神野駅【兵庫県】(加古川線。2019年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

当ブログでは、私の鉄道乗りつぶしの過程や、最近の乗り鉄のレポート等を中心に紹介いたします。


今回の【駅】コーナーは、
兵庫県加古川市北東部、加古川にほど近い住宅街の中に位置する加古川線の駅で、意外にも加古川線の中間駅の中で最も乗車人員が多い駅なのですが(2019年時点)、近年は減少傾向かつ粟生駅が追い上げてきており、今頃は逆転されているかもしれない、
神野駅 (かんのえき。Kanno Station) です。
 
 
駅名  
神野駅 (駅番号なし)  
  
所在地  
兵庫県加古川市    
  
乗車可能路線  
JR西日本:加古川線  
  
隣の駅  
加古川方……日岡駅   
谷川方………厄神駅  
 
訪問・撮影時  
2019年7月  
 
 

 

神野駅は地平駅で、南北に出入口があります。
無人駅で、改札内に跨線橋がありますので、駅構内は実質的に南北自由通路を兼ねています。
しかし、跨線橋は階段しかありません。車いすで電車を利用するには方面ごとに駅舎を選択する必要があります。
北口駅舎と下り谷川方面1番のりば、南口駅舎と上り加古川方面2番のりばがそれぞれ段差なしで移動可能です。
約100m西(加古川方)にある踏切を利用して南北間を段差なく移動できます。
 
写真は下り谷川方面1番のりばに面しており、2010年に開設された北口駅舎です。上写真は東を、下写真は南を望む。
平屋建てで、駅舎(右側)と加古川市のコミュニティ施設(左側)の併設です。左端には駅唯一となるトイレと多機能トイレがあり、駅外から出入りする形です。
駅前広場はありませんが、北口開業よりかなり昔から北口開設が計画されていたのか、道路スペースが広く取られていて、歩道を切り欠く形でバス停留所と一般車送迎スペースが設けられていますが、正式なタクシー乗り場は未設置です。
 
 

北口駅前です。西を望む。左手に北口駅舎があります。
長らく駅前の体裁を整えながらも「駅裏」に甘んじていましたが、北口開設により名実ともに「駅前」になりました。
駅前には低層の集合住宅があり、1階には商店が入居しています。駅北側は全体的に商店が少ないです。
駅北側一帯は加古川線と約300m北を流れる加古川に挟まれる形で、昭和30年代~40年代にかけて開発された「新神野」と呼ばれる新興住宅地が東西に延びています。西側(加古川方)では加古川線の南側にも新神野の住宅地が広がっています。
約1.3km東には加古川大堰があります。
 
 

 

北改札口です。概ね南方向を望む。後方に出入口があります。
撮影した2019年は駅員が配置されていて『みどりの窓口』もありましたが、2022年に『みどりの窓口』が廃止され、無人化されました。現在、代替としてインターホンが設置されています。また、『みどりの券売機』は設置されておらず、神野駅では新幹線のチケットを購入できなくなってしまいました…。
自動改札機はありませんが、改札口中央に交通系ICカード『ICOCA』などに対応の簡易改札機が設置されています。磁気券などのきっぷの場合はそのまま入場して下さい。また、現在はきっぷ回収箱が設置されていると思われ、車掌乗務列車での出場時は、そこにきっぷまたは運賃を入れて下さい。
左右の通路は車いす対応幅で、窓口に面した右側は点字ブロックが設置されています。
改札口の右手前には『みどりの窓口』がありましたが、前述の通り廃止となりました。その手前には自動券売機があります(ICチャージ可)。出場時にIC残額不足の場合、一旦改札を出てこの自動券売機でチャージをしてから出場用簡易改札機にICカードをタッチして下さい。
改札口の左手前は待合室になっており、左手には加古川市コミュニティルームの出入口があります。
トイレと多機能トイレは駅舎を出て東側、駅舎東端部に出入口があります。改札内にはトイレがありません。
そして改札を通り、左手の階段または右手のスロープを登ると下り谷川方面1番のりばです。
上り加古川方面2番のりばおよび南口は、ホームの谷川寄り(東側。左手)にある跨線橋(エレベーターなし)を利用して下さい。
尚、駅構内および駅前に売店・コンビニはありません。最寄りのコンビニは約450m南西の「ファミリーマート」になります。北口からですと約250m西にある踏切を渡って南側へ回る必要があります。
 
 

 

こちらは上り加古川方面2番のりばに面して設置されている南口駅舎です。北方向を望む。
以前の正面口で、最近まで1948年に改築された木造駅舎が使用されていましたが、北口の開設後に再び建て替えられ、写真のような小ぶりな簡易駅舎になりました。
南口駅舎はホームと高さが近いため、駅外と駅舎内に高低差が生じましたが、階段とスロープにより解消しています。
南口にも駅前広場はありませんが、左側に送迎車両転回スペースがあります。さらに左に無料駐輪場があります。
また、駅前道路が狭いため、バスは南口に乗り入れていません。タクシー乗り場もありません。
 
 

 

こちらは2008年に撮影した、現・南口にあった旧駅舎です。北を望む。
 
 

南口駅前です。南を望む。後方に駅舎があります。
こちらは古くからの駅前で、昔ながらの住宅街が形成されています。駅前に商店は見られません。
駅前道路は特に狭く、自動車での南口へのアクセスは困難です。
この駅前道路を130mほど進むと狭い幹線道路に突き当たり、右折して200mほど進むと新神野地区に入ります。この辺りにドラッグストア、スーパー「Aコープ フーディーズ神野」、コンビニ「ファミリーマート」があります。ちなみに幹線道路は歩道がなく交通量が多いため、通行の際は十分注意して下さい。
また、直線距離で駅から約750m東には標高85mの城山があり、その南側の台地には昭和後期に開発された「西条山手」「山手」といった新興住宅地が広がっています。神野駅周辺は加古川などのベッドタウンになっており、そのため駅周辺人口が多く、長らく加古川線の両端駅を除く全駅の中で最も乗降客数が多い駅として君臨してきましたが、21世紀に入ってから新興住宅地などの急速な少子高齢化の影響で減少が続いており、さらにコロナ禍の影響により近年漸増傾向にある粟生駅に抜かれ、2位に転落しました。ちなみに3位は西脇市駅です。
そして、駅の少し西側には小規模な牧場(乳牛の牛舎)があり、独特の匂いが都市近郊とローカルが混在する神野駅の象徴でもありましたが、この牧場は近年になって閉鎖された模様です。
 
 

南改札口です。北方向を望む。後方に出入口があります。
以前はこちらに駅員が配置されていて、『みどりの窓口』もありましたが、2010年の北口開設後は無人になり、『みどりの窓口』も北口へ移転しました(その後廃止)。
2019年時点でインターホンは確認できませんでしたが、現在はどうなっているでしょうか。
無人化の後に駅舎が改築されたため、窓口は設置されていません。
改札設備は現在の北改札口とほぼ同等で、ICカード簡易改札機が鎮座しています。当時よりきっぷ回収箱が設置されていました。
通路は左側が点字ブロック設置の車いす対応幅です。
改札口の左手前に自動券売機(ICチャージ可)が、右手前にベンチが設置されています。
トイレと多機能トイレは現在、北口側にしかありません。ご注意下さい。
そして改札を通り、左手のスロープまたは右手の階段を登ると上り加古川方面2番のりばです。
下り谷川方面1番のりばおよび北口は、ホームの谷川寄り(東側。右手)にある跨線橋(エレベーターなし)を利用して下さい。
 
 

下り谷川方面1番のりばに設置されている建植式駅名標です。電照式ではありませんが、反射材が使用されています。
JR西日本の標準デザインで、都市部のアーバンネットワーク区間と同じく横長のタイプです。
下部は加古川線のラインカラーである青緑に塗られています。
加古川線に駅ナンバリングは導入されていません。
 
 

 

神野駅は相対式ホーム2面2線の地平構造で、概ね東西方向にホームが延びています。
左(北)が1番のりばで下り厄神・西脇市・谷川方面、右(南)が2番のりばで上り加古川方面です。1番のりばから見て2番のりばは若干谷川方(奥)にずれています。
ホーム有効長は5両分(6両弱分)ありますが、現在の運行列車は最長4両で(2022年に4両編成の列車がゼロになりました⇒出典:鉄道ジャーナル2022年8月号)、そのため中央の20m車4両分のみが嵩上げされて点字ブロックが設置されています。両端の嵩上げされていない部分も立入は可能です。
ホーム幅は全体的に狭いです。
上屋は各ホームとも加古川寄り(手前側)の約1両分しか設置されていません。先頭車両しか扉が開かないワンマン列車以外の列車の場合、雨天時の乗降は要注意です。
各ホームにはベンチがあり、1番のりばには飲料自動販売機も設置されています。
そして1番のりばの谷川寄り・2番のりばの中ほどには両ホームを結ぶ階段のみの跨線橋が設置されており、各ホームその加古川方には1番のりばに面して北口駅舎が、2番のりばに面して南口駅舎がそれぞれ設置されています。
写真はいずれも1番のりばより谷川方を望む。
 
 

 

いずれも1番のりばより加古川方を望む。
ホーム端の嵩上げされていない部分は白点線が残っています。
 
 

 

1番のりばより加古川方を望む。
ホーム端のすぐ先に踏切があり、かつてはその左側に牧場がありました。
また、2番のりば側は踏切を跨ぐ形で安全側線が左へ分岐しています。
この先、新神野地区の住宅街の中を西へ走り、やがて左へカーブすると右手から加古川の土手が接近し、新神野住宅街が途切れます。その後は左手に田園や丘陵地(日岡山)を見て加古川に沿って南西へ走り、加古川の堤防が離れて住宅地に入ると日岡駅へと至ります。
 
 

1番のりばより谷川方を望む。
一見複線に見えますが、カーブの先で単線になります。写真右奥には城山が少しだけ見えます。
また、ホーム端の少し先には以前、改札外跨線橋(階段のみ)がありましたが、老朽化が影響したのか2018年~2019年頃に撤去されました。現在は無人駅となった駅構内の跨線橋(階段のみ)を通って南北間を移動可能です。
この先、右へ左へカーブしながら東へ進みますが、右手には城山が迫り、左は新神野住宅街が途切れて加古川の土手が接近します。その後は右へカーブして加古川が遠ざかり、さらに城山も離れて左へカーブして草谷川を渡ると、左手に中西条浄水場を見ながら広大な田園風景の中を一直線に東へ走るようになります。速度も上がります。そして県道65号線と踏切で交差すると住宅と田畑が混在した中を走るようになり、左へカーブして進路を東北東に変えると、ほどなくして主要駅である厄神駅へと至ります。車両基地が併設されており、2008年3月31日までは三木鉄道三木線との接続駅でした。
 
 
あとがき  
私が神野駅で下車(乗車)したのは2009年、2019年の計2度です。2009年は近くの城山へ登山するために、そして2019年は兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で下車しました(2019年7月全駅制覇済)。私の地元・加古川市内の駅ですがなかなか列車で訪問する機会に恵まれませんでした。2面2線の駅で、昔は南側に木造駅舎があるのみで、北側はいつでも駅舎が設置されてもよい駅前風景でしたが、2010年に晴れて北口が開設され、今度は南側にあった従来の木造駅舎が解体されて、簡易駅舎へと改築されました。駅前は加古川に近い北口側が「新神野」と呼ばれる整然とした新興住宅地で(新興と言っても半世紀ほど前に開発されたのですが…)、南側は古くからの住宅地です。
 
東京からですと東海道・山陽新幹線で西明石駅まで行き、JR神戸線の下り新快速または普通列車(行先不問)に乗り換えて加古川駅下車、さらに加古川線列車(行先不問)に乗り換えて当駅下車です。加古川線の本数が少ないので事前に時刻を確認して下さい。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと大阪駅からJR神戸線の下り新快速に乗車して加古川駅まで行き、加古川線列車に乗り換えて当駅下車です。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニや気軽に入れる商店・飲食店はありません(北口前に喫茶店とお好み焼き屋があります)。最寄りのコンビニは約450m南西の「ファミリーマート」、最寄りのスーパーは約320m西の「エーコープ フーディーズ神野」になります。まぁ事前に用意しておいた方が無難でしょう。
 
東京からの到達難易度はやや高いですが、加古川線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は神野駅でも途中下車してみて下さい!
 
(参考:Google地図、Wikipedia)