関西空港駅【大阪府】(JR関西空港線。2021年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
大阪府南部、泉州沖の大阪湾上を埋め立てて建設された関西国際空港の中心部、田尻町域に位置するJR西日本・関西空港線の終着駅で、東隣に南海の駅が隣接していて激しい旅客争奪戦を繰り広げている、
関西空港駅 (かんさいくうこうえき。Kansai-airport Station) です。
 
尚、南海空港線の関西空港駅の記事につきましては以前UPいたしました⇒記事はこちら
 
  
駅名  
関西空港駅 (JR-S 47) 
 
所在地  
大阪府泉南郡田尻町 
(※) ホームの北側は泉佐野市にまたがっています。     
 
乗車可能路線  
JR西日本:関西空港線  
 
隣の駅  
日根野方……りんくうタウン駅   
 
乗換可能駅   
南海電気鉄道:空港線……関西空港駅まで徒歩4分  
 
訪問・撮影時  
2021年3月
 
 

関西空港駅は関西国際空港の空港島の東側、「一期島」の西寄りにあり、南東側の第1ターミナルビル、北西側の「エアロプラザ」に挟まれた位置に設置されています。
地平駅ですが、ホームが大きな橋上駅舎や立体駐車場に完全に覆われているため、ホームだけを見ると地下駅の様相を呈しています。
JRの駅が北西側(エアロプラザ側)に、南海の駅が南東側(第1ターミナルビル側)に設置されています。
 
写真はエアロプラザ側(JR側)の西口です。駅南側とエアロプラザを結ぶペデストリアンデッキより東を望む。
橋上駅舎は東西自由通路を兼ねており、こちらの西口から南海駅・JR駅ともアクセス可能です。
奥に見える中央通路から駅舎に入って左手前にJRの改札口が、左奥に南海の改札口があり、右手前にJRのきっぷうりばが、左奥に南海のきっぷうりばがあります。
エアロプラザと駅舎の間は複数のペデストリアンデッキで結ばれており、段差がありません。
また、駅舎の向こう側は第1ターミナル駅で、エアロプラザからもペデストリアンデッキと駅を経由して段差なしでアクセス可能です。
そして、下の地平部には南行一方通行の道路が延びており、駅に面して貨物地区行きのバス停留所が設置されています。バス停と駅の間は階段で結ばれています。
 
 

駅コンコースとエアロプラザを結ぶペデストリアンデッキは屋根付きで、両側には動く歩道があります。
手前が駅で、奥がエアロプラザです。
ちなみに出発・到着ロビーがある第1ターミナルビルは反対側(後方)になります。
 
 

 

駅北西側には複合施設「エアロプラザ」があります。上写真は北西を、下写真は北を望む。
中にはレストランやコンビニエンスストアなどがあります。「ホテル日航関西空港」も入居しています。
元々は商業施設「エアロプラザ・タカシマヤ」が入っていましたが、駅と空港ターミナルビルを結ぶ動線から外れているため来客数が低迷し、2004年に撤退しました。
その後、2012年の一時期、格安航空会社(LCC)「Peach」のチェックイン施設が2階に設置されていましたが、第2ターミナルビル完成後はそちらへ移転しました。
現在は3階に「Peach Aviation」の本社が入居しています。
 
 

JRの改札口です。北東を望む。
ここからはJR線しか利用できません。右隣(赤の部分)に南海の改札口があります。
左手がエアロプラザ方面、右手が第1ターミナルビル方面となります。
交通系ICカード『ICOCA』などに対応の自動改札機が計6通路設置されていますが、大きな荷物を持った乗客が多いため、全て幅広通路になっています。窓口に面した右端は有人通路です。
通路を挟んで後方には自動券売機(ICチャージ可能)、『みどりの券売機』、『みどりの窓口』があり(後述)、改札内には自動精算機(ICチャージ可能)があります。
改札内にはAED(自動体外式除細動器)とトイレ・多機能トイレがあります。
そして1階にあるホームとの間には階段・上下方向エスカレーター・エレベーターが設置されています。
尚、橋上駅舎内(改札外)には売店・コンビニがありません。コンビニはエアロプラザ1F、2Fや第1ターミナルビル1F、2F、4Fにあります。
ちなみに、改札内ですとホーム上に売店(キヨスク)があります。
 
 

こちらは南西を望む。後方にJRの改札口があり、左後方に南海の改札口があります。
右手がエアロプラザ方面、左手が第1ターミナルビル方面です。
奥にはJRのきっぷうりば(自動券売機・『みどりの券売機』)があり、その左側には南海のきっぷうりば(窓口・自動券売機)があります。JRの自動券売機の右手前にはウォークイン方式の『みどりの窓口』がありいます。
また、両社のきっぷうりばの上方には案内看板があり、JRは新幹線を含む広域アクセスと京都直結の利便性を、南海は運賃・料金の安さと大阪都心まで速さを、それぞれアピールしています。
また、『みどりの窓口』は入口が手前(斜め方向)にあり、その左前方の自動券売機手前に出口があります。『みどりの窓口』では外国人旅行客向けのフリーきっぷ『JAPAN RAIL PASS』を発売しています。日本人は買えません…。
 
 

暗くて分かりづらいですが、3番のりばに設置されている、路線図と一体になった建植式駅名標です。電照式で、バックライトはLEDと思われます。
JR西日本の標準デザインで、下部は関西空港線のラインカラーかつJR西日本のコーポレートカラーである青が塗られています。
「空港」はローマ字ではなく、英訳の「airport」が表示されています。
中国語(簡体字)・朝鮮語(韓国語)も併記されている南海とは違い、JR西日本の駅名標では英語のみが併記されています。
また、駅ナンバリングは「JR-S 47」ですが、この駅名標には併記されていません。当駅には縦型の駅名標もないと思われ、駅番号が表記されている掲示物はあるのでしょうか?
 
 

JRの関西空港駅は島式ホーム1面2線の地平構造で、北東~南西方向にホームが延びています。
関西空港駅の所在地は田尻町ですが、ホームの日根野方(手前側)は泉佐野市に位置します。
2線とも上り日根野・大阪方面で、左(東)が3番のりばで主に関空快速・直通快速・シャトル(線内普通列車)が使用し、右(西)が4番線で主に関空特急『はるか』と一部の関空快速が使用します。
また、3番のりばの左側には南海線ホームが並行しています(JRと同じく島式ホーム1面2線。左が1番線、右が2番線)。
ホーム有効長は、個人的な感触ですが、おそらく10両分はあると思います。現状は関空特急『はるか』の9両編成が最長で、関空快速はほぼ4両編成です。いずれもホームのやや日根野寄り(手前側)に停車します。
2021年3月現在、ホームドアは未設置です。ホーム幅は非常に広く、数ある空港駅の中でも破格の広さです。
ホーム全体が橋上駅舎および南北の立体駐車場に覆われていて、地下駅と間違えそうです。
ホーム上にはベンチ、飲料自動販売機、冷暖房完備の待合室のほか、公衆電話(階段手前にある門型の構造物の中)、キヨスク(待合室内)も設置されています。
写真は3番のりばより終端方を望む。
 
 

こちらは3番のりばの終端寄りから日根野方(北)を望む。
右が3番のりば、左が4番のりばです。3番のりばの右側には南海線ホームがあります。
ホーム中央部(前方)の直上に橋上駅舎があり、階段2ヶ所、上下方向ES各2基、EV3基が設置されています。
 
 

 

 

いずれも日根野方を望む。上空には立体駐車場があります。
右が3番のりばで、左が4番のりばです。
3番のりばの右側は南海線2番線で、この先、3番のりばと2番線の間には非常用両渡り線があります。両社とも軌間が同じ狭軌(1,067mm)だからこその設備です。さらに左カーブの先で左端の4番線が3番線からの上り線に、右端の1番線が2番線に続く下り線にそれぞれ合流します。その先にも両渡り線があり、それより先はJR・南海の完全共用区間(複線)へと入ります。
 
この先、左へカーブして立体駐車場下から出ると空港環状道路の多くの高架橋をアンダーパスします。そして短いトンネルに入って右へカーブするとトンネルを出て、関西国際空港連絡橋(有料道路)の中央分離帯部分を走るようになります。その後は右カーブを続けながら空港島(関空島一期島)の北端部を走り、進路を南東に変えて上り勾配になると大阪湾に架けられた全長3,750mの関空連絡橋(愛称:スカイゲートブリッジR)を渡ります。はじめは中央分離帯部分を走りますが、少しすると道路との下層部を走るようになります。尚、防風壁が設置されているため、車窓風景はあまり楽しめません…。そして関空連絡橋を渡り終えると陸地に入ります。有料道路の左側へ出て高架で「りんくうタウン」地区を南東へ走り、関西空港自動車道と阪神高速4号湾岸線のりんくうジャンクションの下を走ると、JR線が内側、南海線が外側に分岐してりんくうタウン駅へと至ります。りんくうタウン駅はJRと南海で改札内を共用しています(発着ホームは会社別になっています)。また、りんくうタウン駅は南海の管理駅です。
 
 

 

4番のりばより終端方を望む。こちらも上空には立体駐車場があります。
右が4番線のりばで、左が3番のりばです。また、ホーム端(左側)には係員詰所があります。
3番線の左側は南海2番線で、その左には南海1番線があります。
この先、右へカーブして3番のりばの線路と4番のりばの線路、南海は1番線と2番線が、それぞれ合流します。その先はJR・南海とも1線ずつの引上線になり、右カーブを続けて空港島内環状道路をアンダーパスした先に車止めがあります。
尚、車止めの先の延長線上には二期島の第2ターミナルビルがあります。しかし、具体的な延伸計画は存在せず、また2期島との間は海(約200m)で隔てられているため、もし延伸するとなると地下化が必須で、巨額の工事費用が予想されます。まぁ、コロナ禍が終息して、関空の利用客がコロナ前以上に戻った上で、さらに第2ターミナルビルの利用者数が伸びるような状況になれば延伸が構想されるかもしれませんが…。
 
 
あとがき  
私がJRの関西空港駅で下車(乗車)したのは少なくとも1996年、1999年、2009年、2021年の4度はあります。1996年は2年前に開業した関西空港の見学のため、1999年は関西空港線の乗りつぶしの際(1999年1月1日より乗りつぶし開始)、2009年は関西空港線の車窓風景撮影の際、そして2021年は関西空港線の乗り鉄・降り鉄の際に、いずれも終着駅ゆえに必然的に下車(乗車)しました。南海と同じく1面2線の駅ですが、ホームは相当広かったです。駅舎は南海と分け合う形になっていて、JRの駅は北西側、エアロプラザ寄りにあります。
 
JRで当駅入りするには、東京からですと東海道新幹線で新大阪駅まで行き、関空特急『はるか』の関西空港行きに乗り換えて終点下車です。特急料金が惜しい場合は新大阪駅からJR京都線の下り新快速・快速・普通で大阪駅まで行き、大阪環状線内回り列車が発着する1番のりばから関空快速・関西空港行きに乗車して(紀州路快速を併結の場合は前4両へ)、終点下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、難波からですとJR難波駅から大和路線で新今宮駅まで行き、関空快速の関西空港行きに乗り換えて終点下車です。余裕で日帰り訪問可能です。
(飛行機の利用は考慮していません)
 
食料・飲料について、ホームにキヨスクがあり、第1ターミナルビル内やエアロプラザ内にコンビニがあります。飲食店も各ビル内にチェーン店を含めて多数あります。早朝・深夜の訪問でない限り事前に用意しなくても大丈夫です。
 
東京、大阪とも到達難易度がやや高いですが、
関西空港線を乗り鉄の際は、関西空港駅ですぐに引き返したり乗り換えたりせずに、ぜひ一度は関西空港駅も観察されてみて下さい!
そして関空で航空便をご利用の際はアクセスにぜひJR関西空港線をご利用になり、関西空港駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:JR西日本のHP、関西国際空港のHP、Google地図、Wikipedia)