中央本線辰野支線【大八廻り】(岡谷~辰野~塩尻) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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辰野駅にて。辰野~塩尻で使用されている123系電車(クモハ123-1)です。
また、奥の車両は飯田線から岡谷方面へ直通運転しているJR東海119系電車です。

 

今回の中央本線編は「中央東線」の番外編、以前はれっきとした本線の一部区間であった、
辰野支線(岡谷~辰野~塩尻)を紹介します。

 

尚、今回紹介の区間は、中央本線の敷設時、名古屋方面へのルートが木曽谷経由に決定したことに納得いかなかった伊那谷出身の代議士・鉄道局長の伊藤大八が、岡谷から塩尻までを現行ルート(塩尻峠・みどり湖経由)ではなく伊那谷の入口である辰野を経由させるようにしたそうです。故に、辰野回りの迂回ルートは大八廻りとも呼ばれています(もっとも、当時の技術力では塩尻峠を貫く長いトンネルを掘るのは厳しかったようですが…)。

  
  

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(Yahoo!地図を使用)  

  

  

路線名  区間  営業キロ  備考 
中央本線  (※1)東京~塩尻~名古屋  424.6km  辰野経由の支線(27.7km)を含む  
(※1)「鉄道要覧」上では、東京~神田は東北本線、代々木~新宿は山手線になっています。  

  

  

今回紹介の区間  

路線名  区間  営業キロ  備考  
JR東日本:中央本線(辰野支線)  岡谷~辰野~塩尻  27.7km  (※2)  
(※2)全区間単線、直流1,500V電化。            
  
  
踏破達成時 2004年8月
撮影時 2009年~2011年

  

  

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岡谷駅にて。

  

岡谷を発車すると長野自動車道をくぐり、高架区間になります。天竜川を渡るとみどり湖経由の上下本線の間の線路を通り、高架を下りて下り本線をアンダーパスします。みどり湖経由の本線はその後右側へと離れ、塩嶺トンネルを抜けて塩尻へ直行します。


 

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こちらは右側の天竜川と左側の中央自動車道の間にある狭いスペースの中を蛇行しながら南下し、川岸に到着します。天竜川の対岸は住宅地になっています。
川岸を発車後も狭い谷間を進み、やがて山深くなると岡谷市から辰野町に入ります。その後谷が開けて田園風景の中を走り、天竜川を渡ってしばらくすると辰野に到着します。


 

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辰野駅にて。
当駅は飯田線との接続駅ですが、岡谷~辰野を走る列車の大半がそのまま飯田線へ直通します。
辰野~塩尻は主に折り返し運転の123系電車が活躍しています。
また、ホームは長く、構内は広く、過去の幹線輸送時代の名残を留めています。


 

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辰野駅の駅舎も現在の利用者数に比して大きく、特急停車駅だった時代を偲ぶことができます。

 

辰野を発車すると右へカーブし、飯田線と分かれます。その後は北へ針路を変え、両側から山並みが迫りながらも田園風景の中を走り、信濃川島に着きます。
信濃川島発車後はさらに谷が深くなり、小野川に沿って北上します。やがて谷が開けてきて住宅地に入ると小野に到着します。


 

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小野駅にて。この駅もホームが長いです。

 

小野を発車するとすぐに塩尻市に入りしばらく盆地を走りますが、山々が迫ってくると善知鳥(うとう)トンネルに入ります。トンネルを抜けると本線のみどり湖駅に近い高台に出ます。また、この付近にあったスイッチバック式の東塩尻信号場の形跡を確認できます。その後は南側の山並みに張り付くような感じで蛇行しながら高度を下げて行きます。


 

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この付近から見える車窓右側の景色は素晴らしいです。
やがて坂を下りきると右側からやって来たみどり湖経由の本線と合流し、市街地に入ると旧・塩尻駅跡(通称:塩尻大門)を通過して右へカーブします。名古屋方面への旧本線は貨物列車用の短絡線として残されていて、現状は中央東線、中央西線と短絡線でデルタ線を形成しています。その後は左側からの中央西線と合流し、塩尻に到着します。


 

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塩尻駅にて。
名古屋方面へはスイッチバックが必要な配線ですが、東京・名古屋両方向とも一部の列車を除き篠ノ井線の松本・長野方面へ直通しています。尚、辰野支線の列車は一部を除き塩尻止まりとなっています。

  

  
乗り鉄の注意点  

この区間は2002年に急行『アルプス』が廃止され、現在は普通列車、快速列車のみの運転となっています。

 

岡谷~辰野間は飯田線の延長といった感じで、使用車両も115系の他にJR東海の119系、213系、313系と、むしろJR東海の車両の方がメインになっています。
運転区間も朝晩の各1往復と朝の岡谷発松本行を除き、全列車が飯田線と直通運転しています。また、快速(上り1本のみ普通)『みすず』は岡谷からみどり湖経由の本線を通り、さらに塩尻から篠ノ井線経由で長野まで運転されています。その他の列車も一部は岡谷から上諏訪、茅野まで足を延ばしています。
運転本数はデータイムを除き概ね毎時1本が確保されています。

 

一方、辰野~塩尻間は独立した路線の様相で、使用車両は荷物電車を改造した単行のクモハ123-1が主役になっています(一部列車には他形式も使用)。
運転区間も辰野~塩尻の折り返し運転が多く、一部は篠ノ井線の松本方面と直通運転しています。また、岡谷方面とは前述の岡谷発松本行を除いて乗換が必要です。
運転本数は朝夕で概ね毎時1本、データイムは3時間ほど間隔が開くこともあるので要注意です。

 

岡谷~辰野の所要時間は概ね10分~12分で、辰野~塩尻の所要時間は20分~22分です。

  

  
のりかえ  

乗換駅  乗換路線
岡谷駅 JR東日本:中央本線(甲府、みどり湖方面)  
辰野駅 JR東海:飯田線  
塩尻駅 JR東日本:篠ノ井線(一部直通運転)中央本線(みどり湖方面)  
塩尻駅 JR東海:中央本線【中央西線】(中津川・名古屋方面)  
  
(参考:Wikipedia)