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減便、震災で邦人26%減 全体は10%増の130万人  バリの上半期外国人観光客


 

 中央統計局バリ支局がこのほど発表したバリ島の空港・港から入国した外国人観光客数統計によると、二〇一一年上半期の外国人観光客は百三十万三千六百九人に達し、前年同期比一〇・四六%増となった。一方で、邦人観光客は豪州、中国人観光客に次ぐ三位の八万八千六百五人で、前年同期比二六%減だった。日本の景気低迷に加え昨年九月末に日本航空がバリ線から撤退し、三月には東日本大震災、放射能汚染などの影響もあり、日本からバリ島への観光客が激減した。統計によると、上位十一カ国の観光客のうち前年同期比で減ったのは日本と台湾(〇・三五%減)だけとなり、一位の豪州人が邦人に比べ約四倍の三十四万八千四百八十九人だった。
 二〇一〇年の一年間にバリ島を訪れた邦人観光客は、豪州に次ぐ二十四万五千四十人で前年同期比二六・六一%減。昨年上半期は十一万九千七百三十一人で、同二二・二九%減だった。
 今年上半期の国・地域別では、豪州が三十四万八千四百八十九人(前年同期比二五・三三%増)、中国が十万六千四百人(同八・二九%増)、日本が八万八千六百五人、マレーシアが八万三千四百九十一人(同二〇・五六%増)、台湾が六万五千三百六十人(同〇・三五%減)だった。
 また、今年六月のバリ島の観光客数は、二十四万五千六百五十二人で前月比一七・五〇%増だった。国別では、豪州が七万二千五百三十二人(前年同月比一二・一三%増)、中国が一万九千三百六十二人(同三一・五一%増)、マレーシアが一万六千五百四十一人(同四・二四%増)の順だった。邦人観光客は一万三千六百六人の五番目で、前月比では二九・〇四%増だったが、前年同月比では、三二・八四%減だった。

昨年10月の下落が顕著

 邦人観光客が最近で、大きな落ち込みを見せたのは、昨年十月と同十二月だった。十月の邦人観光客数は、一万七千六百九十六人で前年同期比四四・二八%の大幅減となった。それまでも、景気低迷などで、観光客は微減していた。
 昨年十一月は一万六千百三十九人で前年同期比三二・八四%減。同十二月は、一万五千九百十七人で同四三・二五%減だった。
 今年一月には、一万六千七百四十七人で同一三・二六%減だったが、同月以降は前年同月比約二二%約三八%減で推移していた。
 日本とバリ島を結ぶ航空路線は、ガルーダ・インドネシア航空が東京バリ線、大阪バリ線で毎日就航、名古屋バリ線を週三往復している。
 日本航空は昨年九月末に大阪、東京バリ線から撤退。以降、年末年始やゴールデンウィークなど高い需要が見込める時期に特別便を飛ばすこともある。
 今年一月に東京ジャカルタ線に就航した全日本空輸は、ジャカルタでガルーダ航空へ乗り換える形で、バリ島へのプロモーションを行っている。



日本人はバリに飽きてない とにかく直行便数の拡大を
 万亀子イスカンダールさん

 四十年以上にわたって日本人のバリ島観光に携わってきた旅行会社「ラマ・ツアーズ」社社長の万亀子イスカンダールさん(バリ日本人会会長)に、邦人観光客減少の要因とともに、バリの変わらぬ魅力について聞いた。
 十年間、日本人観光客数はバリへの外国人観光客数の中で一位だった。最近になって景気の低迷で伸び悩んでいたが、がたっと減ったわけではなかった。
 豪州人観光客が増えたのは飛行機が増えたから。各都市から直行便で週九十便も飛んでいる。日本からの直行便は日本航空が十四便、ガルーダ航空が十五便で、合計で二十九便だったが、日航の撤退後はガルーダだけでほぼ半分の十七便。
 東日本大震災の影響はそれほどなかった。がたっと落ちたのは飛行機がなくなったからだ。
 一九九八年にスハルト政権崩壊、二〇〇二年に一回目の爆弾テロ、〇五年に二回目の爆弾テロと、その都度、観光客数は落ちたが、飛行機をいっぱいにするための努力ができたので、今のように悲しい思いはしなかった。今は飛行機がない。
 日本のお客さんはバリに飽きたかといったら、全然飽きていない。バリ島の魅力そのものは全然宣伝する必要のないぐらい皆さん分かってくれている。歴史、絵、音楽、踊り、スパ、ビーチと人を癒すものがそろっている。
 そして一番の魅力は教えられたものじゃない自然な微笑み。水田で農作業をしている人や夜遅くについたホテルで従業員がにこっとするのは何とも言えない。三百八十万人が微笑んだら引力になる。
 これだけのマーケットにするためにプロモーションにものすごい時間を掛けてきた。これがハワイとかほかの目的地に向いてしまったらつらいこと。
 豪州からの直行便は格安航空も多い。日本の航空会社の格安航空がバリ便を就航することに期待したい。とにかくバリへの足を増やしてほしい。

ローソン1号店が開店 おでん、弁当などで差別化  1年で50店舗目指

を結んだ日本のコンビニエンスストア・ローソンの第一号店を二十九日、南ジャカルタのクマン・ラヤ通りにオープンした。ローソンの海外進出は、一九九六年に中国へ進出して以来、二カ国目。インドネシア経済が好調で内需が急速に拡大する中、日系コンビニとして先行する「セブンイレブン」に追随すべく、地元のニーズに合わせた商品開発などで差別化を図っていく方針だ。
 両社は六月に、ローソンの運営ノウハウや商標を、ミディ社に提供するライセンス契約を締結。初号店の開店から一年間で、ジャカルタ特別州で五十店舗、二年目以降から年百百五十店舗に拡大していく方針だ。
 ローソンはノウハウを円滑に移転するために、日本から七人ほどをミディ社に出向させる予定。
 クマン・ラヤ通り126番地のローソンのインドネシア一号店は二十四時間営業で、売り場面積は約百九十五平米。地元の食品会社と協力し、ローソンがレシピを考案したサンドイッチやインドネシア料理の弁当、いちごクリーム餅などのデザート、パン、さらにおでんなどを充実させた。開店時の商品数は約千五百種類。今後、商品数も徐々に増やす予定だ。
 ローソン海外事業グループ海外事業開発部の林雄一部長(兼法人戦略本部国内事業開発部部長)は「アジアのほかの国々には、コンビニエンスストアがすでに進出しているという状況で、人口規模や市場の成長が堅調なことからインドネシアへの進出を決めた」と説明。「まずジャカルタで店舗網を固めて、それからグレータージャカルタ(首都圏)へ広げていく」と話した。
 ミディ社のアアン・スアントポ広報担当は「インドネシアの小売り業は二〇〇三年ごろから毎年二桁成長を続けている」と語り、ローソンからのノウハウを得ることで、自社の成長を一層加速させる意向を示した。
 二十九日には、開店式が行われ、ミディ社のルリヤント社長をはじめ取引先などの関係者らが参加した。

きょう2億人が断食開始  消費ブームで商戦活発 聖なる月ラマダン

スルヤダルマ・アリ宗教相は三十一日夕、イスラム団体や全国の宗教裁判所が行った月の満ち欠けの観測を協議した結果「八月一日から、イスラム暦一四三二年のラマダン(断食月)とする」とテレビを通じて発表した。インドネシアの総人口の約九割に当たる約二億一千万人のムスリムが、きょうから断食を開始する。
 ラマダンは預言者ムハンマドが啓示を受けた聖なる月。世界約十六億のムスリムが、約一カ月、日の出から日没まで一切の飲食を断ち、空腹に耐えながら一日最低五回の祈りをささげ、心身の修行に励む。同時に、断食の空腹に耐えた仲間たちとマグリブ(日が落ち断食を終了する時間、夕方六時前後)を迎え、断食明けの食事を楽しみ、結束力を強める。
 世界最大のムスリム人口を抱えるインドネシアは、ラマダンに向けて町の様子も変化した。国鉄が一カ月前から発売しているイドゥル・フィトリ(断食明け大祭)の帰省用切符が次々と完売し、駅頭ではチャロ(ダフ屋)が暗躍している。
 ジャカルタ州内の高級モール「グランド・インドネシア」「プラザ・インドネシア」はラマダンの飾りつけを終え、お祈り用サロン(腰巻)やジルバブの新調を呼び掛け、ラマダンにちなんだセールを開始した。
 韓国系大手小売りのロッテマートには、「特別ディスカウント」の赤札を付けたお祝い用のパルセル(ギフトセット)が並んだ。テレビでは、毎夕、断食を終える時の食事や食材を宣伝するCMが流れている。ムスリムの気持ちを煽るように、小売り各社が「ラマダン商戦」を繰り広げている。



1万人が礼拝

 中央ジャカルタにある東南アジア最大級のイスティクラル・モスクでは三十一日夜、約一万人のムスリムが集まり、ラマダン入りの集団礼拝(タラウェ)が行われた。
 純白だけでなく、薄い緑や黄色の礼拝衣装(ムクナ)に身を包んだムスリムの女性、黒い帽子(ペチ)を被った男性。礼拝開始前から、コーランを真剣に読み込む人の姿も見られた。午後八時、イマーム(導師)のコーランの朗読が始まり、モスク全体に響き渡った。ムスリムたちは一斉に祈りを捧げた。
 礼拝に参加した建築士のレザさん(三二)は、ラマダンをすべてのムスリムにとって「子どものように清らかな心でいられる神聖な月」と説明し、「心から信仰する者には、ちっとも苦しくない」と話した。
 スパ経営者のウィダさん(三七)は家族五人で礼拝に来た。普段はジルバブを被らないというウィダさんも、ラマダン開始の一日からはジルバブを着用する。
 ウィダさんは、八歳の長男ハレー君に対し、十二歳まで段階を踏まえ、少しずつ、期間中、飲食を我慢することや怒ってはいけないことなどを教えていくという。ウィダさんが「毎日のプアサ(断食)は何時まで」と問い掛けると、元気良く「午後六時まで」と答えた。


風俗営業は規制

 警視庁のウントゥン・ラジャブ警視総監は二十九日、「市民が規則や法をきちんと順守すれば、ジャカルタ州内の治安・安全は保障される」と語った。ラマダン期間中は、二〇〇四年の州条例第一〇号と州知事決定九八号に基づき、ナイトクラブなど六業種の風俗営業が禁止される。規則を無視して営業を続行する店をイスラム強硬派団体が急襲し、暴力行為に走る事態が過去に発生したこともあり、ウントゥン警視総監は、規則違反の取り締まりは警察のみが行うと強調し、強硬派をけん制した。

強硬派は自主監視も

 ウントゥン警視総監によると、イスラム団体イスラム擁護戦線(FPI)は、ラマダン中に、暴力行為を伴う可能性のある自主的な「取り締まり」を行わないと約束したが、暴力的な活動で知られる自警団の「ルンプッグ・ブタウィ・フォーラム(FBR)」や「フォルカビ」は、これまでの歓楽街の襲撃自体への関与を否定している。
 FPIは二十八日、東ジャワ州スラバヤのインドネシア最大の売春街「ドリー」の経営者らに店を閉鎖するよう要求。三十日には南スラウェシ州マカッサルで、売春宿経営者に対し、ラマダン中の営業を停止するよう呼び掛けた。