山陽魚住駅【兵庫県】(山陽電鉄本線。2019年訪問)     | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】シリーズは、
兵庫県明石市西部、播磨灘沿いに広がる住宅地に位置する山陽電気鉄道本線(山陽電車)の駅で、住吉神社・住吉公園や「ぼたん寺」の通称で知られる薬師院への最寄駅ですが、JR神戸線の魚住駅は1.2kmほど北へ離れていて、全く別の駅である、
山陽魚住駅 (さんよううおずみえき。Sanyo-Uozumi Station) です。
  
  
駅名  
山陽魚住駅 (SY 24)    
 
所在地  
兵庫県明石市  
 
乗車可能路線  
山陽電気鉄道:本線   
 
隣の駅  
西代方…………西江井ヶ島駅  
山陽姫路方……東二見駅  
 
訪問・撮影時  
2019年6月  
 
 

 

山陽魚住駅は地平駅で、山陽姫路方(西)の南側(海側)に駅舎が設置されています。
北側(山側)には駅舎・改札口が設置されておらず、北から駅舎へアクセスするにはすぐ西(写真左)にある踏切を渡って南側へ回る必要があります(車いすも通行可能ですが、線路のくぼみに注意)。
駅舎は2019年時点で古い平屋建てで、駅前通りから東へ入った所に出入口と改札口があります。改札口の右側は駅事務室ですが、山陽魚住駅は無人駅です。
出入口には段差がありません。但し、西江井ヶ島駅がバリアフリー化されているのは出入口~改札口間のみで、改札~各ホームの間は地下道が階段のみなので、山陽魚住駅はバリアフリーに対応していません。車いすで山陽魚住駅をご利用の場合は事前に山陽電気鉄道へお問い合わせ下さい。また、点字ブロックは駅舎内改札外~各ホーム間に設置済みです。
そして、駅舎前には駅前広場が整備されていませんが、駅舎脇の踏切を渡って右へ曲がると簡素なロータリーが整備されています(駅舎から約100m)。バス停留所もそこに設置されています。おそらく駅南側に駅前広場設置スペースが整備できず、北側に設置した可能性が考えられますし、将来の北口開設を睨んでいる可能性もあります。しかし、山陽魚住駅の北口開設や橋上化など、現時点では構想すら無さそうです。可能性があるとすれば、中八木駅に前例がありますが、改札内にエレベーターを設けない簡易バリアフリー化のために上り線ホーム直結の北口を開設する可能性が考えられます。
上写真は北東を、下写真は東を望む。
 
 

 

駅前です。南西方向を望む。上写真左に駅舎があり、後方に踏切があります。
前方(南側)には左右方向に延びる県道718号線(旧国道250号線。通称・旧浜国道)と交わる山陽魚住駅前交差点があります。
駅南側は住宅地が広がっていますが、わずかながら田畑も見られます。商店は少ないですが、旧浜国道沿いには一定数あります。
約400m南の播磨灘沿いには住吉神社が鎮座しており、境内は住吉公園と一体化しています。
住吉神社・住吉公園のすぐ南側には魚住漁港があります。また、海沿いには道路があり、播磨灘の景色を望めます。
 
 

駅前です。山陽魚住駅前交差点より北西を望む。右手に山陽魚住駅があります。
奥に延びる道路は県道718号線(旧浜国道)で、沿道にはマンションが多く、商店も点在しています。
約550m西の旧道沿いには日本酒「来楽」が有名な蔵元・茨木酒造の工場があります。
また、約900mの旧道沿いには、境内に多くのボタンの花が植えられており、「ぼたん寺」の通称で親しまれている薬師院があります。
そして、茨木酒造と「ぼたん寺」の間には、炭酸カルシウムの総合メーカーである東証スタンダード上場企業・丸尾カルシウムの本社ならびに本社工場があります。
 
 

駅前です。北を望む。右手に駅舎があります。
踏切は狭く、自動車通行不可です。
駅北側は1970年代まで田園風景が広がっていましたが、1980年代に区画整理され、現在は新興住宅地へと変貌しました。しかし商店は少ないです。
約400m北を山陽電鉄本線と並行する形で国道250号線(明姫幹線)が南東~北西方向に延びており、沿道にはロードサイド店舗が立ち並んでいます。一部の店舗は山陽魚住駅から徒歩圏内にあります。
また、約700m北の明姫幹線沿いには国立明石工業高等専門学校(通称・明石高専)があります。
そして、明姫幹線を渡ってさらに北上すると、山陽新幹線をくぐりJR神戸線魚住駅に到達します。駅名が同じ「魚住」ですが、両駅間は1.2kmほど離れているため、乗換には適しません。尚、最寄りの山電とJRの乗換駅が山陽明石駅~明石駅で結構遠いため(それでも明石以東のJR駅や西明石駅へ行くには山陽明石駅乗換がベター)、山電では直接行けない加古川方面へ行くには北側ロータリーから出ている明石市コミュニティバス「Tacoバス」に乗って魚住駅まで出るのがベターです(行先に注意。時刻は事前に要確認)。
 
 

 

改札口です。2枚とも出入口より概ね北東を望む。
山陽魚住駅は無人駅で、窓口はシャッターが下ろされています。
改札内外にきっぷ確認用カメラ搭載のインターホンが設置されています。
交通系ICカード『PiTaPa』などに対応の自動改札機が2通路あり、左が幅広通路、窓口に近い右が点字ブロック設置通路です。右側通路が有人通路(インターホン対応通路)を兼ねています。
改札口の右手前には自動券売機2台とインターホンがあり、改札内には自動精算機があります。券売機・精算機でICカードのチャージが可能です。
トイレは下り線ホームにあります(多機能トイレなし)。
尚、山陽魚住駅構内に売店・コンビニはありません。最寄りのコンビニは約400m~450mの明姫幹線沿いに、三大コンビニが各1店舗あります。
そして、改札を通って右へ曲がると各ホーム方面です。昔は前方へ上り線ホームとを結ぶ構内踏切が存在した可能性があります(現在は地下道で連絡)。
 
 

改札を通って右へ曲がると写真の地点に到達します。
正面の階段を登ると下り線ホーム(山陽姫路方面)、右の階段を下ると地下道経由で上り線ホーム(西代・神戸三宮方面)に到達します。尚、いずれのホームへも段差には階段しかないため、バリアフリー非対応です。
トイレは下り線ホームへ上って右前方にあります。
 
 

こちらは改札口と上り線ホームを結ぶ地下道です。階段のみです。
側壁には国立明石工業高等専門学校(明石高専)の学生によって描かれた海をモチーフとした壁画が描かれています(Wikipediaの本文を引用)。
 
 

 

2枚とも下り線ホームに設置されている駅名標です。
上写真はホーム側壁に取り付けられている駅名標(電照式)で、下写真は西代方(東側)に設置されている建植式(非電照式)です。
いずれも山陽電鉄の標準デザインで、上写真のものは書体が古いです。
両方とも隣駅を含めて駅ナンバリングが併記されています。山陽魚住駅の駅番号は「SY 24」です。
 
 

山陽魚住駅は相対式ホーム2面2線の地平構造で、概ね南東~北西方向にホームが延びています。
番線は設定されていません。
駅舎に面した右(南)のホームが下り山陽姫路方面で、反対側にある左(北)のホームが上り西代方面・神戸方面です。下り線ホームから見て上り線ホームは若干山陽姫路方(手前側)にずれています。
普通車(普通列車)しか停車しないため、ホーム有効長は4両分です。ホームドアはありません。ホーム幅は周辺の駅と同じく、規模に対して広いです。
上屋は上下線ホームとも山陽姫路寄り(手前側)の約0.5両分にしか設置されておらず(上り線ホームの方が若干長いです)、しかも下り線ホームは駅舎と上屋の間に雨ざらしの部分があります(上り線ホームは雨に濡れずに改札口~地下道~ホーム間を移動できます)。雨ざらしの部分が多いので、雨天時の乗降は要注意です(山陽姫路寄りの車両にご乗車になって下さい)。
各ホームともベンチが設置されています(下り線ホームは上屋外にもあります)。下り線ホームの山陽姫路方にはトイレもあります。飲料自動販売機は改札口近く(改札内)に設置されています。
そして、下り線ホームの山陽姫路方の端(右後方)には駅舎・改札口があり、上り線ホームの上屋下には改札口とを結ぶ地下道の階段があります。
写真は下り線ホームより西代方・神戸三宮方を望む。
 
 

 

2枚とも下り線ホームより山陽姫路方を望む。駅舎・改札口は写真左奥です。
ホームは直線状で、端まで広いです。ホーム床面は古く、点字ブロック設置後も線路際の白線が残っています。
 
 

 

2枚とも下り線ホームより西代方・神戸方・大阪梅田方を望む。
ホーム端のすぐ先に踏切があり、現状ですとこれ以上のホーム延伸は不可能です。
この先、やや起伏に富んだ住宅地の中を南東へ走り、浅い谷を築堤で越えると今度は上り勾配に転じ、やがて平坦に戻ると西江井ヶ島駅へと至ります。山陽魚住駅と西江井ヶ島駅の距離は約0.7kmと短く、勾配がありながらも直線区間であるため、視力のいい人は山陽魚住駅ホームから肉眼で西江井ヶ島駅ホームを確認することができます。
 
 

下り線ホームより山陽姫路方を望む。
下り線ホームの山陽姫路方の端には駅舎と改札口があります。また、各ホーム端のすぐ先には踏切があり、こちらも現状ではこれ以上のホーム延伸が不可能です。
この先、右へカーブしながら住宅地の中を北西へ走ると瀬戸川を渡ります。その後、農地も混在するた住宅地の中を引き続き北西へ走ると、直通特急停車駅であり、車庫も併設されていて運転上の拠点駅になっている東二見駅へと至ります。
 
 
あとがき  
私が山陽魚住駅で下車(乗車)したのは2019年6月の1度きりです。兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で下車しました(2019年7月全駅制覇)。相対式ホーム2面2線の駅で、海側の山陽姫路方に平屋建ての古い駅舎があります。江井ヶ島駅、西江井ヶ島駅と同じような感じの駅でしたが、近年になってそれぞれの駅に変化が見られるようになり、違いが大きくなってきました。駅前は住宅地で、南の播磨灘側には住吉神社や薬師院があり、昔からの町並みが広がっています。一方、駅北側は近年になって発展してきた比較的新しい住宅地です。
 
東京からですと東海道新幹線で新大阪駅まで行き、JR神戸線方面の下り新快速に乗り換えて明石駅で下車します。そして隣接する山陽明石駅から山陽電鉄本線の下り普通車に乗車して当駅下車です(直通特急は通過します)。尚、東二見駅まで行って1駅戻るルートを選択すると、山陽魚住駅~東二見駅の往復運賃が別途必要になりますので要注意です。また、新幹線を西明石駅で下車し、JR神戸線を1駅戻って明石駅乗換でもOKで、さらに新神戸駅~神戸市営地下鉄西神・山手線~三宮駅/三ノ宮駅~JR神戸線~明石駅経由のルートでもOKです。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと大阪駅からJR神戸線の新快速に乗り明石駅まで行き、山陽電車の下り普通車に乗り換えれば到達できます。あるいは阪神の大阪梅田駅から直通特急(山陽姫路行き)に乗車し、山陽明石駅で普通車に乗り継いでも到達できます。こちらの方がJR経由より運賃が安く、フリーきっぷの「阪神・明石市内1dayチケット」を使えば大人1,650円で往復可能です(正規の往復運賃:2,200円)。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる飲食店はありません。最寄りのコンビニは、いずれも400m~450m北の国道250号明姫幹線沿いにある「ファミリーマート」「ローソン」「セブンイレブン」で、三大コンビニが揃っています。最寄りの飲食店は約450m北、明姫幹線沿いの「ココイチ(CoCo壱番屋)」で、沿道には駅から600m以内に「くら寿司」「丸亀製麺」「マクドナルド」もあります。しかしいずれも駅から少々距離がありますので、事前に用意しておいた方が無難でしょう。
 
東京からの到達難易度はやや高いですが、山陽電鉄本線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は山陽魚住駅でも途中下車してみて下さい!
 
(参考:山陽電気鉄道のHP、Google地図、Wikipedia)