オートクライン機能
自分でしゃべったことを自分の声で聞いたとき、さらに理解が深まるという脳機能。
相手に納得してもらうには、自ら話をしてもらうと効果的であるということだ。
ということは、部下指導や営業で一方的に話をするよりは、相手に話してもらった方がより受け入れてもらうことができるということになる。
人事考課と報酬決定
人事考課を報酬決定のための仕組みと考えた場合、その人事考課には、当然、「結果の公正さ」が求められる。しかし、人事考課の「結果の公正さ」を実現するのは非常に難しく、限界がある。
「結果の公正さ」が確保できないものを報酬決定に使うと、当然、問題が出てくる。
また、「結果の公正さ」を確保することを追求すると、客観的な数値で判断できるものが考課項目になり、判断しにくい行動やプロセスより、判断しやすい結果の評価にならざるを得ない。
それでも、「結果の公正さ」が実現できるかどうかは難しく、また、結果重視の評価は別の問題を引き起こし企業業績に悪影響を及ぼしてしまう。
やはり、人事考課の結果がストレートに報酬に反映する仕組みは無理があるだろう。
◆ 人事考課の限界の理由 ◆
・ 被考課者のすべての職務行動を把握することはできない。
・ 考課結果に納得できない人がいる。(自分が一番かわいい)
・ 事実に対する判断や捕らえ方が、考課者同士あるいは考課者と被考課者の間でズレがある。
人事考課の結果の正確さには限界があるのである。しかし、納得性の高い人事考課を行うことはできる。人事考課の納得性を高めることが、上司と部下、会社と社員の信頼感を高め、よい職場を作っていくことになり、業績向上に結びつくことになる。
○△□の法則
「図形は人の注意をひきつける効果があるが、特に丸いものはひきつける効果が強い」という法則。
○と△のモノは自然界に多いが□は少ないので、印象が強いのは、○△□の順だといわれている。
プレゼン資料などで、注目して欲しい点に、アンダーラインを引くよりは、○で囲んだ方が強く印象付けられる、ということになる。
自己評価の心得
今多くの企業では、上司が人事考課を行うだけでなく、被考課者自らも自己評価を行い、その後面接で話し合うという方法が行われている。そこで、自己評価の心得をまとめてみた。
1. 自己評価は過去の自分の仕事ぶりを冷静に振り返る大切な機会です。
→ 「他者の目」で客観的に自分を見つめることが大事であり、それができる人は社会的習熟度が高いと言えます。
2. 自己評価で基準を自分の都合のよいように解釈して、著しく高い点数を付けたり、著しく低い点数を付けたり、「ひとりよがり」の自己評価をしていると社会的習熟度が低い(自分を客観的に見つめる能力が低い)と判断されます。
→ 社会的習熟度は通常、評価項目には入っていませんが、社会的習熟度が低い人には自然と与える仕事が限定されてしまいます。重要な仕事を任すことができなくなります。
3. 最初、あなたと考課者との間で評価基準にズレが生じるのは当たり前です。
→ 「なぜズレるのか?」それぞれが思っている仕事に対する期待値をすりあわせ、共通認識を持つことでよい職場になって行きます。話し合いが大事です。自己アピールが必要です。
4. 考課者はもちろん、自己評価においても、「評価の証(データ、アンケート、資料・メモ、テスト・資格、写真、立会・同席・同行、現物)」によって評価することが大切です。
→ 想像やうわさ話はもちろん、駆け引きやおねだりで評価しても全く意味がありません。ルールと基準に基づいた評価が大切です。
5. 自己評価をしっかり行うことが、納得性の高い評価につながります。
→ ルールと基準に基づいて客観的に行った自己評価を行うことで、建設的な話し合いを行うことができます。自己開示とフィードバックがさらに自分を成長させます。
「好き嫌い」による評価
上司が好き嫌いで評価しているように感じるのですが、そのようなことはないのでしょうか。また、そのようなことを防ぐためにはどうすればよいでしょうか。
現実的なことはさておいて、考え方だけでいえば次のようなことになります。
人事考課は「期間中の仕事上の行動や能力と結果」に対する評価ですから、「好き、嫌い」という概念はありません。「良かった、よくなかった」という判断です。
もし、「好き、嫌い」ということがあるとすれば、人事評価の結果が良かった人は部署の仕事にも良い影響を及ぼすので好き、人事評価の結果が悪かった人は部署の仕事に悪影響を及ぼすので嫌いということです。
「好きだから評価結果が良い」のではなく、「良い評価結果の人を好きになる」ということはありえます。
しかし、現実には感情的な「好き嫌い」の評価が行われていることが多くあります。
原因としては、
1. 人事考課が人物評価になっている。
2. 人事考課が単に昇給や賞与を決めるための点数付けになっている。
3. 上司(考課者)と部下(被考課者)との仕事に関連がなく、部下の仕事がうまくいってもいかなくても上司の仕事に関係ない。または、部下の仕事の良し悪しが上司に責任に関係しない。
などが考えられます。
制度の改善や教育の充実などで、上記1と2はかなり解消していると思いますが、いまだに3に該当するケースは多いようです。
この場合、人事考課以前問題として、管理職の意識向上や組織体制の改善、権限と責任の明確を行う必要があります。
被考課者の心得
人事考課者は考課者訓練等で勉強しているのである程度理解されているが、被考課者は勉強の機会が少ないので誤解していることがある。そこで、被考課者の誤解している点を考慮して、被考課者の心得をまとめてみた。
1. 人事考課はあなたそのもの(被考課者)の人間としての評価ではありません。
→ あくまでも、期間中の仕事上の結果と行動(能力)の評価に過ぎません。
2. 人事考課はあなたと他の社員を比較して、優劣をつけたり、序列をつけたりするものではありません。
→ 期間中の仕事上の結果と行動(能力)が基準に対して、上回っていたかどうかを判断するものです。
3. 人事考課はあなたのすべての「仕事上の結果と行動(能力)」を評価することではありません。
→ 現実には、想像やうわさ話ではなく、考課者の知りえた事実によってのみ評価します。したがって、正しい評価をするためには、考課者は「知る努力」が必要であり、被考課者は「知らせる努力」(報連相)が必要です。
4. あなたは自分の苦労を全部知っています。しかし、他人の苦労は一部しか知りません。自分の苦労全部と他人の苦労の一部(あなたが知りえた一部分)とを比較して、私の方が頑張っているといっても意味がありません。
→ 人事考課は他人との比較ではありません。
5. 評価の手続きが正当であれば、結果の良し悪しにかかわらず、その結果を認め、今後の改善に結びつけることが、成長につながります。
→ 健康診断も仮に診断結果が悪くてもそれを認め、治療することで健康につながります。
やはり、被考課者に対しても被考課者研修を実施して人事考課の考え方をしっかり勉強する必要がある。
勤務時間外の掃除
大手電機販売店の契約社員です。仕事が終わってタイムカードを押した後に掃除をさせられます。決まりのようになっています。おかしいと思って、店長に尋ねたら、30分以内は残業にならないと言われました。本当でしょうか。
まず、就業終了のタイムカード押した後に、掃除という仕事をさせられること自体が問題です。証拠を残さない形にして、ただ働きを強要しているようなものです。掃除が終了した時間をメモしておくといいです。
また、「30分以内は残業にならない」の件ですが、残業時間の賃金の計算における端数処理に関する通達で「1箇月における時間外労働、休日労働および深夜業の各々の時間数の合計に1時間未満の端数がある場合に、30分未満の端数を切り捨て、それ以上を1時間に切り上げること。」は「違反として取り扱わない。」としています。
つまり、毎日の残業時間を正確に記録して、それを合計して1か月分の残業時間が出た時に、1時間未満の端数が出た時は30分未満は切捨て、30分以上は1時間にしてもいいですよ、ということであり、1日の残業時間で切り捨て切り上げをしてもよい、ということではありません。
1日の残業時間については、正確にカウントする必要があります。
退職金制度の不利益変更
先月退職し、退職金を貰ったのですが私が知っている退職金の規定の金額と違っていました。(約半分)
昨年の春頃に規定の変更があったことを退職後に知りました。退職の届けを出した時も退職金の規定に変更がある旨の説明も会社からは受けておりません。
会社規定と言うのは全社員に把握させておかなくてはならないのではないのでしょうか?
労働基準監督署に相談しようかと思ったりもしています。どうか良いアドバイスをお願いいたします。
今回の件につきましては、2点の問題があります。
一つは、退職金制度の変更(社員にとっての不利益変更)が正しい手続きで行われたかどうか、
もう一つは、変更後の内容を社員に周知させていたかどうか、
です。
労働契約法10条は、就業規則の変更によって、包括的に個々の労働条件を変更することを認めています。
たたし、そのためには次の要件を満たすことが必要です。
・ 就業規則(賃金規定や退職金規定も含めて)の変更は合理的なものであることと
・ 変更後の就業規則を従業員に周知させていること
また、合理性の判断は
1 従業員が受ける不利益の程度
2 使用者にとっての変更の必要性
3 変更内容の相当性、代替措置、その他の改善状況
4 労働組合等(過半数を代表する従業員)との交渉
5 変更にかかる諸事情
によりますが、今回のケースではその辺にも問題があるようです。
労働基準監督署に相談されるのが良いと思います。
残業の対応
残業(時間外勤務)に対する評価について悩んでいます。時間外勤務をした者は、事後報告で上司に印をもらうことで、上司に残業を認めてもらったことになっています。
私は上司の立場で、どんな基準で認めるべきなのか、と考えています。遅くまで残って仕事を一生懸命していることを認めてあげたい反面、もっと効率よくできるんじゃないか?効率よくやる努力をしてないんじゃない?と思ってしまいますが、それらを何らかの形で評価することで、お互い気持ち良く有意義な仕事ができると考えています。
是非ご助言頂けたら幸いです。宜しくお願い致します。
難しい問題ですね。
行ってしまったものは、事後承諾であれ何であれ、残業は残業です。法に基づいて、残業手当を払うべきです。もし、無駄な残業をしているのであれば、行う前にさせないようにすべきです。(許可した、または黙認して)行ってしまったものは割増賃金を払うべきです。後で、残業規制とか理由を付けて残業代を払わないのは違法行為になります。
残業には、頭を下げてでも行って欲しい残業と、残業と認めてしまってはいけないムダな残業があります。
仕事量が多い中、必要な残業を行って、会社に貢献しているのであれば、責任性などでプラス評価できます。
適切な仕事量であるにもカかわらわらず、能力不足で残業が発生するのは、能力に関する項目でマイナス評価になります。
意欲不足で残業が発生するのは、責任性でマイナス評価となります。ただし、マイナス評価の反映の前に、しっかり指導することが必要です。指導もしないで、いきなり評価でマイナスするのは、不信感につながります。
そうはいっても上司が部下の仕事をすべて管理するわけにはいきません。
本人自らが、無駄な残業をすると本人も会社も困ると言うことが自覚できるようにすることが必要です。
そのような仕組みを作りオープンにするが近道ではないでしょうか。
ホームページやブログに、残業に関する記事をたくさん載せていますので、参考にしてください。
残業の評価
http://www.sabcd.com/03q&a/42q&a.htm#110
残業の削減方法
http://www.sabcd.com/03q&a/49q&a.htm#159
残業自粛の残業!
http://www.sabcd.com/03q&a/21q&a.htm#3
残業問題の解消
http://www.sabcd.com/02jinnji/38teiann.htm
残業は悪?
http://ameblo.jp/sabcd/entry-10000702979.html
以上、よろしくお願いいたします。
360度評価の注意点
社長の意向により、今年6月に初めて360度評価を導入したが、社員より戸惑いや不満の声が上がっている。事前に評価基準や360度評価の目的(給与に反映するのかどうかなど)を説明しないまま行った為、問題も多いが、社長は今後も続けたいと考えている。どう改善すればよいのかアドバイスをお願いします。
360度評価は、使い方によっては非常に良い効果をもたらしますが、その分、使い方が悪いと悪影響を及ぼします。
360度評価を導入する職場(会社)の風土と、360度評価導入の目的がポイントです。
職場のコミュニケーションがよくて、お互いに仕事の中身を知っている。さらに、お互いに問題点を指摘しあってよりレベルアップを図っていこうという職場で、教育目的で「360度評価」を導入することは、非常に効果があります。
しかし、コミュニケーションが悪くて、お互いに指摘しあってレベルアップを目指そうという職場でないところで、いきなり360度評価を導入すると、評価すること自体に嫌悪感を感じ、良い効果が出ません。逆に、導入すること自体が悪影響になります。
また、360度評価を処遇に連動することにも問題がありますが、その前に、もし取り合いの仕組みになっていると360度評価以前の問題があります。
すなわち、評価によって良い人は賞与が多くなり、悪い人は少なくなるということを、強く打ち出しているような場合です。個人の評価により、取り合いするようなことを強調する前に、会社の業績がよければみんなよくなる、みんなが協力して会社がよくなれば、個人の処遇がよくなると言う仕組みを明確にすべきです。
その仕組みを明確にせず、個人の評価によって賞与等を決めるようにすると、結局は取り合いの仕組みになり、良い風土にはなりません。
さらに、360度評価を処遇に結びつけると、上司の指示命令を聞くよりは、部下や同僚の言うことを聞いた方が良いということになってしまいます。部下にゴマをする上司が出てくるかもしれません。
指示命令する人が処遇を決める人であり、評価をする人、指導をする人です。
その原則をはずすと、指示命令系統がおかしくなってします。
360度評価の導入の注意点は、ホームページのコーナーをご覧ください。
http://www.sabcd.com/02jinnji/37teiann.htm#32
http://www.sabcd.com/03q&a/34q&a.htm#70