日岡駅【兵庫県】(加古川線。2019年ほか訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
兵庫県加古川市の北寄り郊外に位置する加古川線の駅で、日岡神社、日岡陵古墳、日岡山公園などがある日岡山への最寄駅であり、現在も木造駅舎が残っている貴重な駅、
日岡駅 (ひおかえき。Hioka Station) です。
 
 
駅名  
日岡駅 (駅番号なし)  
  
所在地  
兵庫県加古川市    
  
乗車可能路線  
JR西日本:加古川線  
  
隣の駅  
加古川方……加古川駅   
谷川方………神野駅  
 
訪問・撮影時  
2019年7月、2021年2月・3月    
 
 

 

日岡駅は地平駅で、谷川方(北)の東側(上り線側)に駅舎・改札口があります。
西側からは約180m南または約80m北にある踏切を渡って東側へ回る必要があります。
駅舎は木造平屋建てで古いですが、1913年の開業時からのものではなく、戦後の1948年に改築されたものです。
近年、加古川線の各駅に残る木造駅舎が次々と解体されていく中、まだ現役で頑張っていますが、無人駅で最早これだけの大きさの駅舎が必要ないだけに、今後が心配です…。
駅舎出入口には段差がありますが、駅舎右側に段差なしの通路が設けられており、日岡駅は曲がりなりにもバリアフリーに対応しています。車いすで駅舎内の自動券売機または待合室をご利用の場合はバリアフリー出入口から入場し、ホーム側から駅舎に入ることが可能です。また、点字ブロックは駅舎出入口からホームにかけて設置されています。
駅舎出入口前には郵便ポストと電話ボックスが設置されています。
また、駅舎の右側にはトイレがありますが、仮設トイレです。多機能トイレはありません。
そして、日岡駅に正式な駅前広場はありませんが、駅舎右手前に広いスペースがあり、自動車での送迎は可能です(駐車はできません)。このスペースには無料駐輪場も設けられています。
駅前に路線バスは乗り入れていませんが、約80m北東の幹線道路沿いにバス停留所があります。
上写真は西を、下写真は北西を望む。
 
 

また、日岡駅と駅周辺を標高51mの日岡山山頂付近から俯瞰できます。
タイミングが合えば、駅付近を走行する列車も見ることができます。
 
 

駅前です。東を望む。
すぐ前を別府川が左から右へ流れています。駅前には複数の橋が架けられています。この別府川は何十年も前から河川工事を行っていますが、まだ完成していないようで日岡駅付近は涸れ川状態になっています。日岡~神野間で東側車窓を見ると、まだ工事中なのが見て取れます。
 
駅前は駅の東西とも住宅地で、商店は少ないです。田園も混在しています。
約300m北東の日岡山麓には日岡神社が鎮座しています。
写真左奥には駅東側にそびえる日岡山を望めます。山一帯が日岡山公園になっています。山頂付近には日岡陵古墳があり、宮内庁が管理しています。山頂以外にも複数の古墳があり、日岡山古墳群を構成しています。
また、駅反対側(西側)は500mほど北西へ進むと、加古川の河川敷に到達します。対岸は山あいの農村地帯になっており、複数の山に挟まれた谷には人造湖である平荘湖があります。釣りは禁止ですが、ブラックバス釣りをしている人が見受けられるようです。
 
 

こちらは日岡山公園です。公園玄関より北北東を望む。
日岡駅から東へ500mほど歩けば到達できますが、歩道がない箇所があり、上り坂が続くので注意が必要です。
日岡山公園は加古川市民の憩いの場であり、春は桜の名所となっています。
また、園内には野球場、サッカー場、体育館、武道館があり、スポーツ公園としての機能も併せ持っています。市民プールもありますが、2024年春に閉鎖されます(浜の宮駅近くにも市民プールがあります)。
 
 

改札口です。出入口より北西を望む。
日岡駅は無人駅で、窓口が閉鎖されていて、左側の駅事務室も駅業務では使用されていません。
自動改札機はありませんが、左の窓口を塞ぐ形で交通系ICカード『ICOCA』などに対応した簡易改札機(入場用)が設置されています。ホーム側にはきっぷ回収箱とICカード簡易改札機(出場用)が置かれています。
通路は1つで、ラッチが撤去されているため幅広通路になっています(点字ブロック設置)。段差なく入場・出場できます。但し、前述の通り駅舎出入口は段差になっているため、車いすで利用の際はバリアフリー出入口から入場し、ホーム側から改札口へアクセスしてICカードの処理orきっぷの購入を行う必要があります(出場時はこの逆の動き)。
改札口の左手前には出札窓口があったと思われますが、完全に塞がれています。さらに手前にはICカードのチャージが可能な簡易型自動券売機があります。
一方、改札内に自動精算機やチャージ機は設置されていませんが、精算につきましてはほぼ全列車がワンマン運転なので降車時に乗り越し分を支払えばOKです。ICカード残額不足の場合は一旦改札外に出てチャージをしてから出場用の改札機にICカードをタッチして下さい。
改札口の右手前は待合室になっていて、ベンチが置かれています。
トイレは駅舎外の仮設トイレをご利用下さい(多機能トイレはありません)。
尚、日岡駅構内及び駅前に売店・コンビニはありません。1km圏内にコンビニは存在しません。
 
そして改札を通り、左へ曲がると上り加古川方面ホームに到達します。右へ曲がるとバリアフリー出入口と合流して、スロープを下ってから遮断機・警報機付きの構内踏切を渡り、スロープを登ると下り西脇市・谷川方面ホームに到達します。
改札と各ホームとの間には高低差がありますが、スロープで段差を解消しており、バリアフリーに対応しています。
 
 

下り谷川方面ホームに設置されている建植式駅名標です。電照式ではありませんが、反射材が使用されています。
JR西日本の標準デザインで、都市部のアーバンネットワーク区間と同じく横長のタイプです。
下部は加古川線のラインカラーである青緑に塗られています。
加古川線に駅ナンバリングは導入されていません。
 
 

 

 

日岡駅は相対式ホーム2面2線の地平構造で、交換可能駅です。南西~北東方向にホームが延びています。
 
のりば番号は付与されておらず、駅舎側の左ホーム(東)が上り加古川方面、反対側の右ホーム(西)が下り西脇市・谷川方面です。上り線が直線状の1線スルー構造に見えますが、信号機が左側通行にしか対応していないため、上下線ごとに発着ホームが固定されています。
 
ホーム有効長は上り線ホームが6両分、下り線ホームが20m車6両分・21m車5両分で、上り線ホームの方が多少長いですが、2004年の電化時点において最長4両編成だったため(現在は最長3両)、嵩上げされているのは谷川寄り(手前側)の4両分のみです。加古川方(奥)には嵩上げされていない箇所がありますが、各ホームとも低床部分も立入可能です。
ホーム幅は全体的に結構狭いです。通行や列車待ちの際は気をつけて下さい。
上屋は未設置ですが、各ホームとも谷川寄りに線路際まで届いていない長さ3~4mの屋根がそれぞれ2ヶ所設置されています。そのうち、各ホームとも谷川方にある屋根の下にはベンチが置かれています。
そして谷川方の端には両ホームを結ぶ構内踏切とスロープがあり、上り線ホームの谷川方に面して駅舎・改札口およびバリアフリー出入口があります。
 
上写真は構内踏切より、中写真は上り線ホームより、下写真は下り線ホームより、いずれも加古川方を望む。
 
 

 

2枚とも上り線ホームより谷川方を望む。
下り線ホームより上り線ホームの方が長く、手前の加古川方にはみ出しています。
また、点字ブロックは嵩上げされていない加古川方の端には設置されておらず、昔ながらの白線が今も残っています。
 
 

 

2枚とも上り線ホームより加古川方を望む。
上り線ホームの方が長いです。
前述の通り、上り線が直線状ですが、下り線ホームの加古川方に出発信号機がないため、下り線ホームから加古川方への逆線発車は不可能です。
 
この先、左側の別府川に沿って田園が混在した住宅地の中を南西へ走りますが、やがて別府川が左へ離れると住宅の密集度が上がります。その後、国道2号加古川バイパスをくぐると上り勾配になり、右へカーブしながら高架区間で住宅街の中を走るようになります。国鉄時代はこの右カーブ区間で左から来た高砂線と合流していましたが、加古川線沿いが後に区画整理されたため列車内から高砂線跡を確認するのは難しいです。そして、さらに右カーブで走ると市街地に入り、左から来た高架の山陽本線【JR神戸線】に寄り添うと終点の加古川駅へと至ります。出場およびJR神戸線との乗換には中間改札を通る必要があります。
 
 

 

上写真は下り線ホームより、下写真は構内踏切より、いずれも谷川方を望む。
上り線ホームの谷川方に面して駅舎・改札口・バリアフリー出入口があり、両ホーム端にはスロープ通路と構内踏切があります。
また、こちらも上り線が直線状ですが、上り線ホームの谷川方に出発信号機がないため、上り線ホームから谷川方への逆線発車は不可能です。
 
この先、右側の別府川と並行状態で北東へ走るとローカルムードが濃くなります。右から日岡山が迫り、続いて左から加古川の土手(堤防)が迫り、それらに挟まれた狭い所を走りますが、加古川の流れは堤防に阻まれて見ることができません。また、右の別府川は加古川が迫る前に河川敷が姿を消します。その後しばらくローカル風景の中を走ると左へカーブして曇川を渡り、日岡山の丘陵地が遠ざかると右手に住宅地が現れます。その後は右へカーブしながら加古川の堤防へ上がる県道384号線をくぐりますが、以前よりこの付近に新駅を設置する構想がありますが、進展は見られません。その後は加古川の土手も遠ざかり、高度経済成長期に開発された新興住宅地である新神野地区を走るようになります。やがて右カーブが終わると東寄りに進路を変え、依然として住宅街の中を走りますが、やがて右車窓に畑が現れて若干ローカル度が上がると神野駅へと至ります。長い間加古川線の中間駅で最多の乗車人員を誇っていましたが、コロナ禍による減少幅が大きく、2020年は粟生駅に抜かれてしまいました。
 
 
あとがき  
私が日岡駅で下車(乗車)したのは2019年の1度きりと記憶しており、地元ゆえ意外と列車での訪問回数が少ないです。一方、近くを自動車で通る機会は多く、何度か車で駅を訪問しています。列車で訪問した2019年7月は兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で下車しました(同月に全駅制覇済)。2面2線の交換可能駅で、谷川方の東側に木造駅舎が鎮座しています。駅前は加古川市郊外の住宅地で、約500m東には加古川市民憩いの場である日岡山公園があります。日岡山山頂付近にある展望台からは日岡駅周辺も一望できます。
 
東京からですと東海道・山陽新幹線で西明石駅まで行き、JR神戸線の下り新快速または普通列車(行先不問)に乗り換えて加古川駅下車、さらに加古川線列車(行先不問)に乗り換えて当駅下車です。加古川線の本数が少ないので事前に時刻を確認して下さい。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと大阪駅からJR神戸線の下り新快速に乗車して加古川駅まで行き、加古川線列車に乗り換えて当駅下車です。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニや気軽に入れる商店・飲食店は一切ありません。日岡山公園には売店すらなく、また1km圏内にコンビニが存在しません。駅訪問をはじめ、日岡神社や日岡山公園へ行かれる際も必ず事前に用意して下さい。
 
東京からの到達難易度はやや高いですが、加古川線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は日岡駅でも途中下車してみて下さい!
 
(参考:JR西日本のHP、Google地図、Wikipedia)