業績評価と目標管理の違い
業績評価を「目標管理の手法」を使って行っている企業が多くあるが、注意が必要である。
業績評価は、「自分の役割をしっかり全うして欲しい、あるいはある一定水準の成果を出して欲しい」という期待を明確にし、その達成度を評価することであるが、多くの企業では「目標管理の手法」を用いて、期の初めに個人別に目標を設定し、その達成度で評価するようになっている。
ここで注意したいのは、「目標管理の手法」を用いるということであって、1950年代に米国のピーター・ドラッカーが提唱したとされる「目標管理」を行うということではない。
「目標管理」とは、個々の担当者に自らの業務目標を設定、申告させ、その進捗状況を各人が自ら主体的に管理する手法であるが、業績評価では目標設定の部分が若干異なる。
業績評価における目標とは、どの組織でも必ず行っている「誰が何をするか」という業務分担や役割を明確にし、それにプラスして「どこまでするか」というゴールを最初に決めて、「後から計測できる形」で表現したものである。
そして、その業務分担や役割は担当者が自ら決めるのではなく、上司が明確にして要望するものである。
なお、従来のように上司が「ノルマ」のような形で数値目標を一方的に設定するような方法では問題があるので注意する必要がある。
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業績目標と数値目標
HPの「部門目標と個人目標の関係 」の「目標の体系図」に、数値を割り振った場合は業績目標に、手段を割り振った場合は遂行目標になるとあります。しかしながら、業績目標であっても、定量的な目標と定性的な目標がありますので、一概に「数値の場合は業績目標」と言えないように考えますが、どのように考えればよろしいでしょうか。
確かに、 業績目標において、定量(数値)目標になることもあれば、定性目標になることもあります。 遂行目標についても、定量(数値)目標になることもあれば、定性目標になることもあります。 したがって、数値目標=業績目標ということではありません。(ご指摘の通りです)
1.業績目標
・ 到達基準であり、結果を示す目標になる。
・ 実行内容ではなく、実行した結果を示す目標になる。
2.遂行目標
・ 遂行基準であり、実行内容を示す目標になる。
・ 実行内容を「いつまでに~~を、この水準で完了する」というような目標になる。
3.定量目標
・ 達成水準が数値化された目標であり、客観的に判定することが出来る目標。
4.定性目標
・ 達成水準を「どのような状態になった時に、達成されたのか」を質的に表現した目標。
ホームページの記載についてですが、
部門目標と個人目標(ブレークダウン)の説明をしている内容ですが、 基本的に部門目標は業績目標であるという考えです。
営業なら売上や粗利、製造なら生産性や不良率の低減、人事なら「新人事制度の導入」という遂行目標ではなく、そのような方策によって、例えば、労働生産性の向上 というような業績目標を想定しています。
したがって、部門目標は数値になっているなっていないに拘わらず(実際には数値になると思いますが)業績目標であり それを数値の形でブレークダウンした目標は業績目標、 その数値を達成するための手段の形でブレークダウンした目標は遂行目標になると説明しています。
数値目標だから業績目標ということではありません。部門目標は業績目標を設定するべきであり、それをブレークダウンした場合、
・ そのまま数値を分割した場合は業績目標
・ 手段方法まで分解した場合は遂行目標 という意味です。
また、これはご質問とは関係ありませんが、 すべてとはいえませんが、業績目標(結果を示す目標)はやはり数値目標にすべきですし 遂行目標(実行内容を示す目標)はムリに数値にしないほうがいいです。
ムリに数値目標にすると、
・ 数値化しやすい目標ばかり設定され、数値化しにくい重要な目標が欠落する。
・ 数値化するために、内容や効果よりも単純な回数や件数を目標にしてしまう。
という問題が出てきます。
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数値目標について
成果主義が導入され2年になりますが、さらに、目標の定量制になろうとしています。企画デザイン部門なのですが、定量化できない仕事を担当している人が多く困惑しています。どのように考えればよいでしょうか?(印刷会社のSさん)
● まず、目標項目について
成果というのは売り上げや利益など営業数字だけでなく、 各人に求められた役割を全うすることを言います。 一担当者が決められた期限内で、期待通りのデザインを完成させればそれはそれでひとつの成果をあげたといえるわけです。 したがって、あらゆる部門で成果主義は成立します。
● また、定量化ということについて
仕事の責任には結果責任と遂行責任があります。 結果責任というのは、やり方方法は別にしてある一定の結果を出すという責任であり、遂行責任というのは、決められたとおりに職務を遂行するという責任です。
どちらも大事な責任ですが、当然上級管理者は結果責任が大きく求められますし、一般社員には遂行責任が大きく求められます。
また、営業や製造などライン部門では結果責任が大きく、スタッフ部門では遂行責任が大きくなります。
少なくても、部長クラスはどの部門も結果責任が求められますが、それをブレークダウンした部下の目標は、部門によって結果責任を問う目標になったり、遂行責任を問う目標になったりします。 結果責任を問う目標は当然数値目標になりますが、遂行責任を目標の場合は数値目標ではなく、遂行目標になります。(この遂行目標の達成したかどうかの達成指標を数値化することは可能)
無理に数値目標を設定しようとすると、数値化しやすい項目を設定することになり、本来設定すべき目標が設定できなくなることになってしまいます。
いずれにしましても、 企画デザインの役割を明確にすることが先決です。 役割といっても、ただ単に職務記述書(職務分掌)などによって職務内容を示すだけではなく、「どういった成果が求められているか」を明確にするということです。 そして、それを達成するために各人が何をするかとう観点で目標設定するのがよろしいと思います。
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マイナスの利益目標の場合
業績係数(達成率)について教えてください。
例えば
予算(目標) △10,000,000円 実績 △ 8,000,000円 差額 + 2,000,000円
の時があったとすると、達成となるのか?
達成となるとどんな係数(達成率)の出し方をしたら良いのか?
教えてください。(マイナス予算が良くないのですが、こういう場合もあるので)
新規事業の立ち上げのときに、マイナスの利益目標を設定せざるを得ないときがあると思います。このような場合は、事前にどれだけマイナスを食い止めたら、どう評価するか決めておくと良いと思います。
それから、マイナスの利益目標になるような場合は、利益目標ではなく、売り上げ目標と、経費削減目標、あるいは原価低減目標などに分解して、設定すると良いと思います。
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SEの目標設定
当社はSEが9割を占めるシステム開発会社です。従来から目標管理制度を取り入れておりますが、どうもマンネリ傾向にあります。 目標の選定、評価のやり方にも問題があると思いますが、この業界で成功している目標管理制度は、どのようなものがあるのでしょうか。(管理者のOさん)
目標管理の仕組みがわからないので、具体的なこといえませんが、「マンネリ傾向」とありますが、 評価連動型の目標管理ですと、目標項目は毎期ほとんど同じになります。
目標とは各人の「役割と課題」に「ゴール」を明確にしたもの であり、役割は毎期ほとんど同じだからです。(ゴールは毎期違うにしても)
例えば、営業の場合、その役割は決まっており、目標項目は 売上高の確保、粗利の確保、新規顧客の獲得、などであり 毎期同じ目標項目になります。そのゴールは経営目標に貢献する水準になります。
同じように、SE各人にも役割と課題があり、そのゴールを明確にすることで目標設定ができます。 営業の場合は、その判断指標が金額など数値化できるので判断しやすいですが SEの場合は、数値で判断できないケースが多いので、その辺を工夫する必要があると思います。
ある会社の例としては、SEは期の初めに、今後1年間の売上高やシステムの品質、プロジェクトの採算性など、 業績に直結する「業務目標」と、IT(情報技術)やコミュニケーションの能力など、 業績に間接的に貢献する「能力開発目標」を、上司と相談しながら設定するようにしています。
目標を立てるに当たっては、会社全体の目標を部門レベルにブレーク・ダウンし、 それをさらに個人レベルにまで落としこんだ、“ノルマ”に近い数値をベースに設定します。
最終的な評価を決める際の、業務目標と能力開発目標の達成度の点数配分は7対3。 能力のアップに対しても当然評価はするが、それが成果につながらないと意味がない、 という考え方で行っているということです。
目標の到達レベルについてですが、すべて数値目標がよいかどうかは別にして、後から測定できる表現にしておくことは絶対必要です。こうすることで、漠然と行っていた仕事のゴールが見え、会社にもどれだけ貢献するか自覚できるからです。
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中期計画の目標管理
会社の3ヶ年計画を社員にも意識させるために、個人の目標カードにも会社や部門3ヶ年計計画を欠かせ、評価するというようなことを考えています。そのようなことは可能でしょうか。また、他社でこのようにしているところはあるのでしょうか?
目標カードの件で、お問合せいただきましたが、回答させていただきます。
個人の目標カードに会社目標や部門目標を記述して、全体を意識するようにすることは、多くの企業でも行われており、よいことだと思います。
また、個人の目標が短期的に設定されてしまう傾向が出てきていますから、最近は中期計画を記述して、短期的にならないようにしている会社も出てきています。
目標設定の際に管理者がしっかり指導すればよいのですが、評価に連動するということで、どうしても短期的になってしまうようです。
ただ、この中期計画はあくまでも今期の目標を設定する際の、ガイドラインとなるもので、中期計画そのものを評価の対象にするということではありません。
人事考課の考え方からしても、期間中の評価であるわけですから、過去3年分の評価をするということは整合性を欠きます。
人事考課とは別に何らかのインセンティブを与えるのはよいと思いますが。
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目標設定の順番
私は第一次考課者の係長です。部下の個人目標の設定に当たり、当市ではまず部下が目標を設定し、その後、係長、課長(第ニ次考課者)、部長の順で目標設定する予定で進めていますが、この順は逆だと思うのですが、いかがでしょうか?目標は、まず上司から設定して下へさげていくべきと考えますが、どうでしょうか?(ある市役所の職員さんから)
目標設定の順番は、おっしゃるとおり、上から順に行います。
組織目標を設定して、それを達成するために、部下が設定するわけです。
ただ、目標管理の目的により、いろいろの方法があります。
1990年以前の「古典的目標管理」では、社員の動機付けが目的であり、部門の目標とは関係なく「部下が自主的に設定する」方法を取っていました。
今おこなわれている「今日的目標管理」では、組織目標達成が目的ですから、部門の目標を設定し、それをブレークダウンして部下の目標を設定します。
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目標の変更について
当社では目標管理を行っていますが、期の途中で目標が変更してもよいのかどうか、社内で議論しております。どう考えたらよいでしょう。
評価のための目標管理ではなく、業績向上のためにどうしたらよいかという観点で、議論されるとよいと思います。
私の考えは 「目標の変更はやむを得ない場合におこなう。目標はむやみに変更するべきではない。特に、やっていくうちにできそうもないと目標を変えたり、目標のレベルを低くしたりすることはあってはならないことである。しかし、仕事を機動的に運営するために、次のような場合には目標を変更する必要がある。」です。
・ 市況や環境の変化に対応する場合
・ はじめに考えていたことよりも、ずっとすぐれたアイディアがでた場合
・ 思いがけず簡単に達成できた場合や、方針を変えなければ打開できない場合
そして、状況の変化等で期中に目標を変更する、廃止する、追加する場合は、中間面接でしっかり話し合って決めることが大事です。
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目標の書き方
会社で目標管理制度が導入されたのですが、事務部門なので営業のように数値目標にはなりません。数値目標でない場合は、どのように目標を書けばいいのでしょうか?
以前、「定量目標と定性目標」の記事で説明したのですが、あらためてここで説明します。
目標の達成度を客観的に判定するために「後から計測できる表現」にすることが必要です、数値目標でない定性目標の場合も、達成レベルがわかるよう状態や条件(期限、目標が達成された状態のイメージなど)を明らかにし、「~~の状態になる、なっている」「~~の行動をする、完了する」というように表現します。
① 現在の条件、レベル、状況を記述する。
今後○○のような環境変化が見込まれるが、現状の○○を維持する。
② 望ましい条件、目標が達成されたときの状況や状態を記述する。
○○を実施することにより、○○の重複をなくすようにする。
③ ねらいとする改善、革新の内容を記述する。
○○処理時間の短縮のため、○○マニュアルを新たに作成する。
④ 望ましい結果を記述する。
○○処理ミスによる修正作業を、○○をすることにより、発生させない。
⑤ スケジュール化する。
○月までに、上司の承認をもらい、その結果、○○までに○○を実施する。
○○処理を、○○することにより、現状の○日から○日以内で実行するようにする。
⑥ 複数の状態条件を記述する。
○○の定着化(定着とは1~~、2~~、3~~になっている状態をいう)
以上のような方法で「後から計測できる表現」にします。
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