ上回っている評価項目も多かった。アッパーミディアム4輪駆動車で330万円(税別)からの価格設定にも関わらず、これだけ正確で上質な運転支援を実現できることに正直驚いた。ロアーミディアムのインプレッサだと270万円ほどで同様のアイサイトが搭載されており、スバルはコストパフォーマンスに長けたメーカーだと改めて感心した。
一方で歩行者の飛び出しや見通しの悪い交差点での緊急停止、踏み間違い防止の機会が幸いにも起こらず、購入評価である衝突回避の評価はできず残念だった。「ひでぽん」で話題となっているように、実はメーカーに都合の良い特定条件でなければ衝突回避できないのではないかという疑念は払拭できなかった。こういった試験は非常に危険なので他者の試験結果を見たり、比較的進んだ欧米の運転支援も参考にしたい。
今回のレヴォーグのような上質で正確な運転支援の実現には、独立懸架のサスペンションと低重心なエンジンレイアウトによる操安性をはじめとする動力性、制動性、車体剛性などの基本的な車両性能の高さが起因している。
【評価項目と評価方法】
評価項目は、車両が車線の中央を維持できるようにハンドル操作をサポートする機能であるレーントレース、主にブレーキ操作をサポートする機能である衝突回避、ハンドル操作とアクセル操作、ブレーキ操作を総合的にサポートする機能である自動運転の3項目で、それぞれ限定区域としての高速道路と非限定区域としての一般道に分けた。また制御入力対象を自動車、自転車、壁などの物、人などに分け、アクセル、ブレーキ、ハンドルなどの制御出力の加減について主観的に記す。
また「ひでぽん」でも懸案となった、アイサイトのカメラに対するドライブレコーダーからの電磁波の影響を低減するために、以下を参考にドライブレコーダーをアルミホイルで覆った(下画像参照)。今回のドライブレコーダーとアイサイトシステムは同じデンソー製品なので無問題かもしれないが、念の為に覆った。
↑(左)ドライブレコーダーをアルミ箔で覆った
↗(右上)ハンドルの操作がない場合の警告画面
↗(右下)よそ見した場合の警告画面
【車両評価】
まずは今回お借りした「レヴォーグ」という車両の特性を理解したうえでアイサイトの評価を行ないたい。運転し始めてまず最初に感じたことは低重心の水平対向エンジンレイアウトと225/45R18の幅広タイヤの恩恵で、ロールもせずにあっさりと曲がる。まずはダンパーで突っ張って荷重移動の前に向きを変えるといったセッティングではない。しっかりとバネで荷重を受け止めてから向きを変えるといった感じだ。大げさに荷重移動を利用して姿勢を作るなどのテクニックなど全く必要なく、一般道でアンダーステアやオーバーステアを感じるようなことは起こりそうもない。大昔のラリーカーの時代からスバル車は、前荷重を手懐けて早く走らせることで有名だった。それから30年経った今回の車両は、前後重量配分の改善と前後サスペンションストロークの挙動も均等だった。むしろ前荷重であることのほうが有利に働く印象すら覚えるほど、その技術革新に驚いた。
電気式パワーステアリングの倍力も大きいことからステアリングは深いところまで軽く回せる。ただステアリングニュートラル位置で妙に軽く頼りなさを感じるが、直進安定性を損なうことは全くない。直進時における自動運転特有のステアリングフィーリングかもしれない。どこかにぶつけたりせず、新車時のホイールアライメントが損なわれずに借りられたことに感謝。
インリフトするような厳しい峠道(高知県道304号)のアップダウンでは、リヤの長いサスペンションストロークのお陰で接地感は失われなかった。むしろ可変トルク制御される4輪駆動とデフ制御によって、車体を無駄なく前へ進めてくれる。多くの並列横置きエンジン前輪駆動車ではこうはいかない。
1.8Lガソリンターボエンジンを搭載した今回のスバルレヴォーグの実用域における動力性能は十分過ぎるほどだった。非日常的なフル加速時の息継ぎ以外はCVTとの相性もとても良かった。渋滞や近所への買い物、郊外のワインディングや高速道路での利用でとても使いやすいと感じた。バイパスや高速道路6割、林道1割、一般道3割の1,000kmを走破し、12km/Lと意外にも高燃費だった。特に酷道ヨサクと呼ばれる国道439号線や酷道441号はアスファルトが剥げたり小枝や小石が散らばるなどして悪路だが、45%扁平タイヤとは思えない「いなし方」で、合わせて100kmほどを楽に走破できたサスペンションの仕上がりに驚いた。
またDセグメントとして全長4,755mm、車重1,600kgに対してホイールベースは2,670、トレッド1,550mmで、BMW320ツーリングがライバル車になる。エンジンスペックではBMW320ツーリングに比して15%ほど上回っている一方で、ホイールベースはBMW320ツーリングの2,850mmには程遠い。その割には高速道路の継ぎ目や一般道でのうねりで変なピッチングなどもなく良い仕上がりだと思った。フロントオーバーハングを削ってその分を車内スペース拡大にまわせば、ホイルベースも長くできることから中高速域での乗り心地も向上して一石二鳥なのだが、実際はそう簡単にはいかないのだろう。
ブレーキは国産車にありがちな感じで、初期タッチに優れているが踏み込むにつれて制動力が正比例しない。高速からの制動には今ひとつの印象だったが、メイン市場のアメリカや国内での実用使用を考えると十分といえる。ABS※を効かせるほどのブレーキを日常的にできるドライバーがいないので。停止直前にはブレーキ調整を巧みにおこなうことで、やんわりと停車した。Dセグメントとしての静粛性は高く、内装仕上げとともに高級感の演出に一役買っている。車体剛性が高いことが操安性能と同時に静粛性を損なわない理由の一つだろう。
※ABS=急ブレーキ時にタイヤのロックを防ぎ、ステアリング操作を可能にして車両の安定性を保つ装置
【アイサイト】
アイサイトでは、居眠り警告とよそ見警報、よく表示されるのがハンドル操作していないよ警告(上画像参照)。細目の運転手だからなのか、居眠り警告が頻繁に発動されて困惑した。高速道路走行ではSOS状態と判断されて、ハザードランプ点滅で路側帯に自動停止されてスバルオペレーターに通信されるので注意が必要。よそ見はすぐにバレて警告され、レーンキープが解除されるが車速制御は継続される。サングラスではよそ見も居眠りもスルーできる。販売店でカメラ認識の調整が可能らしいので購入者は相談してみると良い。ハンドル操作の確認は静電方式とトルク方式の両方で判断しているようで、無視するとブレーキを掛けられてしまうのでこちらも注意が必要。
そもそも阪神高速を含む高速道路を想定した「アイサイトX」は、高知道、徳島道などのバイパス無料区間や一般道でも利用できる「アイサイト」のオマケ機能。上表では速度域に分けて表記したが、実際の制御はハンドル操作の「レーンキープ機能」とアクセルブレーキ操作の「車速追従機能」に別れており、今回わかりやすくするために分けて評価した。実際、曲がりきれないカーブではレーンキープ機能が解除されても設定速度を維持するので、ヒヤッとしたことがあった。各社の自動運転機能を比較する際に混乱する理由は、速度域や具体的状況など説明の仕方がバラバラだからと考える。新しい技術だからとはいえ、なにか比較しやすい形式があればいいのだが。今回スバルの運転支援を試したいと思った理由には、こんなことも理由の一つだった。
●レーンキープ機能
高速道路など舵角の少ない緩やかなカーブではハンドル操作が遅れることもなく違和感なく曲がるが、一般道などで設定速度がカーブに対して高い場合は舵角が大きく切り込み始めに遅れが見られ、カーブの立ち上がりでも戻し遅れが生じる。さらに舵角が大きくなる場合は、自動減速するもののレーンキープが外れることもあったが、カーブが終わり直線に戻ると自動でレーンキープが復帰する。
例えば法定速度に車速をセットしてトンネルなど暗所である阪神高速2号淀川左岸線のカーブであってもすべて曲がりきれる。月見山のカーブは時速60km設定で危なげなく通過できた。実用上の速度まで上げるとカーブ手前で自動減速するものの曲がりきれずにレーンキープが解除されることもあるだろう。一般道、高速道路に関わらず、カーブ前減速をしたうえで曲がりきれないと判断するとあっさりとレーンキープを放棄して手動に切り替わってしまう。一方で追加減速はしないので一瞬ヒヤッとする。しかし車両性能が高いので手動に切り替わっても余裕を持って曲がりきれる安心感があった。ならばもっとレーンキープ維持をもっと粘るか、追加減速をしてほしいところだ。
設定速度を制限速度程度にしておけばレーンキープのままほとんどのカーブは安心して曲がれるはずで、その能力は他社のレーンキープに比べ高いと聞いている。またレーンキープの認識開始率は直線で高く、カーブでは低い。一旦認識したら外れないように粘る閾値が設定されているのだろう。
高速道路の車線減少合流箇所では、左からの、右からの合流に関わらずスマートに合流できた。これは車線片側だけの白線でレーンキープできるアイサイトの仕様だと思われる。ただ側方に車両並走があった場合は今回機会がなく不明。
湾岸線などトラックやワンボックスが煽られるほどの横風でも、アイサイトは何事もないといった様子でレーン中央を走行できた。
「ひでぽん」では、ワイヤーロープ分離帯やラバーポール分離帯の対面通行において、センターラインに寄って走行すると述べられていたが、今回使用した車両では、対面通行一般道や高速道路に関わらず、車線幅中央から左に20cmほど寄って真っ直ぐに走行した。システムバージョンと異なることが原因かもしれない。一方でカーブ走行時は中央から30cmほど内側に寄って走行し、直線に戻ると中央を走行する。まるでサーキット走行のアウト・イン・アウトのようだ。
高速道路の直線走行時の車線変更は、あらかじめセットした速度以下で加速しながらレーンチェンジできるなどスムーズな車線変更ができる一方で、カーブでの車線変更だと多少ギクシャクしたハンドル挙動だった。これはハンドルと加減速が別制御だからかと推測する。ただ一般的なドライバーよりもはるかにスムーズな車線変更であることは間違いないが、ベテランドライバーの切り戻しをしない先読みの総合的な車線変更には及ばない印象だった。
またカーブ途中に大きな路面のうねりがある場合、手動走行だと揺り返しで姿勢を崩してしまい握ったハンドルを不用意に動かしてしまうことで蛇行することもあるだろうが、レーンキープ走行だと安定してレーン内を走行できた。
交差点通過時ではセンターラインと路側帯線が一旦なくなりレーンキープから外れるが、渡り切れば再度レーンキープが再発動するので実用上レーンキープが継続されている感じだった。とくに前走車がいるとロックオン機能(以下図参照)がレーンキープと同時発動するので、追従走行の安心が倍増する。右折専用レーンのある交差点では、レーンキープが外れるが前走車に追従して右折するようなこともなく、自然な車速追従で交差点を通過できる。ロックオン機能の発動条件がわからないが、比較的低速で発動することから一般道におけるハンズフリー走行に相当すると思われる。これが時速60kmほどまで利用できるならもっと楽で安全な運転になるだろう。
堤防上の道路など比較的幅員が細く、センターラインもない両側通行の一般道では、反対車線の路側帯白線を自身の車線として認識する。その結果、両側通行の道路の中央を走行することになるので、一般道でのアイサイト利用は危険だ。(以下図参照)
【車速追従性能】
ひとたび車速設定をすると、車速に合わせた車間距離を匠にとりながら追従できた。ブレーキ操作で容易に車速設定をキャンセルできるのも安心材料だ。もちろんバイクも前走車として認識できる。特に夜間やトンネルへの出入りの際にはとても楽で安心できるので、渋滞の減少にも役立ちそうだ。カーブでも隣車線を走行する車両に反応せず、安定した車速を維持できた。環境問題を意識して買い物袋を有料化するよりも、渋滞をなくして好燃費化できる「車速追従機能」を義務付けたほうがいい。事故も減るので一石二鳥だ。
設定速度へのリジューム(復帰)加速はスムーズで、唐突な加速を抑えて素早く設定速度に到達できる。また前走車の速度が遅く車間距離が詰まっても、違和感のないバッファー(緩衝距離)を利用することと、計算速度の早いコンピュータ制御を行うことで、頻繁なブレーキ操作を控えるスマートな減速を実現できた。もし煩雑なブレーキ制御だとテールランプが頻繁に点灯し、後続車からは「へたくそ運転」に見える。これは最近話題に登る煽り運転の原因になるかもしれないので避けたい。
はじめてのハンズフリー(手放し)走行は感動した。アクセルもブレーキも操作せず、ロックオン状態で前走車に追従する。停車しても再発進するし、割込まれても減速する。カルガモのように「くっついてゆく」といった印象だ。ただハンズフリー走行中でも、前を見ないと警告が出る。寝てはいけないが、おにぎりは食べることができそうだ。ウィンカーを出して割り込みたい意志だけを表す隣車は認識できず、意地悪するみたいに思われているかもしれない。
前走車の減速停車を受けて自動停車するが、そのタッチを変化させるなどしてスマートで丁寧な減速停車だった。10秒程度の停車では自動で再スタートができ、設定速度へのリジューム(復帰)加速はスムーズで丁寧だった。
ただ割り込みや速度復帰でもないのに渋滞支援が解除されることがあった。渋滞に限らず上述ロックオン状態が続けば高速道路や一般道も運転がもっと楽になるだろう。アイサイトのバージョンアップに期待したい。
料金所が近づくと時速20kmほどに減速してゲートを通過できた。ただ時速20kmは実用上の速度より低く、追突される危険性を感じたのでこの機能は不要だと思った。
工事中の車線規制による片側通行バリケードを時速60kmで認識して障害物警告をするが、停車や操舵による回避はしなかった。(下画像参照)「ひでぽん」では道幅が狭い一車線で電柱や自転車などと距離を取る回避制御が確認できたが、今回の試乗ではその機会がなかった。一方で比較的道幅が広い一車線では自転車を認識するものの回避制御しなかった。十分な距離だと判断したのだろう。
皆が興味ある信号認識機能は搭載されているが、今回の試乗では青信号お知らせ機能という発進遅延をドライバーに警告する機能を経験できたが、赤信号お知らせ機能は経験できなかった。次のモデルチェンジの際には、信号機の色を検知して発進したり停止したりできるかもしれない。ワクワクする。
↑(左)堤防上の道路 (右)ワイヤーロープ分離帯とラバーポール分離帯
↑(左)片側通行で行われっる工事の車線規制では自動停車をするものの、ハンドル操作による衝突回避はできない (右)欄干のない沈下橋では幅員を認識できず転落するだろう
↑(上)ハンズフリー走行時の青表示 (下)ハンズフリー運転の実際
ところで、
◯堺市が大小路筋で計画する自動運転バスはレベル4(完全自動運転)で、ドライバーは運転に関与する必要がなく、システムが全ての運転操作を行なうことを目標に開発中だ。
◯2023年4月、日本でレベル4の自動運転が解禁されたことを受けて、以前担当課に「計画における運行は無人か?」と質したら、「万が一のために運転手が乗車するレベル4」らしい。「レベル4の車両に運転手が乗車してはいけない条項もない」などと甲野課長から反論された。
◯運転手が乗車するなら30億円以上も掛けずに、現在の有人運転のままか、スバルアイサイトでいいだろうに馬鹿げた計画だ。













