松山市駅【愛媛県】(伊予鉄道高浜線、横河原線、郡中線。2010年ほか訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
愛媛県松山市、中心市街地南側に位置する、伊予鉄道の全ての郊外電車(高浜線、横河原線、郡中線)が集まるターミナル駅で、同じ伊予鉄道が運営する市内線(路面電車)と接続しており、市内電車と合わせると四国で最多の乗降人員を誇る、地元では「市駅」と呼ばれている駅、
松山市駅 (まつやましえき。Matsuyama City Station) です。
 
尚、今回は郊外電車の駅のみやや簡潔に紹介いたします。
市内電車の松山市駅前電停の記事につきましては後日UPいたします。
また、写真は2013年以前の撮影で、現在は状況が変化していると思われます。ご了承下さい。
 
 
駅名  
松山市駅 (郊外線全路線共通駅番号:IY 10)    
 
所在地   
愛媛県松山市    
 
乗車可能路線  
伊予鉄道:高浜線横河原線郡中線  
    
 
隣の駅  
伊予鉄道高浜線  
高浜方………大手町駅  
 
伊予鉄道横河原線  
横河原方……石手川公園駅  
 
伊予鉄道郡中線  
郡中港方……土橋駅  
 
乗換可能駅  
伊予鉄道:花園線【市内電車】……松山市駅前停留場まで徒歩4分  
  
訪問・撮影時  
2010年9月、2013年10月  
 
 

郊外電車の松山市駅は地平駅で、ホームが駅ビルに覆われています。
駅ビルは百貨店「いよてつ高島屋」になっていて、屋上には観覧車があります。
1階部分にホームがあり、1階と地下1階に改札口があります。
南北に出入口があり、地下1階を通る事で南北の通り抜けが可能です。
また、1階改札口は北口に直結していて、南口から直接アクセスできません。南口からですと地下1階改札口の方が近くて便利です。
改札内外にエレベーターの設備があり、バリアフリーに対応しています。
 
北口前には東西方向に長い駅前広場があり、バスターミナルとタクシー乗り場が併設されています。
ロータリー内には市内線の松山市駅前電停があり、北口と横断歩道で結ばれています。
南口前には駅前広場がありません(タクシー乗り場は設置されています)。
写真は南西を望む。
 
 

北口出入口です。南西を望む。現在は駅名文字のデザインが変更されています。
「いよてつ高島屋」1階フロア西側にあります。左側およびコンコース内に「いよてつ高島屋」の出入口があります。
駅外とコンコースの間に段差がありますが、階段とスロープで解消しています。
奥の右手に1階改札口があります。
また、「いよてつ高島屋」や駅前には地下とを結ぶ通路が複数あり、地下改札口や南口へ行く事ができます。
地下改札口は四国唯一の地下街である松山駅前地下街「まつちかタウン」とも繋がっています。
右側のロータリー内には松山市駅前電停があります。
 
 

駅前です。北口より北東を望む。
後方に駅ビルがあり、前方に松山市駅前電停があります。
駅前は市街地で商店が立ち並んでおり、特に東側に多く見られます。東にはアーケード商店街「松山銀天街」が延びています。
一方、北西側はオフィスビルが多く、南側は住宅街が広がっています。
約620m北東に松山市役所がありますが、すぐ近くに市内電車の市役所前電停があります。
駅南側には高校が複数あり、愛媛県立中央病院があります。
 
 

駅の東側にはアーケード商店街「松山銀天街」があります。東を望む。

正面は完全ガードされていますが、左右方向の道路の歩道からアクセス可能です。
松山市駅からは右側の横断歩道or「まつちかタウン」を経由してアクセスする形になります。
約550m先でもう一つの大型商店街「大街道商店街」と接続しており、左折して「大街道商店街」を北上すると市内電車の大街道電停に到達します(松山市駅から約1.1km北東)。
 
 

 

1階改札口です。上写真は南西を、下写真は西を望む。
右手に北口があります(南口は地下1階を経由)。
2010年当時はICカード『ICい~カード』用の簡易改札機と磁気券用の自動改札機が並んでいて、窓口に面した左端に車いす対応幅の有人通路がありましたが、後に右側の磁気券用自動改札機が撤去され、IC簡易改札機が増設されました。結果、ICカードを除き改札が非自動へと後退しました。ちなみにICカードは独自の規格であり、『Suica』『ICOCA』などの全国相互利用サービス対応ICカードは利用できませんのでご注意下さい。
トイレの有無は未確認ですが、少なくとも改札外は「いよてつ高島屋」内の設備を利用可能です(営業日・営業時間のみ)。
そして改札の先は1番線横河原線ホームで、2番線高浜線ホーム、3番線郡中線ホームとは地下通路(階段・EV併設)で結ばれています。バリアフリー対応です。
また、右側(改札外)には売店がありましたが、現在はコンビニ「セブンイレブン」が出店しています。
改札内に売店・コンビニはありません。
 
 

分かりづらいですが、地下1階改札口です。改札外より撮影。
「いよてつ高島屋」地下1階フロアおよび「まつちかタウン」・北口・松山市駅前電停・南口と階段等で結ばれており、南北とも最低1ヶ所のエレベーターで結ばれています。
こちらも2010年当時は有人改札(幅広通路)・磁気券用自動改札機・『ICい~カード』用簡易改札機で構成されていましたが、やはり磁気券用自動改札機がIC簡易改札機に置き換えらえています。
改札口の右手前には自動券売機があります。
こちらもトイレの有無は未確認です。
各ホームとは階段およびエレベーターで結ばれています。
尚、地下1階に売店・コンビニは存在しなかったと記憶しています(間違っていましたらすみません)。
 
 

3番線に設置されている吊下式駅名標です。電照式です。
隣駅表示がありません。こちらは比較的新しいタイプですが、現在は変更されているかもしれません。
2010年当時は駅ナンバリングが未導入でした。
尚、郊外電車の駅番号は全路線共通で、「IY 10」です。
 
 

こちらは2番線に設置されている旧タイプの駅名標です。電照式です。
手書きで、2010年の時点でも老朽化していました。
果たして今も残っているでしょうか?
余談ですが、当駅は「松山駅」→「外側駅」→「松山駅」→「松山市駅」と変遷していますが、最後の改称の際は昭和初期に国鉄讃予線(当時)の代表駅が開業するにあたり、伊予鉄道に駅名の改称を迫るよう圧力を掛けた結果、伊予鉄道が「松山」の駅名を国鉄側に譲る形となりました。ちなみにJRの松山駅より伊予鉄の松山市駅の方が39年も歴史が長いです(1888年開業)。
 
 

郊外電車の松山市駅は単式ホーム・島式ホーム各1面・計2面3線の地平構造で、西北西~東南東方向にホームが延びています。
右(北)の単式ホームが1番線で横河原線下り横河原方面、左(南)の島式ホームは右が2番線で高浜線上り高浜方面、左が3番線で郡中線下り郡中港方面です。
2番線と3番線の西側には2番線と留置線(郡中線)を結ぶ連絡線があるため、2番線ホームのみ横河原方(東)へずれています。
ホーム有効長は1番線と2番線が18m車4両分、3番線が18m車3両分です。ホームドアはありません。ホーム幅は全体的に広いですが、一部狭い箇所もあります。
上屋はホーム全長にわたり設置されています。東側(手前側。横河原方)は駅ビル百貨店「いよてつ高島屋」に覆われています。
各ホームにはベンチ・飲料自動販売機が設置されています。
そして、1番線横河原方には1階改札口があり、ホーム間には地下連絡通路があります(バリアフリー対応)。地下通路沿いには地下1階改札口があります。
写真は1番線より高浜線・高浜方および郡中線・郡中港方を望む。
 
 

こちらは1番線より横河原線・横河原方を望む。左から1番線~3番線の順です。
前方の横河原方は駅ビル「いよてつ高島屋」に覆われています。
右手には3階フロアと西側にある立体駐車場を結ぶ連絡通路が延びていて、西側(右後方)で郡中線を跨いでいます。
 
 

 

上写真は2・3番線より、下写真は1番線より、いずれも高浜線・高浜方(右)、郡中線・郡中港方(左)を望む。
高浜線・横河原線の2番線と留置線を結ぶ線路が2番線から左へ分岐しており、写真左奥にある立体駐車場1階に設置されている留置線へと至ります。高浜線・横河原線と郡中線は直接繋がっておらず、間に留置線が入る形になります。
郡中線への車両送り込みは車庫がある高浜線・古町駅から2番線に入線し、スイッチバックして留置線に入った後、もう一度スイッチバックして3番線に入線する形です(古町への返却回送は逆ルートになります)。
また、高浜線は市駅のすぐ先に3ヶ所の直直セクションがあります。郊外電車は750V直流電化ですが、高浜線のみ市内線と平面交差する関係で600Vを採用しています。交直セクションとは違い、デッドセクション(無電区間)はありません。
そして、高浜線のみ複線です(末端部の梅津寺~高浜を除く)。
 
高浜線はこの先、右へカーブして郡中線と分かれ、市街地の中を西北西へ走ります。そして大きく右へカーブして北寄りに進路を変えると大手町駅へと至ります。駅のすぐ先で市内電車と平面交差します。
 
一方、郡中線はこの先、左へカーブして高浜線と分かれ、立体駐車場の中を走ります。ここで留置線と分かれて駐車場を出ると市街地の中を一直線に南西へ走り、土橋駅へと至ります。
 
 

1番線より横河原線・横河原方を望む。左手に1階改札口があります。
横河原線はこの先、右へカーブして駅ビルを出ます。その後は左へカーブして市街地の中を東南東へ走りますが、やがて右へカーブして進路を南東に変えると築堤へ上がり、石手川を渡ると橋梁上にホームがある石手川公園駅へと至ります。駅部分の石手川橋梁は1893年に製造されたもので、移設されていない鉄道橋としては日本最古です(駅は79年後の1972年開業です)。

 

 

郡中線の3番線より終端方を望む。

車止めの右には郡中線の0kmポストがあります。

3番線は東側(横河原方)で行き止まりになっています。列車はこれより先へは行けません。

横河原線・高浜線とはホームの手前でレールが繋がっていますが、前述の通りスイッチバックが存在するため、郡中線と高浜線・横河原線を直通する営業列車は設定されていません。
 
 
あとがき  
私が伊予鉄道郊外線の松山市駅で下車(乗車)したのは2001年、2004年、2006年、2010年、2013年の計5度です。2001年と2006年はフェリーに乗る際に松山観光港へ移動するため、2004年は郊外線を乗りつぶした際、2010年と2013年は郊外線の車窓風景を撮影した際、いずれも市内電車との乗換で松山市駅を利用しました。郊外電車の駅自体は2面3線と小規模ですが、巨大な駅ビル(いよてつ高島屋)を構え、駅前も栄えており、四国最大のターミナル駅として不足ないロケーションです。JRが乗り入れていないにもかかわらず四国最大の乗降人員を誇るのは凄いですが、逆に遠方からJRで松山へ来る人が少ないとも言え、松山市駅は地元利用客(と若干の船舶利用客)で支えられている駅である事を実感しました。
   
東京からですと東京駅から東海道・山陽新幹線に乗り岡山駅で下車します。そして予讃線特急『しおかぜ』に乗り松山駅で下車。駅前に発着する伊予鉄道市内電車の2号線系統に乗車して松山市駅駅前電停下車すぐです。他に松山駅から徒歩で伊予鉄道の大手町駅まで行き、高浜線で松山市駅入りする方法、新幹線で広島駅まで行って広島電鉄で広島港、フェリーまたは高速船で松山観光港、そして連絡バスで高浜駅まで移動し、伊予鉄道高浜線で松山市駅入りする方法もあります。タイトな日程になりますが、日帰り訪問可能です(鉄路のみでの最大滞在時間:4時間半程度)。
一方、大阪からですと新大阪駅から山陽新幹線に乗り岡山駅下車、以降は上記のルートで到達可能です。じゅうぶん日帰り訪問可能です(鉄路のみでの最大滞在時間:9時間程度)。
(飛行機の利用は考慮していません)
 
食料・飲料について、駅構内および駅前にコンビニがあります。また、駅ビルや駅前に多くの飲食店がありますが、意外とチェーン店は少ないです。まぁ事前に用意しなくても大丈夫でしょう。
  
東京、大阪とも到達難易度が高いですが、
伊予鉄道郊外電車を乗り鉄の際は、ぜひ一度は松山市駅でも途中下車されてみて下さい!
そして買い物などでお出かけの際はぜひ伊予鉄道郊外電車をご利用になり、松山市駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:地理院地図、Google地図、Wikipedia)