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避難勧告を引き下げ ムラピ山 ジョクジャのみ据え置き

避難勧告を引き下げ ムラピ山
 ジョクジャのみ据え置き

 政府は十四日午前六時から、ムラピ山の山頂から半径二十キロ以内の地域に発令していた避難勧告を一部で引き下げ、中部ジャワ州クラテン県と同州ボヨラリ県で十キロ、同州マグラン県で十五キロへと縮小し、ジョクジャカルタ特別州スレマン県のみ二十キロと据え置くと発表した。
 エネルギー鉱物資源省地質センターのスクヤル所長は「ムラピ山のエネルギーは、最初の噴火の先月二十六日から次の噴火の今月三日までの期間と同じ規模までに低下した」と指摘。火口付近の硫黄酸化物が通常値に戻ったことなどから、危険地域を縮小できると判断したと説明した。
 しかし、山頂付近に形成された溶岩ドームが南部と西部に向かって崩落し、火砕流が今後も発生する可能性があり、引き続き警戒する必要があると強調した。
 地質センターと国家災害対策庁(BNPB)は、ムラピ山山ろくを流れるウォロ、グンドル、クニン、ボヨン、ブドッグ、クラサック、ベベン、サット、ラマット、スノウォ、トリンシン、アプのすべての河川に火砕泥流の状況を観測する計測器を設置。水位上昇による氾らんなど、二次災害を防ぐために監視を続けている。

動物も避難します

 中部ジャワ州マグランのボロブドゥール寺院公園は13日、ゾウ5頭をムラピ山の火山灰の被害を受けていないジョクジャカルタ市街地のグンビラロカ動物園へ避難させると明らかにした。グンビラロカ動物園のアントニウス・ティルトリプロジョ園長によると、避難はジョクジャカルタと中部ジャワの自然保護局と2つの動物園職員からなるチームでトラック2台で行われる。灰がゾウの目に入り、このままでは健康状態に深刻な影響を及ぼすという。ゾウは避難後に健康診断を受ける。(メディア・インドネシア)

ムラピ山噴火、死者194人 避難民は36万人に


 ボロブドゥール寺院で清掃

 先月二十六日以降、噴火を繰り返しているムラピ山の火砕流などに巻き込まれた死者数は、十一日午後六時までに計百九十四人、負傷者は計二百四人に達した。
 死者の内訳は、ジョクジャカルタ特別州が百六十三人、中部ジャワ州が三十一人。避難民はジョクジャカルタで十三万六千人、中部ジャワで二十三万三千人の計三十六万人に上った。
 ジョクジャカルタ市内では、七十カ所の避難所に四千二百五十人が収容されている。ヘリー・ズディアント市長は「市庁舎敷地内に共同台所を設置し、避難民の食事を用意している」と述べ、被災していない市民には、避難民を一時収容するなどして協力してほしいと呼び掛けた。
 避難民数のデータは、県政府や救助隊、国軍などの情報をもとに国家災害対策庁が集計したもの。国営アンタラ通信によると、自宅に一時戻る住民も各地で増加している。
 中部ジャワ州ボヨラリ県では、避難民六万七千人のうち約三〇%がそれぞれ自宅に戻り、同県セト郡などでは営業を再開する商店も目立ち始めた。同州マグラン県からジョクジャカルタ特別州クロン・プロゴ県へ避難していた住民も、避難勧告地域外に居住している約千五百人が帰宅したという。

1カ月かけ大掃除

 文化観光省は十一日、ムラピ山の噴火で、世界遺跡ボロブドゥール寺院に火山灰が一センチから三センチ、寺院の排水溝には七センチほど堆積したため、一カ月以上かけて清掃作業を行うと明らかにした。現在、同寺院は閉鎖されている。
 同省歴史総局ボロブドゥール遺跡保護局のマルシス・ストポ局長は、火山灰が降り積もったところへ大雨が降り、酸化することで遺跡のレリーフなどが損傷すると説明。清掃作業は計八十人を動員し、細心の注意を払って行うと話した。

「国際線は平常へ」 火山灰の影響減り
 スカルノハッタ空港

 スカルノハッタ国際空港のフランス・ユスフ所長は十一日、複数の航空会社がムラピ山噴火による火山灰の影響を懸念し、国際線の欠航・運休が相次いでいたことについて、「国際線は間もなく欠航、運休なく運航を開始する」と語った。
 マレーシア航空と香港のキャセイパシフィック航空は十一日、前日に運休した影響で機材がジャカルタになく、クアラルンプールと香港への折り返し便をそれぞれ運休。ほかの航空会社は運航している。
 マレーシア航空は同日、クアラルンプールバンドン発着の往復便を欠航した。

噴火で中止を決定 ジョクジャ世界遺産ウォーク


 日イ国交樹立五十周年を記念して開始され、今年で三回目を迎えるジョクジャカルタ世界遺産ウォークの主催者、ジョクジャカルタ・ウォーキング協会は十日、ムラピ山の噴火の影響で、今年の世界遺産ウォークは中止すると明らかにした。
 先月二十六日の噴火以降、同協会の関係者がジョクジャカルタ入りし、被災地の状況を直接確認するなどしてきたが、被害が次第に拡大し、避難民も約三十万人に達するなど状況が悪化したのを受け、中止を決定した。
 今年は、国際ウォーキング協会(IML、本部オランダ・ハーグ)から会長ら役員が参加し、大会の規模や救急体制などのインフラ、実施状況について審査。「国際水準」の評価をする予定だった。
 同協会は、来年、ジョクジャカルタの復興を目指す大会として、あらためて開催したいとしている。

3社8便が運休 ムラピ山火山灰で
 スカルノハッタ空港

 スカルノハッタ国際空港を運営・管理する第二アンカサプラ社のアンダン・サントソ広報担当によると、十日、国際線で三社の四路線八便が、ムラピ山の火山灰が影響する恐れがあるとして運休した。また、一部が遅延や運航時刻を早めるなどの措置を取った。運休したのは豪カンタス航空、マレーシア航空、香港キャセイパシフィック航空。日本航空、シンガポール航空は運航している。
 マレーシア航空は同日、十一日午前五時五分発のジャカルタ発クアラルンプール行きのMH726便を運休すると発表。第二アンカサ・プラ社は、航空会社のホームページなどで最新情報を確認するよう呼び掛けている。