KILLING FIELD 戦場の記憶 第4話 「無名戦士の墓」
GRAVESTONE
幾多の犠牲が刻み込まれたのだろうか
この墓標 訪れる者さえなく忘れられていくのか
忘れはしない 生き残った者の誓いとして
この魂の傷跡として
惨劇の記憶の前で 言葉もなく立ち尽くした
打ちひしがれた想いの中で 俯いた
時間だけが流れていった
犠牲者の日々はとどまることなく 過去へと流れていく
それにどんな意味をあったのか考えるよりも早く
忘れ去られるだけの忌まわしい記憶として
立ち返る者もなく 思い返されることもなく
消えていき 忘れられていくだけなら
俺達は何のために戦ったのだろう 誰のために戦ったのだろう
せめて覚えていたい
俺達の絶望も哀しみも苦しみもすべて
生き残った者のせめてもの哀悼として
捨て去られた犠牲者の憎しみとして
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次回、連続詩小説 KILLING FIELD
第5話 「WAR IS OVER」
そして消えない傷だけが残される。
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拳銃乱射
キリストのように死ぬだって?
究極の自己犠牲だって?
人が許されるために死んだのがキリスト。
人を許せなかったから殺したのがあの男。
人が神のふりをすればどうなるか、例外はないさ。
派手に地獄で焼かれるだけだよ。
炎も蛆も尽きない場所で永遠にね。
何処の誰だろうと例外なく。
ENJOY........
異常犯罪? 12年前からだよ
視線
絡み合う視線 言いたいことはもうわかっているさ
死体袋の手配はもう済んでいる
お前達に向けている視線
俺に向けられている視線
もう見当はついているはずさ
知りながら口にしない言葉
ここから見える世界は幻想か
俺の死体が転がるはずだった街
俺の死が忘れられるはずだった街
太陽は今誰を焦がしている
お前が立っている死線も
俺が立っていた死線も
大差はないさ
裁かれない犯罪者 俺もお前も
俺の名前を覚えているか
あいつの名前を知っているか
犯人の名前を教えてやろうか
何も変わっていない
俺の死体が転がるはずだった街
誰かの死体が転がるはずの街
*****
メディアや有識者のゴタクなんぞもう聞き飽きた。
人に対する失望を垂れ流して自分達は権力と金の維持だけできればいい。
12年以上前から俺達はロシアンルーレットを続けてきた。
無作為に銃声が鳴り。人が死ぬ。そしていつもの通り情報が消費される。
俺達も俺達で立派に銃社会だよ。
もう疑問にすら思えないのかい?
金儲けさえできれば何でもいいのか?
キミは何処にいるんだ?