しばりやトーマスの斜陽産業・続 -70ページ目

2022年3月告知

2022年3月予定

 

3月12日(土)

『アイドル十戒 レザレクションズ其の5』

場所:アワーズルーム

開場:18:30

出演:竹内義和 しばりやトーマス

料金:1500円(drink代別)

 

3月16日(水)

『旧シネマパラダイス』

場所:アワーズルーム

開場:19:30 開演20:00

料金:¥1000(1drink付)

司会:しばりやトーマス

 

TVの深夜番組みたいな懐かし映画企画。今月は『ディナーラッシュ』(2000)。

どんな料理がサーブされるかは、席についてからのお楽しみ!

 

3月23日(水)

『キネマサロン肥後橋』

場所:アワーズルーム

開場:19:00

料金:¥1000(1drink付)

司会:しばりやトーマス

 

カルトを研究する若人の会。今月は東映実録やくざ映画の極致、『北陸代理戦争』。

北陸なんちゅうとこは素通りですわ!

 

3月25日(金)

『スーパーヒーロートーク』

場所:なんば紅鶴

料金:¥1000(1drink別)

開場:19:30

出演:にしね・ザ・タイガー ソエジマ隊員 しばりやトーマス

 

10周年作品大好きなやつらのヒーロートーク

 

3月26日(土)

『僕の宗教へようこそ第一四八教義~土曜ロードショー第三十三幕』

場所:なんば白鯨

開場:18:30 開演19:00

料金:¥1500(1drink付)

出演:しばりやトーマス アシスタント・トモ

 

発表直前、アカデミー賞&ラジー賞大予想会、大怪獣のあとしまつの後始末は俺がつける!

頭を使って考えてない前田有一

Smart FLASHにネットフリックスで配信されているドラマ『全裸監督』の主演、森田望智と片山慎三の熱愛、という記事が掲載されていた。

そこに自称映画批評家の前田有一がコメントしてたのだけど…

 

 

>映画評論家の前田有一氏も太鼓判を押す。

>「日本の女優には珍しく、頭を使って考えるタイプです。幼いころに習っていたというクラシックバレエの影響か、所作がどれも美しい。映画監督は喉から手が出るほど欲しい女優さんの一人です」

 

日本の女優には珍しく、頭を使って考えるタイプ」

 

 これ、人に対して誉め言葉として使う表現ではないでしょう。「日本の女優は頭なんか使ってない、考えて演技もしていない」と言ってるのと同じ!どうしても「太鼓判を押している」ように聞こえないよ!

 こんな表現をスルーしてるSmart FLASHに驚く。前田有一は何も考えてないからしょうがないけど。これが自分のサイトである超映画批評ならいつものようにこっそり文章を修正して知らんぷりを決め込むところ、Smart FLASHの記事を修正する権利はなさそうだし、今頃必死に「修正してください!」って叫んでたりして。前田は以前から映画に濡れ場があるとすぐ「AVなみの濡れ場!」しか言わなかったり、脱いだらすぐに対愛当たり演技だのと、下ネタがらみの表現がいつも下品なので僕みたいな前田ウォッチャーからすると通常運転だなと思うのだが、前田を立派な批評家サマと思っている(いるのか?そんなヤツ)人は軽く引いてるはずなので、早く訂正するなり、説明した方がいいですよ。

 

実写ハガレン第二弾。一回目で懲りろよ!

 人気漫画、『鋼の錬金術師』の実写映画第2弾が発表された。

 

 

 2017年に公開された映画は酷評の嵐で、興行は11億円強という大失敗に終わった。シリーズ化が予定されていたが、一本目の失敗を受け中止になったとも言われていたのに令和になってまさかの大復活。前回で懲りとけよ!

 製作幹事のワーナー・ブラザースは日本で公開される映画に関わっては大コケを繰り返しており、節税対策かなにかなんだろうか?ヒットしたのはデスノート、るろうに剣心、銀魂ぐらいと言われておりここ数年も『ママレード・ボーイ』『BLEACH 死神代行篇』『とんかつDJアゲ太郎』『嘘喰い』と漫画実写映画の失敗作を放り出し続けている。

 その中でもハガレンはファンの失望も激しく、公開当時も怨嗟の声が渦巻いていた。今回もせめて制作陣が交代すればいいものを、前回と同じ曽利文彦監督。曽利は実写ハガレンに公式ライターという何の役に立つのかわからない役職をつけ、しかもそいつが前田有一だったのだから、センスがゼロというしかない。駄作に媚びて褒めちぎるだけの簡単なお仕事かもしれないけどさあ…

 しかも、しかも…前後編の二作!二回も失敗するつもりとは豪気だね。「無から有は作れない(何かを得るには同等の代価が必要)」という「等価交換」で知られるハガレンだが、ワーナー・ブラザースは何を得るために駄作と引き換えにしたんだ?

 

 

成功までのカウントダウン『tick,tick...BOOM!:チック、チック、ブーン!』

 ミュージカル『RENT/レント』の作曲者、ジョナサン・ラーソンの自伝的物語が『tick,tick...BOOM!:チック、チック、ブーン!』だ。タイトルは30歳を目前にしたラーソンの脳内に鳴り響く時限爆弾のカウントダウンから。

 

 ジョナサン・ラーソン(アンドリュー・ガーフィールド)はニューヨーク・マンハッタンのグリニッジ・ストリートでルームメイトと暮らし、週末はムーンダンス・ダイナーのウェイター、平日はミュージカルの脚本、作曲をしている明日の成功を夢見る若者。貧しくも夢があり、仲間に囲まれている日々が報われると信じていた。しかしこの生活が10年続き、気が付けば30歳の誕生日は目前だ。チック、チック…頭の中でカウントダウンを告げる時計の針の音が鳴り響く。

 本作はジョナサンが91年に発表した同名タイトルのミュージカルをガーフィールドがピアノを弾きながら当時の思いや感情を歌い、途中で再現ドラマが挿入されていくという流れだ。

 

「スティーブン・ソンドハイムが『ウエストサイド物語』でデビューしたのは27歳。僕はまだまだこれから!」

 

 と言っても彼はソンドハイムが成功した歳を過ぎてしまった。仲間の中でとびっきりの才能があると思っていたマイケル(ロビン・デ・ジェズス)も夢を諦めて広告代理店に就職した。「僕には才能はなかったけど、お前にはあるんだから、頑張れよ」なんて言われても自分の才能が信じられない。

 ジョナサンの恋人スーザン(アレクサンドラ・シップ)もケガでダンサーの夢を諦めようとしているが、ダンス講師として採用される。だが仕事のために引っ越さないといけない。スーザンはジョナサンを誘うが「もう少し待って」と保留。ニューヨークを離れられないのだ。

 

 30歳の誕生日までに間に合わせようとした新作ミュージカルの作曲は一向に進まない。ミュージカルの試聴会には憧れのソンドハイム(ブラッドリー・ウィットフォード)もやってくる。ここで成功すれば僕だってソンドハイムのようになれる!

 だがスランプに陥ったジョナサンは一曲もかけず、ダイナーの仕事で陰険な客に絡まれ、答えをいつまでも渋り続けたのでスーザンとはケンカ別れしてしまう。広告代理店で大成功し、高級マンションに暮らしオープンカーを乗り回すマイケルから紹介されたモニターの仕事さえこなせず、マイケルともケンカに。試聴会は明日。家の電気も止められた。曲はまったくできない。チック、チック…

 

 奇跡的に曲が完成し、試聴会は成功。これでブロードウェイからも声がかかる、ついにやったぞ!

 しかし、ブロードウェイから声はかからず、エージェントのローザ(ジュディス・ライト)に電話すると、宇宙人が出てくる未来の話なので「内容が一般向きではない」のだと言われる。

 

「じゃあ、僕はどうすればいいんだ?」

「次回作を書くことよ」

「その次回作がダメなら?」

「また次の作品を書くのよ。とにかく書き続けるのよ」

 

 ジョナサンはついにミュージカルを諦め、マイケルに謝罪して就職先を世話してもらおうとするが「これで諦めるのか?次のチャンスに賭ければいいいだろう。君には時間があるんだから」と諭される。

 

「次だって?次なんかない!これに8年もかけたのに!僕はもうすぐ30歳だ。時間なんかもうないんだ!」

「僕よりはあるだろ。…だって僕はHIVなんだから」

 

 数日後、ジョナサンの留守電に視聴会に顔を出していたソンドハイムから作品を絶賛するメッセージが残されていた…

 

 ジョナサン役のアンドリュー・ガーフィールドはミュージカル経験ゼロとは思えない圧倒的な歌唱力で挫折を乗り越え夢を掴もうとする青年の生きざまを朗々と歌い上げる。

 突然歌いだしたり、踊ったりするミュージカルの表現になじめないような人(僕のことです)も歌とドラマが完全にシンクロしているのであっという間に作品世界に没入できる。夢を追う人間が迫りくる人生の節目のカウントダウンに葛藤する。普遍の物語なので誰もが共感できる。

 ガーフィールドは94回アカデミー賞の主演男優賞にノミネートしているが、受賞するかな?

本当は怖い児童文学『小さい魔女とワルプルギスの夜』

※この記事は前ブログの過去記事(2019年12月04日)の再録です


 ドイツの児童文学作家オトフリート・プロイスラーのヒット作『小さい魔女』の実写映画化。プロイスラーは宮崎駿監督にも影響を与えたとされる作家で、てっきり『魔女の宅急便』かな?と思ったら『千と千尋の神隠し』の方だという。

 森の小屋に相棒のカラス、アブラクサスと暮らす「小さい魔女」(という名前。小さいといっても127歳だけど)は年に一度、「大きい魔女」たちが集まるブロッケン山の祭り、“ワルプルギスの夜”に参加したいのだが、小さい魔女には招待状が送られてこない。どうしても行きたいのでこっそり忍び込むのだが、意地悪な大きい魔女のルンプンベルおばさんに見つかってしまい、一番偉い魔女の前に引き出される。えらい魔女は来年のワルプルギスの夜までに魔法辞典に載っている魔法、7892個の魔法を覚え、「良い魔女」になること、という試練を与える。小さい魔女はその日から魔法辞典の魔法を覚え、「良い魔女」になるための訓練を始める。

 なにしろ「ワルプルギスの夜」なんて言われると、僕みたいなオタクは瞬時にまどマギで世界を崩壊させる最強の魔女<ワルプルギスの夜>を思い出し、どんなに恐ろしい祭りなんだ!と観る前から心底震え上がったのだが、実際のワルプルギスの夜は、昔はともかく今ではせいぜい渋谷のハロウィン程度の騒ぎなので、この映画でもワルプルギスの夜は魔法使いのおばさんたちがふざけて騒いで踊っちゃうレベルの大きい魔女カーニバルなのだった。

 とはいえ児童文学を舐めてはいけない。グリム童話が本当は恐ろしいのと同様、凡百の安物ドラマより遥かに恐ろしい内容が含まれているときがあるのだから。この作品にも小さい魔女は「良い魔女」になるため、人間の子供たちを助けてあげたり、暴力を奮うお父さんと息子が仲直りできるようにしてあげたりするのだが、一年後の試験ではなんと良い魔女になろうとして行った行動のすべてがマイナス扱いになってしまう。えらい魔女曰く、

「人間を怖がらせたり、人間に悪いことをするのが良い魔女なんだよ!」

 なんというパラドックス!だから小さい魔女は子供たちに悪いことをしないといけなくなるのだ!ひどい!鬼や!

 どうしてもワルプルギスの夜に参加したい小さい魔女は、えらい魔女の命令に従ってしまう。カラスのアブラクサスは「それは良いことじゃない!」と小さい魔女を諫めようとするも、普段から彼女に「良い魔女にならなくてはいけない」としつこく言っていたので、小さい魔女はアブラクサスの言うとおりにしたのにこうなった、とカラスを責めてしまい、二人は仲違いしてしまう。このカラスが窮地に陥った小さい魔女を助けにやってくる場面が良くできていて感動のクライマックスになっている。

 強烈に残酷なオチがついて、強引にハッピーエンドにしているのもすさまじい。これってハッピーエンドなの??児童文学は恐ろしい!吹き替え版では小さい魔女役が坂本真綾、アブラクサスが山寺宏一という芸達者の二人の掛け合いも楽しめる。やっぱりオタクの人は観に行った方がよい。