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到着ビザ最長60日に拡大  インドネシア33州の旅やバリで長期滞在が可能に

 
 

 欧州連合(EU)、米国など欧米諸国で、日本人は最長三カ月の観光ビザを取得できるのが一般的だが、インドネシアではこのほど、空港で取得できる到着ビザ(期間一カ月、料金二十五ドル)をさらに一カ月延長(二十五ドル追加)することで、最長六十日間の滞在ができる新しい観光ビザ制度が実施された。広い地域にさまざまな文化が散在するインドネシアの地方や秘境などを楽しむバックパッカーや長期滞在型の旅行者にとって大きな朗報だ。
 これまでの到着ビザは七日間(十ドル)と三十日間の二種類だったが、今年一月に三十日間に統一された。出入国管理事務所に申請すれば、一回だけ延長し、合計で六十日間の滞在が可能となった。
 東西約五千キロに及ぶ広大な国土に、一万七千以上の大小の島々を抱えるインドネシアを存分に楽しむチャンスが広がったともいえそうだ。

■30日滞在したら延長を

 延長の手続きはインドネシア国内各地の出入国管理事務所で受け付ける。必要な書類は(1)申請書(各事務所で配布)(2)旅券及びそのコピー(3)取得済みの到着ビザのコピー(4)帰国用の航空券-で、手数料は二十五ドル。延長は一度のみ可能で、三十日間有効。申請人本人の出頭が必要。延長手続きは五営業日かかり、滞在期限の七日前までの申請が望ましいとしている。
 観光客向けの到着ビザは、スハルト政権が観光収入を増やそうと一九八三年に導入した六十日間有効のツーリスト・ビザ制度があったが、二〇〇四年二月に治安上の理由などから、三日間(後に一週間)または三十日間に短縮された。このほど六年ぶりに六十日間に復帰した。

観光客700万人を目標

 「インドネシアはバリだけでなく、スマトラやカリマンタン、ロンボク島やタナ・トラジャとたくさんの魅力的な場所がある」と語る文化観光省のスルヤ・ダルマ情報広報局長は、最大六十日の滞在が可能になったビザ制度の変更を「観光省にとっても、観光客にとっても良いチャンス」と話す。
 二〇〇八〇九年の「ビジット・インドネシア・イヤー」キャンペーンで、〇七年に約五百五十万人だった外国人観光客は、〇九年には約六百四十五万人に増加。
 文化観光省は今年は七百万人の外国人観光客を誘致目標としており、観光客誘致に力を入れる。「日本の観光客は最も重要。インドネシアは安全で、親切なもてなしで観光客を迎えるということを知ってもらいたい」とスルヤ局長はアピールした。

■15ドル値上げに不満も

 日本人観光客は五七日間の短期旅行者が中心で、一部の観光客からはビザの費用が実質十五ドルの値上げになったことへの不満の声も上がっている。また、長期滞在が可能になったことで増加が予想されるバックパッカーなどの旅行者は安価な宿に滞在するので、ショッピングを楽しむことが少ない。そのため「あまりうまみがない」とバリで飲食店などを営む邦人は語る。不法労働者の増加などによる治安の悪化も懸念の一つだ。
 バリの旅行代理店「ラマ・ツアーズ」の万亀子イスカンダール社長は「退職したけど元気な日本人の方々で、バリに滞在する人が増えている。それらの人のための特別なビザもあるが、到着ビザが一番簡単な方法。二カ月バリに住んで、日本に帰ってお子さんやお孫さんに会って、それでまたバリに戻ってくるというのもいいのでは」と、多様な滞在の在り方が可能になるとの考えを示した。

バリ島でニュピ 外出禁止で静けさ漂う


 バリを中心に、インドネシア各地のヒンドゥー教徒は十六日、ヒンドゥー教の元旦にあたるニュピ(サカ歴一九三二年)を迎え、同日午前六時から翌日午前六時まで、火や電気の使用を含む生産活動や外出を自粛し、祈りを捧げながら静粛に過ごした。
 バリ島では、普段は観光客で埋め尽くされるビーチも人の姿が見えず、波の音が静かに響いた。車や人でごった返し、道の脇にはお土産を扱う露天商が並ぶ通りも、この日は警備隊の姿が見えるだけだった。
 この日、クタのハードロック・ホテルに泊まったバリ在住の邦人男性は「年に一度だけ人っ子一人いないクタのビーチというめったに見られない光景を見て、夜は『こんなにあったのか』という満天の星が見えた」と感想を語った。ホテル内では、外国人観光客の姿も意外と多かったという。
 ニュピ前日の十五日には、冥界を追われた悪霊に捧げるため、竹の枠組みに紙、布を張って作り上げた巨大な人形「オゴオゴ」が、州都デンパサールのププタン広場脇のブラフマ像ロータリーなどを練り歩いた。ジャカルタの独立記念塔(モナス)広場でも、ジャカルタ在住のヒンドゥー教徒らが十一体のオゴオゴを担いで、ニュピを祝った。


バリ空港に両替所 日系銀行で初開設に りそなプルダニア銀

 

 りそな銀行の現地法人りそなプルダニア銀行の宮本昭洋社長はこのほど、近くバリのングラライ空港に両替所を設置すると明らかにした。両替所の区画が空き次第、開設する予定。日系銀行のバリ空港での両替所の開設は初めてという。
 宮本社長は、両替所開設を通じ、同銀のインドネシアでの事業活動をアピールする意向を表明。
 「(世界的な人気観光地の)バリには毎年、日本人観光客が数十万訪問している」と語り、似たような外観の両替所がひしめきあっている空港で、日系銀行の信頼を活かしたビジネスができるとの考えを示した。