森駅【北海道】(函館本線。2015年ほか訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
北海道南部、渡島半島東岸の内浦湾沿い・北海道駒ヶ岳の西麓に広がる森町の中心市街地に位置する函館本線の主要駅で、緩勾配の砂原支線の分岐・合流駅、そして駅弁の「いかめし」が有名な、
森駅 (もりえき。Mori Station) です。
 
 
駅名
森駅 (H 62)  
 
所在地
北海道茅部郡森町    
 
乗車可能路線
JR北海道:函館本線 (駒ヶ岳経由の本線砂原支線)    
 
隣の駅 
函館本線 【本線】  
函館方……駒ケ岳駅  
旭川方……石谷駅  
 
函館本線 【砂原支線】  
大沼方……東森駅  
 
訪問・撮影時
2006年6月、2015年6月  
 
 

森駅は地平駅で、南側に駅舎が設置されています。
駅北側は海(内浦湾。別名:噴火湾)なので、駅勢圏は線路の南側のみとなります。
1978年に改築された駅舎は鉄筋コンクリート造一部2階建てで、平屋部分に改札口があります。右側の2階建て部分は事務所です。
出入口は狭く、寒冷地であるため引戸があります。扉部分に段差があり、バリアフリー非対応です。車いすで森駅をご利用の場合は事前にJR北海道にお問い合わせ下さい。
また、ロータリーを有する駅前広場が整備されており、バス停留所とタクシー乗り場が併設されています。
写真は北を望む。
 
 

駅前です。南を望む。後方に駅舎があります。
駅前は森町の中心市街地の西端部で、写真奥で左(東南東)~右(西)に延びる大通(道道1028号線)の東南東方面(左)にかけて市街地が広がっています。中心市街地には商店が点在しています。
また、約750m南東の内陸部には森町役場があります。ちなみに森町の読み方は「もりまち」で、北海道内の「○○町」の中で唯一、「ちょう」とは読まない自治体です。
森町役場の南側には青葉ヶ丘公園があり、さらに南側にはオニウシ公園があります(「オニウシ」とはアイヌ語で「樹木の多くある所」の意味。Wikipediaより)。どちらの公園も桜の名所です。
 
 

また、駅前広場の東側には森駅の名物駅弁「いかめし」を販売している「柴田商店」があります(赤い看板の店舗)。
この「柴田商店」は駅弁製造業者ではなく、近隣にある「阿部商店」が製造した「いかめし」を販売している店舗です。
現在、駅構内のキヨスクが閉店になったため、乗り鉄中に「いかめし」を購入するにはこの「柴田商店」を訪ねて下さい(営業時間、休業日は要確認)。
写真は南を望む。右後方に駅舎があります。
 
 

こちらが「いかめし」です。
烏賊の中に米が入っています(もち米とうるち米のブレンド)。
美味しかったです。
 
 

改札口です。北を望む。後方に出入口があります。
森駅は有人駅で、列車別改札を採用しています。乗車発車が近づかないと改札内に入れません。
ラッチや自動改札機はありませんが、右側に窓口があります。ホームとの間に室内保温目的の引戸があります。
改札口の右手前には『みどりの窓口』があり、さらに手前に自動券売機があります。
また、写真右には待合室があります。かつてはキヨスクもありました。
写真左には「ピザ テン.フォー」の店舗がありましたが、閉店したようです。
トイレは改札外、駅舎の西側にあります(多機能トイレはありません)。
そして改札を通ると単式の1番線ホームで、改札口とホームの間には段差がないと思われます。
島式の2番線・3番線ホームは改札を通って左側にある跨線橋での連絡です。跨線橋は階段のみで、バリアフリー非対応です。
 
 

1番線の改札口前に設置されている吊下式駅名標です。電照式かどうかは不明ですが、近くに蛍光灯があるため、明るいです。
JR北海道の標準デザインで、駅ナンバリングも併記されています (H 62)。
尚、写真は2015年撮影で、2年後の2017年に隣駅である姫川駅と桂川駅が廃止され(姫川駅は姫川信号場に降格)、さらに姫川駅の1駅先の東山駅も廃止されたため、函館方の隣駅は「ひめかわ」から「こまがたけ(駒ケ岳)」に、旭川方の隣駅は「かつらがわ」から「いしや(石谷)」に、それぞれ変更されています。砂原支線の「ひがしもり(東森)」は存続しています。
 
 

 

森駅は単式ホーム、島式ホームとも各1面、計2面3線の地平構造で、概ね東西方向にホームが延びています。
左(南)の単式ホームが1番のりばで下り札幌・旭川方面、右(北)の島式ホームが左から2番のりば(上下待避線。待避列車および当駅折り返し列車が使用)、3番のりば(本線上りor砂原支線上りの大沼・新函館北斗・函館方面)です。
また、1番のりばと2番のりばの間に中線(2番線と思われます)があり、下り通過線として使用されています。そして3番のりばの右側には留置線が4本あり、さらに右は海岸です。
ホーム有効長は12両分で、主要駅なのでホーム幅は広いです。
上屋は1番のりばが旭川寄り(奥)の約3両分、2・3番のりばが旭川寄りの約2.5両分に、それぞれ設置されています。普通列車はほぼほぼ上屋内に収まりますが、特急列車は上屋に収まりきらないので雨天時に乗降される際は注意が必要です。また、上屋と連続する形で各ホームの旭川方に両ホームを結ぶ階段のみの跨線橋があります。
少なくとも1番のりばにはベンチがあり、2・3番のりばには飲料自動販売機と待合室(空調なしと思われます)があります。
1番のりばの上屋部分は駅舎に面していて、改札口があります。
上写真は1番のりばより、下写真は2番のりばより、2枚とも旭川方を望む。
 
 

跨線橋より北を望む。
駅のすぐ先が内浦湾(別名・噴火湾)です。思ったより近いですw
対岸には有珠山や昭和新山があり、晴れている日は見えるかもしれません。
 
 

跨線橋より本線・函館方、砂原支線・大沼方を望む。右から1番のりば~3番のりばの順です。
晴れていれば冒頭の写真のように駒ヶ岳の雄大な風景を望めます。
この先、元々は函館方面の本線のみでしたが、短絡ルートではあるものの駒ヶ岳の近くを通るため連続上り勾配が発生し、蒸気機関車時代は難所になっていました。そのため、戦前になって海岸線に沿って進む勾配の緩い砂原支線が開業し、迂回ルートであるものの上りの貨物列車などは砂原支線経由になりました(貨物列車は今も砂原支線経由です)。
 
本線と砂原支線はこの先、海が離れて住宅街の中を東南東へ走り、茅部中の川を渡るまでは完全並走です。その後、砂原支線は左へカーブして本線と分かれるとすぐに東森駅へと至ります。
一方、本線は砂原支線が分かれた後に農村風景へと変わり、右へカーブしてカーブと上り勾配で南へ進みます。一瞬、内浦湾を遠望できる区間があります。旧姫川駅辺りから森林の中も走るようになりますが、上り勾配とカーブは相変わらず続きます。時折、森の間から駒ヶ岳を望めます。その後は東山駅跡も通過し、やがて高原風景になると駒ヶ岳駅へと至ります。
 
 

跨線橋より旭川方を望む。この先は長万部駅まで内浦湾に近い場所を走ります。また、長万部駅までの間は複線区間が多いです。
この先、右手に内浦湾を見ながら住宅地の中を西北西へ走り、左側から次第に山並みが近づいてきます。そして桂川駅跡を通過すると断崖区間になり、トンネルを抜けて海沿いを走ります。その後は内陸を通っていた国道5号線をアンダーパスして左右が入れ替わり、右手に住宅地を、左手に断崖を見て右カーブで進路を北西に取ると石谷駅へと至ります。
 
 
あとがき
私が森駅で下車(乗車)したのは2006年と2015年の計2度です。2006年は砂原支線を乗りつぶした際、2015年は砂原支線の車窓風景を撮影した際、いずれも砂原支線の終着駅ゆえに乗換時間を利用して改札の外に出ました。主要駅で、構内は広かったですが、駅の目の前に海(内浦湾)があります。また、昔ながらの駅舎が残っていました。一方、駅前は森町の中心市街地の外れにありますが、ひっそりとしていました。
  
東京からですと東北新幹線・北海道新幹線で新函館北斗駅まで行き、函館本線下り特急『北斗』に乗り継いで当駅下車です。普通列車でもアクセス可能ですが、砂原支線経由列車ですと所要時間が延びます。若干タイトな日程になりますが、日帰り訪問可能です(最大滞在時間:6時間少々)。
一方、大阪からですと新大阪駅から東海道新幹線で東京駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。相当タイトな日程になりますが、何とか日帰り訪問可能です(最大滞在時間:41分)。
(飛行機の利用は考慮していません)
 
食料・飲料について、駅の西約200mにコンビニがあります。一方、駅前に気軽に入れる飲食店はありません。また、駅前の「柴田商店」では駅弁業者「阿部商店」で製造した名物駅弁「いかめし」を販売しています。但し、営業時間や休業日は事前にご確認下さい。尚、駅構内の「キヨスク」は閉店しました。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
  
東京、大阪とも到達難易度が高いですが、函館本線(砂原支線含む)を乗り鉄の際は、ぜひ一度は森駅でも途中下車されてみて下さい!
 
(参考:JR北海道のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)