関西空港駅【大阪府】(南海空港線。2021年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
大阪府南部、泉州沖の大阪湾上を埋め立てて建設された関西国際空港の中心部、田尻町域に位置する南海空港線の終着駅で、西隣にJRの駅が隣接していて激しい旅客争奪戦を繰り広げている、
関西空港駅 (かんさいくうこうえき。KANSAI-AIRPORT Station) です。

 

尚、JR線の関西空港駅につきましては後日UP予定です。   
 
  
駅名
関西空港駅 (NK 32) 
 
所在地
大阪府泉南郡田尻町 
(※) ホームの北側は泉佐野市にまたがっています。   
 
乗車可能路線
南海電気鉄道:空港線  
 
隣の駅 
泉佐野方……りんくうタウン駅  
 
乗換可能駅  
JR西日本:関西空港線……関西空港駅まで徒歩4分  
 
訪問・撮影時 
2021年3月
 
 

関西空港駅は関西国際空港の空港島の東側、「一期島」の西寄りにあり、南東側の第1ターミナルビル、北西側の「エアロプラザ」に挟まれた位置に設置されています。
地平駅ですが、ホームが大きな橋上駅舎や立体駐車場に完全に覆われているため、ホームだけを見ると地下駅の様相を呈しています。
南海の駅が南東側(第1ターミナルビル側)に、JRの駅が北西側(エアロプラザ側)に設置されています。
 
写真は第1ターミナルビル側(南海側)の東口です。第1ターミナルビル2階より北西を望む。
橋上駅舎は東西自由通路(奥)を兼ねており、こちらの東口から南海駅・JR駅ともアクセス可能です。
駅舎に入って右手前に南海の改札口が、右奥にJRの改札口があり、左手前に南海のきっぷうりばが、左奥にJRのきっぷうりばがあります。
第1ターミナルビルと駅舎の間は複数のペデストリアンデッキで結ばれており、段差がありません。
 
 

2階南海改札口前、自由通路より南東を望む。左手に南海の改札口が、左後方にJRの改札口があります。
正面に第1ターミナルビルがあり、国内線は前へ、国際線は左右へ進むように誘導案内板が設置されています。
 
 

そして駅からそのまま南東へ進むと第1ターミナルビル2階(国内線出発・到着フロア)に到達します。後方に駅があります。
関西空港は大規模な空港ながら駅と出発フロアの距離が近いです(第1ターミナルビルに限る)。
ちなみに、離れた二期島にある第2ターミナルビルとの間はエアロプラザ南側より無料連絡バスでアクセス可能ですが、やっぱり遠いです。
 
また、第1ターミナルビルは1階が国際線到着、2階が国内線出発・到着、3階がレストラン・ショップ、4階が国際線出発エリアです。 
 
 

こちらは北側ペデストリアンデッキより南東を望む。前方のデッキ右側に関西空港駅があり、写真左側に第1ターミナルビルがあります。
駅とビルの間の地平部には空港内環状道路が通っており、リムジンバスのりば・タクシー乗り場・一般車乗降場が設けられています。
また、地平の環状道路上空には、第1ターミナルビル4階に面して高架構造の環状道路が並行しており、そちらにもリムジンバスのりば・タクシー乗り場・一般車乗降場が設置されています。
尚、空港島内に民家はありません(はずです)。
 
 

南海の改札口です。北東を望む。
ここからは南海電車しか利用できません。左隣にJRの改札口があります。
右手が第1ターミナルビル方面、左手がエアロプラザ方面となります。
交通系ICカード『PiTaPa』などに対応の自動改札機が並んでいますが、大きな荷物を持った乗客が多いため、全て幅広通路になっています。窓口に面した右端は有人通路です。
通路を挟んで後方には自動券売機(ICチャージ可能)と窓口があり、改札内には自動精算機(ICチャージ可能)があります。
改札内にはベンチとトイレ・多機能トイレがあります。
そして1階にあるホームとの間には階段・上下方向エスカレーター・エレベーターが設置されています。
尚、橋上駅舎内(改札外)には売店・コンビニがありません。コンビニは第1ターミナルビル1F、2F、4Fやエアロプラザ1F、2Fにあります。
ちなみに、改札内ですとホーム上に売店があります。
 
 

こちらは南西を望む。後方に南海の改札口があり、左手が第1ターミナルビル方面、右手がエアロプラザ方面です。
正面には南海のきっぷうりば(窓口・自動券売機)があります。左側には訪日外国人専用窓口「南海チケットインフォメーション」があります。

右手にはJRのきっぷうりば(『みどりの窓口』・自動券売機)があり、その後方にはJRの改札口があります。
また、両社のきっぷうりばの上方には案内看板があり、南海は運賃・料金の安さと大阪都心まで速さを、JRは新幹線を含む広域性と京都直結の利便性を、それぞれアピールしています。
 
 

暗くて分かりづらいですが、1番線に設置されている、路線図と一体になった建植式駅名標です。電照式です。
南海の標準デザインで、下部は空港線のラインカラーである紫が塗られています。
「空港」はローマ字ではなく、英訳の「AIRPORT」が表示されています。
英語のほかに中国語(簡体字)・韓国語も併記されています。
また、駅ナンバリングも併記されています (NK 32)。
 
 

南海の関西空港駅は島式ホーム1面2線の地平構造で、北東~南西方向にホームが延びています。
関西空港駅の所在地は田尻町ですが、ホームの泉佐野方(奥)は泉佐野市に位置します。
2線とも上り泉佐野・難波方面で、右(東)が1番線で主に空港急行が使用し、左(西)が2番線で主に特急『ラピート』が使用します。普通列車も運行されており、両番線とも使用します。
また、2番線の左側にはJR線ホームが並行しています(島式ホーム1面2線。右が3番のりば、左が4番のりば)。
ホーム有効長は、個人的な感触ですが、おそらく21m級の南海車10両分はあると思います。現状は空港急行の8両編成が最長で、特急『ラピート』は6両編成です。いずれもホームのやや泉佐野寄り(奥側)に停車します。
2021年3月現在、ホームドアは未設置です。ホーム幅は非常に広く、数ある空港駅の中でも破格の広さです。
前述の通り、ホーム全体が橋上駅舎および南北の立体駐車場に覆われていて、地下駅と間違えそうです。
ホーム上にはベンチ、飲料自動販売機、冷暖房完備の待合室のほか、売店、公衆電話、特急券うりばも設置されています。
写真は1番線より泉佐野方・難波方を望む。
 
 

こちらは1番線より終端方を望む。左が1番線、右が2番線です。
ホーム中央部の直上に橋上駅舎があり、階段2ヶ所、上下方向ES各2基、EV3基(?)が設置されています。
階段手前にある門型の構造物の中には公衆電話が設置されていて、上部には液晶モニター式の発車標があります。
 
 

2番線より泉佐野方・難波方を望む。上空には立体駐車場があります。
中央が2番線で、柱の右側に1番線があります。
2番線の左側はJR線3番線で、この先、2番線と3番線の間には非常用両渡り線があります。両社とも軌間が同じ狭軌(1,067mm)だからこその設備です。さらに左カーブの先で右端の1番線が2番線に続く下り線に、左端の4番線が3番線からの上り線にそれぞれ合流します。その先にも両渡り線があり、それより先は南海・JRの完全共用区間(複線)へと入ります。
 
この先、左へカーブして立体駐車場下から出ると空港環状道路の多くの高架橋をアンダーパスします。そして短いトンネルに入って右へカーブするとトンネルを出て、関西国際空港連絡橋(有料道路)の中央分離帯部分を走るようになります。その後は右カーブを続けながら空港島(関空島一期島)の北端部を走り、進路を南東に変えて上り勾配になると大阪湾に架けられた全長3,750mの関空連絡橋(愛称:スカイゲートブリッジR)を渡ります。はじめは中央分離帯部分を走りますが、少しすると道路との下層部を走るようになります。尚、防風壁が設置されているため、車窓風景はあまり楽しめません…。そして関空連絡橋を渡り終えると陸地に入ります。有料道路の左側へ出て高架で「りんくうタウン」地区を南東へ走り、関西空港自動車道と阪神高速4号湾岸線のりんくうジャンクションの下を走ると、南海線が外側、JR線が内側に分岐してりんくうタウン駅へと至ります。りんくうタウン駅は南海とJRで改札内を共用しています(発着ホームは会社別になっています)。また、りんくうタウン駅は南海の管理駅です。
   
  

2番線より終端方を望む。こちらも上空には立体駐車場があります。
中央が2番線で、左に1番線があります。また、ホーム端(左側)には係員詰所があります。
2番線の右側はJR3番線で、その右にはJR4番線があります。
この先、右へカーブして1番線と2番線、3番線と4番線がそれぞれ合流します。その先は南海・JRとも1線ずつの引上線になり、右カーブを続けて空港島内環状道路をアンダーパスした先に車止めがあります。
尚、車止めの先の延長線上には二期島の第2ターミナルビルがあります。しかし、具体的な延伸計画は存在せず、また2期島との間は海(約200m)で隔てられているため、もし延伸するとなると地下化が必須で、巨額の工事費用が予想されます。まぁ、コロナ禍が終息して、関空の利用客がコロナ前以上に戻った上で、さらに第2ターミナルビルの利用者数が伸びるような状況になれば延伸が構想されるかもしれませんが…。
 
 
あとがき  
私が南海の関西空港駅で下車(乗車)したのは少なくとも1999年、2009年、2012年、2021年の4度はあります。1999年は空港線の乗りつぶしの際、2009年は空港線の車窓風景撮影の際、2012年は関空から飛行機に乗る際、そして2021年は乗り鉄・降り鉄の際に、いずれも終着駅ゆえに必然的に下車(乗車)しました。1面2線の駅ですが、ホームは相当広かったです。駅舎はJRと分け合う形になっていて、南海の駅は南東側、第1ターミナルビル寄りにあります。
 
南海で当駅入りするには、東京からですと東海道新幹線で新大阪駅まで行き、Osaka Metro御堂筋線に乗り換えてなんば駅で下車します。そして南海の難波駅から特急『ラピート』に乗車して終点下車です。特急料金が惜しい場合は難波駅から空港急行に乗車しても到達可能です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、梅田からですとOsaka Metro御堂筋線でなんば駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。大阪環状線で新今宮駅まで行き、南海に乗り換えてもOKです。余裕で日帰り訪問可能です。
(飛行機の利用は考慮していません)
 
食料・飲料について、駅構内に売店があり、第1ターミナルビル内やエアロプラザ内にコンビニがあります。飲食店も各ビル内にチェーン店を含めて多数あります。早朝・深夜の訪問でない限り事前に用意しなくても大丈夫です。
 
東京、大阪とも到達難易度がやや高いですが、
南海空港線を乗り鉄の際は、関西空港駅ですぐに引き返したり乗り換えたりせずに、ぜひ一度は関西空港駅も観察されてみて下さい!
そして関空で航空便をご利用の際はアクセスにぜひ南海電車をご利用になり、関西空港駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:南海電気鉄道のHP、関西国際空港のHP、Fly Team、Google地図、Wikipedia)