東加古川駅【兵庫県】(JR神戸線。2019年ほか訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】シリーズは、
兵庫県加古川市東部に広がる住宅街に位置する山陽本線【JR神戸線】の駅で、南側には歓楽街が形成されており、新たに開設された北口側には兵庫大学や兵庫県立農業高等学校(県農)などがある、
東加古川駅 (ひがしかこがわえき。Higashi-Kakogawa Station) です。
 
 
駅名  
東加古川駅 (JR-A 78)
 
所在地  
兵庫県加古川市  
 
乗車可能路線    
JR西日本:山陽本線【愛称:JR神戸線】  
 
隣の駅  
神戸方・大阪方……土山駅  
姫路方・門司方……加古川駅    
 
訪問・撮影時  
2018年2月、2019年4月  
 
 

 

東加古川駅は地平駅で、2006年に橋上駅舎化されました。
南北にそれぞれ出入口があり、いずれも階段・上りエスカレーター・エレベーターの設備を有しています。東加古川駅はバリアフリーに対応しています。また、南北出入口とも1階部分にトイレと多機能トイレの設備があります。
橋上駅舎は南北自由通路を兼ねています。
尚、現在、東加古川駅周辺において連続立体交差事業(高架化)が計画されていて、予定通り行けば2020年代後半にも着工されるはずですが、コロナ禍の影響もあり先行きは不透明です。
 
写真は橋上化以前に駅舎が設置されていた、正面口に相当する南口です。上写真は北東を、下写真は東を望む。
橋上化以前は平屋建て・平屋根の簡素な鉄筋コンクリート造の駅舎がありました。
現代的なデザインの橋上駅舎になっていますが、もし高架化が順調に進めば最速であと10年以内に解体される運命にあります。高架化を見越した仮設構造ではなさそうなので、解体されるとなるとこれはこれで勿体ないですね…。
階段が左右2ヶ所、上りエスカレーターが東側のみ(右)、エレベーターが中央にあります。
南口にはロータリーを有する駅前広場が整備されていて、バス停留所とタクシー乗り場が併設されています。
尚、南口は一般車の送迎スペースが少なく、特に待機場所が東側の一部に限られているので、送迎(特に「迎」)がしづらいです(送迎経験あり)。
 
 

南口駅前です。橋上階より南西を望む。
駅開業が1961年と比較的新しく、駅開業当時は一面が田園地帯だったこともあり計画的な区画整理が行われ、整然とした街並みになっています。
駅前には雑居ビルやマンションが建ち並んでいて、商店は飲食店が多いです。居酒屋なども多く、地域有数の歓楽街として機能しています。
地元の私が言うのも何ですが、地方都市の「東○○駅」の中ではかなり駅前が発展している方だと思いますw 
駅から離れると住宅街が広がっています。
奥に延びる駅前通り「サンロード」を約300m進むと、JR神戸線に並行する国道2号線(2国)と交差します。2国沿いにはロードサイド店が点在していますが、この付近の2国は片側1車線で渋滞が常態化しています。
北西約850mには「イオン加古川店(旧・加古川サティ)」があり、「イオンシネマ加古川」が併設されています。
そして約2.6km南西には山陽電気鉄道本線別府駅があります。両駅間を直接結ぶバス路線が存在しますが、本数は少ないです。加古川周辺はJRと山電が離れているため、乗換が不便です。逆に言えば山電はJRと離れているため、乗客の逸走が少なく稼ぎどころでもあります。
 
 

 

こちらは2006年の橋上化により新設された北口です。上写真は南西を、下写真は西を望む。
南口を線対称にした感じですが、壁面のデザインが異なっています。
階段が左右2ヶ所、上りエスカレーターが東側のみ(左)、エレベーターが中央にあります。
また、北口にもロータリーを有する駅前広場が新設され、バス停はありませんがタクシー乗り場は設けられています。こちらは南口より一般車の送迎が容易です。
駅前広場内には交番がありますが、以前南口側にあったものがこちらへ移転してきました。
 
 

 

北口駅前です。

橋上階より上写真は北東を、下写真は東を望む。下写真中央の建物は交番です。
元々は「駅裏」で、区画整理されていたものの住宅と田園が混在していましたが、北口開設によりビルや住宅が増加してきました。
現在も商店は南口側と比較して少ないですが、約150m南東で線路と交差する踏切道(兵大前通り)沿いには商店が点在しています。
駅近くには東証プライム上場企業で、水晶振動子をはじめとした水晶デバイスの製造販売会社「大真空」の本社があります(Wikipediaの本文を引用)。
また、駅から北東へ200m少々進むと、国道2号加古川バイパス(自動車専用道路)に突き当たります。バイパスは歩道橋で乗り越すことができます。
バイパス以北も住宅街が広がっていますが、加古川市立中央図書館(駅から約600m北東)、加古川総合文化センター(約600m北東)、加古川警察署(約750m北東)、兵庫県立農業高等学校【県農】(約1.1km北)、兵庫県いなみ野大学(高齢者大学。約1.4km北)、などといった各種施設があります。駅の約1.2km東、前述の兵大前通りを進み、加古川バイパスをくぐって相当先には私立の兵庫大学があります。
そして、駅の約300m~700m南東のJR神戸線と加古川バイパスに挟まれた一帯は国鉄時代に貨物駅の建設が計画されていましたが貨物輸送の減少などにより建設されず、民営化以降も広大な空地が広がっていました。1995年の阪神・淡路大震災発生後はこの場所に多くの仮設住宅が建てられた事もあります。そして近年になって用地が宅地開発され、現在は一戸建て住宅中心の新興住宅地へと生まれ変わっています。
 
 

 

 

橋上駅舎2階にある改札口です。上写真は北西を、中写真は西を、下写真は北を望む。
各写真とも左が南口、右が北口になります。
東加古川駅は有人駅(直営駅)で、2019年4月時点においてインターホンは設置されていませんでした。
交通系ICカード『ICOCA』などに対応の自動改札機が5通路あり、一番左の自動改札通路は幅広通路で、点字ブロックが設置されています。窓口に面した左端に有人通路が設けられています。
改札口の左手前には『みどりの窓口』があり、その左側には自動券売機(ICチャージ可)と指定席券売機『みどりの券売機』があります。改札内には自動精算機(ICチャージ可)があります。
改札内にはAEDとトイレ・多機能トイレがあります。改札外のトイレ・多機能トイレは南北両出入口の1階エレベーター乗り場近くにあります。
そして1階にある各ホームとの間には階段、上りエスカレーター、エレベーターが設置されています。東加古川駅はバリアフリーに対応しています。
また、改札口からやや離れた右手前(改札外)には、JR西日本系のコンビニ「セブン-イレブン ハートイン」があります。以前は改札口とセブンの間にキヨスクがあり、改札外に売店とコンビニが共存する状態でした。キヨスク跡地は自動販売機コーナーになっています。
尚、改札内に売店・コンビニはありません。
 
 

下り1番のりばに設置されている吊下式駅名標です。電照式で、バックライトは蛍光灯と思われます。
JR西日本の標準デザインで、下部にはJR神戸線のラインカラーかつJR西日本のコーポレートカラーである青が使用されています。
尚、この駅名標には東加古川駅の駅ナンバリング (JR-A 78) が併記されていません。
JR西日本の駅ではメインの駅名標に駅番号が表示されていませんが、柱に設置されている縦型の駅名標には表示されています。
 
 

 

東加古川駅は単式ホーム、島式ホームとも各1面、計2面3線の地平構造で、南東~北西方向にホームが延びています。
 
右側(南)の単式ホームは1番のりばで下り姫路・門司方面、右側(北)の島式ホームは右が中線の上下共用2番のりばで(上下副本線・待避線)、営業列車は上りの一部列車が新快速を待避するため発着するのみですが、上下線とも貨物列車・回送列車・臨時列車などが定比で使用し、営業列車の緊急用の折り返しにも使用されています。島式ホームの左は3番のりばで上り神戸・大阪方面です。
 
ホーム有効長は12両分で、2019年4月時点において昇降式ホーム柵は未設置です。ホーム幅は単式の1番のりばが全体的にやや狭く、特に門司方の端(上写真後方)は相当狭くなっています。島式の2・3番のりばは標準レベルで、神戸方の端(奥)がやや狭いくらいです。
上屋は1番のりばがホーム中ほどの、2・3番のりばが門司寄り(手前側)の、いずれも約8両分設置されています。10両編成、12両編成は一部が上屋に収まりませんので、雨天時の乗降は要注意です。
上写真は2・3番のりばより、下写真は1番のりばより、いずれも神戸方・大阪方を望む。
 
 

 

 

上1枚は1番のりばより、下2枚は2番のりばより、いずれも姫路方・門司方を望む。左から1番のりば~3番のりばの順です。
3番のりばの右側(北)には1線側線を敷設可能なスペースがありますが、もし貨物駅構想が実現していたら線路が敷設されていたと思われます。
また、各ホームにはベンチと飲料自動販売機が設置されています。
ホーム中ほど門司寄りは橋上駅舎に覆われています。橋上駅舎改札外(南北自由通路部分)の線路上には展望スペースがあり、走行・停車する電車を眺められます。
 
 

1番のりばより神戸方・大阪方を望む。
ホーム端のすぐ先に踏切がありますが、これが「開かずの踏切」で、南側からしか入出場できなかった地平駅舎時代は駅北側からのアクセスに難がありましたが、橋上化により不便が解消されました。但し、自動車にとっては踏切遮断問題は解消されておらず、連続立体交差事業の実現が待たれます。
また、国鉄時代の貨物駅計画が実現していれば、左前方に貨物駅が見えたことでしょうね…。
 
この先、左に貨物駅用地を転用した新興住宅地を見ながら南東へ走り、新興住宅地が途切れてしばらくすると田畑も混在するようになります。その後は緩やかに右へカーブして進路を南南東に変えると国道2号線をくぐり、右手の田園越しに圓満寺の五重塔を見て走ると喜瀬川を渡ります。そして播磨町に変わると住宅街の中を走るようになり、土山駅へと至ります。駅自体は播磨町にありますが、ホームの神戸方は明石市域になり、駅北口から少し北東へ進むと加古川市域に入る、3つの自治体が入り組んだ場所です。ちなみに「土山」は加古川市に存在する地名です。
 
 

2・3番のりばより姫路方・門司方を望む。
中線の2番線からは保線用側線が分岐しています。また、2番線は貨物列車の待避にも使用されるため、線路有効長が非常に長いです。
そして写真奥に見える県道383号線の陸橋は高架化が実現すれば解体される見込です。
この先、左へカーブしながら住宅街の中を走り、県道383号線の陸橋をくぐります。その後は左手に「イオン加古川店」や高層マンションを見ながら北西へ走ると沿線に田畑が混在するようになります。そして緩やかに左へカーブしながら県道386号線の陸橋をくぐると高架区間になり、新興住宅地の中を北西へ走ります。やがて従来からの住宅街に入り、左手に「業務スーパー」などを運営する神戸物産の本社が見えてくると市街地に入ります。そして最後は右へカーブして、右から同じく高架の加古川線が合流すると、新快速停車駅である加古川駅へと至ります。
 
 
あとがき  
私が東加古川駅で下車(乗車)したのは数え切れないくらいありますw 1990年代は駅近くに住んでいたため、乗り鉄とは関係ない所用で何度も利用しています。そして2018年は兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で改めて下車(乗車)しましたが(2019年7月全駅制覇)、当時は北口駅前がまだ工事中だったので、翌2019年4月の訪問時にリベンジ撮影しました。2面3線で、昔は南側に簡素な駅舎があるのみで北口がありませんでしたが、2006年の橋上化によって北口が開設されました。尚、橋上化されて間もないですが、当駅周辺では連続立体交差事業(高架化)の事業が始まる予定で、高架化が決定すれば現在の橋上駅舎は比較的短命に終わる見込みです。駅前は正面口に相当する南口側はビル街で、歓楽街が形成されています。一方、駅裏だった北口側は橋上化以降少しずつ発展してきました。橋上化の結果、地平駅舎時代に北側からの乗降客が通っていた現・南口から東側踏切までの線路沿いの路地は通行人が激減し、沿道の商店が影響を受けました。
 
東京からですと東海道・山陽新幹線で西明石駅まで行き、JR神戸線の下り普通列車に乗り換えて当駅下車です(新快速は不可)。尚、新幹線を新神戸駅で下車して、神戸市営地下鉄西神・山手線で三宮駅(三ノ宮駅)まで乗ってJR神戸線下り快速(西明石行きを除く)に乗り換える方法も可能です(その場合は新神戸駅=三ノ宮駅で途中下車扱い。地下鉄は別途運賃が必要です)。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと大阪駅からJR神戸線の下り快速(西明石行きを除く)に乗れば乗換なしで到達可能です。快速は明石駅以西で各駅に停車します。新快速に乗車した場合は西明石駅で普通(快速)にお乗り換え下さい。加古川駅まで行って戻る場合は東加古川~加古川間の往復運賃が別途必要になりますのでご注意下さい。余裕で日帰り訪問できます。
 
食料・飲料について、コンビニは駅構内改札外に「セブンイレブン ハートイン」があり、南北の駅前にも存在します(北口側はセブン、南口側はファミマ)。一方、飲食店自体は駅南側を中心に多数あるのですが、駅前にチェーン店は存在しません(昔は南口駅前のビルにミスドがありました)。最寄りのチェーン店は約550m西の「丸亀製麺」になります。また、北西約850mにある「イオン加古川店」内にはフードコートがありますが、「マクドナルド」「讃岐うどん むらさき」以外は無名の店舗です。そして南口西側にはベーカリーカフェがあります。まぁコンビニが複数ありますし、事前に用意しなくても大丈夫でしょう。
 
東京からの到達難易度もさほど高くありません。JR神戸線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は東加古川駅でも途中下車してみて下さい!
 
(参考:JR西日本のHP、Google地図、Wikipedia)