船津駅【三重県】(近鉄志摩線。2020年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】シリーズは、
三重県鳥羽市中央部、加茂川の谷に形成されている集落に位置する近鉄志摩線の駅で、駅舎が設置されておらず直接各ホームに出入りする構造となっている、
船津駅 (ふなつえき。Funatsu Station) です。
 
尚、同じ三重県内の紀北町にも、同名の船津駅 (JR紀勢本線) が存在しますが、双方の船津駅は直線距離で66kmほど離れています。
  
  
駅名  
船津駅 (M 81)  
  
所在地  
三重県鳥羽市     
  
乗車可能路線  
近畿日本鉄道:志摩線  
  
隣の駅  
鳥羽方……志摩赤崎駅  
賢島方……加茂駅  
 
訪問・撮影時  
2020年12月  
 
 
駅概要  
駅形態……………地平駅(1929年開業)。
駅舎………………なし。
出入口……………各ホームとも西側の鳥羽方のみ。
バリアフリー……△(出入口は傾斜の緩いスロープですが、手すりが無いので注意)。
点字ブロック……各出入口~各ホームに設置。
駅前広場…………なし(最寄バス停は約300m~400m北or約350m南の国道167号線沿い)。
 
 

船津駅は相対式ホーム2面2線で駅舎が存在せず、各ホームに鳥羽方(西側)に出入口が設置されており、南北を結ぶ踏切道にそれぞれ接続しています。
両ホーム間を直接結ぶ通路が整備されていないため、行先により出入口を選択する必要があります。
写真は踏切より東を望む。踏切を挟んで左が下り賢島方面1番線出入口、右が上り鳥羽方面2番線出入口です。
各出入口とも車道に面しているため、飛び出さないよう気をつけて下さい。
また、出入口はスロープになっていて、点字ブロックも設置されているため、バリアフリーに対応しています。但しスロープに柵はあるものの手すりがありませんので注意が必要です。
駅前広場は整備されておらず、駅前道路も狭いため、自動車での送迎(特に迎え時の待機)は難しいです。
バス停留所は東側を南北方向に延びる国道167号線沿いにあります。駅の北側と南側にバス停がありますが、いずれも駅から少し離れています(300m~400m程度)。
 
 

下り賢島方面1番線出入口です。東を望む。
右に踏切があり、その反対側に上り鳥羽方面2番線出入口があります。
傾斜の緩いスロープになっており、登り切ると1番線ホームに着きます。改札設備はホーム上にあります。
 
 


駅前(北側)です。上写真は踏切南側より、下写真は浜橋より、いずれも北を望む。
踏切手前の右手に上り線出入口が、踏切の先の右手に下り線出入口があります。
踏切のすぐ先には加茂川を渡る浜橋があり、加茂川の対岸には集落が形成されています(下写真)。商店は少ないです。集落内を国道167号線が南北方向に通っています。
約1.5m北東の安楽島地区南部には鳥羽市立鳥羽東中学校があり、その手前に鳥羽市消防本部・消防署があります。
尚、三重県立鳥羽高等学校や新市街地が形成されている大明地区の中心部へは、1駅北の志摩赤崎駅からの方が近いです。
 
 

加茂川に架かる浜橋より北西を望む。
左手に船津駅があります。
加茂川は川幅が広く、河口が近い事が分かります。前方が河口方です。
また、加茂川の向こう側、山並みとの間の険しい場所を近鉄鳥羽線が通っていますが、ここは用地の関係もあり単線区間になっていて、カーブが多くスピードが出せず、運行上のネックとなっています。近鉄も資金があれば前方の山を貫く複線トンネルを掘っていたと思いますが…。
但し眺望は素晴らしく、加茂川沿いを走る近鉄電車を撮影することができます。
ちなみに志摩線は最大8両編成まで乗り入れ可能です。
 
 

上り鳥羽方面2番線出入口です。東を望む。
左に踏切があり、その反対側に下り賢島方面1番線出入口があります。
こちらも傾斜の緩いスロープになっており、登り切ると2番線ホームに着きます。
 
 

2番線出入口はホーム直前でホームヘの通路(左)と無料駐輪場への通路(右)へと分かれます。
右奥に屋根付きの無料駐輪場があります。
と言う事は、2番線出入口のスロープは自転車も通行しますので注意が必要です。
 
 

駅前(南側)です。踏切北側より南を望む。
踏切手前の左手に下り線出入口が、踏切の先の左手に上り線出入口があります。
駅南側も集落が形成されていますが、こちらも商店は少ないです。
集落の東側(右側)を国道167号線が南北方向に延びています。
西側は山並みが迫っています。約800m西の山中には滝行が体験できる白瀧大明神があります。滝行は有料で、予約が必要です(白瀧大明神のHPより)。
 
 

改札設備は各ホームごとに設置されています。
1番線・2番線とも上屋下の待合所部分に改札設備があります。
入場用ICカード簡易改札機、出場用ICカード簡易改札機、乗車駅証明書発行機がありますが、写真の1番線にはきっぷ回収箱がありませんでした(2番線にはあります)。
自動券売機、ICカードチャージ機はありませんので、乗車券がない場合は乗車駅証明書を発行し、下車駅などで精算して下さい。ICカードの場合、ポストペイである『PiTaPa』は問題ありませんが、『ICOCA』など他のプリベイド式ICカードをご利用の場合は残高に余裕を持たせておいて下さい。残高不足になると下車時に全区間現金精算になり、また乗車時も結局は普通のきっぷ利用時と同じように乗車駅証明書を発行して下車駅で精算する必要が生じてしまいます。
尚、駅構内にトイレはありません。志摩線内の小駅はトイレが無い駅、あったとしても閉鎖された駅ばかりなので、途中下車の旅をされる場合は要注意です。ちなみに普通電車の車内にトイレの設備はありません。
船津駅の場合は駅近くにも公衆トイレが全くありませんので、訪問される場合は事前に済ませておいて下さい。
近鉄は昨今、閑散線区にある無人駅のトイレの閉鎖を進めています。電車を利用しない者が公衆トイレ代わりに使用する事態が多発している事を踏まえて閉鎖されたと思われます。
そして、駅周辺に売店、コンビニは一切ありません。飲料自動販売機も駅前には全くありませんので、訪問時は事前に食糧・飲料を用意しておいて下さい。
写真は下り1番線ホームにて賢島方を望む。後方が出入口です。
 
 

こちらは1番線より上り2番線ホーム待合所を撮影。
2番線も待合所スペースに改札設備があります。分かりづらいですが、右端の上屋支柱にきっぷ回収箱が掛けられています。
 
 


上写真は建植式の、下写真はホーム側壁に設置の、両方とも1番線にある駅名標です。いずれも非電照式です。
近鉄の新デザインで、右上には駅ナンバリング「M 81」が大きく書かれています。
 
 


駅構造……地平駅(北西~南東方向)。手前の鳥羽方は若干カーブしています。
配線………相対式ホーム2面2線(交換可能駅)。
 
左ホーム(北)は1番線で下り鵜方・賢島方面、右ホーム(南)は2番線で上り鳥羽・名古屋・大阪難波・京都方面です。
賢島方(下り方)は複線ですが、鳥羽方(上り方)は単線になっています。そのため、単線区間に入る上り列車が下り列車を待つ場面も見られます。
 
ホーム有効長……2両分。
ホームドア………なし。
ホーム幅…………全体的にやや狭いです。通過列車は低速ですが注意。
上屋(屋根)………鳥羽寄り(手前側)の約1両分に設置。
ホーム上設備……改札設備、ベンチ。
   
各ホームの鳥羽方の端(後方)に出入口があります。
尚、両ホームを直接結ぶ跨線橋などの連絡通路はありません。ホーム間を移動される場合は駅出入口前の踏切を渡って下さい。 
そして、2番線のみホーム出入口の上屋部分に駅名看板が掛けられています。
 
上写真は1番線より、下写真は2番線より、いずれも賢島方を望む。
 
 


2枚とも1番線より鳥羽方を望む。
左の2番線は集落に面していますが、右の1番線は加茂川に面していて眺めが良いです。
1番線からは、前述の加茂川沿いを走る電車を見ることができます。
 
 


上写真は2番線より、下写真は駅前踏切より、いずれも鳥羽方を望む。
各ホーム端にスロープ出入口があり、その先に踏切があります。
また、当駅より先、中之郷駅までは単線区間となります。そのため、2番線からは安全側線が分岐しています(左端の線路)。すぐ先が行き止まりです。
この先、右手を流れる加茂川と左から迫る山並みに挟まれた険しい場所を、右へカーブしながら北上します。しばらくすると左へカーブして加茂川と離れ、今度は右から国道167号が寄り添い、左へ右へカーブしながら農村部を北上します。そして国道167号が離れて住宅地の中を北上し続け、右へカーブして右手に保線基地の転車台が見えてくると、ほどなくして志摩赤崎駅へと至ります。
 
 

1番線より賢島方を望む。
当駅より先、上之郷駅まで複線区間が続きます。
この先、国道167号線をくぐって右へカーブすると加茂川を渡り、左手の山地と右手の住宅地の間を南下します。そして住宅地が途切れ、山地が離れると、山あいの田園風景の中を南へ走るようになり、最後は緩やかに右へカーブして、加茂駅へと至ります。
 
 
あとがき  
下車(乗車)時・・・2020年          
 
加茂川沿いに相対式ホーム2面2線を有する駅であり、駅舎はなく各ホーム鳥羽方にスロープ出入口があるのみです。駅前には集落が形成されており、北側の橋を渡れば対岸の集落へも容易にアクセス可能です。この橋からは鳥羽方の単線区間を走る電車がよく見えます。
  
鉄路のみで  
東京から・・・当日中に到達可能、日帰り往復可能。
                     新幹線~名古屋から近鉄特急~鳥羽で普通に乗換。 
大阪から・・・当日中に到達可能、日帰り往復可能。

                     近鉄阪伊特急に乗り、鳥羽駅で普通に乗換。
 
食料・飲料 (500m以内)
コンビニ・・・・・・なし    
飲食チェーン店・・・なし     
 
東京からの到達難易度がやや高いですが、近鉄志摩線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は船津駅でも途中下車してみて下さい!
   
(参考:近畿日本鉄道のHP、Google地図、Wikipedia)