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河川の火砕泥流に警戒 ムラピ山噴火続く


 先月二十六日以降、噴火を繰り返しているジャワ島中部のムラピ山について、火山地質災害対策局長のスロノ局長は十日、火砕流の噴出や噴煙を上げるなど火山活動は続いているが、ここ三日はやや沈静化していると述べた。
 スロノ局長は「火口付近に高いドームが形成されており、火口からのマグマの圧力が依然高いことを示している」と説明。噴火懸念だけでなく、ムラピ山山ろくの河川に流れ込む火砕泥流による二次災害を警戒する必要があると強調した。
 火砕泥流による被害も相次いでいる。ムラピ山南西部の中部ジャワ州マグラン県ドゥクンでは、九日午後九時ごろ、火砕泥流がスノウォ川に流れ込み、長さ八メートル、横幅二メートルのンギソル橋が流された。けが人はなかった。
 橋は二〇〇八年に造られたばかり。山頂から十二キロで避難勧告地域内にあるが、近隣住民は避難せず、集落にとどまっているという。
 ジョクジャカルタ市街を流れるチョデ川では、火砕泥流で川底に堆積した土石の撤去作業が行われている。連日の大雨で増水しており、流域住民の間で氾らんへの懸念が高まっているという。

オバマ大統領、きょう訪問 少年期過ごしたジャカルタへ


 就任以来の約束を果たす インドネシア大で演説も

 オバマ米大統領は九日夕、ミシェル夫人とインドネシアを初訪問する。昨年一月の就任後から今年にかけて二度、訪問が具体化したが、米国の内政事情で延期された。黒人初の米大統領であることに加え、ジャカルタの小学校で学んだオバマ大統領への親近感は、かつて机を並べた同窓生だけでなく、一般市民の間にも浸透しており、国を挙げての歓迎ムードが広がりそうだ。横浜で開かれるアジア太平洋経済会議(APEC)を控えたユドヨノ大統領との会談では、昨年二月、ヒラリー・クリントン国務長官がジャカルタで明らかにした東南アジア外交重視を確認し、南アジアで軍事的な影響力を強める中国の動向などについて話し合い、民主化と経済成長で評価を高めたインドネシアと米国の間で包括的パートナーシップの樹立で合意する。
 オバマ大統領は九日、インド訪問を終え、同日午後四時ごろ、大統領専用機エア・フォースワンで東ジャカルタのハリム空港に到着。大統領宮殿に直行し、ユドヨノ大統領と会談した後、共同記者会見。ユドヨノ大統領主催の晩餐会に出席し、ジャカルタ市内のホテルに一泊する。
 インドネシアの英雄の日に当たる十日朝、独立戦争の戦死者が眠る南ジャカルタのカリバタ英雄墓地で献花。東南アジア最大といわれるイスティクラル・モスクを訪問し、イスラム指導者と会い、異なる宗教の間の和解と融和を訴える。
 この後、ジャカルタから約二十キロ離れた西ジャワ州デポックのインドネシア大学(UI)を訪れ、同大学の学生を中心に公募した聴衆を前に演説。ブッシュ前政権の過去十年間、イラク戦争などで世界のイスラム勢力に反感を抱かせてきた米国外交のイメージアップを狙う。インドネシアのテレビ局は、オバマ大統領の動きを実況中継で全国に放送する。同日昼過ぎ、次の韓国に向け、発つ。
 マルティ・ナタレガワ外相は八日、オバマ大統領とユドヨノ大統領は、昨年二月にクリントン国務長官が明らかにした「包括的パートナーシップ」に署名し、経済、ビジネス、教育、異なる宗教間の対話、気候変動、民衆レベルの交流など、広い範囲の二カ国間協力を深める「真のパートナーシップ」を樹立すると明らかにした。
 十年前まで年間一万四千人だったインドネシア人の米国留学生が七千人程度に半減したことに対する対策についても話し合う。
 ジャカルタのカンプンに住んでいた小学生時代を思い出し、オバマ大統領は「ナシゴレンが懐かしい」とインドネシアのマスコミに語り、当初は二人の娘も連れて母校や思い出の地を訪問する意欲を示していたが、今回は滞在時間が短く実現は難しそうだ。
 オバマ大統領が講演を行う予定のインドネシア大は八日、装甲車や軍人が配備され、早くも物々しい雰囲気に包まれた。
 大学当局によると、オバマ大統領の演説を聞きたいという学生数百人から問い合わせが殺到したという。政治社会学部のアフリさん(二二)は「米国の大統領を実際に見られる機会はめったにない。アメリカとインドネシアの関係を強化するために、オバマ大統領がどういったことを話すのか興味深い」と話した。

運休は3社のみ スカルノハッタ空港


 バンドン空港は再開

 ムラピ山の火山灰の影響で、六日と七日に海外の航空会社の国際線が欠航、運休したスカルノハッタ国際空港は八日、一部の路線が遅延したが、運休は三社の三便のみだった。
 日本航空は同日、成田発ジャカルタ行きJL725便の運航を再開。乗員乗客二百四十五人を乗せたボーイング777300型機は、定刻より約一時間遅延した午後零時三十三分に成田空港を出発、午後六時十四分、ジャカルタに到着した。
 日航ジャカルタ支店の田中洋之・旅客営業部長は「運航を見極めるための天候調査が遅延の要因となった。不測の事態に備え、燃料を多めに積んで運航した」と話した。
 八日の折り返し便のJL726便も予定通り運航した。九日のジャカルタ線は通常運航を予定しているという。
 同空港を管理する国営第二アンカサ・プラ社のアンダン・サントソ広報担当は「午後四時時点で国際線の状況は、ジェットスター、中華航空、中華南方航空の三社が、前日の運休の影響で折り返し機材がジャカルタに無く今日も運休となった。ほかの航空会社は運航している」と話した。
 国内線は、空港が六日から閉鎖されているジョクジャカルタ線が全面的に欠航。バンドンの空港ではマレーシア航空などが運休したが、四日ぶりに空港の運営は再開し、ムルパティ航空のバタム便が運航した。バリ線は運航している。