古座駅【和歌山県】(紀勢本線【きのくに線】。2021年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
和歌山県の紀伊半島東海岸、串本町東部の古座川河口近くに広がる住宅地に位置する紀勢本線【愛称:きのくに線】の特急停車駅で、旧・古座町および内陸側に隣接する古座川町の玄関口で立派な駅舎を有しているものの、2021年4月より無人駅になってしまった、
古座駅 (こざえき。Koza Station) です。
 
  
駅名  
古座駅 (駅番号なし) 
 
所在地  
和歌山県東牟婁郡串本町 (旧・古座町)  
 
乗車可能路線  
JR西日本:紀勢本線 【愛称:きのくに線】  
 
隣の駅  
新宮方・亀山方……………紀伊田原駅   
和歌山方・和歌山市方……紀伊姫駅  
 
訪問・撮影時  
2021年3月  
 
 

 

 

駅形態……………地平駅(東側に駅舎・改札口あり)。
駅舎………………1936年築の開業時からの平屋建て木造駅舎(2002年リニューアル済)。
出入口……………東側のみ。西側とは北約200mの踏切または南約400mの陸橋で連絡。
バリアフリー……一応対応済み(ホームとの段差はスロープ)。
点字ブロック……駅舎内~ホーム間のみ設置。
駅前広場…………東側にロータリー有。バス停留所・タクシー乗り場併設。
 
駅舎は立派で、旧・古座町の代表駅にふさわしい造りです。2002年にリニューアルされているものの、実に80年以上現役です。駅舎右寄りには南紀串本観光協会が入居していて、近くに古座川が流れているため、レンタルカヌーの営業も行っているそうです。
駅舎右側にはトイレの建屋があります。車いす対応トイレも併設されています(オストメイト設備の有無は不明です)。
ロータリー内には石碑(?)が置かれています。
上2枚は西を、下1枚は北西を望む。
 
 

 

駅前です。
上写真は駅舎前より、下写真はロータリー出口より、いずれも東を望む。
駅前は旧・古座町の中心市街地で住宅街になっており、商店も混在しています。
市街地は右側(南側)へ広がっています。700mほど南下すると熊野灘の海岸に到達します。
また、正面(東)へ150mほど進むと古座川を渡る橋(橋梁名不明)に差し掛かります。
古座川の対岸には、南へ流れる古座川に沿うように市街地が南北方向に延びていて、こちらも旧・古座町の中心市街地になっています。市街地はJR線をくぐった先の北側にも延びており、そちらは串本町(旧・古座町)ではなく古座川町の中心市街地になっています。旧・古座町と古座川町は中心市街地が一体化していると言えます。
古座川は紀伊山地を流れる二級河川で、清流とも言われていますが、上流にはダムがあります。またカヌーでの川下りが盛んだそうです(Wikipediaより)。
 
 

駅西側です。構内踏切より西を望む。
西側はすぐ近くまで山並みが迫っているため、住宅の数は多くありません。
 
 

 

駅舎内です。簡易委託駅時代の2021年3月撮影。上写真は西を、下写真は北を望む。
上写真後方および下写真右手に出入口があります。
私の訪問当時は簡易委託駅で出札窓口が営業していましたが、2021年4月に無人駅になり、現在は窓口が閉鎖されています。インターホンの有無は不明です。
自動改札機はありませんが、『ICOCA』などに対応のICカード簡易改札機があります。
尚、『ICOCA』ですが、亀山方面は新宮駅までしかエリアに入っていませんので、熊野市駅などJR東海エリアにまたがってご乗車の際はICカードを使用せずに左側にある簡易型自動券売機できっぷを購入して下さい。この券売機でICカードのチャージが可能です。ちなみに、無人化に伴い自動券売機が撤去されている可能性がありますが、当記事では自動券売機が撤去されていない前提で話をさせていいただきます。
また、下車時は運転士or車掌に運賃またはきっぷを渡して下さい。ICカードの場合は提示の上で改札口の出場用改札機にタッチして下さい。残額不足の場合は改札前の自動券売機でチャージをしてから改めて出場用改札機にICカードをタッチして下さい。
簡易委託駅時代は右側の出札窓口できっぷが購入可能でした。特急券や新幹線のチケットも購入可能でしたが、クレジットカードが使えないなど『みどりの窓口』と比較して制限が多かったです。
トイレですが、改札内にはなく、駅舎を出て北側にあります(車いす対応トイレ併設)。
また、駅舎南寄り(上写真左側、下写真手前側)は待合室になっています。
駅舎北寄りには南紀串本観光協会が入居しており、駅舎内からも出入りが可能になっています。
なお、古座駅構内や駅前に売店・コンビニはありません。南紀串本観光協会で地元特産品を販売しており、約220m南にスーパー「Aコープ」があります。
 
 

こちらは改札内より駅舎側を撮影。東を望む。
改札口は車いす対応幅で、点字ブロックが設置されています。
ホーム側(手前側)の右手にはきっぷ回収箱があります。
左側には車いす用の携帯用スロープがありますが、無人化により車いすへの対応が一歩後退してしまったかもしれません。
 
 

改札を通ると構内踏切に差し掛かります。西を望む。
踏切を渡って左へ曲がり、スロープを登るとホームに到達します。
スロープは車いすにとって角度がやや急で、また手すりではなく落下防止柵しか設置されていないため、注意が必要です。
 
 

下り1番のりばに設置されている建植式駅名標です。非電照式ですが、反射材が使用されています。
JR西日本の標準デザインで、下部はJR西日本のコーポレートカラーである青に塗られています。
古座駅に駅ナンバリングは導入されていません。
 
 

 

 

駅構造……地平駅(南北方向)。
配線………島式ホーム1面2線プラス東側(左手)に保線用側線(非電化)が2本あり。
 
駅舎側の左(東)が1番のりばで下り紀伊田辺・和歌山・和歌山市方面、反対側の右(西)が2番のりばで上り新宮・亀山方面です。
 
ホーム有効長……13両分(但し、和歌山市方(奥)の4両分は立入禁止のため、実質9両分)。
ホームドア………なし。
ホーム幅…………全体的にやや狭い。
上屋(屋根)………新宮寄り(手前側)の3両強分。 
ホーム上設備……ベンチ。待合室はありません(駅舎内でお待ち下さい。但し、列車に乗り遅れないで下さい)。
 
ホームの亀山方の端にはスロープがあり、左側の構内踏切を介して駅舎・改札口と結ばれています。
 
上1枚は構内踏切より、下2枚は1番のりばより、いずれも和歌山市方を望む。
 
 

 

上写真は1番のりばより、下写真は2番のりばより、いずれも新宮方・亀山方を望む。
右が1番のりば、左が2番のりばです。奥の右側に駅舎・改札口があります。
1番のりばの右側には保線基地があり、側線もあります。昔はこの場所に貨物設備があったかもしれません。
また、2番のりばの左側にはスペースがあり、そこに側線があったかと思っていましたが、よく見ると架線柱の辺りが斜面になっているため、こちらには側線が存在しなかったと思われます。そして左側の法面がホーム側壁にも見えてしまい、ホーム跡ではないかと思ってしまいますが、多分違うと思います。
 
 

 

上写真は1番のりばより、下写真は2番のりばより、いずれも新宮方・亀山方を望む。
駅舎前で側線の1本が行き止まりになっていますが、もう1本は本線と接続しています。
ホーム端の先にスロープと構内踏切があり、構内踏切の右側に駅舎があります。
この先、右へカーブして築堤へ上がると古座川を渡ります。その後は左手に旧・古座町の東側市街地や2019年に閉校となった和歌山県立串本古座高校古座校舎を見ながら北北東へ走ると山間部に入り、短いトンネルを交えながら山あいを進みますが、やがて右手に熊野灘が見えてきて、山に阻まれながらですが熊野灘の絶景を眺めながら北東方向へ走ります。そして短いトンネルを抜けて右側に集落が見えてくると紀伊田原駅へと至ります。
 
 

1番のりばより和歌山市方を望む。
ホームの端約4両分は柵により立入禁止になっていますが、簡単に侵入できてしまいます…。そしてホーム端付近で左側の保線用側線が下り本線に合流しています。
この先、左手に古座の住宅地を見ながら、右手に山々が迫る中を南南西へ走ります。その後は海岸に迫り、左手に熊野灘も眺めながら海沿いの集落や山間部の中を南西方向に走り、最後は南寄りに進路を変えると紀伊姫駅へと至ります。
 
 
あとがき  
私が古座駅で下車(乗車)したのは2021年3月の1度きりです。紀勢本線を乗り鉄した際に下車しました。島式ホーム1面2線の駅で、特急停車駅であるためホーム有効長は長かったです。東側に立派な駅舎を有していて、私の訪問時は簡易委託の出札窓口が営業していましたが、今は無人駅になってしまいました(駅舎内に南紀串本観光協会が入居しています)。駅前は旧・古座町の中心市街地ですが、訪問が朝早かったせいか、人通りが少なく閑散としていました。
 
東京からですと東海道新幹線で名古屋駅まで行き、紀勢本線特急『南紀』に乗り換えて新宮駅で下車。さらに普通列車に乗り継いで当駅下車です。あるいは新幹線で新大阪駅まで行き、特急『くろしお』新宮行きに乗り継いで当駅下車です(白浜行きの場合は白浜駅などで普通・新宮行きに乗り換える必要あり)。東京発のタイミングにより最速のルートが変動しますので、事前に時刻をご確認下さい。結構タイトな日程になりますが、日帰り訪問可能です(最大滞在時間:3時間強)。
一方、大阪からですと新大阪駅または天王寺駅から特急『くろしお』新宮行きに乗り当駅下車(白浜行きの場合は白浜駅などで普通・新宮行きに乗り換える必要あり)。あるいは大阪市内から快速や普通列車の乗り継ぎが最速になる場合があります、タイトな日程になりますが日帰り訪問可能です(最大滞在時間:5時間弱)。
(飛行機でのアクセスは考慮していません) 
  
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる飲食店はありません。最寄りのスーパーは約220m南にある「Aコープ」になります。事前に用意しておいた方が無難です。
 
東京、大阪とも結構到達難易度が高いですが、紀勢本線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は古座駅でも途中下車してみて下さい!
 
(参考:地理院地図、さいきの駅舎訪問、Google地図、Wikipedia)