保土ケ谷駅(保土ヶ谷駅)【神奈川県】(横須賀線、湘南新宿ライン。2022年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】シリーズは、
神奈川県横浜市神奈川区南東部に広がる住宅街に位置する横須賀線と湘南新宿ラインの駅で、並行する東海道線にはホームが設置されていない、
保土ケ谷駅 (ほどがやえき。Hodogaya Station) です。
 
 
駅名  
保土ケ谷駅 (横須賀線…JO 12、湘南新宿ライン…JS 12)  
  
所在地  
神奈川県横浜市保土ケ谷区   
  
乗車可能路線・系統  
JR東日本:横須賀線湘南新宿ライン  
(※) 正式な路線名称は東海道本線ですが、東海道線列車は停車しません。   
 
隣の駅  

横須賀線湘南新宿ライン共通  
大船方・久里浜方……東戸塚駅  
東京方・新宿方………横浜駅  
  
訪問・撮影時  
2022年5月  
 
 
駅概要   
駅形態……………地平駅(1887年開業)。
駅舎………………1981年改築の橋上駅舎(東西とも駅ビル併設)。
出入口……………東西。橋上駅舎は東西自由通路併設。
バリアフリー……対応済(東西駅ビルと東口デッキにエレベーター併設)。
点字ブロック……出入口~改札~ホームに設置。
駅前広場…………東西にあり(ロータリー有。東西ともバスターミナルとタクシー乗り場を併設)。
 
 

 

 

正面口に相当する西口です。上2枚は東方向、下1枚は南東方向を望む。
西口は駅舎に直接出入り可能な階段出入口があり、左手前に隣接する駅ビル3階からも駅舎へ出入り可能です。駅ビル内にはエレベーターがあり、西口のバリアフリー経路になっています。
駅ビル1階~3階はJR東日本の商業施設「ビーンズ保土ヶ谷西館」が入居しています。
西口にはロータリーを有する駅前広場が整備されており、バスターミナルとタクシー乗り場が併設されています。
 
 

 

西口駅前です。駅出入口前より撮影。上写真は北西を、下写真は南西を望む。
駅前はビルやマンションが建ち並んでいて、ビルには商店やオフィスが入居しています。
駅から離れると住宅街が広がっています。300mほど離れると丘陵地になりますが、丘陵上にも住宅が建ち並んでいます。
また、上写真正面のビル街の裏手には旧東海道が左右方向(線路と並行する形)に延びています。
Wikipediaの本文を引用すると、「当駅周辺は東海道の宿場の一つである保土ヶ谷宿があった所であり、駅の周辺にはいくつかの史跡が散在している。本陣跡をはじめ、高札場・問屋場・金沢横町道標4基などの史跡、神社・仏閣なども多く散在している」との事です。
 
 

 

こちらは東口(1階出入口)です。いずれも北東を望む。
上写真右側の道路(国道1号線)の西側歩道沿いに1階出入口があります。上層には後述のペデストリアンデッキがあります。
国道から左側の路地裏のような道へと入り、途中で右へ曲がってペデストリアンデッキの下を歩くと下写真の階段出入口に到達します。
尚、エレベーターは上写真左手前にある駅ビル内およびペデストリアンデッキの東側(国道の反対側)に設置されています。
また、国道沿いの出入口部分には地平とペデストリアンデッキとを結ぶ階段があり、この階段とペデストリアンデッキを利用しても橋上駅舎へアクセス可能ですし、この階段を利用して国道1号を渡ることも可能です。
東口にもロータリーを有する駅前広場が整備されていて(国道の反対側にあります)、こちらにもバスターミナルとタクシー乗り場が設けられています。
 
 

 

こちらは東口(2階出入口)です。いずれも北西を望む。
ペデストリアンデッキから直接橋上駅舎に出入りする経路になっています。国道を渡って奥の突き当たりを右へ曲がり、少し直進すると駅舎に到達します。
突き当たりの左側にあるのが2階建ての東口駅ビルで、「ビーンズ保土ヶ谷東館」が入居しています。2階部分(案内上は3階で、2階は欠番)にはペデストリアンデッキ直結の出入口があります。館内のエレベーターとデッキ直結出入口を利用する事で東口のバリアフリー経路が形成されています。また、写真後方(国道1号東側の駅前広場)にもエレベーターが設置されています。
 
 

東口駅前です。南を望む。
右手に1階出入口があり、左右方向に延びる国道1号の先、マンション手前には東口駅前広場ロータリーがあります。
前方にある2棟の大きなマンションは「UR都市機構保土ヶ谷駅前ハイツ」で、東口からペデストリアンデッキで直結していて、まさに駅直結のマンション(公団住宅)です。
 
 

東口駅前です。ペデストリアンデッキより南西を望む。
右手に東口と駅ビルがあり、左手に駅前広場ロータリーと「UR都市機構保土ヶ谷駅前ハイツ」があります。
奥に延びる道路は国道1号線で、保土ヶ谷駅前は箱根駅伝のコースになっています(往路2区・復路9区)。約2.5km前方(南西)には特に2区の難所である権太坂があります。
国道沿いにはビルや商店、そしてマンションが立ち並んでいます。駅から離れると住宅街になります。
こちらの東口側は西口側より平地が少なく、国道沿いまで丘陵地が迫っています。東口側もやはり丘陵上まで宅地化されています。
約900m南東の丘陵上には聖隷横浜病院があり、約1.1km東の丘陵地には久保山墓地があります。
 
 

橋上駅舎2階(駅ビル3階相当)にある改札口です。東西自由通路より北東を望む。
左が西口および「ビーンズ保土ヶ谷西館」、右が東口および「ビーンズ保土ヶ谷東館」です。
 
駅員配置………あり(業務委託駅)。終日にわたり駅員が配置されています。
自動改札機……あり(7通路)。  
ICカード………『Suica』のエリア内。
有人通路………あり(窓口に面した左端通路。点字ブロック設置で車いす対応幅)。
幅広通路………あり(有人通路のみ。自動改札通路に幅広通路なし)。
窓口……………あり(改札窓口のみ。『みどりの窓口』はありません→2021年9月閉鎖)。
自動券売機……あり(写真後方。ICチャージ可)。指定席券売機併設。
自動精算機……あり(ICチャージ可)。
トイレ…………改札内外(いずれも車いす対応トイレ併設。改札外はビーンズ保土ヶ谷西館1階)。
売店……………あり(改札外の右側にJR東日本系の「KIOSK」があります)。  
コンビニ………あり(改札外のビーンズ保土ヶ谷西館1階および東館1階に「ローソン・スリーエフ」あり)。
 
改札内に売店・コンビニはありません。
 
そして1階にあるホームとの間には階段・上下方向エスカレーター・エレベーターが設置されていて、保土ケ谷駅はバリアフリーに対応しています。
 
 

こちらは東西自由通路より南を望む。左後方に改札口があります。
自動券売機(多機能券売機)、指定席券売機が設置されていますが、近年、紙のきっぷの売上が減少しているため、自動券売機の大半が撤去されています。その跡地に個室型のシェアオフィスが設置されています。
また、左側のシャッターが降りている場所には2021年9月15日まで『みどりの窓口』がありました。
 
 

1番線に設置されている吊下式駅名標です。今大流行の非電照式です。
JR東日本の標準デザインで、矢印の中央には横須賀線のラインカラーであるブルーが表示されていますが、同じ線路を走り、当駅にも停車する湘南新宿ラインのラインカラー(赤色)は非表示です。
但し、駅ナンバリングは横須賀線「JO 12」のみならず、湘南新宿ラインの「JS 12」も併記されていて、それぞれのラインカラーの枠で囲い込んでいます。
そして、東戸塚駅は特定都区市内制度における横浜市内駅であることから、右上に「浜」マークが表示されています。
尚、1887年の開業時から1931年9月までの駅名は、読みが同じで表記が異なる「程ヶ谷駅」でした。
 
 

 

駅構造……地平駅(南西~北東方向)。手前の久里浜方は若干カーブを描いています。
配線………島式ホーム1面2線。
 
右(西)が1番線で横須賀線上り東京方面・千葉方面および湘南新宿ライン北行の新宿・大宮方面です。左(東)が2番線で横須賀線下り久里浜方面および湘南新宿ライン南行の逗子方面(横須賀線)、小田原方面(東海道本線)です。但し、湘南新宿ラインの東海道線方面列車は全て当駅を通過します。
2番線の左側には東海道線の複線が並走していますが、ホームは設置されていません。東戸塚駅にも東海道線にホームがありませんので、東海道線列車は普通であっても横浜~戸塚間がノンストップになります。
  
ホーム有効長……15両分。
ホームドア………なし(2022年5月時点)。
ホーム幅…………全体的に広いですが、東京方(手前側)は若干狭いです。
上屋(屋根)………ほぼ全長に設置(15両編成列車も全て収まります)。 
ホーム上設備……ベンチ、飲料自動販売機、冷暖房完備の待合室。
 
橋上駅舎・改札口は写真奥の久里浜方にあります。
 
写真は久里浜方を望む。
 
 

 

こちらは東京方を望む。
左が1番線、右が2番線です。
1番線の左側には土台のような構造物がありますが、もしかしたら旧ホーム跡かもしれません。土台にはレンガが用いられています。
この構造物の左が西口で、開業当初は西口が唯一の出入口で、駅舎も西側しかありませんでした(東口は1938年に開設)。
また、1980年以前は東海道線列車と横須賀線列車が同じ線路(現・東海道線の線路)を一緒に走っており、ホームもそちら側にありました。現・横須賀線の線路は東海道貨物線でした。
しかし、東海道線と横須賀線の線路共用により線路容量が限界に達したため、横浜地区では東海道貨物線を横浜羽沢経由の新線に移設の上、空いた旧貨物線を横須賀線に転用し、1980年には東京駅~大船駅間において東海道線と横須賀線の分離が成されました。この分離は、各路線の列車番号末尾のアルファベットから「SM分離」と呼ばれましたが、SMには卑猥な意味はありませんのであしからずw また、保土ケ谷駅においては旧貨物線部分(現・横須賀線)に新たな保土ケ谷駅ホームが設置されましたが、東海道線にあったホームは撤去されました。その結果、保土ケ谷駅には横須賀線列車しか停車できなくなりましたが、実は東海道線列車は1930年より全列車保土ケ谷駅を通過しており、SM分離により利便性は低下する事なく、むしろラッシュ時などは増発により利便性が向上しました。横浜~大船間においては昔も今も横須賀線が緩行線の役割を担っています。現在は湘南新宿ラインの列車も横須賀線の線路を走ります(東海道線直通列車は戸塚駅の南側で転線します)。
 
発車メロディーは、
1番線……Gotadel Vient (半音低い)  
2番線……Cielo Estrellado (半音低い)  
です。
東戸塚駅も全く同じです。
 
 

 

いずれも1番線より上写真は東京方を、下写真は久里浜方を望む。
1番線東京寄りには側線が2本あり、橋上駅舎手前で行き止まりになっています。
現在は留置線や保線用などとして利用されていますが(機回し線あり)、かつては駅西側の東京方に貨物駅が併設され、側線も今より多く存在していました。
約1km北東には相模鉄道(相鉄本線)の西横浜駅があり、西横浜駅手前には国鉄(当時)と相鉄を結ぶ渡り線が存在し、保土ケ谷駅は国鉄と相鉄を直通する貨物列車の中継拠点としても機能していましたが、前述の貨物線移転により保土ケ谷駅の貨物駅は廃止され、相鉄との貨物列車の接続は当駅から相模線の厚木駅へと変更されました。また、当駅の貨物駅機能は新設の横浜羽沢駅へと移転しました。左側のマンションは貨物駅跡地に建設されました。
 
 

2番線より久里浜方を望む。
横浜~大船間は線路別複々線で(戸塚駅付近を除く)、保土ケ谷駅では右2線が横須賀線、左2線が東海道線です。
この先、右へカーブして宅地化された丘陵地の中を西へ走りますが、やがて左へカーブすると進路を西南西に変え、横浜横須賀道路をくぐると権太坂の北側を走ってトンネルに入ります。左側を並行する東海道線はしばらくトンネルには入らず、横須賀線と少し離れます。横須賀線はその後、トンネル内で左へカーブして戸塚区に変わり、トンネルを出ると今度は右側に東海道貨物線が並行するようになります。そして一時的にローカル風景の中を南下するものの、すぐにビルが建ち並ぶ都会的な風景に変わると左から一時的に離れていた東海道線の複線が寄り添い、東戸塚駅へと至ります。東戸塚駅も東海道線にホームがありません。
 
 

東京方を望む。
中央2線が横須賀線・湘南新宿ライン、右2線が東海道線で、左2線は側線です。前方のカーブ地点の左側には保線基地があり、側線と接続しています。
この先、右へカーブして西区に変わると左から相鉄本線が寄り添い、JR線と並走し始めた地点に相鉄線の西横浜駅が設置されていますが、JR線に駅はありません。かつては保土ケ谷駅と西横浜駅を結ぶ渡り線がありましたが現存せず、その手前で保土ケ谷駅から並行していた左側の側線は途切れています(車止めの手前に横須賀線との渡り線あり)。その後は国道16号線をくぐり、相鉄線と完全並走の三複線の形で左へカーブしながら住宅街の中を走ります。そして左手に相鉄線の平沼橋駅を見て北東へ走ると市街地に入り、左手に帷子川が並行するようになりますがすぐに離れると、左手に相鉄線の横浜駅が見えてくるとJR線も横浜駅へと至ります。駅構内で右から根岸線と京急本線が寄り添います。
 
 
あとがき  
私が保土ケ谷駅で下車(乗車)したのは2022年の1度きりです。東京都の全駅を訪問する目的の一環とは別に、都内に近い駅なので下車しました。横須賀線のみにホームがある駅で、隣を東海道線列車が頻繁に通過します。国鉄後期のニオイがプンプン漂う橋上駅舎を有しています。駅前は住宅街で、正面口に相当する西口側は平坦ですが、反対の東口側は丘陵地が迫っています。
 
新宿駅からですと湘南新宿ライン横浜方面の普通列車に乗車すれば乗換なしで到達できます(快速・特別快速は通過します)。余裕で日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと東海道新幹線に乗り新横浜駅まで行き、横浜線上りの東神奈川方面電車(種別不問)に乗り換えて東神奈川駅で下車。そして京浜東北線に乗り継いで横浜駅で下車します(新横浜から乗換なしで行ける列車もあります)。最後は横須賀線久里浜方面または湘南新宿ライン大船・逗子方面の列車(快速・普通)に乗り換えて当駅下車です(小田原方面の列車は種別にかかわらず通過)。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、東西の駅前にコンビニがあります(ローソンが多いです)。一方、飲食店も駅前に一定数あり、気軽に入れるチェーン店も最低限は揃っています。事前に用意しなくても大丈夫でしょう。
 
大阪からの到達難易度もそう高くありません。横須賀線・湘南新宿ラインを乗り鉄の際は、ぜひ一度は保土ケ谷駅でも途中下車してみて下さい!
 
(参考:JR東日本のHP、Departure Melody Room、Google地図、Wikipedia)