南魚崎駅【兵庫県】(六甲ライナー。2019年ほか訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
兵庫県神戸市東灘区の港湾地区沿いに広がる住宅街に位置する新交通システム・六甲ライナーの駅で、運河を渡るため線路・ホームが相当な高さに位置しており、また駅近くには灘五郷のひとつである魚崎郷があり、付近には酒蔵が立ち並んでいる、
南魚崎駅 (みなみうおざきえき。Minami-uozaki Station) です。
  
 
駅名  
南魚崎駅 【副駅名:酒蔵の道】 (R 03)
 
所在地  
兵庫県神戸市東灘区 
 
乗車可能路線  
神戸新交通:六甲アイランド線【愛称:六甲ライナー】  
 
隣の駅   
魚崎方・住吉方……魚崎駅  
マリンパーク方……アイランド北口駅  
 
訪問・撮影時  
2019年1月、2021年6月  
 
 

南魚崎駅は高架駅で、陸地と人工島・東部第2工区(住吉浜地区)を隔てる運河の橋梁上にホームが設置されています。
出入口は陸地側の北口と人工島側の南口がありますが、駅舎は陸地側にあるため、南口側からは線路に並行する連絡橋を渡る必要があります。
橋梁が高い位置にあるため(桁下は満潮面上17.5m)、駅舎は5階建てとタワー状になっており、1階と2階に北口出入口が、4階に改札口が、5階にホームと南口への連絡通路があります。
北口、南口とも階段とエレベーターが設置されており、バリアフリーに対応しています。エレベーターには自転車が持込可能で(1台のみ積載可能)、東部第2工区や六甲アイランド方面への利便性を確保しています。
 
写真は北口です。南を望む。
北口は埋立地にあります。出入口には門があります。駅用地はかつて資材置場として利用されていて、その会社が使用していた門が流用されているかもしれません。
また、北口は住宅街からアクセス可能な1階出入口と、駅出入口部分を跨いでいる東西方向の道路(住吉大橋)の南側歩道に面して2階出入口が、それぞれ設けられています。1階・2階ともバリアフリー対応です。
駅前広場は1階出入口に設置されており、駅舎を取り囲む形でロータリーが形成されています。バス停留所、タクシー乗り場はありません。
ロータリー内の歩行者用スペースや住吉大橋をくぐる部分の歩道は駐輪場と化しています。
 
 

こちらは北口を西(住吉大橋)より撮影。
住吉大橋の歩道沿いに2階出入口が、下の地平部に1階出入口があります。
線路下に駅舎があり、西側に階段併設のエレベータータワーが設置されています。
奥に見える橋は阪神高速5号湾岸線・住吉浜出入口のランプウェイです。
 
 

北口の1階出入口です。西を望む。右側に駅敷地の出入口(門)があります。
奥にエレベーターと階段があります。駅外とEV乗り場の間に段差がありますが、スロープで解消しています。
手前の歩行者用スペースは前述の通り事実上の自転車置場になっていて、神戸新交通も規制をしていないようなので黙認しているという事でしょう。
この出入口を一周する形で、ラケット状のロータリーが設置されています。
 
 

北口駅前です。ホームより西を望む。ほぼ真下に北口があります。
駅周辺は古くからの住宅街ですが、事業所も混在しています。商店は少ないです。遠方には六甲山地を望めます。
南魚崎駅周辺は灘五郷の「魚崎郷」として、多くの酒蔵が立ち並んでいます。写真右側には菊正宗酒造があります。
左側は港湾地区で、工場や倉庫が多いです。運河の対岸(左)は東部第2工区(住吉浜地区)で、そこに民家はありません。
 
 

こちらは北口を東(住吉大橋)より撮影。
住吉大橋の歩道沿いに2階出入口が、下の地平部に1階出入口があります。駅舎の2階と3階は神戸新交通の事務所です(3階は管制室)。
2階出入口は住吉大橋の道路南側に接続しています。
また、2階出入口は駅周辺の住宅街からのアクセスに難があるため、利用する人は少なく、港湾地区の通勤者が利用の中心と思われます。
左側には運河の対岸・東部第2工区(住吉浜地区)が見えます。
 
 

北口駅前です。ホームより東を望む。真下に北口があります。
駅東側も古くからの住宅街で、やはり酒蔵が多いです(櫻正宗など)。こちら側は西側と比較して新しい高層マンションが多いです。
ちなみに駅東側へのアクセスは2階出入口を利用、または1階出入口の北約160mにある島崎橋を利用となり、東側から南魚崎駅へのアクセスの便はあまり良くありません。
右側は港湾地区で、工場や倉庫が多いです。運河の対岸(右)を阪神高速5号湾岸線の住吉浜出入口ランプウェイが通っており、右奥の埋立地(魚崎浜地区)で六甲アイランドから来た本線に合流します。魚崎浜地区も事業所ばかりで、民家はありません。
 
 

 

こちらは運河の南側・東部第2工区(住吉浜地区)に位置する南口です。上写真は北寄りを、下写真は東寄りを望む。
南口には駅舎がないため、階段併設のエレベータータワーのみが設置されています。
階段は北口とは違い、建物の外に設置されています。階段移動は結構スリルを感じます。また、少々の雨は防げますが、横なぶりの雨や強風に対してはノーガードです…。
こちらもエレベーター駅外と乗り場の間に段差がありますが、スロープで解消しています。
そして5階まで登ると線路橋に並行する連絡橋で運河を渡り、対岸にある駅舎へと向かう形になります。
南口には駅前広場がなく、出入口前に少々のスペースがあるのみです。こちら側は住民がいないからか、放置自転車が少ないです。
尚、南口も近くにバス停留所がありません。
 
 

南口駅前です。南を望む。左後方に南口出入口があります。前後方向に六甲ライナーの高架橋が延びています。
東部第2工区(住吉浜地区)は工場・倉庫・資材置場ばかりで、民家はなく商店もほとんどありません。
手前上空を左右方向に阪神高速5号湾岸線の住吉浜出入口ランプウェイが通っています。
写真奥へ進むと六甲大橋で、対岸は人工島・六甲アイランドです。徒歩や自転車でも六甲アイランドへ渡る事が可能です。
 
 

南口から階段またはEVで5階まで上がると、線路西側を並行する連絡橋を渡ります。後方が南口です。
そして連絡橋を前へ進むと北口側の駅舎5階に到達し、階段またはEVで4階へ下りると改札口に到達します。4階を素通りして2階で下りれば北口2階出入口、1階まで下りれば北口1階出入口です。
六甲ライナーを利用しなくてもこの連絡橋は利用可能です。連絡橋は南北自由通路を兼ねています。
 
 

4階にある改札口です。東を望む。
後方に各出入口方面への階段とエレベーターがあります。南口へは一旦5階へ上がる必要があります。
南魚崎駅は無人駅扱いで、改札内外にインターホンが設置されています。2階3階にある事務所(3階は管制室)は駅業務に関係していないようです。
交通系カード『PiTaPa』などに対応の自動改札機が2通路あり、左が幅広通路です。右端に窓口がありますが、普段は閉鎖されています。窓口に面して有人通路が設置されていますが、臨時で係員が配置された場合のみ利用可能となります。
改札口の右手前には自動券売機があります。改札内には自動精算機があります。いずれもICカードのチャージが可能です。
トイレは改札内に設置されていますが、多機能トイレ(こうべ だれでもトイレ)は未設置なので注意が必要です。
そして、5階にあるホームとの間には階段、エレベーターが設置されていて、移動経路はバリアフリーに対応しています。
尚、駅構内に売店・コンビニはありません。駅前にもありませんのでご注意下さい。
改札内外コンコースに飲料自動販売機があります。
 
 

吊下式の駅名標です。非電照式と思われます。
六甲ライナーの標準デザインで、おなじ神戸新交通が運営するポートライナーとはデザインが全く異なります。
横長のタイプで、隣駅も含めて多国語表示になっていて、駅ナンバリングも併記されています (R 03)。
また、副駅名の「酒蔵の道」が括弧書きで表記されています。
英語の「Sakagura-no-michi」も併記されています。
そして、駅名の左側には副駅名にちなんで酒造りのシンボルイラストが描かれています。
 
 

南魚崎駅は島式ホーム1面2線の高架構造で、概ね南北方向にホームが延びています。
運河を渡るため橋梁桁下が17.5m(満潮時)の高さにあり、その結果、ホームも結構高い位置にあります。
ホームからの見晴らしは良好です。
左(東)が1番線で下りマリンパーク方面、右(西)が2番線で上り住吉方面です。
写真は走行中の電車よりマリンパーク方を望む。
 
 

こちらはホーム内より住吉方を望む。
右(東)が1番線で下りマリンパーク方面、左(西)が2番線で上り住吉方面です。
ホーム有効長は6両分ありますが、現在運転しているのは4両編成のみで、中央の4両分しか使用されていません。
そしてホーム全体を覆うフルスクリーンタイプのホームドアが設置されていますが、ドアがあるのは中央の4両分のみで、両端の各1両分は準備工事にとどまっています。尚、使用されていない両端の各1両分には立入可能です。
ホーム幅は普通で、階段部分は狭くなっています。また、上屋はホーム全体と線路の約半分を覆っていますが、完全密室ではなくホームドアと天井の間に一部隙間があるため、超異常気象時は雨が入り込むリスクがあります。
ホームにはベンチが設置されています。
また、4階改札階とを結ぶ階段が2ヶ所設置されており、住吉方の端(奥)には4階改札階とを結ぶEVが設置されています。
 
 

住吉方を望む。正面には六甲山地の山々がそびえています。
この先、右下を流れる住吉川に並行する形で灘五郷・魚崎郷に広がる住宅街の中を北上します。途中、周辺のプライバシーに考慮して、進行方向左側の窓の「瞬間くもりガラス」機能が作動し、風景を眺められなくなる区間が存在します。そして阪神高速3号神戸線をアンダーパスすると同時に国道43号線をオーバーパスして、右側に阪神の魚崎駅を見ながら阪神本線をオーバークロスすると魚崎駅へと至ります。阪神本線と乗換可能です。
 
 

マリンパーク方を望む。ホームの南側は運河の直上に位置します。
運河を渡った先では阪神高速5号湾岸線の住吉浜出入口ランプウェイをアンダーパスします。
この先、運河を渡って東部第2工区(住吉浜地区)に入り、港湾地区の工業地帯を南へ走ります。その後は上り線が右へ分かれ、上下線間に並行道路が登ってくると六甲大橋を渡ります。そして六甲アイランドに入ると並行道路のランプウェイを避ける形で上下線がさらに離れますが、すぐに接近するようになるとアイランド北口駅へと至ります。尚、上下線が完全に寄り添う手前の地点に駅があるため、ホームがVの字状に配置されています。
 
 
あとがき  
私が南魚崎駅で下車(乗車)したのは2019年、2021年の計2度です。2019年は兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で下車しました(2019年全駅制覇)。しかし、新型車両の3000型に遭遇しなかった事や、埋立地側の出入口を訪問していなかった事から、2年後の2021年6月、用事のついでにリベンジ訪問しました。地平から見ると高い位置にホームがある事が特徴的でした。駅の北側は酒蔵が立ち並ぶ昔ながらの住宅街、南側は工場が立ち並ぶ埋立地と、駅前は南北で全く違う風景でした。
 
東京からですと東海道・山陽新幹線で新大阪駅まで行き、JR神戸線方面の快速電車に乗り換えて住吉駅で下車します(新快速は住吉駅を通過しますので、乗車した場合は手前の芦屋駅で普通にお乗り換え下さい)。そして住吉駅から六甲ライナーにご乗車になり当駅下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと大阪駅からJR神戸線の快速電車に乗り住吉駅で下車します(新快速にご乗車の場合は芦屋駅で普通に乗換)。そして六甲ライナーに乗り換えて当駅下車です。あるいは阪神電車の大阪梅田駅から直通特急or特急に乗車して魚崎駅で下車し、六甲ライナーのマリンパーク行きに乗り換えて当駅下車です。余裕で日帰り訪問できます。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店はありません。最寄りのコンビニは約250m北東の「ローソン」、最寄りの飲食チェーン店は約570m北西、国道43号線沿いにある大起水産(回転寿司)になります。事前に用意しておいた方が無難です。
 
東京からの到達難易度もさほど高くありません。
六甲ライナーを乗り鉄される際は、ぜひ一度は南魚崎駅でも途中下車されてみて下さい!
そして魚崎郷の酒蔵へお出かけの際はぜひ六甲ライナーをご利用になり、南魚崎駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:神戸新交通のHP、Google地図、Wikipedia)