塩尻駅【長野県】(中央本線、篠ノ井線。2021年ほか訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】シリーズは、
長野県塩尻市の中心市街地に位置する、中央本線【中央東線】【中央西線】【辰野支線】と篠ノ井線が乗り入れる主要駅で、JR東日本とJR東海の会社境界駅にもなっているジャンクションである、
塩尻駅 (しおじりえき。Shiojiri Station) です。 
標高715.8mです。
  
  
駅名  
塩尻駅 (駅番号なし。JR東日本の管理駅)   
  
所在地  
長野県塩尻市     
  
乗車可能路線  
JR東日本:中央本線【中央東線】(塩嶺トンネル経由の新線辰野支線)、篠ノ井線  
JR東海:中央本線【中央西線】  
  
隣の駅  
中央本線【中央東線(みどり湖経由の新線)】 
新宿方・東京方……みどり湖駅  
  
中央本線【中央東線(辰野経由の旧線)】    
辰野方・岡谷方……小野駅  
  
中央本線【中央西線】  
名古屋方……………洗馬駅  
  
篠ノ井線  
篠ノ井方……………広丘駅     
 
訪問・撮影時  
2021年7月、2022年3月・5月・7月、2024年4月   
 
 
駅概要  
駅形態……………地平駅(1902年開業、1982年現在地へ移転)。
駅舎………………1982年移転時に完成の橋上駅舎。東西自由通路を併設。
出入口……………東口、西口。
バリアフリー……各出入口~改札階、改札階~各ホーム間にエレベーターを設置。
点字ブロック……各出入口~改札~各ホーム間に設置。
駅前広場…………○(東西ともロータリー・タクシー乗り場有。バス停は東口のみ)。
 
 
開業当初の塩尻駅は現在地より約500m南東の市街地南部にありましたが、中央西線~篠ノ井線の運行は塩尻駅でのスイッチバックが必要でした。一方、中央本線の東京方~名古屋方は東海道本線の迂回路線としての機能を与えられており、普段の直通需要が無くてもスルー構造になっていましたが、東海道新幹線開業後はその必要性が薄れてきたため、輸送実態に即した形で駅を北西側の篠ノ井線上へ移転するとともに、東京方と名古屋方の双方から松本方・篠ノ井方へ直通可能な配線へと改められました。尚、旧駅着発線は通称「塩尻大門」として残されており、主に貨物列車が待避するために用いられています。JR貨物塩尻機関区はここに接して設置されています。駅移転に伴う廃止により島式ホームは撤去されましたが、旧駅舎側に旧ホーム跡が残されており列車からレンガ積みを確認できます。そして「塩尻大門」から名古屋方へ向けて中央西線の旧線が短絡線として残されており、現在駅の南西側で現在線と合流しています。ここを運行する定期列車はありませんが、東海道本線の迂回機能は残されています。結果、現在線と短絡線を合わせてデルタ線を形成しています。
(Wikipediaの本文を引用)




正面口に相当する東口です。西を望む。
1982年の駅移転時に新築された橋上駅舎が現役で、東口側には2階建ての駅ビルが併設されています。
駅ビル内にはテナント店舗(定食屋、土産物店)が入居しています。
駅ビル2階より高い位置に橋上駅舎2階があり、2階同士で段差が発生しています(駅ビル2階が中2階のような感じです)。
地平と橋上階の間は階段とエレベーターで結ばれています(EVでは駅ビル2階には行けません)。
大きなロータリーを有する駅前広場が整備されていて、ロータリー内は一般車の一時駐車場(一定時間経過後は有料)として利用されています。
 
 

駅前広場北側には塩尻駅前公園があり、駅前広場と一体になっています。
園内には塩尻市観光センター(喫茶・土産物店・公衆トイレ併設)や交番があります。
北を望む。




東口駅前です。上写真は東を、下写真は南を望む。
塩尻駅は市街地の西の外れにあり、駅から東方向~南東方向に市街地が広がっていますが、空洞化や郊外のロードサイド店舗の隆盛に伴い、中心市街地は活気に乏しい印象です。
約550m南東には旧駅跡があり、ロータリーが残されています。徒歩で旧駅跡の探訪も可能です。
また、約500m東には塩尻市役所があります。
 
 


西口です。東方向を望む。
こちらは駅ビルがなく、橋上駅舎がよく見えます。国鉄時代の雰囲気を残しています。
西口も階段とエレベーターの設備があり、バリアフリーに対応しています。
東口と比較して裏口といった印象で、出入口、駅前広場とも小ぶりです。
西口を発着するバス路線はありません。
ロータリー内は東口と同様、一般車の一時駐車場として利用されています。
また、駅舎前にある地下道出入口は、西口と東口南側を結ぶ地下道と接続しています。東口駅前広場南側にも出入口があります。
 
 

西口駅前です。西を望む。
奥に延びる駅前通りに顔を出しているのは、駅の東西間を結ぶ幹線道路の地下トンネル(地下道)で、右側に歩道・自転車道を併設していて、そこに駅舎前からの階段が通じています。
左側(西口の南側)一帯は「サントリー塩尻ワイナリー」で、直売店は存在せず工場が立地しています。
駅西側は郊外の住宅地が広がっており、駅前に商店は少ないです。
約650m北西に「西友 塩尻西店」があり、約1km北西に長野県警塩尻警察署と中南信運転免許センターがあります。
 
また、駅南側の中央本線と短絡線で形成されるデルタ線の内側は、JR東日本の保線基地として使用されています。
デルタ線の南側一帯はレゾナック塩尻事業所の工場が広がっています。
 
 


橋上駅舎2階にある改札口です。上写真は北を、下写真は北西を望む。
右に東口と待合室・KIOSK・そば店があり、左が西口方面です。
 
駅員配置………あり(直営駅かつ管理駅)。
自動改札機……あり(3通路)。
ICカード………『Suica』エリア。
       但し中央東線みどり湖経由東京方面と篠ノ井線松本以南のみ利用可。
       辰野支線とJR東海エリアはエリア外。
有人通路………窓口に面した左端通路。点字ブロック設置。
幅広通路………左端の有人通路のみ。
窓口……………改札窓口、左手前の『みどりの窓口』。
自動券売機……改札口の左手前(ICチャージ可)。指定席券売機併設。
自動精算機……なし(乗越、IC残額不足は改札窓口へ申し出て下さい)。
トイレ…………改札外東口側(駅ビル2階)。多機能トイレは駅舎2階EVのりば横。
改札外設備……空調完備の待合室・蕎麦店(2階)、コインロッカー(東口1階)。
改札内設備……指定席券売機、飲料自動販売機、蕎麦店(改札内からも利用可)。
売店……………あり(改札内外。改札外店舗はミニコンビニ並みの規模)。
コンビニ………なし(東口の北約400m「ファミリーマート」)。 
 
『Suica』は利用可能路線に制限があります。辰野支線は岡谷まで途中下車せず乗り通す場合のみ利用可能で、飯田線はエリア外です。
『みどりの窓口』ではJR東海の企画きっぷ類は購入できませんのでご注意下さい。
 
そして、1階にある各ホームとは階段・エレベーターで結ばれています。
塩尻駅はバリアフリーに対応しています。
 
 

改札口の右手前には冷暖房完備の待合室があり、その中にキオスクと立ち食い蕎麦店もあります。
キオスクはウォークイン形態の店舗で、駅弁や土産も販売しています。
北東を望む。
 
 

改札内より改札口を撮影。南を望む。
 
 


改札内からでも立食い蕎麦店を利用できますが、出入口が小さすぎて、カウンターも小さいので、記憶では最大2名しか入れないですw

また、右側には1・2番線行きエレベーターと売店「ニューデイズキオスク」の業務用出入口があります。

改札内からは「ニューデイズキオスク」を利用できません。ご注意下さい。
 
 




1枚目は1番線の、2枚目は2番線の、3枚目は4番線の、4枚目は6番線の、吊下式駅名標です。
全て電照式で、バックライトはLEDです。
JR東日本の標準デザインで、矢印の色は鉄道会社を表しています。
(グリーン…JR東日本、オレンジ…JR東海)
そしてJR東日本管内は矢印の中央にラインカラーを配しており(省略されている場合あり)、中央東線が青、篠ノ井線が橙です。
また、4番線の駅名標は右側が三方向に分かれており、さながらフォークのような形状ですww
 
 

こちらは3番線のぶどう園内にある建植式駅名標です(3番線)。非電照式です。
中央東線と篠ノ井線のラインカラーが同時に表示されています。
 
 

こちらは4番線階段壁面に設置の写真入り駅名標です。非電照式です。
塩尻市で栽培されているブドウの写真がプリントされています。
市内ではワインの醸造も盛んで、塩尻ワインは市の特産品になっています。
 
 



駅構造……地平駅(南北方向)。
配線………島式ホーム3面6線。
 
右端のホーム(東)は右が1番線で中央東線(みどり湖経由)上り東京方面、左が2番線で中央東線(みどり湖経由)からの篠ノ井線下り松本・篠ノ井方面です。
中央のホームは右が3番線で中央東線(辰野支線)上り辰野・岡谷方面および篠ノ井線下り(一部列車)・中央東線上り(みどり湖経由)の一部列車が発着し、左が4番線で中央東線上り(みどり湖経由)の一部列車・篠ノ井線下り(一部列車)・中央西線上り名古屋方面(始発・待避列車中心)の各方面列車が発着します。
そして左端のホーム(西)は右が5番線で中央西線上り名古屋方面、右が6番線で中央西線からの篠ノ井線下り松本・篠ノ井方面です。
中央東線方面は主に1番線、辰野支線は主に3番線、中央西線方面は主に5番線に発着しますが、各方面からの列車が集中する篠ノ井線方面は主に2番線と6番線からの発車で(当駅始発列車は3・4番線)、発車ホームにばらつきがあるため、乗車前に発車標でよく確認して下さい。
 
ホーム有効長……1~4番線12両強分(20m車13両分)、5・6番線11両分(20m車12両分)。
ホームドア………なし(2024年4月時点)。
ホーム幅…………標準レベル。端の方も一定の広さが確保も、階段部分は狭いです。
上屋(屋根)………1・2番線は東京方12両分、3・4番線は東京・名古屋寄り7両分、
        5・6番線は名古屋寄り9両分。
ホーム上設備……ベンチ・飲料自動販売機・空調完備の待合室。
ホーム上設備……トイレ(1・2番線、5・6番線)。多機能トイレは改札外のみ。
ホーム上設備……売店(1・2番線、5・6番線)。 
 
各ホームの東京・名古屋寄り(手前側)は橋上駅舎に覆われていて、改札口とを結ぶ階段とEVが設置されています。
 
1枚目と3枚目は4番線より、2枚目は2番線より、全て篠ノ井線・篠ノ井方を望む。
 
 


上写真は3番線より、下写真は4番線より、全て中央東線・東京方(辰野方)、中央西線・名古屋方を望む。
左から1番線~6番線の順です。
1・2番線の上屋は『あずさ』12両編成に、5・6番線の上屋は『しなの』10両編成に対応してそれぞれ延伸されています。
(5・6番線は10両編成ですと編成の一部が上屋からはみ出しますが…)
 
 



長編成列車が発着しない3・4番線の篠ノ井方(北側)には、
「日本で唯一 ホームのぶどう園」と銘打った塩尻駅葡萄園があります。
園内ではブドウが栽培されていて、その下にはベンチが置かれて休憩所になっています。
篠ノ井方を望む。
 
 

4番線より中央東線・東京方(辰野方)、中央西線・名古屋方を望む。
各ホームの南側には改札口行きの階段があり、階段の奥にエレベーターがあります。
ホームは階段・EVの裏手まで延びています。
 
 


上写真は4番線より、下写真は2番線より、中央東線・東京方(辰野方)、中央西線・名古屋方を望む。
中央東線はホーム端の先で左へカーブします。中央西線はホーム端付近から右へカーブします。
 
中央東線はこの先、市街地の中を左へカーブして、右から保線用の引込線と短絡線が合流すると多くの側線を有する旧駅跡(塩尻大門)に差し掛かります。塩尻大門の側線群が収束すると、「みどり湖」経由の新線と辰野経由の旧線(辰野支線)が分岐します。
 
みどり湖経由の新線(岡谷駅まで複線)はこの先、辰野支線が右へ分かれると左へカーブして高架区間で田園風景の中を緩やかな上り勾配で東南東へ走りますが、右手に辰野支線が見えます。やがて正面から塩嶺の山々が接近してくると右へカーブして進路を南東に変え、高架から掘割を走るようになり住宅地に入ると「みどり湖駅」へと至ります。ちなみに、塩尻駅の移転は1982年でしたが、みどり湖経由の新線開業は翌年の1983年でした。
 
一方、辰野支線(全線単線)は塩尻大門の終端部で右へカーブして新線と分かれると、急勾配を避けるため右側にそびえる山並みの稜線に沿って蛇行しながら高度を稼ぎます。沿線は農村風景が広がっています。その後は山林の中を東~南東へ走るようになり、やがて「みどり湖駅」の約700m南西の地点で進路を南寄りに変えると東塩尻信号場跡を通過します(仮乗降場もありましたが、みどり湖駅の開業に伴い仮乗降場・信号場の順に1983年廃止)。その後は善知鳥峠(うとうとうげ)を善知鳥トンネルで越えて、トンネルを出ると山あいの田園風景の中を南下し、住宅地に入ると辰野町に入って小野駅へと至ります。
 
また、贄川駅まで複線が続く中央西線は塩尻駅発車後、左手に保線区を見ながら右へカーブして、進路を南西に変えると左から短絡線(旧線跡)が合流します。その後、塩尻市道の陸橋をくぐって住宅地を出ると右手に境界標があり、JR東日本の管轄区間からJR東海の管轄区間へと変わります。その後は田園風景の中を引き続き南西へ走り、やがて左から山並みが接近し、右側に旧中山道洗馬宿の町並みが見えてくると左へカーブして洗馬駅(せばえき)へと至ります。
 
 


3番線より篠ノ井線・篠ノ井方を望む。
3・4番線と5・6番線のホーム端付近にはJR東海の乗務員詰所があります。
これより先は、中央東線と中央西線が平面交差で合流してから松本方面へ向かいます。松本まで複線区間です。
  
この先、住宅街の中をほぼ一直線に北上しますが、やがて住宅が減少し、左側は果樹園が見られるようになり、右側は工場が多く見られます。その後、再び住宅街の中を走るようになると、広丘駅へと至ります。
  
  
あとがき  
下車(乗車)時・・・2004年、2007年、2011年、2021年、2022年、2023年、2024年。          
 
2021年以降は飯田線の降りつぶしをした事もあり訪問回数が増えています。島式ホーム3面6線で、南端部に橋上駅舎を有していて、駅構内にはミニコンビニ・立ち食い蕎麦店もあります。会社境界駅ですがJR東日本の管理駅で、JR東海の雰囲気が全くと言っていいほど出ていません。駅前は東口側が中心市街地寄りですが、南東側の旧駅付近の方がより中心部に近いです。西口側は郊外風景で、駅裏感が出ています。
  
鉄路のみでのアクセス(ルートは一例です)  
東京から・・・当日到達可能、日帰り往復可能。
       新宿から特急『あずさ』に乗車し、当駅下車。 
大阪から・・・当日到達可能、日帰り往復可能。
       東海道新幹線で名古屋下車。中央西線特急『しなの』に乗り換えて当駅下車。
 
食料・飲料 (500m以内)  
コンビニ・・・・・・あり (駅構内改札外KIOSK、東口の北約400m「ファミリーマート」)
飲食チェーン店・・・なし (最寄店舗は約850m北東「CoCo壱番屋」)    
  
大阪からの到達難易度はやや高いですが、中央東線、中央西線、篠ノ井線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は塩尻駅でも途中下車してみて下さい!
   
(参考:JR東日本のHP、JR東海のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)