職務等級の数
20人程度の卸販売会社で職務給(役割給)を検討しています。その場合の等級数は9つあったほうがいいでしょうか?人数が少ないので初級職3、中級職1、管理職1の5つで考えていますが、いかがでしょう。
職能等級であれば、会社が求める能力の期待像を段階区分したものですから、企業によって7段階や11段階とその企業の期待像と大きさと段階区分の仕方により、色々設定できます。
職務等級の場合、職務価値により段階区分するわけですが、職務価値の区分は企業によって大きく変わることはないと思います。社員数が多くても少なくて、どこの会社にも定型業務は存在しますし、判断業務や監督業務も存在します。社員数の少ない場合は、たまたま兼務しているだけです。
一般的に考えると、初級職は定型業務を1~3くらいに分類できます。
中級職も判断業務や企画業務、監督業務を3つくらいに分類できます。
管理職はまとめて1つでも良いと思いますが、3つくらいに分類することができます。
当面、下から3、3、1で設定し、必要に応じて上に追加するようにするといいのではないでしょうか。
呼び出し待機手当の金額の根拠
呼び出し待機手当について、ホームページ評価の疑問 のNO.91「呼び出し待機手当 」のコーナーに「通常賃金の3分の1程度の待機手当を支給するのがよいのではないでしょうか。」と書いてありますが、この金額は法律か何かで決まっているのでしょうか。
呼び出し待機手当について、特に法律や判例で決まっている訳ではありません。呼び出しの頻度によりますが、その呼出待機に対する負担をどう考えるかだと思います。
「3分の1」の根拠は、日直、宿直の手当を参考にしています。
自宅待機と日直、宿直とは待機する場所は違いますが、内容は「通常の労働は許可せず、定時的巡視、緊急の文書又は電話の収受、非常事態発生の準備等」であり、ほとんど同じになります。
従業員を宿日直に就かせる場合、所轄労働基準監督署の許可を受ければ、時間外労働扱いする必要がありません(労規則第23条)。
その時の許可基準は、通達(昭22・9・13発基第17号、昭63・3・14基発第150号)で示されていますが、手当に関しては、「宿日直に就くことの予定されている同種の労働者に対して支払われている賃金の平均額の3分の1を下らない」ことが条件となっています。
このことから、日直や宿直よりは負担の少ない自宅待機について、3分の1程度の賃金を支払うことで、法的には問題ないだろうと想定されます。
名ばかりの管理職の例
当社の管理職は、遅刻をするとその分控除されたりしますし、職務権限も明確になっているわけではありません。
例えば、経費の支払いの許可の権限も部長にはありません。心配なのですが、具体的にどのような例が「名ばかり管理職」にあたるのか教えてください。
管理監督者の判断基準は、通達(昭和63年3月14日基発150号)により次jのように示しています。
管理監督者の範囲について、「経営と一体的な立場にある者の意であり、これに該当するかどうかは、名称にとらわれず、その職務と職責、勤務様態、その地位にふさわしい待遇がなされているか否か等、実態に照らして判断すべき」としています。
すなわち、
① 経営者と一体的な立場にあるか?
② 自由に自分で出退勤できるか?
③ 職務に重要性に見合う報酬を得ているか?
で判断されということです。
WAVE出版の「すぐに使える会社が得する就業規則」に次のような例が示してありました。
● ミューズ音楽院事件(平成17)
① 採用にあたり上司に報告していた ×
② タイムカードにより管理されていた ×
③ 役職手当はあったが、労働時間の規制をなくすほどの金額ではなった ×
→ 管理監督者として認められず。 ×
● 風月荘事件(平成13)
① 店舗の人事権を有していない ×
② タイムカードにより管理されていた ×
③ 店長は手当を含めて42万円、次の地位のものは27万円で賃金で優遇されている。 ○
→ 管理監督者として認められず。 ×
● レストラン「ビュッフェ」事件(昭和61年)
① 店の売上管理が任されていた、人員の採用件を有していたが賃金等は会社が決めていた。 △
② 午前11時から午後10時まで拘束されており、タイムカードのより管理されていた。 ×
③ 店長手当は2~3万円の支給があった。 △
→ 管理監督者として認められず。 ×
○ 徳州会事件(昭和62年)
① 自己判断で募集し素養していた。業務の必要に応じて出張命令を出していた。 ○
② タイムカードは刻印にしていたが、便宜上のもので、実際は労働時間は自由に決定できた。 △
③ 課長としてふさわしい責任手当、包括的な時間外労働手当として特別調整手当を支給していた。○
→ 管理監督者として認められた。○
このブログの下記の記事も参考にしてくだい。
人事考課シートの選定
稀ですが実務上、一般職の上位等級で管理職の役職を任命する場合があります。その際の使用する人事考課シートはどうなりますでしょうか?
管理職の役割を求めるわけですから、期待成果(期待役割)、期待行動の評価項目は、管理職用(その役職)になります。
能力(知識・技能)や勤務態度は格付等級が基準になりますから、一般職用(その等級)になります。
人数が多いのであれば、組み合わせて作成するのがよいと思います。
人数が少ないのであれば、管理職用を使用して、評価する際に、能力(知識・技能)の基準を一般職のレベルに下げて行うとよいでしょう。
残業の評価基準
残業(時間外勤務)に対する評価について悩んでいます。時間外勤務をした者は、事後報告で上司に印をもらうことで、上司に残業を認めてもらったことになっています。
私は上司の立場で、どんな基準で認めるべきなのか、と考えています。遅くまで残って仕事を一生懸命していることを認めてあげたい反面、もっと効率よくできるんじゃないか?効率よくやる努力をしてないんじゃない?と思ってしまいますが、それらを何らかの形で評価することで、お互い気持ち良く有意義な仕事ができると考えています。
是非ご助言頂けたら幸いです。宜しくお願い致します。
難しい問題ですね。
行ってしまったものは、事後承諾であれ何であれ、残業は残業です。法に基づいて、残業手当を払うべきです。
もし、無駄な残業をしているのであれば、行う前にさせないようにすべきです。(許可した、または黙認して)行ってしまったもの、割増賃金を払うべきです。
後で、残業規制とか理由を付けて残業代を払わないのは違法行為になります。
残業には、頭を下げてでも行って欲しい残業と、残業と認めてしまってはいけないムダな残業があります。
仕事量が多い中、必要な残業を行って、会社に貢献しているのであれば、責任性などでプラス評価できます。
適切な仕事量であるにもカかわらわらず、能力不足で残業が発生するのは、能力に関する項目でマイナス評価になります。
意欲不足で残業が発生するのは、責任性でマイナス評価となります。ただし、マイナス評価の反映の前に、しっかり指導することが必要です。
指導もしないで、いきなり評価でマイナスするのは、不信感につながります。
そうはいっても上司が部下の仕事をすべて管理するわけにはいきません。
本人自らが、無駄な残業をすると本人も会社も困ると言うことが自覚できるようにすることが必要です。
そのような仕組みを作りオープンにするが近道ではないでしょうか。
ホームページやブログに、残業に関する記事をたくさん載せていますので、参考にしてください。
残業の評価
http://www.sabcd.com/03q&a/42q&a.htm#110
残業の削減方法
http://www.sabcd.com/03q&a/49q&a.htm#159
残業自粛の残業!
http://www.sabcd.com/03q&a/21q&a.htm#3
残業問題の解消
http://www.sabcd.com/02jinnji/38teiann.htm
残業は悪?
http://ameblo.jp/sabcd/entry-10000702979.html
以上、よろしくお願いいたします。
360度評価の注意点
社長の意向により、今年1月に初めて360度評価を導入したが、社員より戸惑いや不満の声が上がっている。
事前に評価基準や360度評価の目的(給与に反映するのかどうかなど)を説明しないまま行った為、問題も多いが、社長は今後も続けたいと考えている。どう改善すればよいのかアドバイスをお願いします。
360度評価は、使い方によっては非常に良い効果をもたらしますが、その分、使い方が悪いと悪影響を及ぼします。
360度評価を導入する職場(会社)の風土と、360度評価導入の目的がポイントです。
職場のコミュニケーションがよくて、お互いに仕事の中身を知っている。さらに、お互いに問題点を指摘しあってよりレベルアップを図っていこうという職場で、教育目的で「360度評価」を導入することは、非常に効果があります。
しかし、コミュニケーションが悪くて、お互いに指摘しあってレベルアップを目指そうという職場でないところで、いきなり360度評価を導入すると、評価すること自体に嫌悪感を感じ、良い効果が出ません。逆に、導入すること自体が悪影響になります。
また、360度評価を処遇に連動することにも問題がありますが、その前に、もし取り合いの仕組みになっていると360度評価以前の問題があります。
すなわち、評価によって良い人は賞与が多くなり、悪い人は少なくなるということを、強く打ち出しているような場合です。
個人の評価により、取り合いするようなことを強調する前に、会社の業績がよければみんなよくなる、みんなが協力して会社がよくなれば、個人の処遇がよくなると言う仕組みを明確にすべきです。
その仕組みを明確にせず、個人の評価によって賞与等を決めるようにすると、結局は取り合いの仕組みになり、良い風土にはなりません。
さらに、360度評価を処遇に結びつけると、上司の指示命令を聞くよりは、部下や同僚の言うことを聞いた方が良いということになってしまいます。部下にゴマをする上司が出てくるかもしれません。
指示命令する人が処遇を決める人であり、評価をする人、指導をする人です。
その原則をはずすと、指示命令系統がおかしくなってします。
360度評価の導入の注意点は、ホームページのコーナーをご覧ください。
http://www.sabcd.com/02jinnji/37teiann.htm#32
http://www.sabcd.com/03q&a/34q&a.htm#70
階層別研修
階層別研修を検討しています。研修の内容(タイムスケジュール)や費用などを教えてください。
また、同業他社とのサはなんでしょうか。
階層別研修につきましては、標準的なものがありますので、ご要望に応じてアレンジして実施いたします。
標準的な研修のプログラム は次の通りです。
http://www.sabcd.com/02jinnji/35teiann.htm#21
1.プログラムはご要望によりアレンジいたします。
2.日中1日の研修を、仕事終了後の研修2回に分解して実施することも可能です。
3.また、2時間単位で継続して実施する方法もとれます。
4.研修中、居眠りしたくなるような内容ではありません。
5.受講者の人数は30名くらいまでとします。
6.1日研修の場合、講師料は25万円(消費税別)になります。
また、講師交通費、宿泊費は実費請求させていただきます。
7.他社との「差」につきましては、「ご依頼企業のご要望に応じてこまめに対応できること」ではないかと思っております。
http://www.sabcd.com/13eigyou/82eigyou.htm#7
プロセス評価の具体的な仕方【まとめ】
ブログで紹介しました「プロセス評価の具体的な仕方1~20」までをPDFにまとめました。
印刷もできますので、参考にしてください。
なお、PDF版では、「考課」と「評価」を使い分けしております。
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小規模会社の人事制度2
ここ数年で、いつの間にか人数も増え(20名程度)、大卒者もいるので、今後の事業展開を考えるとそろそろ明確な人事評価・賃金設定をしていきたい。現在支給している額面をあまり崩さず、また、みんなのやる気をそぐことなく、明確なルール作りをしたい。
現在、社員の雰囲気は大変よい。事業も順調に成長しているため、従業員も張合い・責任感を感じている様子。 みんなの能力をみんなが賛成して評価できるシステムを構築するために、よきアドバイスがいただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
「社員の雰囲気は大変よい。事業も順調に成長しているため、従業員も張合い・責任感を感じている様子。」 ということで、非常によい状況ですね。
このような状況のときに、世間で言われている「処遇で差をつける、メリハリをつける」制度は導入しない方がよいと思います。
個人ではなく、会社がよくなれば、みんながよくなる、というような仕組みがいいと思います。 社員同士取り合いするような仕組みはよくありません。
まず、会社の経理内容をオープンにして、社員に会社の状況がわかるようにします。
その上で、どのような数値(売上や原価、利益)になった時には、どれくらいの賞与が支給できるのかを明確にします。
そして、社員が協力してその数字を達成すれば、それ相当の賞与が出来ということを明確にするのがよいと思います。
「賞与の総額は、会社の業績に連動する。」だから、「みんな協力して頑張ろう。」です。
その賞与総額は、社員の評価に応じて配分するようにします。
これはムリに差をつけるということではなく、明らかに頑張った、明らかに問題があった場合は別にして、 みなそれなりにやっていれば、それなりに配分するのがよいと思います。(賃金比例など妥当な方法で)
賃金は、社員の評価ではなく、担当する仕事の価値で決めるようにするのがよいと思います。
「君の能力が○○だから、いくらだ。」というようなやり方ではなく 「君の担当する仕事は○○だから、いくらだ。」とうような決め方です。
能力でランク付け(等級決め)するのではなく、 当社で必要な仕事を書き出し、その仕事の値段を決めて、その仕事を担当する人にその金額を払う、という考えです。このようにすると、仕事が変わらなければ、賃金は変わりません。
能力をつけ、努力すれば、生産性が上がり会社の業績はよくなります。そうすれば、賞与の総原資が増えます。したがって、賞与が増えます。
経営者も社員も都合のよい仕組みになります。
また、評価に関しては 最終成果だけでなく、プロセスも評価の対象にすることが大切です。
例えば、お米を作る場合、最後の収穫として米100俵だけを評価するのではなく 途中の「肥料をやる」「水をやる」「雑草を抜く」「害虫駆除」なども評価の対象にするということです。
昨今の最終成果のみを評価する「成果主義」で失敗した企業が多くあります。 期待成果と期待行動(プロセス)を明確にし、それを評価するようにするとよいと思います。
以上、よろしくお願いします。
プロセス評価の具体的な仕方20
9.これからのプロセス評価
よい仕事を続けていくためには、「結果のチェック」と「結果でチェック」が必要です。
「結果のチェック」は業績評価に該当する部分であり、成果の確認になります。
これはこれで大事なものですが、この成果だけに一喜一憂するだけでは今後の成長には結び付きません。
やはり「結果でチェック」することが必要です。どこが良くてよい結果になったのか、あるいはどこが悪くてよくない結果になったのか、その結果に至った理由や原因を確認することが必要です。
この必要な部分がプロセス評価になります。
そして、そのプロセス評価の結果を踏まえて、よい部分は今後の仕事に活かせるように習慣化する、いけない部分は改善していくことで仕事のレベルアップにつながります。
まさに、PDCAサイクルを回していくための要となるわけです。
このように考えると、今後のプロセス評価は発揮能力の評価が中心になり、評価のために根拠も「評価者の行動観察記録メモ」から「結果からプロセスを確認するためのヒアリング」や「自己評価の理由の説明」に比重が変わっていくものと考えられます。
そして、これからの人事評価(プロセス評価)は、評価者と被評価者との信頼関係と親密なコミュニケーションに支えられた合作の評価になることが望ましいと考えます。
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