貴生川駅【滋賀県】(近江鉄道本線。2009年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
滋賀県南部、甲賀市(こうかし)水口地区の南寄りに位置する近江鉄道本線の終着駅で、JR草津線、信楽高原鐵道信楽線との乗換駅である難読駅、
貴生川駅 (きぶかわえき。KIBUKAWA Station) です。
 
今回は近江鉄道駅のみを取り上げます。JR駅・SKR駅の記事につきましては後日簡易版にてUP予定です。
 
尚、写真は大半が2009年撮影と古く、現在は変化が生じています。ご了承下さい。
 
 
駅名  
貴生川駅 (OR 37)
 
所在地  
滋賀県甲賀市 (旧・甲賀郡水口町)  
 
乗車可能路線  
近江鉄道:本線 【愛称:水口・蒲生野線】  
(※) 近江鉄道には「ガチャコン電車」の愛称があります。    
 
隣の駅  
米原方……水口城南駅  
 
乗換可能駅  
JR西日本:草津線…………………貴生川駅まで徒歩3分
信楽高原鐵道 (SKR):信楽線……貴生川駅まで徒歩3分  
 
訪問・撮影時  
2009年7月
 
 

貴生川駅は各社とも地平駅で、各社共用の橋上駅舎を有しています。
南北に出入口があり、いずれも階段のほかにエレベーターが設置されていて、バリアフリーに対応しています。
 
写真は近江鉄道のホーム寄りにある北口です。南東を望む。貴生川駅は国鉄末期の1986年に高架化されました。
反対側には南口があります。
そして、北口・南口ともにはロータリーを有する駅前広場が設置されていますが、バス停留所があるのは南口のみです。
また、北口前には3階建ての無料駐輪場があります。
 
 

北口駅前です。北東を望む。後方に出入口があります。
駅前は区画整理されて整然とした住宅地が広がっていますが、商店は少ないです。
尚、貴生川地区は甲賀市および旧・水口町の中心市街地から離れています。
中心市街地は2km~3km北、野洲川の対岸に広がっています。中心市街地には近江鉄道本線の水口城南駅、水口石橋駅、水口駅があります。
 
一方、駅南側は橋上化前の旧駅舎があった側なので、駅前には古い住宅地も残っています。
南側も商店は多くありません。
 
 

こちらは橋上駅舎の通路沿いに設置されている近江鉄道線の出入口です。北西を望む。
右が北口方面、左が南口とJR線・信楽高原鐵道線の改札口方面です。
近江鉄道の改札口はホーム階(1階)にあるため、橋上階には1階とを結ぶ階段とエレベーター(右後方)があるのみです。
 
 

ホーム終端部に設置されている改札口です。米原方(北西)を望む。
後方に橋上階行きの階段とエレベーターがあります。
近江鉄道の貴生川駅は有人駅です。
自動改札機は設置されておらず、簡易的な改札ラッチと右側の窓口を使用して係員が改札を行います。
ちなみに近江鉄道では『PiTaPa』『ICOCA』などの交通系ICカードを利用できませんので、注意が必要です。
改札口の右手前には出札窓口(きっぷうりば)があり、その手前には飲料自動販売機とベンチがあります。
トイレと多機能トイレは改札外後方の階段裏手、エレベーター乗り場前にあります。改札内にはありません。
そして改札口の先は近江鉄道線ホームです。改札口とホームの間に段差はありませんが、改札口は車いすがギリギリ通れる幅です。
尚、JRと信楽高原鐵道も含めて駅構内に売店・コンビニはありません。最寄りのコンビニは北口の北約150mにある「ローソン」になります。
 
 

改札内、1番線側の駅事務室側壁に設置されている駅名標です。電照式かどうかは不明です。
かなりシンプルなデザインで、昭和レトロ感が漂っています。
駅ナンバリング「OR 37」が導入された今はデザインが一新されているかもしれません。
 
 

近江鉄道の貴生川駅は島式ホーム1面2線の地平構造で、西北西~東南東方向にホームが延びています。
手前(南西)が1番線、奥(北東)が2番線で、どちらも上り八日市・米原方面です。
ホーム有効長は1・2番線とも2両分です。2番線は終端方に駅事務室があるため、有効長が短くなっていますが、2両編成が停車可能です。
ホーム幅は広いですが、1番線の終端方は駅事務室があるため、幅が狭くなっています。
上屋は終端方にあり、1番線は1.5両分、2番線は1両弱分に上屋がかかっています。雨天時に降車の際は、前方車両にご乗車下さい。
ホームにはベンチと飲料自動販売機が設置されています。
写真はJR草津線・1番のりばより米原方を望む。
 
 

こちらは走行中の車内より終端方を望む。
電車が走行しているのが1番線、左が2番線です。
1番線の右側には側線跡があり、その右側にはJR線・1番のりばに面してホーム跡があります。ホーム跡は使用されておらず、立入禁止状態です。
側線跡は近江鉄道と旧・国鉄を結ぶ貨物側線として使用されていた事もあるようですが、ホームは旅客列車で使っていたのか貨物列車で使っていたのか、また近江鉄道が使用していたのか国鉄が使用していたのか、不明です。
尚、この側線は2009年時点で使用停止状態でした(米原方では本線に繋がっておらず、終端方でも本線の引上線と接続していませんでした)。架線は張られていて、末期は留置線として使用されていたと思われます。
また、側線は米原方または終端方で国鉄線とレールが繋がっていたと思われますが、現在はJR線ともレールが繋がっていません。
 
 

1番線より米原方を望む。
1番線の右に2番線、1番線の左に側線跡とホーム跡、さらに左にJR線のホームがあります。
この先、すぐに右へカーブしてJR草津線と分かれ、住宅地の中を引き続き右カーブで走ります。カーブが終わると進路を北北東に変え、田畑や丘陵地を見ながら走ると野洲川を渡ります。その後は左手に甲賀市立水口中学校、右手に工場と郊外型商業施設を見ながら右へカーブして、農地が残る郊外の住宅地の中を東北東へ走ると水口城南駅へと至ります。駅南側に甲賀市役所があり、駅北側に水口城址があります。
 
 

2番線より終端方を望む。
駅事務室がある関係で、2番線ホームの終端部は1番線より手前にあります。
線路はこの先も続いており、駅事務室や改札口・コンコースの左側を回り込んで、南北自由通路(橋上駅舎)の先で1番線の線路と合流します。
 
 

こちらは1番線より終端方を望む。
1番線の方が前方にホーム終端部があり、終端部の先(写真左)には改札口・コンコースがあります。
線路はこの先も続いており、南北自由通路(橋上駅舎)の先で左の2番線と合流し、約20mほど先でレールが途切れます。終端地点に車止めがあります。
また、右側には側線跡が並行していますが、そちらは本線の車止めの手前でレールが途切れています。
かつては車止めの先で側線とも繋がっていたと思われます。側線の右側にはJR草津線と信楽高原鐵道信楽線のホームがあります。
 
 
あとがき  
私が近江鉄道本線の貴生川駅で下車(乗車)したのは2002年2回、2009年の計3度です。2002年の1回目は近江鉄道本線の乗りつぶしのためでしたが、貴生川駅付近の車窓風景を見逃してしまったため同年にリベンジ乗車しました。そして2009年は近江鉄道本線の車窓風景撮影のため下車しました。いずれも終着駅ゆえ必然的に乗車(下車)しました。駅はJRと一体の橋上駅舎になっていましたが、改札は分離されていて、彦根駅や近江八幡駅と同じく近江鉄道の改札はホーム上にあります。水口の中心市街地から離れているため駅前は商店が少ないですが、利便性が高い事から宅地開発が進んでいます。但し、駅前の発展は近江鉄道より草津線によるところが大きいでしょうね…。
 
東京から近江鉄道で当駅入りするには、東海道新幹線の「ひかり(一部)」または「のぞみ」と「こだま」の乗り継ぎで米原駅まで行き、近江鉄道本線に乗り換えて貴生川行きの場合は終点下車。貴生川行きでない場合は彦根・高宮・八日市のいずれかの駅で貴生川行きにお乗り換え下さい。近江鉄道での現地入りにこだわらなければ『のぞみ』で京都駅まで行き、琵琶湖線で草津駅まで戻ります。そして草津線上り電車(行先不問)に乗り換えて貴生川駅下車すぐです。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですとJR京都線~琵琶湖線の新快速に乗り草津駅で下車。草津線上り電車(行先不問)に乗り換えて貴生川駅下車すぐです。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、北口の北約150mにコンビニ「ローソン」がある以外、気軽に入れる商店・飲食店はありません。事前に用意しておいた方が無難でしょう。
 
特に東京からの到達難易度が高いですが、近江鉄道本線を乗り鉄の際は、すぐに引き返したり乗り換えたりせずに、ぜひ一度は貴生川駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:地理院地図、Google地図、Wikipedia)