女川駅【宮城県】(石巻線。震災前の2010年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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2010年撮影。
 
今回の『駅【アーカイブ】』シリーズは、
宮城県東部沿岸部、三陸海岸に面し、牡鹿半島の根元に位置する女川町の中心市街地にある石巻線の終着駅、
女川駅 (おながわえき。Onagawa Station) ですが、
当記事では、東日本大震災前年の2010年時点の女川駅についてレポートいたします。できるだけ多くの写真を掲載していきます。
 
ご存じの方も多いかと思いますが、女川駅は翌2011年、東日本大震災で発生した大津波により駅が流失しました。石巻線の石巻~女川間も長期不通になりました。
その後はBRTでなく鉄路で復旧すべく被災した線路や駅の復旧作業が行われ、2015年に約200m内陸側(西)へ移設する形で営業を再開しました。
 
復旧後の新駅も訪問しています⇒記事はこちら
  
 
駅名  
女川駅 (駅番号なし) 
 
状況変化日  
2011年3月11日 
 
所在地  
宮城県牡鹿郡女川町   
 
路線  
JR東日本:石巻線   
 
隣の駅  
小牛田方……浦宿駅    
  
訪問・撮影時  
2010年8月  
 
 

駅舎です。西を望む。
レトロな平屋建て駅舎をリニューアルして使用していました。
 
 


駅舎手前にはロータリーを有する駅前広場がありました。西を望む。
駅舎の南隣(左)には入浴施設「女川温泉ゆぽっぽ」がありましたが、女川駅ともども流失してしまいました…。
「女川温泉ゆぽっぽ」も女川駅と一緒に復旧しています。
 
 


こちらは駅舎側からロータリー内(東)を望む。
右奥から前方の港の方へ駅前通りが延びていました。
 
 

駅前です。東を望む。左後方に駅前広場と女川駅がありました。
駅の東側に女川町の中心市街地が形成されていました。
写真奥に女川港があります。
 
 



2010年当時の女川港です。訪問時は穏やかでしたが…。
震災により変化した部分もあれば、変わっていない部分もあります。
 
 

改札口です。西を望む。
当時も有人駅でした。出札窓口と自動券売機がありました。
 
 

改札内より改札口を撮影。
 


改札口とホームの間には高低差があり、階段で結ばれていました。
当時はバリアフリー非対応でしたが、2011年3月17日使用開始予定でエレベーター設置工事が行われていました。
しかし、全て水の泡に…。
また、1960年に発生したチリ沖地震の津波が階段途中の青いラインの高さまで来たことを後世に伝えていました。
これを見て私は「駅舎がほぼ水没やん」と、ゾッとしましたが、翌年の津波はそれどころではない桁違いの高さでした……。
 
 

建植式駅名標です。
JR東日本デザインですが、上部に「女川湾のウミネコ」と題した写真が掲載されていました。
 
 


当時の女川駅は島式の頭端式ホーム1面2線でした。右が1番線、左が2番線でした。
2番線の左側には機回し線がありました。
左側(南)に「女川温泉ゆぽっぽ」がありました。
写真は小牛田方を望む。
 
 

南隣の入浴施設「女川温泉ゆぽっぽ」敷地内には、廃車となったキハ40形が首都圏色に戻されて静態保存されていました。
こちらも津波で流されたのでしょうか……。
写真は小牛田方を望む。
 
 

こちらは終端方を望む。
左から1番線、2番線、機回し線、「女川温泉ゆぽっぽ」の順です。
 
 

小牛田方を望む。
ここでも高台と思ったのですが、津波が届いてしまいました……。
現在の女川駅は写真奥の線路が収束する地点付近、7m嵩上げした位置に設置されています。
この先、左へカーブするとトンネルを潜って牡鹿半島の根元を西へ横断し、万石浦沿いにある浦宿駅へと至ります。
 
 
 


終端方を望む。
当時のホームも駅舎から見て結構高い位置にあり、チリ沖地震は免れましたが、東日本大震災に対しては抵抗できませんでした。
国鉄時代の雰囲気を残すいい駅だったのですが……。
 
 
あとがき  
私が震災前の女川駅で下車(乗車)したのは2003年と2010年の計2度で、2003年訪問時は撮影した写真が少なかったため、2010年再訪問時にリベンジしましたが、それでも少なかったですね…。女川駅ホームは震災前でも高い位置にあると思っていましたが、あの大津波の前では全然低かったですね…。駅設備は流失してしまい、今は駅名こそ同じものの全く違う駅として復旧しています。旧駅はレトロな感じで好きでしたが、もう見られないのが残念です…。
  
下車(乗車)時・・・2003年、2010年(写真は2010年撮影)。 
   
駅訪問は(飛行機、レンタカー含む)  
東京から・・・当日中に到達可能、日帰り往復可能 
大阪から・・・当日中に到達可能、日帰り往復可能 (鉄路とバスのみでも日帰り往復可能) 
 
食料・飲料 (500m以内)  
コンビニ・・・・・・あり (最寄り店舗は約400m南東のファミリーマート)  
飲食チェーン店・・・なし (駅前の道の駅「おながわ」にレストランあり) 
 
旧駅が失われたのは残念ですが、新駅が開業し、こちらも素晴らしい駅です。鉄路として復旧できただけでもありがたいです。
 
(参考:地理院地図、Google地図、Wikipedia)